十月十三日 世界血栓症デー
平成二十六年(二〇一四年)、血栓症の啓蒙活動の一環として国際血栓止血学会(ISTH)によって制定された国際デーの一つ。
十月十三日が選ばれたのは、ドイツ(当時はプロイセン王国)出身の病理学者ルドルフ・L・K・フィルヒョウ医師の誕生日に由来する。
誰それ?
白血病の発見者である。
平たく掻い摘むと、血の病気に関するスペシャリストにしてパイオニアだ。
日本では、国際デーの制定に伴い一般社団法人日本血栓止血学会が日本記念日協会に申請し、血栓症の正しい認識を広めて血栓に起因する病死や早死を減らす活動を目的として、記念日に制定している。
世界保健機構(WHO)によれば、二〇二五年までに非伝染病による早死を二五パーセント削減する——という活動目標を掲げているらしい。
新型コロナのワクチン接種によって血栓症になる——という噂が一部囁かれている昨今、知っておいて損はないだろう。
血栓症とは、そもそも何なのか。
ばくっと簡単にまとめると、血中にできた塊が血管を塞いで起こる状態異常——それが血栓症とされている。
状態異常を起こす原因はさまざまで、血管、血液、血流のいずれかに異常をきたし、血栓ができた結果、末端循環が阻害され体の他の臓器に影響を及ぼす。
主に、動脈血栓症、静脈血栓症とに分けられ、前者は脳梗塞や心筋梗塞の主な原因とされている。そして後者は肺閉塞症などが最も多い症例らしい。
さて、予防法としては、次の三つが挙げられる。
一、血流を良くする。
座りっぱなし、動かないなどは最も危険な行為らしい。特に下肢に血を停滞させるのはNGとされているので、小まめにふくらはぎ・太もも
二、血液をサラサラに保つ。
ドロドロ血は詰まるリスクしかない。とりあえず、適度な水分補給を忘れずに。
(※この場合、アルコールは水分補給とみなさないので、あしからず)
三、血管はいたわる。
正直、こればかりは加齢によって進行するのでどうしようもないが、放っておいても硬くなっていくのが血管だ。なるべく不摂生を避けるしかない。
ちなみに、新型コロナのワクチンで血栓——という下りについては、現状アストロゼネカ製で「稀に起こる」とされている。
どの程度を「稀」と表現するかは微妙なところだが、現在公表されている統計で見てみると十万〜二十五万回の摂取に一回という割合らしい。
あくまでも参考程度に比較すると、エコノミークラス症候群のような下肢静脈血栓の方が、ずっと発症率高いよ〜という情報もあったりなかったりする。
だからといって、「ほぼ大丈夫」などというのは暴言というものだ。
日本血栓止血学会及び日本脳卒中学会では、この「稀に起こる血栓症」を「血小板減少症を伴う血栓症」と認識しており、診断と治療の手引きを取りまとめている。
類似の症例として「ヘパリン起因性血小板減少症」が挙げられており、全く未知の症状というわけではないらしい。
これ以上は小難しくて私の頭では理解に限界があるため、とりあえずはセルフ血栓対策として座りっぱなしはやめよう……と思った次第だ。
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