ノンブルー

扉を開けたら青い空

晴れは僕をどこまで照らすのか

踏み出せば風に押されるように

じきにほら、追い付くはずだ


もう一歩、僕は今、並木を歩く

色付いて間もない匂いがしている

もう一歩、僕は今、青空仰ぐ

心に栓をする


吹き飛べ 何処か遠くへ

叫べ この青に

散りゆけ 色付いた葉よ

巻き上げろよ つむじ風

さよならだ


言葉を書いたら青い声

腫れた喉の奥に詰まっている

振り返ればあなたが居るように

時季がほら、追い付くはずだ


もう一回、僕は今から詩を書く

何ページ、ノートに書き出している

もういっそ僕は今、青に染まって

心に線を引く


吹き飛べ 遥か遠くへ

酷く滲んだ青よ

散りゆけ 胸が空くから

巻き上げろよ つむじ風


僕はまだ憶えている


もう一歩、僕は今更いまさら歩き出す

色付いて間もない葉が落ちていく

もう一歩、僕は今、前を向いたら

心の栓を抜く


吹き飛べ 彼方かなた遠くへ

叫べ その青に

散りゆけ 花のように今、巻き上げろよ 

今度こそ さよならだ

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