十月十二日 第一回オクトーバーフェスト開催日
例年、九月の中旬から十月の上旬まで開催されているドイツの伝統的な祭りの一つ、オクトーバーフェスト。
名前は聞いたことがある、とりあえずビール飲み大会だろ——というのもあながち間違いではない。昨今は観光化が進みおよそ六百万人もの人々で賑わう一大シーズンイベントとなっている。
そんなオクトーバーフェストは、元々小国家の集合体だったドイツ(当時は神聖ローマ帝国としてゆる〜くまとまってた)の南部地域バイエルン(当時はバイエルン王国)の州都ミュンヘンが発祥にしてオリジナルである。
文化七年(一八一〇年)十月十二日。
日本では毎度お馴染み江戸時代、第十一代将軍徳川家斉のころ。
バイエルン王国王太子ルートヴィッヒ・カール・アウグストとザクセン=ヒルトブルグハウゼン公国の公女テレーゼ・フォン・ザクセン=ヒルトブルグハウゼンの婚礼が華々しく行われた。
この日が第一回オクトーバーフェスト開催日とされている。
パレードや競馬、酒宴など、様々なイベントが催されたそうだが、それがこんにちも名残として垣間見える。
伝統的に、フェスト初日は市長と市章による酒樽を引っ提げてのパレードから始まる。
「
春に仕込んだ
その節目を祝うイベント——とざっくり申し添えておく。
二日目にはバイエルン伝統衣装での市民パレードが大通りを練り歩き、掲げられる各々ギルド
余談だが、カクヨム異世界系界隈で頻繁に登場する「ギルド」も元は中世ヨーロッパの商工会(職種別)を示す英語だ。
勇者と魔法使いではそもそも職業が違うので、本来の意味合いでは同じギルドに所属することはまず無いと言える(身も蓋もない・笑)
そして、元々は「商人、職人」の所属団体を指す言葉だった——と補足しておく。
あえて江戸時代で例えるなら、「火消し」という
近代的な意味合いでは「◯◯組合」となるが、ドイツ語では「ツンフト」、イタリア語では「アルティ」などと、それぞれ表現が異なる。
余談はさておき、オクトーバーフェストは度々戦争などの影響で中止を余儀なくされている。
最初の中断は三年後の一八一三年、バイエルンはナポレオン戦争に巻き込まれて祭りどころじゃなくなった。
その後も、コレラの流行、プロイセンVSオーストリア戦争、ドイツVSフランス戦争など、情勢の安定しない当時のドイツとその周辺(ゆる〜い神聖ローマ帝国)だ。
近現代に入っても、第一次、第二次世界大戦やコロナの影響をもろ被りしているが、中断しては再開しを繰り返しながら祭りは規模、酒量とも発展してきた。
今やドイツ各地——果ては日本なんかでもオクトーバーフェスト関連の行事が催されるまでに知名度を上げだ。
そんなフェストの今後ますますの発展を祈念しつつ、皆さまどうぞご一緒に。
「
食欲の秋、酒が美味い。(※ 飲酒は二十歳になってから)
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