第49話 職業斡旋の間
この竜宮城を訪れて、既に2時間近くを過ごしている気がする。さっさと帰りたいけど、そうは問屋が
その名は『職業
それは不明だが、ここも入ってクリアしない事には帰らせて貰えないみたいだ。無言の着ぐるみ~ズの圧力に負けて、俺とファーはその襖を潜る破目に。
何事も無ければいいけど、ってか転職ならむしろ大歓迎? 琴音に相談する暇が無かったのが少々心配な程度、向こうもこちらに注文とかあったかもだし。
盾職とか前衛職だと、収まりが良いって聞いた覚えはあったけど。
そんな事を考えつつ、襖を潜った先に待ち構えていたのは。さっきの『鍛錬の間』と瓜二つの構成の部屋、そして机の前に腰掛けているのは妙齢の美女だったり。
派手な着物を召していて、髪のセットもバッチリである。だけどどこか気だるげで、妙にヤル気が無さそうな雰囲気。名前を確認すると、彼女が“乙姫”らしい。
なるほど、彼女が鯨モドキの言っていたこの城の主か。
「いらっしゃい、冒険者の人……まずはそこに腰掛けて、ここで何するか聞いてるわよね?」
「いえ、全く……プレートからある程度察してますけど、転職出来るで合ってる?」
「……全く、どいつもコイツも使えない奴ばっかり! 何で城主の私がこんな役目……」
あのぅ、闇系の思考がダダ漏れですけど? どうも自分の役割に不満らしいが、こちらもわざわざお手を
仕方なく場の空気を読んで着席して、改めてここでやる事をお伺い。やっぱり転職で合っているらしい、さり気無く全ての職カードを出す様にと指示された。
大人しく従うかな、何か怖いし。
だっていつの間にか、乙姫の後ろにボディガードのように立つ影が2つ。マッチョな魚人らしい、右がナマズ顔で左がウツボ顔である。
要するに顔からして怖い上に、2人共装備は立派で手には三叉の槍を手にしている。しかも筋肉モリモリ……さっきの間でも、無さそうで実際は戦闘はあった訳だし。
ここでもひょっとしてあるのかも、一応念頭に入れておこう。
そして提出した職カードだけど、まずは取り置いてあった『妖精使い』『精霊下請け人』『蝶舞軽戦士』『猪突戦士』の4枚。本命は『妖精使い』か『猪突戦士』かなぁ?
それからその後のレベルアップで、新たに『希少種ハンター』『初級採集屋』『初級六大魔術師』『水陸戦士』『野生軽戦士』の5枚を獲得している。
何かちょこちょこと、いつの間にか増えてた感じだけど。
『水陸戦士』とか『野生軽戦士』とかは、モロに冒険スキルの絡みだろう。職業補正も似たようなモノなので、そっち系を強化するなら転職もアリだろう。
後はレア種の討伐とか収集を頑張ったとか、はたまた6つも魔法を取得したとかの絡みだろう。戦闘系で無い職に就くのは、ちょっと勇気が必要だと思う。
探索や収集が有利になるのは、有り難くはあるんだけどね。
肝心の乙姫の態度だけど、やはり
何だろうと思ったら、向こうは新たに1枚の職カードを懐から取り出して見せて来た。『竜宮の遣い』と言う職カードみたいだ、なかなかにレア職っぽいけど。
乙姫のプレゼンでは、どうやら俺はこの職に
さり気無くチェックしたところ、どうやらこの『竜宮の遣い』は本当にレア職みたいだ。効果を確認すると、何とレベルアップの度に水スキルが+1Pされるそうな。
それだけでも凄いが、普通に水中適正とか水系の特性が色々と付いて来るらしい。挙句の果てに水竜の使役系のスキルも取れる可能性があるらしい。
何気に凄い……けど、乙姫のプレゼンを聞いてしまったら。
彼女はどうしても、俺にこの職に就いて欲しいらしい。そして行く末は地上への竜宮城進出、覇権を陸へと拡大して遣いの数を10倍、そして100倍へと増やす。
そのための先遣隊になって欲しいらしく、机に並べた職カードを買い取ると申し出てくれた。強引なその交渉に、待ったを掛けたのは相棒のファー。
全身で『妖精使い』の職カードをガード、彼女のお勧めはコレらしい。
そして、2人のサイズ違いの女性の間で飛び散る火花。俺の将来設計の筈なのに、何故か当人が除け者と言う珍事。俺の意志は聞き届けられないらしい、身勝手は女性の常ですか?
実生活を
何故か護衛の魚人がそれに応じ、合計78000モネーをせしめる事に成功。
自分の考えでは、乙姫の勧める『竜宮の遣い』のジョブ自体はかなり魅力的だ。特に水系の魔法にこだわりは無いけど、他になりたい職も無いし。
ただしこれに就くと、乙姫の手下的な立ち位置になりそうなのが怖い。変なペナルティと言うか、無茶な頼み事とかが付随して来そうな予感がヒシヒシ。
安易な決定で、今後の行動の幅を狭めたくないのが本音。
一方、相方の斡旋する『妖精使い』の職カードなんだけど。まぁこちらの職も、当面は候補の一つとして持っておこうかなって感じではいた訳で。
琴音の話では、街のお店で職カードが売っていたりもするらしいので。一通り見定めてから決めるのも遅くないかな、と。だから今決めろと言われても、ちょっと困る。
……って感じの、俺の意見は既にどうでも良い事態に。
キャットファイトが始まっちゃってる様子、つまりは相棒のファーと乙姫様の間で。最初は口喧嘩と言うか、一方的な乙姫の啖呵切りだったのだけど。
ファーも負けてはいない、宙に浮きあがって乙姫様とメンチ切り。
幼馴染に琴音と言う喧嘩っ早い娘がいたので、俺はキャットファイトは見慣れている。だからと言って、それを推薦する訳では決して無いので。
一応止める素振りで話し掛けるも、何故か緊張した面持ちの護衛魚人達に止められてしまった。何故と思わなくでも無いが、彼らも仕事をこなしているのだから仕方が無い。
だけど、こっちを止めずに向こうを止めろとちょっと思う。
ってか、既に遅かったみたいだ。乙姫がまず、羽虫を払うようなスイングの張り手を敢行。それを華麗に避けたファーが、お返しのパンチを乙姫の鼻先に。
それが見事にヒットして、とうとう恐れていた殴り合いが始まってしまった。ここは職安じゃ無かったのだろうか、いつの間にやら戦闘音楽が周囲を満たしている笑えない状況。
そして案の定、護衛の魚人達はこちらをタゲに据えた様子。
何となくそうなる予感はしてたけど、彼らはファーの存在は眼中に無い様子。俺達を隔てている大振りの机が、ド派手な音を立てて崩れ去ってしまった。
彼らの攻撃の賜物らしい、パワーファイターには間違いないかな。間違っても直撃は貰いたくない、そそくさと戦闘準備しつつもそんな事を考える。
おっと、そう言えば前の『鍛錬の間』でパワーアップしてたんだっけ?
取り敢えずはお定まりの強化2種を掛けて、短槍を構えて後退する。乙姫から距離を置きたいのが本音だが、その彼女を見てギョッとしたのも確か。
何しろ名前が朱色表示、彼女はバリバリのエリアボス扱いらしい。こちらに参戦されたら、どんなに頑張ろうとあっという間に詰んでしまうのは間違いなく。
ファーさん……一体どんな強敵に、喧嘩を吹っ掛けてくれたのっ!?
我知らず部屋の中央へと移動、ついでにさっき覚えたばかりの土魔法の《硬化》を唱えてみる。エフェクトは岩を纏う感じらしい、これで防御アップにはなった筈。
さて、それでは2匹の護衛の魚人達と遣り合いますか!
そもそも何で戦闘になったのか、今一つ判然としないんだけどね? キャットファイトの試合経過は、見るのも怖ろしいので敢えて視界に入れずにおくとして。
マッチョな魚人のナマズとウツボ顔に、全神経を集中……敵の装備は部分鎧とゴツい手甲と足甲、手にする武器は三叉の長槍とお揃いだ。
普通に強そうだが、その予想は大当たり。
その穂先の鋭さを例えるなら、まるで否妻の如き……パワーももちろんある、一撃受けただけでかなりの体力を持って行かれてしまった。防御系の強化呪文掛けてて、このダメージですか。
ヤバいな、2匹相手とか辛くないか?
取り敢えずは回避に専念、称号の『蝶舞』をフルに活用して逃げ回りつつ。距離と時間を稼いでの《スパーク》の詠唱、取り敢えず向こうの動きを止めてしまいたい。
目論見通りに痺れた相手、次の呪文は決まっていた。
って言うか、これで良いのかなとか思いつつも《ストーンウォール》の呪文を詠唱。説明文では敵をブロックしてくれるそうだが、果たしてその効果はどんなものか。
《風の茨》も同じ足止め系だけど、その効果は凄く薄い。何とか1匹を足止めして、その間にタイマンに持ち込みたいとの思いだったんだけど。
初めて唱えた土系呪文、しかしその効果は物凄く半端だった。
出現したのは腰までの高さの土壁、幅も厚さもどこか普通の迫力の無いモノだったり。想像してたのとは違う効果に、ちょっと呆気にとられてしまったけど。
魚人の片方はそうでは無かった様子、突如湧き出た邪魔な障害物を壊しに掛かっている。どうも廻り込んでやろうって概念は無いみたい、それは正直助かるのだけど。
半端な土壁は、その寿命もとっても短そうな。
フリーの敵はこちらに一直線ではあるものの、どうも護衛の血が騒ぐのか、乙姫が悲鳴を上げる度に気もそぞろな様子を見せている。
その隙を逃さず、こちらは攻撃を仕掛けるのみ。何しろ相手の方が格上である、しかも数の優位は向こうにあるのだ。ファーよ頑張れと、心の中で声援を贈りながら。
こちらはチマチマと、相手のHPを削って行くのみ。
それにしても良い装備を着込んでいる魚人である、当たり所が悪いとダメージがほぼゼロと言う悲しさ。向こうの槍だと、掠っただけであわや二桁ダメージだと言うのに。
土壁は案の定、思いの外早くその使命を全うしたっぽい。駆け付ける増援に、今度は《
そんなこんなで、徐々にこちらのペースになって来た。
……と思った瞬間、マッチョ魚人の特殊技が炸裂。まずは《
それに呼応して、目潰しを喰らっている魚人が《破水の陣》と言う地面から水を呼ぶ技を使用。なるほど、相手に適応力が無ければ、移動能力を奪う良い策ではある。
俺には『水中適正』があるから、関係無いけどね。
それでも相手は水を得た魚のよう、生き生きして来た感は否めない。能力に関しても向こうが上なのに、これじゃあジリ貧に陥ってしまいそう。
目潰しや足止め系の魔法も、何度も同じのを掛けていると相手に耐性が出来てしまうと言うし。そうこうしてる間に、案の定魚人の片割れが復活して来た。
何とか数の不利だけでも、チャラにしたいんだけど。
思い付いた……ってか思い出した、そう言えばお助けアイテムを幾つかベルトのポーチに入れていたんだっけ。水系の奴も確か入ってた筈、使うのは初めてだけど。
さっき入手した奴とか、海賊の洞窟でゲットしたのとか、持っているままでは勿体無いもんね。よし、使ってみようか……まずは《フラッシュ》で時間稼ぎ、そしてポーチの呼び鈴を取り出してと。
形からして、これは鈴を鳴らせばいいのかな?
そんな訳で『
問題はその強さだけど、何とか魚人を1匹引き受けて貰いたい。希望としては5分程度、そしたらこっちもその間に片割れとの戦闘に集中出来る。
そんな感じでの、局地戦の再スタート。
ピンク海豚は、実際にはそれほど強くは無かった。それでも体力はそこそこあるらしく、マッチョ魚人の攻撃にも怯む様子は見せない頼もしさ。
こちらもほとんど削れていない相手に、短槍で反撃を開始する。ハイパー化した相手にすこぶる形勢は良くないが、とにかく今は我慢の時だ。
ってか、こちらももっと強化しないと全然互角に持ち込めない。
仕方ないので、再びベルトのポーチの確認作業。時間稼ぎに水の水晶玉を2発投げ込んで、魚人達に嫌がらせのダメージと足止めを行ないつつ。
おっと、そう言えば効果は凄いけど酔っ払うから封印一歩手前に指定してた、炎の神酒と闇の
そんな訳で、まずは闇の秘酒を初使用!
こいつの効果は、確かSPの溜まりが早くなるだったっけ? ってか、飲んだ途端に満タンになってる俺のSP、すかさずこれも初使用の《四段突き》を目の前の魚人に見舞う。
堪らず後退するマッチョ魚人、追い掛けるように《落とし突き》での追撃が炸裂する。さすがにこれは効果があった様子、護衛魚人のHPが初めて目に見える程減って行く。
よしよし、この調子で畳み掛けてやる!
幸い、SPはまだ半分以上残っていて、しかも今現在上昇中と言う。凄い効果だな、さすが神様のお酒系の威力は半端無いと言うか……その分、反動も酷いけど。
そう、だから短期決戦を自分に課して戦闘に挑んでいるのだ。相手もタフ過ぎな前衛職、こちらの怒涛の攻撃を凌いだと思ったら。
《
長槍の貫通攻撃に加えて、流れ落ちる水圧と言う怒涛の威力の二重奏。こちらの体力はあっという間に半減以下、何と言うか吹き飛ばされて逆にラッキーだった。
今追撃を喰らったら、マジで何も出来ずに倒されてしまう……しかしそれを防いだのは、相手の情け心でも躊躇でも何でも無かった。
乙姫が悲鳴を上げていて、どうやらファーが髪を引っ張って悪戯している様子。
さすが護衛だ、その声にマッチョ魚人両者が反応して動きを止めている。すかさずその間に、こちらは態勢の整え直し。ポーションPに加え、水魔法の《Pヒール》を詠唱。
これが何とか通って一安心、そして都合の良い事に乙姫様が無茶に暴れてスッ転んでしまった様子。凄いぞ、ファー……ってか、相手はエリアボス仕様の筈では!?
良く分からないが、命の獲り合いとは違う闘いみたいである。
それはこちらにとって良い情報ではある、確定では無いのが少し怖いけど。そして護衛魚人達も、どうも向こうのキャットファイトに参戦もしくは仲裁に入れない様子。
本当に何なんだろうね、ただオロオロするマッチョはちょっと可愛い。いやいや、そんな事を言っている場合では無い。この隙に、鞄の中から役に立ちそうなアイテムを取り出して。
よしっ、酔っ払いの症状が出る前に
まずは削り役の追加だ、この際ケチってなどいられない。この戦闘で2個目の呼び鈴『辰の仔の呼び鈴』を使用、出て来たのは割と獰猛そうなタツノオトシゴだった。
ってか、形状は馬に近い気もする。顔は辰で水ヒレもあるが、身体は馬っぽい助っ人モンスターが俺の隣に出現して。物凄い鼻息を鳴らして、いきなりの突撃体勢。
これは便乗すべきか、俺は思わず短槍を構えてその背に跨る。
乗馬の経験などもちろん無いが、そこは短距離だし根性でしがみ付くのみ。そしてその体当たりの衝撃は、さっきの敵の水系槍スキルに勝るとも劣らない勢いだった。
思わず吹っ飛ばされたのは、俺もマッチョ魚人も同じだけど。
辰馬は尚も獰猛振りを見せ、転がった相手を蹄で踏んづけていた。その隙に立ち上がった俺は、ポーチから炎の神酒を取り出して一気飲み。
この機を逃したら後は無い、まずは駆け寄りながら膝立ちの相手に《落とし突き》を敢行。更にあり余るSPにかこつけて《二段突き》から《四段突き》の連続スキル技!!
さすがにこれは効いた様子、どうと倒れ伏すマッチョ魚人。
相変わらず炎の神酒のハイパー化は凄まじい、今までとは段違いのダメージを叩き出している。だけどさすがマッチョ前衛職、まだ体力に余裕を残している。
転回して再び突っ込んで来ようとしている辰馬の向こうでは、ピンク海豚が倒されてしまっていた。なかなか
むうっ、かなり辛いが最後まで諦めては駄目だ。
嫌がらせに雷の水晶玉での範囲ダメージ、そして辰馬の
そうなる前に、どうしても弱った魚人を倒してしまいたい。ところが事態は思わぬ方向へ、何と弱り切った片割れの魚人が、腰を落としたまま参ったの仕草を見せたのだ。
HPはまだ2割程度残っているのに、諦めが早過ぎない?
しかも近付いて来た魚人も、降参のポーズで仲間を攻撃しないでと哀願している。辰馬も何故か再チャージの途中で止まっていて、恐らくはこちらの判断待ちっぽい。
ふむっ、コイツを倒さないと経験値もドロップ報酬も貰えないのは確実だ。だけど戦闘を続けるって事は、酔っ払い状態でもう1匹のマッチョ魚人と戦う事を意味する訳で。
それはちょっと不味いな、ってか助っ人がいても劣勢は否めないよね?
そんな訳で、俺は了承の合図を送って武器を仕舞う構え。戦闘解除に合わせて、勇ましいバトル音楽も止んだ様子。そして戻って来た辰馬は、再び呼び鈴に戻って行った。
拾ってみると、壊れた呼び鈴と表示されたのでもう使えないっぽい。残念だな、かなり強い助っ人だったのに……修理とか出来ないかな、後で誰かに訊いてみよう。
向こうも戦闘の続行は無い表示、武器を収めてお礼を言って来た。
それに加えて、アレを何とかしてくれと魚の瞳で意思表示。つまりは、ファーと乙姫のじゃれ合いの終止符を希望らしい。俺が相棒を呼ぶと、素直に飛んで来るリトルレディ。
護衛魚人ズのホッとした安堵の空気は、恐らくは本物だった。何と言うか、気苦労を掛けて申し訳無かったな。でもこちらも訳も分からず襲われたのだし、あいこだと思わなくもない。
そして迷惑料代わりに、それぞれにアイテムを差し出されてしまった。
弱った魚人からは『複合技:短槍・水《白垂飛泉槍》』と言うスキル技を貰えたらしい。ってか複合スキル技って何だろう、一応はこちらの短槍に適ったスキルをくれたっぽいけど。
ああっ、これはさっき俺が喰らって吹っ飛んだ技だ! 威力は俺の保証付きだ、良いモノを貰ったな……何だか友情が芽生えそう、冗談だけど。
そして元気な方の魚人は、俺に近付いて額に手をかざす仕草。
――おめでとうございます、称号『竜宮の遣い』を得ました!
あれれっ、これって乙姫様が必死にプレゼンして来てた職じゃないの? 称号で貰っても良いモノなのかな、それだと職で選ぶ旨みがまるでなくなるけど。
その辺はどうなのと訝しむ俺を、追いたてるように部屋から追い出す護衛魚人ズ。やはり乙姫にバレたら不味いらしい、何かお互いパートナーの奇行には苦労してるね?
取り敢えずはクリアでいいのかな、良く分からないけど。
――乙姫の怒声が背後に響く……これこれファーさん、反応しない様に!
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