第24話 死の商人と鞄ゲット!
地図を開いては、歩いていない暗くなってるポイントを見付けてそちらに向かう。そんな地道な探索のお陰で、マップの北西方角は段々と良い感じに埋まって来た。
その行為とNMとUMの遭遇は、恐らくは関連性は無いとは思うけど。夜の探索がソイツを引き寄せたのは、ほぼ間違いなく当たっていると思う。
そう、俺はソイツに以前遭遇した事があったのだ――
闇の眼帯の使い心地は、何と言うかすこぶる良かった。昼と同じ位に視界は良好だし、モンスターの放つ気配すらオーラみたいに
ファーの自然に放っている光が、逆に眩しい位である。だからと言って光るのを止めてくれとは言えない、悪目立ちしないでねとはお願いはしてるけど。
彼女も夜間は、収集活動は自粛している様子。
いきなり強敵との連戦となって、さすがに夜は怖いなと脳への刷り込みは完成している。これ以上NMと出遭う確率は低いだろうけど、無いとは言い切れないのが現状である。
そんな感じで彷徨っていると、以前利用した道の近くまで出て来てしまった。
例の東西へと続く道だ、断崖を登るつづら坂から海岸近くのあの野原まで繋がっている。コボルト達も利用しているし、妖精を売ってくれたあの憔悴した商人とも出会った場所だ。
そこは既に歩いてマップ補完済みなので、その手前で西へと進む事にして。いやしかし懐かしいな……あの商人と偶然出会えなければ、ファーとも巡り合えなかった訳で。
隣を呑気に飛んでいる相棒に、何となく優しい視線を飛ばしてみると。
その相棒は緊張した面持ちで、じっと前方を凝視していた。何やら見付けたらしい、こちらも慌てて戦闘準備。大物だったら、手斧の投擲から始められる様に。
それは相変わらずの死霊系みたいで、闇のオーラをバリバリに
何と言う遭遇確率、夜は強敵の温床だなぁ。
って言うか、人型の筈なのにやけにフォルムが変だなと思ってたら。どうやら背中に荷物を背負っているらしく、そのせいらしい。《Dビジョン》も万全では無く、視覚はオーラを優先してしまうみたいだ。
そのせいで敵の細部は判然としないんだけど、何となくコイツには見覚えがあるような。記憶を辿って行くと、嫌な想像に辿り着いてしまった……。
まさかコイツ、あの時の憔悴した商人じゃないよね……?
そう思って改めて見てみたら、そんな気がして来た。あの後死んで、ゾンビとなって復活したとか? ってか、名前を確認したら“死の商人”とか冗談みたいなネームセンス。
うん、確定ッポイね……ファーを横目で見てみるけど、特に何の感情も無さそうな。
まぁ、ファーからしてみれば勝手に掴まえて売り物にしてしまう酷い奴って印象しか無いのかも。そんな奴がくたばろうがゾンビになろうが、勝手にして頂戴ってなモノなのかな?
それはそれで良いが、果たしてこの“死の商人”の強さは
向こうもバッチリこちらを認識、戦闘開始のゴングが鳴り響く。
まずは小手調べ、なんて甘い認識はこちらには無い。最初の予定通りに、手斧の投擲で思い切り相手のHPを減らしに掛かる……相手はそれを意に介さず、何やら懐から取り出した。
何を始めるのかと思いきや、いきなり死の商人の手前の土が
そして何の前触れも無く、戦場に新たな敵が出現。
ゾンビでは無いようだな、少なくとも肌は腐っていない。真っ黒な影みたいな皮膚の、戦士装備の敵である。こちらに突っ込んで来たので、間違い無く敵確定だ。
迎撃態勢を取りながら、奥の商人の行動がどうしても気になってしまう。そいつはもう1枚、懐から同じような紙切れを取り出していたのだ。
ちょっと待って、まさか再度の召喚ショーですかっ!?
その通りだった、しかも次に登場したのは弓持ち戦士と言う最悪の組み合わせ。死霊海賊との団体戦で、遠距離攻撃の厄介さは身に染みて体験済み。
唯一こちらに有利なのは、死の商人本体の戦闘力が低そうなこと。こちらに寄っても来ないし、直接攻撃の手段は実は無いのかも知れないな。
その分この前衛闇戦士、やたらと強いけど。
盾を持っていて良かった、剣での攻撃が何と言うか凄まじい。コボルトとかスケルトンの剣技なんて、これを体験すると糞みたいなモノだ。
おっと、言葉使いが乱れちゃった、失礼……しかしこれが本物の剣士の技か、俺レベルの盾防御なんて話にならない。実際、3回に1度しか防げていない。
ってか、とうとう弓矢の攻撃もやって来ましたよ、奥さん!?
奥さんって誰だと一人突っ込み、ってかこのままじゃ魔法を唱える隙すら無い。その斬撃の凄まじさ、それならこちらにも考えがあるっ!
ファーさん、やっておしまいと他力本願な合図を相棒に。
あいよっ、てな軽い調子で妖精の光の水晶玉投下……上空からの狙い澄ましたその攻撃は、見事に3体とも範囲に巻き込んだ。弱点属性に、思い切り怯む闇の住人達。
その隙に付与魔法を……いや、先に《フラッシュ》での目潰しを喰らわせてやる。これで前衛戦士の命中率が下がれば占めたモノ、その隙に《風属性付与》を短槍に唱えて。
さて、それでは殴りに……いや、俺も光の水晶玉を持ってたんだっけ!
てやって感じで、再び光の奔流が地面に渦巻いて行く。おっと、メインの死の商人のHP、既に半分以下じゃないか。これは先に、コイツを倒す手もあるかな?
いやいや、護衛の前衛戦士は飽くまで立ちはだかる根性を見せている様子。後衛の弓使いにも、念の為に再度の《フラッシュ》を見舞ってやって。
それなら付き合ってやるよと、前衛の闇戦士に《落とし突き》のスキル技。
それが深く胸板を抉って、相手はかなりの深手を負った模様。このままこちらのペースで戦闘を続けたい俺は、踏み込んでなおも突きを見舞ってやる。
念の為に、後衛の射線を塞ぐように前衛戦士を盾替わりに使いつつ。多対1人を、強引にタイマンへと持って行く素晴らしい戦術……いや、それ程奇抜でも優れてもいないけど。
とにかくこれで、こちらに有利になると思った矢先。
光属性のダメージから回復した戦士が、特殊技の《ラッシュ》での猛攻を見せ始め。慌てて防御に廻ってみるも、ゴリゴリとHPが削られて行く。
やっぱり強いな、もう少し押し込めば瀕死にしてやれるのに。こちらも時々突きを返すが、その熟練度は傍目に見ても雲泥の差があるみたい。
う~ん、もう少し短槍にもスキルを振り込むべき?
やたらと色々、武器スキルを伸ばしたツケ……琴音や誠也に散々注意されたけど、こうやって実戦で体感すると、ひねくれ者の俺でも納得せざるを得ないと言うか。
いやいや、スキルPをレア種を倒して貯め込めば、綺麗に解決する問題でもある訳で。とにかく課題が浮かび上がった一戦には違いなく、後でそれについては調整してみよう。
今はとにかく、この窮地を切り抜けるのが先。
……とか思ってたら、何と弓使い闇戦士がナイフに持ち替えて前線に飛び出して来た。意地悪して射線を通さなかった俺への意趣返しか、戦闘AIの癖に賢いな!
これはピンチ、何しろナイフ持ち戦士も《Z斬り》と言う特殊技で、こちらの動きを止めに来る。文字通りに止まるのだ、意図せず敵の真ん前で、数秒間にわたって無防備スタン状態。
数秒と言えども、戦闘中のソレは破滅への直行便だ。
そこへ闇戦士の《二段斬り》と言う特殊技を浴びた時には、マジで天国への扉を垣間見た気に。実際はHPを2割まで削られただけで済んだのだが、大技は気分的に怖過ぎる。
思わず盾を振り回して、戦士2人と距離を取って。再度の《フラッシュ》で隙を強制的につくっての、ポーションパウダーでの回復作業。
これで体力は6割まで回復した、けど敵の数は一向に減っていない。
不味いな、この繰り返しだと先にこちらの回復薬が切れてしまう。いや、瓶薬ならたくさん持ってるけど、取り出して飲むのを向こうは待っていてくれないしね。
特効の光の水晶玉はあと1個しか無い、パウダー回復薬も同様に1個のみ。ファーの鞄の中は不明だけど、当てにし過ぎるのは宜しくない。
闇戦士のHPは、片手剣持ちの方が、丁度半分程度だろうか。
相変わらず纏まっているので、範囲攻撃は有効には違いないんだけど。必要以上に早く追い込んで、自棄っパチの反撃を喰らうのも面白くない。
我慢して地味に削りつつ、ここぞと言う時に範囲の水晶玉攻撃が得策だろうか。とか考えていると、いつもの様に向こうの予想外の動きで予定が思い切り狂うパターン。
今回もそれを踏襲した感じ、何と死の商人まで前衛に出て来た!
えっ、えっ!? コイツ何がしたいの、アナタ武器すら持ってないジャンとか心の中は疑問符の嵐。UMの普通の動向なんて、こっちは知らないけれど明らかに変。
その前衛に出て来た“死の商人”さん、攻撃は飽くまでもアイテムで行う模様。懐から取り出したのは、何やら妙な色の液体の入った瓶だったり。
それを俺目掛けて、思い切りぶち撒けて来る!
そんなの引っ掛かる訳無いでしょと、おれは素早くサイドステップ。どうやらこのゾンビ商人、前衛技能と言うか戦闘技能の類いは殆ど無いみたい。
その代わりにと、召喚アイテムや特殊アイテムを駆使して戦闘に参加する感じらしい。前衛の闇戦士たちは、そんな召喚主にやり難そうなリアクション。
慣れない役目を担う味方は、ある意味敵以上に厄介ってか?
そこで思い付いたのが、“もっと足を引っ張って”もいいんだよ作戦……いや、そんな大した閃きでも無いんだけど。何しろ敵は、現在3人が前衛に出張っている現状。
ちょっと考えれば分かるけど、独り相手に3人で横並びって、武器を持っていたらなかなかに難しい。何しろ武器を振り回すスペースも、ある程度必要なのだから。
片手武器でも同じ事、完全に相手を囲ってしまうなら別だけど。
そんな訳で、敵の連携に微かな乱れを感じ始めた矢先の事。あれだけ熾烈だった闇戦士の剣技も、僅かに遅れ気味に。そして回り込んで来た闇商人、再び変なアイテムを投擲。
バレバレの不慣れなその動き、こちらはバッチリ予測済みである。
ナイフ持ち元後衛戦士に、密着気味なのも良かったのかも。サッと身を翻してその謎な効能の液体を避けると、もやっとした目論見通りに味方同士のフレンドリファイアー。
このゲーム、プレイヤー側の殴り合いはあるらしいけど、果たして敵同士はどうなんだろう? 琴音の話だと、パーティを組んでると不可となるっぽいけど。
コイツ等は絶対組んでないよな、でも俺とファーの場合とかもあるし。
考え始めると
これは面白い、頭に来た闇戦士も思い切り反撃を開始するけど。派手な仲間割れを目にしながら、俺は敵のHPをひたすらチェック。
変にちょっかいを掛けて、こっちにタゲが来ても嫌だしね。
ってか、懲りない死の商人が再び液体散布のご無体攻撃を仕掛けて来ている。構っていられないけど、それを浴びる訳にも行かず。
それより隣の闘いも、一層激しさを増している様子。どちらかが必殺技を使ったのか、派手な剣戟音が響いて来ている。ちょっと気になる、あの液体は何だろう?
とは言え、自分でそれを浴びる気はまるでしないけど。
暇なので、ちょっと商人の相手でもしようと思ったのが不味かった。隣の連中は放っておいても同士討ちで自滅するだろうと、甘い目論見を脳内で構成しつつ。
どうせなら、均等にHPが減った所に光の水晶玉で止めを刺してやろうと素敵なプランニング。そのためには、まだHPが半分残っている死の商人をもう少し弱らせたい。
以上、そんな感じでの相手指定だったんだけど。
まさか商人UMが、別の特殊技を持っているとは思惑の範疇外だった。ってか、それが技なのかも知らないけど、どうやら自己強化系の薬品を懐に忍ばせていたらしく。
それを服飲した死の商人、明らかにパワーアップしちゃってます、ハイ。
彼は武器も所持していた、無手だと思ってたのはこちらの勘違い。いやドーピングが使用の条件だったのか、護衛用のナイフを抜き去っての怒りの反撃。
やっぱり武器の扱いは素人らしいけど、その勢いは厄介かも。普通に引っ掻きや噛み付きも織り交ぜて来るし、ゾンビの性質も忘れては無かった模様。
その勢いに怯んだ俺は、呆気無く予定変更。
丁寧に相手のバーサク攻撃をブロックしつつ、ポーチから最後の光の水晶玉を取り出して。特効の効果に期待して、敵が全て入るように範囲攻撃を仕掛けてやる。
それに重ねるように、さっきの水晶玉投げ攻撃で思い切り味を占めたらしいファーの援護が加わって。2個の光の乱舞が森の一角で巻き起こり、まずは仲間割れ戦士ズが没。
味方同士で、随分と削り合ってくれていたらしい。
死の商人のHPに関しては、何と残り僅かで生き延びるしぶとさを発揮して。こちらは倒し切る気満々だったので、そこに僅かな隙が生まれてしまった。
イタチの最後っ屁、満を持してのさっきの液体散布攻撃をモロに浴びる破目に。油断していた訳ではないが、喰らった瞬間にアバターの視界が妙に揺れ始めた。
それでも死に掛けのゾンビを、再び地に還す程度の作業は完遂。
戦闘終了と同時に、何やら色々と嬉しいドロップ報酬の告知が舞い込んで来る。それを素直に喜べないのは、この何とも言えない気持ちの悪さ故。
さっき浴びた液体は何なんだろうと、自分のステを確認する事に思い至って。それによると、どうやら俺は“呪い”状態に陥っている最中らしい。
確かにどんよりと、負のオーラを発している俺のアバター。
心配して飛んで来たファーに、短槍を振り下ろす暴挙に及んだ時には、思いっ切り肝が冷えたけど。呪い状態の行動は、さっきの闇戦士の仲間割れで判明済み。
幸い勝手に動くのは身体の行動だけ、喋るのに制限は掛からないみたいなので。ファーに詫びを入れつつ、呪い状態の説明すると。
相棒は何とか、例の妖精の粉で元に戻そうと奮闘してくれる。
その度に、無体にも攻撃を仕掛ける俺。酷い話だ、危ないから近付かない様に言い含めるこの情けない状況ったら。それよりこの窮地は、一体どうやったら治るんだ?
幸いメール機能も、普通に使えるみたいなので。琴音に質問を飛ばしてみたら、すぐに答えは返って来た。自然に時間が経てば治るけど、素早く治療するには『聖水』が必要らしい。
それをふり掛けて貰えれば、呪いは解除可能との事で。
それを持ってない俺は、自然治癒を待つしか手は無いのか……ファーにその事を伝えると、明らかにホッとした様子。その間暇だから、ドロップ品の確認でもしておこうかな?
まずはスキルは4Pと、強敵だっただけにNM並みに貰えてしまった。呪い散布を間違って浴びてしまったら、反撃も出来なかった可能性もあるし詰んでいたな……。
今もポーションを勝手に地面にぶち撒けてる、何て勿体無い……。
自分の身体が意に反して動くのって、物凄く気味が悪い。視界は薄暗くなっているが、意識はちゃんとあるだけに怖さは倍増と言うか。
おっと、報酬確認の続きを……元が商人だけに、ドロップは豪華
他は『闇の契約書』と『探索のコンパス』、それからお金が5600モネーほど。
闇の契約書は、さっき死の商人が使っていた護衛呼び出し用の召喚アイテムだな。強い敵との戦闘には、重宝しそうな予感はあるモノの。
契約時間は15分程度とあまり長く無いみたいで、しかも1回こっきりの使い捨て。ちょっと勿体無いので、いざと言う時まで保管しておこうか。
そして探索のコンパスが、ちょっと面白い。
どうやらこれ、持っているだけで探索範囲が拡がるらしい。しかもレーダー的な役割で、視界の端に自分や建物や異物の場所を表示してくれるっぽい。
魔法のアイテムなのかな、説明を読むと凄く便利そうではあるんだけど。
おっと、またポーションを1瓶駄目にした……
それから今夜初めてのレベルアップ、11へと上がってしまった。順調だとは思う、今は呪われ中だけど。経験の飴玉の効果もあるのかもね、良く分からないけど。
はやく操作を取り戻せないかな、割と切実にそう願う。
今はようやく落ち着いて、新しくゲットした鞄と風呂敷代わりのマントの荷物の入れ替えをしている所。魔除けの香炉はもちろん焚いて、回復込みの休憩中でもある。
さて、これで風呂敷と化していた『海賊のマント』が本来の装備として使えるようになった訳だ。しかしここに来て、死の商人が『旅人のマント』をドロップしたと言う。
ちょっと悩ましい、どっちを装備するべきだろう?
旅人の靴は速攻で使うとして、マントはそれぞれ特徴がある。旅人シリーズは耐久値に優れており、スタミナ減率を改善してくれる能力があるっぽい。
一方の海賊のマントは、防御力に秀でていて敵対心を煽る効果があるらしい。これはソロだと必要無いけど、後衛と一緒にパーティを組むと凄く重要と言う話だ。
琴音にメールして聞いたのだから、間違いないだろう。
琴音のアバターは、現状では完全に後衛仕様では無いらしい。でもどちらかと言えば、前に出て殴る作業は苦手としている。このソロエリアを脱出してパーティを組む場合、前衛役は俺が担う必要が出て来る訳だ。
ただこの装備、魅力値が-2もされると言う酷い仕様で……。
――海賊のマント 耐久8、防+7、敵対+2、魅力-2
――旅人のマント 耐久12、防+5、スタミナ減‐20%up
――旅人の靴 耐久12、防+5、スタミナ減‐20%up
旅人シリーズのスタミナ消費減が重複するのなら、靴とマントを両方装備するのはアリアリだ。他に特筆すべき事はあるかな、例えばデザインとか?
うん、旅人のマントは凄く地味だ。一方の海賊のマントは、何と言うか骸骨と骨の翼の絵柄が描かれていてとても派手。色も赤と白に金の刺繍付きで、かなり目立つしね。
一緒に眺めているファーは、どうも派手な方がお気に入りらしい。
それじゃあ海賊のマントをメインにするかな、旅人のマントは予備と言う事で。早速装備して「似合うか?」と妖精に訊ねると。バッチグーらしい、まぁ良かった。
このデザインが、ひょっとしたら魅力値-2の原因なのかも知れないんだけどね。まぁそれは言わぬが華だろう、防御はかなり高いんだし良品には違いない。
それでは、スタミナ回復にお肉の串焼きでも食べようかな。
ついでに受け取れなかったログインボーナス等を、しっかりアイテム化して整理などしつつ。今日の支給品の一口チョコを妖精にお
ファーは夢中になって、ポリポリと齧り始めたので好物なのかも。こちらは既に完食して、お茶でも欲しいなぁと思っている所。
何か飲み物、この架空世界にもあれば良いのに。
さて、そんな些細な事は置いといて、現在の俺のアバターのステータス公開。
名前:ヤスケ 初心者Lv11 種族:ミックスB
筋力 22 体力 26 HP 98(+10)
器用 25 敏捷 23(+2) MP 70
知力 19 精神 18(-4) SP 67
幸運 16(+8) 魅力 7(+1) スタミナ**
職業(1):『新米冒険者』Lv11
武器(4):《ブン回し》《落とし突き》《撃ち上げ花火》《》
補正(3):《投擲威力20%up》《》《》
武器:弓矢1P
:短剣1P
:短槍4P《落とし突き》
:両手棍8P《ブン回し》《撃ち上げ花火》
:盾1P
:投擲4P《投擲威力20%up》
魔法:『闇』5P《Dタッチ》
:『風』8P《風の茨》《風属性付与》
:『光』4P《フラッシュ》
種族:『ミックスB』(幸運+2、魅力-1)
称号:『蝶舞』『猪突』
モネー:27、100
スキルP:17
***『新米冒険者』ヤスケ 装備一覧***
武器 :大猪の牙の木槍(4) 攻+5
武器2:粗末な木の棍棒(4) 攻+4(両手時+6)
予備 :研ぎ直した粗末な石斧 耐久3、攻+4(投擲可)
盾 :粗末な木の盾(3) 防+2
頭 :犬獣人の兜(4) 防+3
上着 :質素な狼皮ベスト(5) 防+5
下着 :クールな下着(5) 防+1、耐寒+20%up
指輪1:耐魔の指輪(2) 耐魔20%
指輪2:契約の指輪(-) 従者+3
腕 :粗末な革の腕輪(-) 防+0
ベルト:革の幅広ベルト(7) 防+5、ポーチ×4
下肢 :疾風のズボン(8) 防+7、敏捷+2
靴 :旅人の靴(12) 防+5、スタミナ減‐20%up
背中 :海賊のマント(8) 防+7、敵対+2、魅力-2
従者:妖精Lv1 幸運+6、魅力+4、精神-4
鞄:魔法の鞄(初心者用)+商人の鞄
アイテム:ポーション(大)×2、ポーション(小)×24、毒消し×4、マナポ×6
:雷の術書、水の術書、潤いの蜂蜜×7、魔石(小)×6、魔石(中)
:蛇の皮、蛇の牙、大猪の毛皮、虹色の果実×4、海賊のサーベル
:料理キット、冒険者セット《地図形成》《水中呼吸》蟷螂の大鎌
:
:魔除けの香炉、金のメダル×3『初級海賊』薬品箱、松脂1瓶
:剣術指南書、巨大な大腿骨《キャノンB》炎の術書、幽霊の呼び水、
:闇の契約書、探索のコンパス、飛竜の血、闇蝙蝠の牙、闇蝙蝠の皮膜
レベルが11に上がって、いつの間にかHPが100を超えていた俺のアバター。ステータス的には割と前衛っぽくなってるけど、魔法を使うのにも今の所不便は無い。
魔法を新たに2つ覚えて、さらに便利屋っぽい冒険者になって来てるけど。突っ込み所はそこでは無い、何とさっきの戦闘で盾スキルが自然に生えて来た。
どうしよう、これも伸ばすべきなのかな?
伸ばすならそれでも構わない、何しろ今夜のレア敵ラッシュで、貯まったスキルPが大量にあるのだから。ってか、貯めてるだけなのも勿体無い、何か伸ばそうかな?
武器系なら盾か短槍が最有力かな……ただし盾はさっきの戦闘でボロボロ、下手すると今夜中に壊れてしまう可能性が。それなら短槍が良いかも、まぁ後で考えよう。
別に緊急性を感じないし、物足りなくなったらと言う事で。
魔法スキルは、今日はもういいかな? 光魔法の強いのが欲しいけど、今夜はもう2つ覚えてしまったし。取り敢えずは《フラッシュ》と付与魔法でゴリ押し戦法で。
それで苦労するようなら、また取得しても良いケド。
装備では、マントと靴を交換してグッと冒険者っぼくなった気が。そのせいで魅力値が減ってしまったが、もう1着マントもあるし気になるなら即チェンジで。
他にコメントするとしたら、とにかく鞄! 容量が一気に4倍近くになって大助かりである。これで探索も収集も大幅に
マジで感謝だ、また出逢えないかな?
もう一つの『探索のコンパス』だが、イマイチ使い方が分からない。まぁこれは別に良いや、取り敢えずは鞄の中に放り込んでおくとして。
今夜の目的地は、確かもうすぐそこだ。
――前言撤回、ワイバーン級のレア種には出遭いませんように……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます