一月五日 小寒(しょうかん)

 寒の入り。

 ここからおよそ一ヶ月間、節分までの期間をさす季節の変わり目を示す言葉だ。

「太陽黄経が二八五度になるとき」と定められているから年度によって多少日付は前後する。

 寒中見舞いを出すなら、そろそろという頃合いでもある。


 自然界に目を向けると水辺ではセリが競うように伸び始め、凍った水面下では徐々に氷が溶け始め、山中では雉が求愛の季節に入り鳴き声をあげ、蝋梅や柊が花開く頃——季節は春に向けて少しずつ少しずつ動き始める。


 もっとも、実際には寒さの本番はこれからだ。受験シーズンも佳境に入る時節、くれぐれも無理のないよう暖かく過ごしていただきたい。

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