第73話





「お、兄ちゃん平日にくるのめずらしいなぁ、なんか買っていくか?」


「おっちゃんお疲れ! カンパチとかヒラマサある?出来たら1000円から2000円以内で」


7月6日5時30分俺は漁港の朝イチに来ていた。

結月の誕生日の料理を作る為色々仕入れ出来るだけ美味しい物を食べて貰いたいからである


「両方あるぞ、ヒラマサは1200円くらいでいいの出せるぞ、カンパチは少し高くなるな」


「ん、ならヒラマサで家で捌くからハッポに詰めてくれたら大丈夫」


「あれ?今日テナガエビとかウニとか色々あるけどいらんか?」


んー何時もなら衝動買いしてしまうが……


「ウニ何個かつけて1800円にしてやるよ」


「うぅ〜おっちゃんにはかなわんね、買った!また今度海老とかも買いに来るよ」


ちなみにこのおっちゃんは香澄のおじさんの知り合いで釣り仲間だ


「アレだろ?めっちゃ美人の彼女の為だろ?今度連れてこいよ、サービスしてやるから」


「は!?何故それを?」


「だって桃谷が言ってたぞ、やっと橙李にも彼女出来たってめっちゃ美人らしいって娘が言ってたって」


あんにゃろいらん事言いやがって


「あーまぁね、誕生日に料理作るのに買い出しかな、この前釣りも教えたしまた来るよ」


「お、船出してやるからまた連れてこいよ、美人に手取り足取り教えてやるから」


「…おっちゃん、後ろに鬼神いるけど大丈夫??」


「あ……」


「まぁ頑張れ!!また来るから!!」


あの後肩たたかれてたけどおっちゃん大丈夫かな…まぁ時間ないし帰るか、


その後少し野菜市で野菜などもかい帰宅、まだ華帆を起こすまで時間があったのでヒラマサを捌こうとハッポをあけると


「…いやおっちゃんらコレやり過ぎ…」


中にはおばちゃんからの手紙と市場から初彼女、童貞卒業祝いで買った生ウニと別にウニ板の小さいのと一夜干しの甘鯛、シラスがはいっていた…何故市場の人童貞だとしっている…まぁ香澄のおじさんか…


そのあとヒラマサを捌いて明日使うのは寝かせれる様に処理、朝華帆に食べさせるのは刺身にして、その後華帆を起こした


「おにぃおはよ…魚臭い…」


「おはよう、あー美味しいヒラマサの刺身あるぞ、味噌汁とご飯も炊いてるから、昼までだから弁当いらんだろ??」


「…あ、結月さんのやつか…んー昼は一旦帰ってすぐ友達の家いくかな…もしかしたら食べるかもだけど…」


眠そうにお刺身を食べながら半目の状態で喋っている、華帆に漬物なども渡す


「一応昼食べるなら早めに連絡ちょうだい、ウニとシラスあるからヒラマサと一緒に海鮮丼作ってやるから」


「!!家で食べる!!いくらないの??」


「あーいくらは無いなぁ、おっちゃんらがくれたんだよ、少し多めに、まぁお前が行って甘えたらくれるだろうが…」


「まぁ許してやるか、なら12時までには帰ってくるからよろしくね!!後来週のお泊まり会皆んなから金集めたら刺身とか作ってくれる?」


「あー別にいいけど5人よな?いいけどとりあえず話して決めたら?あー後この前のケーキ冷凍庫に1つ今日お土産様に置いてるから出る時教えろよ、持って行きやすい様にしてやる」


「りょ、今日泊まる時に話してみる!流石おにぃ!!じゃ、片付けよろしくね!!」


エンジンが掛かると騒がしいヤツなので放置しておいて片付けを済ませて学校に向かった。


学校には何時もと同じ時間に着いてテストまで勉強、そして残りのテストを受け終え裕也の所に行くと真っ白に燃え尽きていた


「…色々終わった……あんな……」


「おーい裕也いきてるか?」


「…おう…てか,お前今日若干魚臭くない?」


「あー朝からデカイの捌いたからかな、てか何でそんなゲッソリしてんだよ?」


「…あーそれはな…」


裕也が頑張って話そうとしていると何時もよりハイテンションの香澄と唯ちゃんが入ってきた


「おつかれぇゆーくん寂しかった?、あらぁ橙李!!テスト大丈夫だった??てか橙李魚臭くなぃ!」


「橙李くん、裕也くんお疲れ」


いやちゃんと手洗ったしな…そんな臭いするかな…

てか香澄やたら艶々してないかテンション可笑しいし…それにゆーくんって、


「…何で2人きりでも無いのにゆーくん呼び?」


「…昨日のお許しの為の条件の1つみたい……てか香澄朝からめっちゃ艶々してんだけどアレって…」


「…多分そうだろうね、朝までコースだったんじゃない?」


「ちょっとそこ何話してんのぉ?あ、ゆーくん帰りに買って帰ろうね!!朝なくなっちゃったし」


…あ、やっぱり朝までコースだったんだね…てかテスト前に何やってんだ、人の事言えんけど


「…香澄…もう許して…」


あ、裕也が倒れた


「まだダメよ、明日から部活再開だから今日の夕方くらいまでしても朝には回復するでしょ」


性欲強くても乳は絶壁なんだなぁ、性欲と発育って比例しないんだ


「…橙李今何考えた?」


読心術か!?ヤバい死ぬ…


「何も、ただまた教室でそんな事言ってたら皆んなに聞かれるぞ、じゃ俺今日先帰るから」


「あれ橙李くん?何か用事??皆んなでご飯でも食べに行こうよ?」


「…そうだ!!橙李!!ご飯行こう!!その後カラオケ!!ボーリング!!」


いや裕也色々必死か…


「橙李あれでしょ?明日の結月さんの準備でしょ?」


「あーそうなんだよ、悪い、またこの埋め合わせはいつか精神的に」


「アンタ真面目に多方面の方々から怒られるわよ…」


「…橙李…助けて…」


まぁ裕也がこの後干からびるまで香澄に喰われたかはしらんが元はお前が悪いので今回は助けん


そんなこんな感じで学校を後にして精肉店でお肉、残りの足らない物をスーパーで買い帰宅した


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