閑話1 神々の文化交流①
「
生命の女神は、新たに作られた交流の間で、『第1回新文化交流隊』の面々を前に挨拶をする。
「第1回新文化交流隊の隊長には光の女神様が就任されました」
光の女神様は自信に満ちた表情で、後ろの神々を振り返って目で挨拶をする。
「他の
それと叡智の神様はアタルから要求のありました、インターネット情報の取り込みの為に定期的に地球へ行くことになります。出来るだけ短時間で必要となる情報を叡智アプリで利用できるようにしてください」
叡智の神様は非常に嬉しそうに首を何度も縦に振り頷いている。
準備できているようなので、他の眷属の女神に合図を出す。
「では、
交流の間に居た
予定通りに
「なぜ、最大の功労者である妾は地球に行けないのじゃ?」
「当たり前ではありませんか! 転生したばかりのアタル様を見守るのが、転生の女神様の最優先事項なのですよ!」
なぜ子供のように頬を膨らませて、不満そうに私を見るのか理解できません。
「もしアタル様がすぐに亡くなるようなことがあれば、……」
「あれば、なんじゃ?」
「彼の資産を奪う為に、転生の女神様が殺したと……」
「な、なんじゃと! 妾は絶対にそんな事する訳無いのじゃー!」
そこまで動揺する事はないと思うが、転生の女神様は相変わらず……。
「そう思われる可能性があるからこそ、暖かく見守る必要があるのです」
「そ、そうか、それなら仕方ないのじゃ」
相変わらずチョロい転子様です♪
そう考えた瞬間に全身に悪寒のようなものが走った。
「なんじゃ、何が起きたのじゃ!?」
転生の女神様も何か感じたらしい。
「禁忌を侵す行為をして、アタルさんが死ぬ寸前ですわ。所持していない属性の魔法を利用しようとした反動で生命力が枯渇寸前になったようですね」
突然、魔の女神様が交流の間に入って来て発言する。
「そう言う事ですかぁ」
「おろかものぉーーーーー!」
転生の女神様が思わず叫んでいます。いつも冷静な私も怒りが込み上げてくる。
「魔の女神様、所持していない属性の魔法は、発動できないと理解していたのですが、なぜアタル様は発動できたのでしょうか?」
「そうよぉ、所持していない属性の魔法を発動しようとしても、発動時に魔法陣が構築することが出来ずに発動しないのよ。
アタルさんは、魔法陣をスマートシステムで構築して発動しようとしたのよ。魔法陣が構築していれば魔力を流すと発動しようとするわ。それを世界の
何となく彼ならやりそうだと納得してしまう。アタル様は私の思惑通りこの
「神託をアタル様に送っておきましたが、転生の女神様と魔の女神様からも送って下さいませんか?」
「私ももう送ったのじゃ。念のためにもう一度送っておくのじゃ!」
「私の管轄する範囲になりますので、私からも送っておきますわ」
アタル様の様子を見る限り、何とか命は助かりそうだが、これからも彼の行動は細かく監視をする必要があると思う生命の女神だった。
◇ ◇ ◇ ◇
交流の間で、転生の女神の眷属により
これが聖域に指定された拠点の雰囲気なんだぁ♪
地球なのに、ノバの女神としての力が使えるのが何となく理解できた。
「私達は
地球に来た経験があるはずなのに、やはり聖域指定されたこの拠点に、皆は少し浮ついているようだ。
「
声を掛けられて本来の役目を思い出したのか、それぞれの眷属を連れて役目に向かう。
「
権能の神の名前に思わず質問する。
「地球での名前は、それぞれ自分で好きに付けて良いはずだ! 私はこちらではずっと
別に否定するつもりもないし、不思議に思ったから聞いたのだが、そこまで思い込みのある名前なら別に良いけど……あまり掘り下げると危険な気がする……。
「別に不満は無いよ、それよりネットやシステムの確認をしてくれます?」
「それはすぐに対応する。それより個人毎の文化交流の予算とスケジュールはどうなっている?」
権能の神は、なぜそこまで文化交流に気合が入っているのかなぁ?
「予算は
(
(そのためにも予算の確保が必要なんだ。
(何とか
(それは俺も考えたよ。今晩にもこちらの世界に引き込もう。推しメンが重なるとライバルが増えて心配だが仕方あるまい)
何故か
まあ、私も早く必要な役目を終えて、銭湯スパでゆっくりしたい。
この拠点にもアタルがこだわった大浴場があるが、銭湯スパはまた違った楽しみもある。
ここから一番近い銭湯スパは、実は私が通っていた銭湯スパで、そこで友達もできた。
早くセイに逢いたいなぁ~!
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