第55話 女友達は別の女友達を紹介してくれる

 泉サラは、どこかに出かけているらしい。

 もう夜中だというのに、いったいどこに行っているのか。


 湊は運が良いことに、父親は今夜は帰ってこないようだ。


 普段ならこういう日は瀬里奈を呼んで朝までヤらせてもらうか。

 あるいは、葉月の家に泊まって朝までヤらせてもらうか。


 この二択だったが、最近は残念ながらヤれていない。


 仕方なく、瀬里奈を呼んで朝までおっぱいを吸ったり、口で楽しませてもらうか。

 あるいは、葉月の家に泊まって朝までおっぱいを吸ったり、おっぱいで楽しませてもらうか。


 この二択くらいしかない、楽しみの薄い日常になっている。

 葉月や瀬里奈もヤれないのは残念そうなので、申し訳ない。


「で、どこへ向かってるんだ?」

「それは着いてからのお楽しみだよぉ」


 湊は穂波麦と並んで、夜道を歩いている。


 もうすっかり夜も遅い時間帯だ。


 穂波の初めてをもらい、七回ほどヤらせてもらってから――

 泉と連絡を取り、彼女がいる場所へ向かうことになったのだ。


「つーか、泉は怒ってないかな。電話してから、ちょっと経ってるだろ?」

「大丈夫、別に待たせてもサララは気にしないよぉ」

「そうなのか、それならいいが」


「なんかほっとしてるね、みなっち?」

「いや、泉もヤらせてくれるんだろ?」

「うん、いいって言ってたよぉ」


 穂波がこくこくと頷く。


 湊は泉サラとはクラスメイトだが、ほとんど話した記憶もない。

 それは穂波も同じで、葉月グループのメンバーなので、湊も遊んだことだけはあるのだが。


 そんな泉サラまでが、穂波に続いてヤらせてくれるという。

 まるで嘘のような話だが――疑う理由もまたない。


 あの葉月の友達が悪巧みをするとも思えないからだ。


「だったら、早くヤりたいし、時間を置いたら泉も気が変わるかもしれないだろ?」

「すっごいどん欲だねぇ、みなっちは」

「いやあ、泉サラとヤれるって言われたら、誰でもがっつくだろ……」


 泉サラは外国人とのハーフで、金色のふわふわした髪の持ち主だ。

 肌は真っ白、茜より少し大きい程度で小柄だが――

 胸だけは茜とは比べものにならない。

 Gカップの葉月、Eカップの穂波とほどんと変わらないビッグサイズだ。


 身体が小さくて胸だけがどかんとデカいので、余計に目立っている。

 いかにもギャルっぽく、今のような夏服だとブラウスの前を大きく開けているので、すれ違う男子の振り返り率は100パーに近いだろう。


「まあ、急がなくてもサララは逃げないよぉ。というか、そんなこと言いながら、全然急いでなかったよねぇ?」

「そ、そうだったか?」


 湊は、ぎくりとする。


 穂波に七回ヤらせてもらってから、そのあとはおっぱいをひたすらちゅうちゅう吸わせてもらっていたが――


 泉との電話が終わってから、穂波は「シャワーを浴びたい」と言い出した。

 それはそうだろう、と湊も異論はなかった。


 穂波はおっぱいをしゃぶられまくり、隅々まで湊に舐め回された。

 外に出る前にシャワーくらい浴びるのは当然だ。


 もちろん、湊も一緒に浴びて――


「一緒にシャワーは全然よかったんだけどさぁ、結局お風呂でも一回ヤらせてあげたよねぇ」

「い、いや、こんなおっぱいの女の子が素っ裸でいるんだから、一回で我慢したのは逆に凄くないか?」

「きゃ♡」


 湊は周りに誰もいないのを確認してから、穂波のおっぱいを軽く揉んだ。

 ぽよん、と制服の白ブラウス越しに柔らかい感触が伝わってくる。


「も、もうー、あんだけ揉んで吸いまくったくせに、まだぁ?」

「ずっと揉んでいたいくらいだけどな」

「ま、まあ人に見られなきゃいつ揉んでもいいけどぉ」


 穂波は恥ずかしそうに言って、ちゅっとキスしてくる。

 湊も軽く舌を絡めて、穂波の唇を味わう。


 少しだけキスして、おっぱいも揉んでからまた歩き出す。


「はぁ……なんかフツーにちゅーして揉まれるようになったなぁ♡」

「これからも、揉んでキスしていいのか?」


「い、いいよぉ。というか、やめられたら困るかなぁ……」

「俺はヤり逃げする気はない……つーか、そんなもったいないことできるか」


 金髪の美少女ギャルの唇もおっぱいも好きにできて、頼めば好きにヤらせてくれるのだ。

 こんな可愛くてエロい子を手放せるはずがない。


「てゆーか、一回で我慢してなくない? 脱衣所でももう一回ヤったような?」

「そ、そんな気もしなくもないな」


 実際、目の前で可愛いギャルが素っ裸でいて。

 パンツをはき、ブラをつけてEカップのおっぱいを収め、ミニスカートをはき、白ブラウスを身につけていくところをまじまじと見せてもらったのだ。


 そんなもの、スカートをめくり上げて、一回ヤらせてもらうのは自然な流れだ。


「もう一個言うなら、終わったあと、お口も使ったよねぇ?」

「あ、後始末は大事だからなあ」


 合計だと、口も含めて10回になってしまう。

 美少女ギャルの魅力は、恐るべきものだった。


「ふぅーん、そんなもんかぁ。お家帰ったらまたお風呂入るから、そのときもヤりたい?」

「あ、ヤらせてもらえるならもちろん」

「い、いいよぉ。お風呂に浸かって湯船の中でもヤれたりする?」

「じゃあ、洗い場で一回、湯船の中で一回、入るときと出るときの脱衣所で一回ずつだな」

「お風呂のあたりだけで四回ぃ!?」


 穂波は驚きつつも、拒否する気はないようだ。


「よ、四回かぁ……お口でもヤるんだろうし、どうなっちゃうのぉ、麦は……」

「それはあとのお楽しみとして。結局、どこへ向かってるんだ?」


「あ、もう着くよぉ。ほら、あれ」

「んん……?」


 目の前に現われた建物は――

 どう見てもラブな宿泊施設だった。


 住宅街を抜けたところにいきなり現われて、湊は驚いたほどだった。


「え? 泉のヤツ、いったいなにやってんだ? ま、まさか……」


 援助な交際とかパパを探す活動とか……。


「まさかって……あ、ちゃうちゃう。そうじゃなくてぇ」

「ち、違うのか、よかった……」


「もしかして、ここでヤりたくなっちゃった? サララのとこに行く前に、二、三回ヤらせてあげてもいいけどぉ……♡」

「あんまりホテルとか行きたくねぇんだよな……」


 湊はそこらの同級生など比べものにならない回数をこなしている。

 それでも、どこかメンタルはDTに近く、ホテルとか陽キャが普通に行ける場所は怖い。


「それならいいんだけどぉ、こっちだよぉ」

「なんだ?」


 今度こそ、泉サラがいる建物に着いたようだ。

 どこにでもありそうな雑居ビルで、泉はそこの五階にいるらしい。


 穂波は勝手知ったる様子で、エレベーターで五階まで上がって。

 廊下を数メートル進んで、そこのドアに鍵を差して開いた。


「なんだ、ここ? もしかして、泉の実家か?」

「そうじゃなくてぇ……泉がやってる会社の事務所なんだよぉ」

「会社!?」


 ドアが開くと、確かに事務所らしき部屋だった。

 デスクが五つほど並び、どのデスクにもフルサイズのスペックが高そうなPCが置かれている。


「おーっ、ホントに来た! いらっしゃい、ミナミナ!」

「ミ、ミナミナ?」


 テンション高く現われたのは、ゆるふわ金髪の小さな少女。

 彼女も、夜中だというのに白ブラウスにミニスカートという制服姿だ。


 玄関まで走ってきたので、ぷるん、たゆんとおっぱいが激しく弾んでいる。


「どこでミナミナに会うか迷ったけど、ここでいっかなあって! どうせスタッフはみんな帰っちゃったしね!」

「ス、スタッフって……」


「ゲーム会社なんだよね、ここ! なんとスタッフは全員同い年の現役JK! デベロッパーってヤツ? まあまだ同人ゲーのレベルなんだけどね! みんな未成年だから、社長だけは別の人に頼んでるけど! アタシ以外はみんな真面目なJKなんで、徹夜不可なんだよね! 締め切りけっこうやべーのにどうすんのって感じ!」


 そういえばこんなヤツだった、と湊は気づく。


 葉月グループには陽キャしかいないが、特に明るく言葉数も多いのがこの泉サラだ。


 まくし立てた事務所の説明は、いろいろ聞き流せないものもあったが――


「ちょ、ちょっと。泉、ちょっとだけ待ってくれ」

「いいよ、みんな帰って暇してたから! アタシはアイデアはあるんだけど技術ないから、スタッフ帰っちゃうとなにも作業できないんだよね! 頑張ってテストプレイをするくらいで、今はテストすることもないから、もう寝ちゃおうかなと思ってたところで!」


 またもまくし立ててくる泉。

 やはり、気になることは山ほどあるものの――


「す、少しでいいから。穂波」

「え? 麦がどうかしたぁ?」

「いや、さっきの風呂とかラブホの話でムラムラしてきたから。今ちょっと、ここでいいか?」

「こ、ここでぇ!?」


「ほぇー、ムギムギ、ガチガチの処女だったのに、マジでミナミナに七回ヤらせたん?」

「せ、正確には全部で十回かなぁ……」

「ミナミナ、マジすげー! そんなにヤれるもんなんだ! あ、ヤりたいならいいけど、あんま汚さないでね? ソファ使う?」


「いや、玄関でそのまま……ていうか、もうソファに行くまで我慢できない」

「そ、そんなに麦とヤりたいなら早く言えばいいのにぃ。一回、家に引き返してヤらせてあげてもよかったしぃ」


 穂波は恥ずかしそうにしながらも、ミニスカートをめくった。

 パンツははきかえていて、黒からピンクに変わっている。


 まさか、自分で言っておいて初訪問の事務所の玄関でヤれるとは思っていなかった。

 しかし、もう我慢できないのも事実だ。


「穂波」

「やんっ♡」


 湊は穂波を抱きしめてキスすると、彼女の身体を玄関の壁に押しつけた。


 泉に聞きたいことは山ほどあるし、ヤりたいことはもっとあるが、まずは穂波だ。

 穂波に一回ヤらせてもらってから――


 それから、泉と話して、ヤらせてくれと頼むことにしよう。


(※ミニあとがき。

 見直していて、なんだこの話……と思ったんですが、いつものことなので気にせずに投稿しました)

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