第287話 謎に包まれた亜人Ⅱ
俺は刀で
「
3つ同時に投げてそれらは全て的中。
しかし、特にリアクションを取らずに体勢を変えて地面に着地するなり3本のスローイングナイフを抜いた。
「あれが疑問なんですナリユキ様」
「疑問?」
「他の
「その正体を暴けばあの
「そういう事です」
この時俺はやる事を決めた。
そう思うと俺は
案の定、
「何だこれは――」
俺は慌ててミーシャ達がいるところに戻った。
「どうでしたか?」
「それがちょっと変わっていてな」
「それはつまりどういう事でしょうか?」
「自分が何者か分からないらしい――それに日々悩みを抱えている。俺が得ようとした知性や記憶は、純粋にこの
「無駄だ――」
そう一言話したのは俺と戦闘している
「俺は自分が何者か分からないからな」
「なあ――元々は人間だったって事はないのか?」
「分からない。そして俺は何故ここにいるのかも分からない。全て分からない事だらけなんだ」
その声色には少し悲しみも入っていた。表情は無いけど感情はしっかりあるようだ。
「何の為に俺達と戦っているのかも分からないのか?」
「そうだ。ただ主からは君達を抹殺しろという命令が下されただけだ。
「他のは分からないけど、俺からするとアンタは感情があるように思えるけど?」
「そうだな。だから自分が何者なのか分からなくて困っているのだ。他の
普通の魔物ならこんな悩みは生まれない――魔物でこんな悩みを抱えるとすれば、
「自分の正体が知りたいのか?」
「君達が俺の正体を暴くのか?」
「そうだ」
「どうやって調べるんだ?」
「脳波を調べるのさ。俺の国には優秀な医師達がいるからな」
すると
「その前にあの巨人を倒さないとな」
そう言って長い
「グアアアアア! ヤメロ! ヤメロー!」
と、頭を抱える
「何か憑りつかれているいるのでしょうか?」
「様子が変だな。洗脳されているなら、ミクちゃんかアリシアの
「私がやります!」
そう言って出て来たのはミアだった。
「頼む」
俺がそう言うとミアは苦しんでいる
「効きません!」
ミアはそう言って動揺していた。洗脳の類ではないのか!?
「うおおおおお!」
「それが正体なのか? えらく強くなったな」
「ご……5,000!?」
勿論、皆はそう言って驚いていた。
「俺から離れろ!」
振りかざしてくる巨大な手を睨めつけながら皆にそう忠告した。
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