第22話
決勝はセンターコートを使うみたいでリングが下されてモップが掛けられている。
決勝はフルセット行われるようだ
裕也と準備をしていると
「おい!お前そんなモテたいかぁ??金払わないと女ついて来ないもんなぁ」
「アレはダサかったなぁ、負けたらどうなるのか楽しみだなぁ」
「おいおいなんなら手を抜いてやろうかぁ?」
「あー確かにうちのクラスのフルメンバーだとバスケ部3人居るし、俺とかチートキャラすぎるか」
「何点差つくかわかんねーもんなー」
と壇上と瀧元が笑いながら煽ってきたので、
「譲歩してくれるのはありがたい……だが断る!!俺の好きな事の1つに自分が強いと思っている奴に『NO』と断ってやる事だ!!…裕也やっとこのセリフ使えたぜ!!」
「あんまジョ○ョネタ過ぎると誰かに怒られるぞ!」
「でも男なら人生で言ってみたいセリフ100には入るだろ?」
「確かにな!w」
「あーそれと、前半残り5分まで時間やるよ!裕也も俺も出ないから出来るだけ点差ひらいとけよ?じゃないとマジで可哀想な事になるぞ?」
「あー確かに!!30点差くらいつけても追いつけるか、てかお前の彼女?気安く俺の名前呼ぶなって言っといて。あとお前らが橙李バカにしたの後悔させてやるからな!」
と俺と裕也が答えると笑いながら
「ジョ○ョとかヲタクすぎだろ?何いってんの?」
「はいはい、わかったから負けた時の言い訳考えとけよ」
と言いながら帰って行った。
クラスの皆んなには我儘を言って最初の5分以外は裕也と俺が出れる様にしてもらった。
俺が髪を結んでいると
「…やっぱ本気でやるんだな!香澄から聞いてたけど」
「あぁ、お前と俺のコンビが世界一って分からせたいからな!腹は括ってるから心配すんな!…それより、1発目アレで沸かせようぜ!!サインも昔通りな!」
「わかったよ!我儘な司令塔だな!THE ANSWERみたいなプレーも期待してるぞ!!」
「任せろ!!」
と髪を縛りながら話していると周りから
橙李君意外とイケメンだったんだ
松原今までボサボサの髪してたけど纏めたらいい感じなんだな
あれ誰?? え!?松原!?全然イメージ変わる!
と何故か騒がれ出したので笑いながら裕也が
「よかったのか?結月さん嫉妬するぞ?他に言い寄ってくる女増えるかもな」
「別に興味ないし、俺は結月さんだけだから」
と照れた感じで返していたら
「橙李!足かして!」
と香澄が走ってテーピングを持ってやって来た。
「多少動き辛いかもだけど、少しでも負担減らせる様にしてあげるから、頑張んなさいよ!」
そう言いながら俺の右膝にテーピングを巻いてくれている。
「…なぁ裕也お前の彼女ホント最高の奴だな!」
「あぁ、俺の彼女でお前の幼馴染は最高の女だよ!」
と笑いながら話していると うっさい!! と照れながらテーピングを終えサポーターを付けてくれた。
「ほらコレで大丈夫だから、裕也に恥欠かせんなよ!
あと裕也!!橙李の最後なんだ、今までで1番カッコいい姿見せてね」
と言い残しさっていった。
香澄はそのまま2階に上がり裕也のクラスの女子やちひろ、詩乃達と一緒にいると唯がやってきた。
「香澄ちゃんは裕也くんいるからこっちの応援するんだね。てか橙李くん髪整えるとイメージ違うね!バスケも上手いしカッコいいね!」
その言葉を聞いて冷たく何時もより低い声で話始めた
「唯、あんた見た目だけなの大切なの?
はぁぁあんたが橙李に何したか知ってるけど、今は責めないよ。もう終わった事だし、壇上達と上手く行ってるみたいだしね」
その言葉を聞いて唯が言葉に詰まっていると
「あーゴメン、怒ったりしてないから安心して。付き合ってたわけじゃないんだし、アイツも気にしてなし、それに見た目とかどう人に見られてるかとか気にしてない橙李も悪いし、だから妹にもダサい、キモいって言われてるしね!それに今はいい人居るしね」
「え!?それってモデルみたいな…」
「あー会ったことあるんだね、そうだよ。まぁそれは今はいいや、唯この試合だけはグループとか関係なしにちゃんと見てあげてね」
「え!?どうゆう事?」
「…橙李の右膝じゃあバスケはもう本気で出来ないから
…橙李と裕也ね中学の時全国的に有名だったんだ。裕也がフォワード、橙李がガードで、高校もバスケするはずだったんだけど、春休みにストバスから帰ってる途中階段から小さい子供が落ちそうになってそれを庇って助けた時に右膝の半月板損傷と靭帯断裂で出来なくなったんだよ。
しかも子供に心配かけたくないからって怪我したの隠して子供を母親に返してその場を去って見えなくなった所で座り込んで私と裕也に電話で助けてって掛けてくるような奴なんだよ。
子供に怪我が無くて良かったって喜んではいたけど大好きなバスケ出来なくなって、空元気みたいな感じだったんだけど、唯が1回雨で膝が痛んでる時に大丈夫ですか?って話しかけてくれたんだって、それが凄い嬉しくてカッコつけて躓いたらだけって言って逃げたらしいけど、それが橙李が唯を好きになったきっかけ、あんな優しい子いないって言ってた、バカだよね。
もう隠す必要もないから伝えたけど気にしなくていいよ、ただそんな橙李が最後どんな気持ちで本気でバスケするかだけは見てあげて。応援しろとは言わないから、ただ友達としてのお願いかな、一度だけでいいから橙李が惚れた女がちゃんとした目で橙李を見てあげて欲しいって言う幼馴染からのお願い、長くなって何言いたいのかわからないよね、ごめん」
「…うん、」
そういい唯もその場に残った。
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