第49話 坂本龍馬は日本初の社長だった!? 龍馬がきっかけとなった薩長同盟とは!?

 薩摩藩は薩英戦争で敗北するも、善戦したためイギリスに認められました。


 こうしてイギリスと友好関係を築いた薩摩藩は、技術や知識、さらに武器を輸入しどんどん潤っていきます。

 

 一方で「尊皇攘夷」を掲げて、外国船に対して大砲を撃ちまくっていた長州藩ですが、各国からひんしゅくを買い、最終的にアメリカ、イギリス、フランス、オランダの「4カ国キャノン」を受けて大敗北。


 しかし、この後、長州藩は『明治維新』を成功させるという大逆転を起こします。

 

 ボロボロの長州藩の逆転劇を見ていきましょう!



【仲が悪かった薩摩と長州】

 長州藩は「尊皇攘夷」を掲げ、バンバン大砲を撃っていましたが、やり過ぎたため朝廷と幕府は、メチャクチャ怒っていました。そして……


孝明天皇「過激な尊皇攘夷派は出ていけ!」


幕府「そーだ! そーだ!」


「天皇を敬い、外国を追い出す」という考えだったにも関わらず、やり過ぎたため外国嫌いの孝明天皇から、長州藩は嫌われてしまいました。そして……


薩摩藩「京都から出ていけ」


長州藩「ぎゃああああああ!」


 京都にいた長州藩の人たちは、薩摩藩によって追い出されてしまいました。


 こうして、薩摩藩と長州藩の仲は最悪になります。


 この事件を『八月十八日の政変』と言いますが、長州藩は幕府、朝廷、薩摩、外国から嫌われ、孤立してしまいました。


 さて、長州藩の人が京都から追い出されたとはいえ……


長州藩の人「まだ、挽回のチャンスがあるかもしれない」


 なんと! コッソリ京都に潜んでいたのです。しかし……


新撰組「悪い子はいねぇか?」


「京都の治安を維持」する、という名目で新撰組が結成され、町を監視していたのです。新撰組は有名ですが、その仕事をザックリ説明すると「過激な行動をする人をやっつける事」です。


 大砲をバンバン撃っていた、長州藩は新撰組の標的です。


新撰組「なんか、この“池田屋”っていう旅館に、過激なやつがいるらしいが、どうかな? あー! 長州の奴みっけ!」


長州藩の人「ぎゃー! 見つかった!」


新撰組「食らえ! 新撰組フレッシュ斬り!」


長州藩の人「あべしー!」


 池田屋というお店に潜んでいた、長州藩の人が新撰組に襲撃された事件を、『池田屋事件』と言います。


 さて、この池田屋事件によって……


長州藩「やりやがったな! やり返してやる!!!」


 長州藩はぶちギレてしまいました。そして京都に進軍しまし、御所(天皇や位の高い人の家)を襲撃しました。


 しかし長州藩を待ち受けていたのは……


???「これ以上」


???「お前たちの好きにはさせない!」


長州「お、お、お前たちはー!?」


薩摩「お前らみたいな過激な連中は許さない!」


会津「京都から出ていけ!」


薩摩&会津「薩摩&会津ダブルアタック!」


長州「たわばー!」


 長州は京都に攻め込むも、薩摩藩と会津藩の返り討ちにあってしまいました。


 長州藩が京都を襲撃するも、やられてしまった事件を『禁門の変』と言います。



【薩摩藩の葛藤と、敵だらけになった長州藩】

『禁門の変』によって孤立するどころか、完全に「朝廷の敵」となりました。言ってしまえば、「日本の敵」になり、武器を買うことを禁止されてしまいました。


 禁門の変と同時期に、「4カ国キャノン」をくらった『下関戦争』が勃発。


 長州藩は「日本の敵」どころか、「世界の敵」となってしまったのです。


 日本の敵になった長州藩に幕府は……


幕府「薩摩くん、長州がなにやったかわかってるよね。やっつけてね!」


 このように、長州藩を倒す命令を薩摩藩に出しました。なぜ薩摩藩だったのかと言うと、イギリスと友好関係を築き、経済&軍事が潤っていたので、長州藩と争わせ力を削ごうしていました。


 しかし、薩摩藩の頭の中は、二郎系大好きジロリアンが、ラーメン二郎の事ばかり考えているくらい、倒幕でいっぱいでしたW


 だから、幕府の言う事を聞くはずがありません。しかし、幕府に攻め込む事もしませんでした。だからと言って幕府の命令に背くこともできない。


 葛藤の末、薩摩藩のトップ、西郷隆盛は「長州の討伐を決行」するのですが、隆盛は長州藩の中でも、比較的穏便な人に近づき……


隆盛「長州君、ちゃんと謝った方がいいよ」


長州「……わかった」


 なんと! 隆盛は争うのではなく、「話し合い」によって、長州討伐に決着をつけたのです。


 幕府としては長州藩を潰しておきたかったのですが……


長州「幕府、ごめんなさい」


幕府「あれれ? ちゃんと謝ってきた」


 こうして、薩摩藩が長州藩をやっつける、『第一次長州征討だいいちじちょうしゅうせいとう』は終わります。

「第一次」がついているという事は、「第二次」もある、という事ですね。



【日本はじめての社長!? 坂本龍馬】

 薩摩藩はイギリスから大量のハイテク武器を買っていたので、軍事力がありました。しかし、一緒に戦ってくれる仲間がいません。


「倒幕」を目標とする長州藩が仲間としては最適でしたが、薩摩藩と長州藩は『八月十八日の政変』、『禁門の変』でケンカしているので、仲が悪かったです。


 そんな二藩の状況をみて、一人の男が動き出します!


龍馬「薩摩と長州を仲良くさせれば、倒幕できるかもしれないでゴザル!」


 そう、あの坂本龍馬が現れるのです。


龍馬「拙者が薩摩と長州を仲直りさせるでゴザル!」


 龍馬が薩摩と長州を、どうやって仲直りさるのか見ていきましょう!


 さて、龍馬は『亀山社中(後の海援隊)』という組織をつくっていました。亀山社中がどのようなことをしていたのかというと、簡単に言うと「貿易会社」ですね。

 その性質も、現在の株式会社に近く、龍馬は「日本で初めての社長」と言ってもいいでしょう。


 龍馬はサムライというよりは、経営者のような人と言えますね。


龍馬「このライフル銃を売ってほしいでゴザル」


イギリス「オッケー!」


龍馬「領収書の名義は薩摩藩で」


 当時に領収書があったのかはわかりませんが、龍馬は薩摩藩の名義でイギリスから、ライフル銃を買いました。そして……


龍馬「ライフル銃持ってるんだけど、買わないかでゴザル?」


長州藩「ありがとー!」


『禁門の変』でやらかした長州藩は、武器の購入を禁止されていたので、龍馬が売ってくれるのはとても嬉しかったのです。


龍馬「代わりに、米を売ってほしいでゴザル」


長州藩「いいですよー。どうぞ、どうぞ! 龍馬さんにはサービスします」


 長州から米を買った龍馬は……


龍馬「米いらなかでゴザル?」


薩摩藩「ありがたい。米が不足していたんだ」


 なんと! 長州産の米を薩摩に売ったです。


薩摩藩「これはどこの米だろう? 長州の米だ!」


長州藩「これはどこの武器だろう? 薩摩の武器だ!」


 薩摩と長州の間に龍馬が入ることによって、お互い恨みを抱く事なく、欲しいものがてに入れられて、Win-Winの関係を築くことができました。


 こうして薩摩と長州の仲は、少しずつよくなってきたところで……


龍馬「二藩とも仲良くすれば、倒幕も夢じゃないでゴザル!」


 龍馬が薩摩と長州の間に入り、二藩を結びつけたのです。


薩摩藩「そうだな!」


長州藩「よし! 一緒に幕府を倒して、新しい日本をつくろう」


 龍馬の活躍によって、薩摩藩と長州藩が手を組み、『薩長同盟』が結ばれるのです。


『薩長同盟』の内容ですが、簡単に言うと「薩摩は長州を全面的に助けるよ。ピンチになったら駆けつけるからね」という事が書かれていたそうです。


 本当はもっと色んな人物が登場するし、色々省いていますが、龍馬が薩摩と長州を仲直りさせた事で、ついに「倒幕」が動き出しました!


 江戸の終わりももうすぐです! 




 いつも読んでくれてありがとうございます


 昨日、ワクチン接種をしたんですが、副反応のせいか左腕が痛く、原稿を進める事ができません。


 原稿はある程度、書き溜めてあるので、投稿できない訳じゃないのですが、このまま連載していても、追いつかなくなるので、3日間ほど、お休みさせてください。


 まことに勝手で申し訳ありませんが、ご理解のほどお願いします。

 

 

 

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