舟酔い

僕らしく詩を詠いたい

僕らしく生きたい


余計なことばかりだ

無理やり有耶無耶にしてしまって

それは可笑しなことだ 

それも恥なことだ


メーデー 心臓にさわった

9月の大きな風が

海を大きくうねらせて

沈没を促している

きっといつか助けが来て 

僕を引き揚げたら

メーデー 心臓に刺さった

この銛を引き抜いてくれ


魚らしく 海を泳いで

鳥らしく 空を飛びたい

兎らしく 野を駆け回って

僕らしく 生きたい


わからないことばかりだ

だからすぐ有耶無耶にしてしまって

それは可笑しなことだ 

そのはずだ


メーデー 心臓にさわった

9月の大きな風が 

僕の背中を突き飛ばして

座礁を促している

きっといつか死ぬのならば 

海に還るのならば

メーデー 心臓に刺さった

この想いを引き抜いてくれ


わからないことばかりだ


メーデー、メーデー、メーデー 

心臓にさわった 僕のこの想いたちで

詠月えいげつ、君の喉元割いて

命を売りに出している

酩酊めいていするまで飲み明かして

この想いを忘れさせてくれ

メーデー これが届くのならば 

どうか引き揚げてくれ

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