第5話

〜吉野side〜


「なんで、伊織くんの隣に女がいるの?」


私は、今滅茶苦茶焦っている。なぜなら、私の告白を断った翌日に女の子と楽しそうに一緒にご飯を食べている伊織くんの姿を見たからだ。


もしかして、私の告白を断ったのは好きな人が他にいたからではないか?それで、断る理由に、私が悪いから告白を断ったみたいな感じにしたのだろうか?


そんなふうに考えるとキリがなかった。

私は屋上へと上がる階段で一人でジタバタしていた。


いや、もしかしたらあの女から無理やり誘ったのかもしれない‼︎


そこで、私は一つの希望を浮かべた。


私は、その希望を信じてすぐに彼女に質問したい気持ちでいっぱいになった。










私は、彼女が伊織くんから離れていくのを見て声をかけた。


「ねぇ、あのさ。貴方、伊織くんのこと好き?」


私がそう聞くと、彼女は周りをキョロキョロ見出して、誰もいないことを確認すると、


「ふぅ、まず私があんなモブ好きになるわけないでしょ。ただ単にが振られた男を好きにさせて、私が貴方より上だということを証明したいだけよ。」


と、どすの利いた声で言った。


このことを聞いて普通の人だったらどう思うだろうか?


怖い?最低?


だけど、私はそんなんでは無かった。


の気持ちで渦巻いていた。


この子は、伊織くんを好きではない。目的は伊織くんから告白されることにある。


つまり、最終的に私と伊織くんが結ばれる確率が低くならないということだ。


私は残念ながらそんなことしか考えれなかった。


「良かった。」


「何が良かったのかわかりませんけど、質問がこれだけならもう行きます。」


彼女はそう言って、廊下を歩いて行った。










〜伊織side〜


俺は今、人間の最低さを呪っている。


俺は、如月とご飯を食い終わった後、如月と、吉野さんが喋っているところを見た。


途中からだったが、如月ははっきりと、吉野さんの復讐のために俺を利用していると言っていた。それに対して、吉野さんも良かったと言っている。


俺は、もう人間の最低さを呪うしか無かった。自分も、あいつらと同じだという事実だけで、寒気がするほどだった。


多分、あいつらは俺に関わってくるだろう。


俺はそれに乗ってやる。そして、絶対にあいつらの思い通りにはさせないようにしてやる。

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