第24話

結果は72対34と後半相手にほぼゴールを奪わせないダブルスコアで球技大会優勝を勝ち取った!



「「「「「おおぉぉぉぉおぉぉぉっっっ!!!優勝だぁぁ!!!!」」」」」


皆んなでコートで喜んでいる中にクラスの女子も混ざる


男子カッコよかったよ!!


凄いよかった!!


見直したよ!!


裕也くん凄かった!!


皆んな、おめでとう!!


松原くんも凄いね!!


身長そんなに無いのにダンクとかすごい!!


と声が聞こえてくるが、裕也が


「悪い!!皆んなで盛り上がってて!!ちょっと行く所あるから

!!!橙李、行くぞ、香澄!!」


「うん、用意出来てるからコッチ」


と2人に連れられて体育館を出る、少し歩いて誰も居ない校舎に戻ると足の力が抜けて腰を落としてしまう。


「…はは、ちょい無理しすぎたかも」


と笑いながら答えると


「バカ、気にすんな!肩貸すから行くぞ」


「ホントバカ、ほら」


と裕也と香澄が起こしてくれて、肩を担がれたまま保健室に入る

香澄に座らされサポーターを外され


「…痛くない??大丈夫??」


と聞かれたので大丈夫と答えると


「いやぁやっぱお前とのバスケ、最高だな!!」


「あぁ俺も最高に楽しかったよ!!てか裕也あんなパスまで出来る様になったんだな!!昔は点取る事だけだったのに!」


「お前がいないからな!それに成長した俺を見せて驚かせたかったんだよ!」


「凄かった!!中であんなパスまで出来たら今まで以上に止まらなくなるな!楽しかったよ!!」


と話しているとテーピングを剥がし終え、アイシングをしてくれた香澄が泣きそうになりながら


「裕也今日だけ、許してね。橙李カッコよかった。今までで1番カッコよかった!リハビリ頑張ってよくここまで戻したね、お疲れ様。悔いはない??」


「ああ!!最後に裕也とプレー出来て香澄に見てもらえた。華帆居ないのは残念だけど良い引退試合だったよ!ありがとう我儘に付き合ってくれて」


と言うと泣きながら抱きつかれた


「ばかあぁぁ、あんたが1番つらいんでしょうがぁ!!でも良かったよ!!カッコよかった、裕也がいなきゃ惚れてたかもね、凄かったよ!」


「…香澄の言う通りだよ、橙李凄かったぞ。今までありがとな」


と裕也まで泣きそうになりながら話してきたので


「…2人ともありがとう、でも勝ったのに主役がここに居たら盛り上がりにかけるよ!裕也、香澄連れて戻って、俺皆んなに心配掛けたく無いからこのまま帰るよ、」


「わかった、でも帰れるのか?誰かよべそうか?」


「裕也バカね!!そんなの結月さん呼んであげた方が元気出るに決まってんじゃん!!橙李、今日結月さんって仕事??」


「いや、休みだったと思うけど」


「ならスマホ借りるよ!!」


と香澄は勝手に人のスマホを取り上げて操作し、電話を始めた。


「あ、すいません、橙李のスマホ借りて電話をかけて、この前お店に食べに行った幼馴染の桃谷香澄といいます。結月さんで間違いないですか?」


『…はい、結月だけど、どうしたの??』


「すいませんいきなり、今日学校で球技大会だったんですけど橙李無理して古傷少し痛めたかも知れなくて、歩けないかも知れないんです。よかったら迎えにきたり出来ませんか?お休みの日にすいません。」


『!!わかった!直ぐ行く!!香澄ちゃん?そのまま携帯持ってて!!着いたら電話するから』


と言い電話を切った


「橙李よかったね。結月さん来てくれるって」


「お前なぁ、まぁいいか、なら着替えとカバン持ってきてくんね」


「裕也は皆んなの所行ってて、また結月さん来たら電話するから橙李運ぶの手伝って、私着替えとってくる」


「わかったよ、大人しくしとけよ橙李!」


そういい、2人で保健室から出ていった。

はぁぁコレで最後かぁと色々考えていたら扉があいたので


「おせぇよ…え!?なんで??」


扉から入って来たのは香澄ではなく唯ちゃんだった。



「…コレ、着替えとカバン、香澄に言って持ってきてきたんだ」


「…そっか、ありがとう。ゴメンね壇上達まってるでしょ、行ってあげたら?」


「…今はいい、話したい事あったし少しいいかな?」


「…うん、なに??」


「…まずこの前言えなかったんだけどね、…ごめんね」


「…いいよ、コッチも失礼な事言ったし」


「…いや、…ごめん、あんな待ってたくれてると思わなかった」


「…なんかあったんじゃ無いかって思ってたからね、事故とかじゃなくてホッとしたけど」


「…なんで怒んないの?」


「まぁトラブルに巻き込まれてないか心配してたから、何か言われ出して少しイラッとしたけど、コッチも酷いことしたしお互い様かなって」


「そっか、」


「まぁ後は松原家家君で

『男は女の嘘を許して愛しなさい。ワガママはききなさい。女は嘘を着飾って美しくなるのよ』ってあるからね」


「なにそれ、おかしい」


「やっと少し笑った。そっちの方が可愛いよ?悪口言ってる唯ちゃんより1000倍マシかな!」


「今イジる?」


「まぁこの前の細やかな仕返し?」


「やっぱり香澄の言う通りアホだね。でもそれ以上に優しいね。じゃそろそろ行くね。お大事に」


「うん、またね」


「また、連絡するね、お疲れ様、カッコよかったよ」


そう言い残し保健室から出ていった。

その後服を着替えて帰る準備を整えると


「ほら!!結月さん来てくれたぞ!、先生には説明してるからとりあえずそのまま行くぞ」


と裕也が来てくれたので肩をかりながら校門にむかうと


「橙李!!大丈夫!?」


と走って結月が駆け寄って来た。


「大丈夫大丈夫、てか休みなのにありがとう」


「いいから、病院いくよ、香澄ちゃんと、裕也くん?ありがとね」


「いえいえ、橙李の回復は結月さんが1番だなとおもったんで」


「確かに香澄の言う通りかな。結月さんよろしくお願いします。」


「まかせて、2人共ありがとね、ほら行くよ?」


と結月が車に乗せられた俺に話かけて車に乗り込む


「2人共ありがとう!あとは皆んなで楽しんでね」


「「おう!イチャイチャしてこい!!」」


と言い残し車で学校を後にした。

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