第20話

 先輩が、就職して一ヶ月が経過した。

 最近、先輩の上司になった、鈴木という人が、よく先輩と飲みに行っているのを見た。

 

 

 社長室にて。

 

 坂守の会社に就職して、一ヶ月の月日が経過した。

 もう、社員ともかなり親しい関係のものが多く出来て、会社に馴染みきったと言っても過言ではないだろう。


 「茂。今度、鈴木専務と二人で北海道行ってくれ」


 「はい?」


 社長室に呼び出されたと思ったら、急な転勤を言い出された。


 「いや、転勤ではない。今度、北海道に本社がある企業と契約をするから、本社の方に一度、視察に行って欲しいだけだから、一泊二日の出張ってことで」


 「分かりました」


 「本当は、俺が行く予定だったんだけど、もうすぐ娘が生まれるからさ」


 「そうんなんですか。・・・・えっ!マジで?!」

 

 驚きを隠せず、普段の様に語り掛けてしまった。


 「あぁ。マジだ」


 「坂守。お前パパになるのか」


 「今月中にはパパになる」


 めでたい。

 実にめでたい。


 そんな訳で、今日は居酒屋で坂守を祝った。

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