第38話 水中神殿って、本当に水の中にあるらしい




 うん、これも例の隠しダンジョン的なナニカらしい……全体的には隠されて無いけど、大抵の冒険者はあの中への侵入手段を持たないだろう、多分きっと。

 考えられる方法を挙げるとしたら、例えば『湖の水を全部抜く』とか? いやいや、一体どんだけ時間が掛かるんだ。魔法的に言えば、やはり《水中呼吸》の出番なのか。

 ふむぅ、見事につながったよ、フラグ回収的に!


 ところが俺が考え込んでる隙に、相棒のファーは全く別の手段を考えていたらしい。何と妖精独自のコネクションでも利用したのか、いきなり湖の水がパカッと真っ二つに。

 ……そう言えば、さっきからお願いのポーズをしきりになさってらしたけど。アレは水の精霊に頼んでたのかな、それともカラスモドキの妹さん的な誰か?

 好奇心で訊ねてみたら、どうやら両方らしい。


 喋れない彼女に質問形式での問答で聞き出したところ、水の妖精が精霊ラマウカーンの妹さんに頼んで、こちらに力添えをしてくれたのだとか。

 有り難い事だ、思わずほのぼのとしていたけどファーは全く別の感情を示していた。どうやら急いで欲しいらしい、この“水のカーテン”の有効時間は限られているっぽくて。

 おっと、それは失礼……それでは行こうか、ちょっと怖いけど。


 残り時間はまだ充分あるし、装備も薬品類もバッチリだ。何度か隠し洞窟を見付けているので、いざと言う時の対策は万全だったりする。

 ただし水のカーテンを分け入って、湖の底へと到達するなんて事態は考えていなかった。途中滑って転びそうになりながら、何とか立派な水中神殿の前まで到着。

 そしてビックリ、神殿の扉は自動で開閉してくれるっぽい。


 そして扉が閉じた瞬間、左右に拡がって道を作ってくれていた何らかの魔法が解けてしまったようで。大きな音を立てて、元の湖に戻ってしまった様子。

 帰りはどうしようかね……ってか神殿の中を見渡すと、ちょこちょこ床とは別に水場が存在する。《水中呼吸》魔法は必要無いって思ってたけど、念の為に使うべきかな?

 うん、そうしよう、スキルPもまだ大量に余ってるし。


 始まりの森で溺死しました的なアバターロスト事態の報告なんて、間違ってもしたくないからな。恥ずかし過ぎるし、琴音の折檻はまず間違いないし。

 それより、これで取得魔法は幾つ目だ? 数えてみたら、何と驚きの9個目だった。凄いな、俺って……節操がないって怒られそう、いやマジで自分でもそう思う。

 一番多いのが風魔法の3つで、次いで闇と水が2つ。それから光と炎が1つずつだけど、魔法が付いてる防具を3つ持っていて、その内の2つが使用可能なので。

 何だかんだと2桁の魔法を使えると言うね。


 ってか、さっきこの建物に入った瞬間に、またもや変なアナウンスを頂いてしまった。例の“未踏破ボーナス”らしい、やったね2個目じゃん!

 今回も豪華だな、『皆伝の書:武器』に冒険スキル『水中適正』、更には水魔法マナプールに経験値が2000expと大盤振る舞い!

 おっと、今日もレベルが2つ上がる予感?


 いまや琴音にレベルは追い付いて、スキルの並びに関してはこちらの方が豊富な有り様。冒険者の適性云々は別として、まぁ立派にやれている感じは受けなくもない。

 とにかくこれで、またもや武器スロットが1つ増えた計算だ。早速増やして、溢れていた短槍スキルでも突っ込んでおこう……槍だけにね?

 面白くないか、妹の杏月あんず辺りなら笑ってくれそうだけど。


 冒険スキルの『水中適正』については、水中での行動にペナルティを受けないとの説明文が。使いようによっては強力だけど、水場で無いと効果はもちろん発揮されない。

 だから微妙かなって評価は、まぁ順当だろう。こんなの誰に教えを乞うんだ、人魚とかそっち系の人? おっと、ひょっとしてラマウカーンの妹さんなら可能なのかな?

 いやでも、微妙なスキルを覚えるのもなぁ?


 その件は取り敢えず保留で、報酬の中にあった水魔法の《マナプール》はなかなか優れた魔法らしい。空中に水の塊を生成して、ある程度自由に動かす事が可能らしく。

 しかもMPタンクとしても使えるっぽい、ちょっと意味不明だけど。浮いてる水を飲んで、MPを回復するのかな? 妙な絵図を想像してしまった、それは無いと思いたい。

 ってか、さっき《水中呼吸》を覚えたばかりだってのに。


 しかも自動取得の選択画面で《ヒール》と言う水魔法が出現して。これって待望の回復魔法じゃんと、どちらを取るかかなり葛藤してしまった。

 もう4P支払うのは、さすがに躊躇ためらってしまう。ましてや新しく貰った《マナプール》もとなると、倍の8P……そこまで俺は、水にロマンを求めてない。

 個人的には、次は闇か光辺りを伸ばしたいかなぁ?



 などと考えていたら、ファーに頬を突かれた。そうだった、探索しなきゃね……入り口に入った途端に立ち止まってたら、そりゃあ催促したくもなるわな。

 まずは周囲の様子だが、とにかく静謐せいひつで清らかな感じのエントランスだ。天井を見上げると、ガラス張りの箇所があるのか、一応陽光は差し込んで来ている。

 つまり天井から、湖の一部が見えてる感じ。


 エントランスは割と広くて、目立った置物が2つ。真っ直ぐ伸びる水色の通路の左右に、それらは設えてあった。右のオブジェは有名な“小便小僧”で、小僧さんが看板を掲げていた。

 そこには『HP回復の泉』と書かれていて、つまりはこの垂れ流しのお小水がそうらしい。……やな仕掛けだな、今は体力が減っていないから飲まないけど。

 途中の体力回復に、戻って来るのはアリかなぁ?


 精神的な抵抗感はあるけどね、その点は隣の泉もそう。瓶の中身は看板によると『MP回復薬』らしいけど、水の中に巨大なガマガエルの物置が、人間のように寛いで入浴中。

 タオルを頭に乗って、そりゃあもう優雅な佇まいではあるけど。それを無視すれば、まぁマナポの無料配布はとても有り難い……その筈なのに、微妙にムカつくのは何故?

 ファーも同じ気持らしい、ガマガエルの頭をペシペシ叩いてらっしゃる。


 この通路の左右の壁沿いは、水の流れる用水路になっていて通行は不能っぽい。敵は全く見掛けない、そして通路の突き当たりに大きな扉が。

 そこへ向かって進むのだが、左右には色鮮やかな椿の樹が植えられていてこちらの目を惹きつける。庭木のように綺麗に切り揃えられておらず、えらくワイルドに枝を伸ばしていて。

 その人の目を惹きつける花に、暫し見とれてしまった。


 そんな感じで呆けていたら、またファーに注意される始末。しかし本当に綺麗な椿だ、大きな赤い花を咲かせていてとにかく目立つ。昔の人は、この花の散り方が不吉だと迷信じみた感情を持っていたみたいだけど。

 その景色から何とか目を離して、ようやく扉の前に到着。これも自動ドアみたい、取っ手に手を伸ばす前に勝手に開いてくれた。

 そしてお出迎えしてくれる、水棲の敵の群れ。


 部屋はさっきのエントランスと同じくらいの大きさ、広く感じるが実際は教室2つ分程度だろうか。そこで泳ぎ回ってたのは、凶暴そうな魚の群れと水棲昆虫モンスター。

 アクティブな敵も混じっているらしく、武器を持ち替えるか悩んでいる隙に襲われてしまった。取り敢えず慌てて棍棒に持ち替えて、どたばたしつつも戦闘開始。

 襲い掛かって来るタガメは、まぁ割と強かった。


 やっぱりフィールドの雑魚に比べると、隠しダンジョンの中は敵が強い! 魚の群れを範囲攻撃の《ブン回し》で殲滅せんめつしながら、足首まで張ってある水の中を移動して行って。

 大アメンボも混じっていて、コイツは回避しながら水魔法を撃って来る嫌な敵だ。移動中も詠唱が途切れないって、かなり厄介だなぁと思いつつも。

 ただし体力は無いので、最初の奇襲が当たれば割と簡単に始末が可能。


 やっぱり、この部屋で一番強いのはタガメかな。体力も昆虫系にしては高いし、前脚の強力な鎌攻撃は喰らうとマジで一気に体力を持って行かれる。

 魚の群れは、尾ひれの殴り攻撃と群れでの囲い込みが少々ウザい程度。範囲攻撃と殴りを2発程度で、簡単にお亡くなりになる雑魚ではある。

 そして数分程度で、部屋の掃討は完了して。


 残ったのは変な仕掛けと、どうやっても開かない次の部屋への扉。さっきまで自動だったので、暫く佇んで恥を掻いてしまったのはナイショだ。

 仕掛けと言うのは、壁際に設置されている獅子脅し。竹製で風流ではあるけど、この殺風景な水色の部屋には不釣り合いな気がするかな。

 良く観察してみたら、獅子脅しの音を鳴らす場所にスイッチが。


 何気なく押してみたら、扉が一瞬だけ開いてくれた。ほんの3秒程度の時間だけど、すり抜けるには充分だ。……ただし、自分が扉の前でスタン張っていればの話。

 獅子脅しのスイッチと扉との距離は、目算で5メートル以上。しかも膝下までの水のお陰で、素早く動けない規制付きだ。ここは頭を捻って、正解を導き出すクイズ部屋かな?

 つまり前提として、正解は存在すると。


 うん、何の事は無い……獅子脅し自体がヒントだったみたいだ。これは片方に水を溜めて、その重みで梃子の原理で音を鳴らす仕掛けである。

 つまり片方の空洞に水を溜めれば、簡易自動スイッチ押しマシンになってくれる筈。獅子脅し自体は動かせないが、近くの壁から水が噴き出ている箇所が幾つか。

 そして不自然に設置されている、雨どいをちょちょいと操作して。


 おっと、上手く行きそうな雰囲気。ファーと一緒に、慌てて扉の前に移動して。獅子脅しが目論見通りに順調に作動、そして押される開閉スイッチ。

 その瞬間、開いた扉をスルッと通り抜けに成功。


 ふうっ、何とか突破出来て何より、相棒もちゃんとついて来てくれている。用心していた待ち伏せもいないみたい、それどころか次の部屋には敵の姿が見当たらない。

 この部屋もさっきと同じくらいの大きさで、そして次への扉も見えている。ただし床は濡れておらず、四角のパネルで奥まできっちり区分けされている。

 敵がいない分、ちょっと不気味な感じを受けるのは気のせい?


 気のせいでは無かった、部屋の中央まで歩いた途端、異変を感じた妖精がビターンと顔に貼り付いて来て。それと同時に、足元に大いなる異変が。

 床だと思って踏もうとしていた次のパネル、じつは絶妙に隠されていた水溜まりだったらしい。落とし穴の一種、と言うか敵が潜んでいた仕掛けトラップだった様子。

 水で出来た腕が、こちらに掴みかかって来なすった。


 慌てて回避、後ろに下がって魔手から逃れつつ敵のチェック。敵は“ウォータハンド”と言うらしい、悔しそうに手をニギニギして再び水中に消えてしまった。

 どうやら遠隔攻撃の類いは持ってないみたい、だからと言って脅威には違いないけど。何しろ水の罠と普通の床パネルの見分けがつかない、本当に全くつかない。

 嫌な仕掛けだな、水に引き込まれたらひょっとして死んでたかも?


 パネルの大きさが1×1メートル程度だから、水中で何も出来ずにおぼれ死んでた可能性はある。せっかく《水中呼吸》を取ったのに、使わず終いの恥ずかしい死に方だ。

 ファーにばれないように、さり気無く新魔法を掛け直す。大雨なのに傘を忘れたみたいな間抜けな情景、ところが相棒は罠とパネルを見分けようと低空飛行に挑んでいた。

 これこれ、危ない真似はよしなさいって。


 幸いウォータハンドは、水に獲物が侵入しないと反応しないようだ。これって通り抜けるには、いちいち全部の列を見極めないと駄目って事……?

 そんなご無体な、日が暮れちまいますぜ、旦那。


 旦那って誰だと、自分の感想に一人突っ込みはまぁ置いといて。これも要するに頭を働かせて、正解のルートを探し出さなきゃ駄目って事だ。

 さて、どうしよう…… 手段は色々とありそうだけど、なるべく最短時間で突破したい所。例えばいちいち何かアイテムを突っ込んで、パネルか罠かを見極めるとか面倒くさい。

 だってパネルの数、ざっと50枚以上あるんだよ?


 正確に数えた所、横に7枚、縦方向に8枚並んでいる。ファーが目の前のパネルに着地して、ここは安全だよと身を以て知らせてくれてるけど。

 危険な真似はしないでね、君は襲われたら本当に危ないんだから。まぁ、安全パネルが本当にあるのは分かった。ファーを回収して、さて謎解きに掛かろうか。

 俺が閃いたのは、水には水で対処しようって遣り方だ。


 便利魔法って、使いようによっては本当に便利だ。その名も《清き水》で、ただ水を湧き出すだけの呪文なんだけど。その水が周囲に溢れて行って、波紋が広がって行く。

 その光景を、俺はしっかりと記憶に焼き付けて行く。


 ってか、反応した水の手魔人が、一斉に反応して飛び出して来てますけど。獲物がいないのに気付いて、気まずそうに水中に戻って行く。

 しっかりしたパネル版のルートは、これで確定した。後はそれに従って、8列の道を突破して行くだけ。それを感心して見てるファー、そんな彼女に得意顔を見せつつ。

 次の扉の前に到着、そして順当に開く扉。


 今度の部屋は、さっきまでの半分程度の広さしか無かった。そして目立って存在を主張しているのは、中央に居座るゴーレムと、その後ろに鎮座する宝箱。

 ここが最終部屋なのかな、それにしてはシンプルな気もするけど。敵の名前は“翡翠ゴーレム”と言うらしい、その名の通り水属性なのだろう。

 普通に殴って倒すけどね、だって弱点属性の魔法持ってないから。


 モロ打撃に強そうな敵に、敢えて打撃で挑むのは効率が悪いのは確かではある。でも現状でも魔法に手を出し過ぎと、琴音に注意されている身なので。

 これ以上は手を出せない、余程良い魔法とか術書を入手しない限りは。琴音は水魔法とレイピアの魔法戦士なので、そこを踏まえて俺のアバターのビルドをしないとね。

 とにかく戦闘だ、NMでは無いけどボス戦開始だ。


 ゴーレムはやはり鈍重だった、しかし防御の高さと体力の多さは死ぬほど厄介。攻撃も当たれば痛いが、大抵は回避出来てしまうスピードの無さ。

 他のゴーレムと何が違うのかなと観察してみたけど、何だかよく分からない。材質とかドロップはもちろん違うのだろうけど、戦闘パターンはまるで同じ。

 ただ鈍重に、殴り掛かって来るだけのワンパターン。


 ……と、楽観的に思っていたのも相手の体力が半減するまで。ハイパー化の到来で、行動パターンがガラッと変化。まずは《地団駄》と言う足踏み技で、こちらがスタンされてしまって。

 そこからの《水流パンチ》は、超重過ぎる一撃。


 これにもスタン効果が付いていた模様、全く動けず追撃まで喰らってしまう始末。慌てて転がって距離を取ろうともがいてみるも、今度は踏みつけられそうで大わらわ。

 何とか動けるようになったものの、体力の減りはほとんど一緒に。《風属性付与》込みの反撃の《撃ち上げ花火》で、強引に削りのお返しをしてやりつつ。

 与太って来たゴーレムに、怒りの追加攻撃を喰らわせる。


 ってか、いつの間にか床が水浸しになってるっ? 水の発生源は、周囲の壁の穴みたいだけど。何やら仕掛けがあり……あっ、このゴーレム回復してやがる!

 水に浸かると回復するのか、こっちは逆に移動に制限が掛かるってのに。長期戦は圧倒的に不味いな、さっさと倒してしまいたいけど。

 敵の弱点を突けないってのが、ここに来て響いてるなぁ。


 取り敢えずは《バグB》をぶち込んで、魔法の効きを確かめてみるも。意外と削れてる、これは《風属性付与》付きの殴りより、効果的なのでは?

 とは言え、実はダメージ系の魔法の揃いは全く不完全な俺のアバター。炎魔法の《キャノンB》は封印したし、そもそも相手は水属性だしな……やはり雷系も欲しいかも、ダメージ魔法の初級の魔法で良いから。

 とか言いつつ、再詠唱可能になったのでもう一度《バグB》!


 琴音の話では、魔法はスキルを伸ばして行けば、割と激変して使い勝手が変わる奴もあるらしく。上級の魔法を最初に覚えるより、スキルを伸ばして初級魔法を強くする的な。

 だからこの《バグB》も、初級とは言え強くなる要素は充分存在する。


 結果的には敵の回復率よりも、闇魔法と魔法の掛かった棍棒の殴りでの必勝パターンに持ち込めて。何とかゴーレムを粉微塵にしてやって、めでたく宝箱とご対面。

 ちなみに翡翠ゴーレムのドロップは、翡翠の指輪と翡翠の飾り、それから水の水晶玉×4と言う割と豪華な感じ。NMでも無いのにこのドロップは、さすが宝箱の番人だ。

 ちなみに翡翠系は防具では無く、換金素材っぽい。


 肝心の宝箱の中身は、それとは逆にしょぼかった。水の術書にマナポ(中)×3本、それから『憩いの香木』も同じく3本に『水のマント』と言う背中装備。

 海賊の洞窟や断崖の遺跡に比べると、やっぱりショボイ。


 ――水のマント 耐久7、防+6、精神+2


 精神が上がるのは嬉しいが、防御力は今の装備の方がちょびっと高いな。交換は保留で、ってかまだ1時間以上も時間が余ってるんですけど。

 どうしようかな、取り敢えずは戻ろうか……ってか、ファーさんどこ行った? うん、確かに壁に丸い穴が開いてるのには気付いてたけど。

 排水溝みたいな役割かと、つい無意識に決め込んでしまってたよ。





 ――えっ、ファーさん……この中に入ってみようって?




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