8/25 夏霞
夏が済み カーテンを開ける
眠い目を擦って風を浴びた
ラジオからもう夏が聞こえなくなっていた
坂道、丁字路、カーブミラー
蝉の声はいくらか減って
煩わしさは無くなって
僕はそんな暮れを自転車で駆けていく
速く もっと速く
遅れてしまわないように
もっと速く 駆けて
それでも食み出さないように
夏霞ただ眺めていた
そんな過去になった風景
ラジオの深夜番組に心地良くなっている
速く もっと速く
追い付かれてしまわぬように
もっと速く 駆けて
それでも躓かないように
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