―PM 6:48―


今日は委員会があって、いつものあの時間の電車には乗れなかった。


当たり前だけど、彼の姿はない。


はぁ……と溜め息を吐いて、座り顔を上げる。


(………っ!)


と、目の前の座席を見て、心臓が飛び跳ねた。


そこには、彼女の姿。


その横には……あの人じゃない、男の人。


ピッタリと寄り添い、コソコソと何か話をしては笑い合っている。


どこからどう見ても、恋人同士の雰囲気。


それを見て私は、


(ああ、そうか。あの二人、別れたんだ……)


と思った。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る