第34話 めちゃくちゃ濃くてビックリする!? 太くて短い信長の人生とは?

【バイオレンス&イノベーションで戦国の世を平定した信長】

 お笑い芸人で現在YouTubeで活躍している中田敦彦氏は、自身の動画内で「織田信長を一言で表すなら、バイオレンス&イノベーションだ」とおっしゃっていました。


 中田氏の言葉通り、信長は古い考えにとらわれず、新しい考えや技術を取り入れ、軍事を強化しました。

 また合理主義者でありながら、冷酷な一面もあり、結果を出さない部下は排除し、逆に成績がいい者は、付き合いの長さや身分に関係なく出世させていきました。


 圧倒的な力とカリスマ性を持つ信長は桶狭間の戦いにて、戦国武将として大きく飛躍してから、49歳で亡くなるまでの間、とにかく色々な事をしています。


 もう、年単位で大きな事業や実績を残しているんですよ……二郎系ラーメンや横浜家系ラーメンもびっくりするくらい、濃い人生を送っています。


 故にわかりやすく、簡単にお話するのが難しいです。


 そこで、信長にとってターニングポイントになった、2つ戦いにしぼってお話していきたいと思います。


 それは『槇島城まきしまじょうの戦い、長篠の戦い』の、たったの2つです。


 それでは、二郎系ラーメンや横浜家系ラーメンよりも、濃い信長の一生を見ていきましょう!



【室町幕府にトドメを刺したのは信長!? 槇島城の戦いとは?】

 以前もお話しました『戦国時代には、すでに室町幕府は滅亡していた』と思われがちですが、実は残っていました。


 存続していたとはいえ、幕府内は三好長逸みよしながやす三好宗渭みよしそうい岩成友通いわなりともみちというトリオ、通称『三好三人衆みよしさんにんしゅう』というグループに支配されていました。


 三好三人衆は14代目、足利義栄あしかがよしひでを将軍において、幕府内でやりたい放題していました。


三好三人衆「オラオラ、将軍は俺たちに黙ってしたがってればいいんだ!」


義栄「三好さん! わかりました!」 


 こんな感じで将軍とは名ばかりで、三好三人衆の操り人形となっていたのです。

 

 室町幕府はHP1の状態で辛うじて生き残っているようなものでした。


 しかし、本来将軍になるはずだった足利義昭あしかがよしあきは……


義昭「三好三人衆め、許さん! 俺が将軍になって室町幕府を復活させる!」


 義昭は室町幕府再建の夢を見ますが、兵力を持っていませんでした。なので織田、上杉、毛利など有力な武将に「誰か助けてください!」と声をかけます。


 一方、朝廷でも三好三人衆の蛮行には嫌気がきていて……


天皇「誰か三好三人衆を倒して Σ(ノд<) 」


 このように天皇もサムライに助けを求めている状況だったのです。


 さて、こんな美味しい話を信長が無視するわけがありあません。


信長「三好三人衆を倒せば、天皇と将軍に借りを作れるから一石二鳥だよね。幕府と朝廷からVIP待遇受けれるじゃね?」


 このように考え、信長は義昭に協力する事にしました  


信長「俺が三好三人衆を倒すから、一緒に京都に行こう!」


義昭「マジで!? 信長さん、あんたいい人や!」


 こうして信長と義昭は京都に向かいました。


信長「オラオラ! 三好三人衆ども! 織田軍だぞ!」


三好三人衆「うわあああ! 信長がキター! 逃げろー!」


 信長は京都に進軍し、三好三人衆を追い出します。


 そして義昭は15代目将軍に就任し、信長は副将軍になりました。

 

 つまり徳川幕府の副将軍である水戸黄門と、織田信長は同じ立場だったんですね。


義昭「ありがとう信長! 君のおかげで、将軍になれたよ。大好き」


 こんな感じで義昭は、恩人の信長を心から敬愛していました。


 しかし信長は『バイオレンス&イノベーション』で、戦国時代を力で押さえ付けた人物です。


 大人しく副将軍におさまる人ではありませんでした。


義昭「室町幕府再建、頑張るぞ!」

 

 幕府復活にため努力する義昭に対して……


信長「俺がトップになる!」


 信長は天下統一の野望を抱いていました。なので義昭と意見が合う訳ありません。


信長「俺のお陰で将軍になれたんだから、言う事を聞け!」


義昭「信長、ウザい! やっぱりあいつ邪魔だな」


 最初は『信長大好き将軍、義昭』でしたが、だんだん信長の事が嫌いになってきました。2人の関係は悪くなってきます。


 信長をなんとかしたい義昭は「信長がいじめるの! 誰か助けて!」と、各地の武将に助けを求めました。


 すると義昭に味方する武将が集まってきて、その中には信長と争っていた延暦寺や三好三人衆もいたのです。


 さらに戦国最強と言われた、武田信玄も義昭の味方につきます。


 こうして信長の周囲は敵だらけになり、義昭は着実に打倒信長計画を進めていきましたが……


信長「義昭のやつ、俺を倒そうとしているな」


 信長には全て、まるっと、全部、なにからなにまでお見通しでした。


 そしてある日の事、信長は『十七ヶ条の意見書』というものを義昭に提出するのですが、その内容ですが……


「義昭って性格が悪し、政治も下手くそだよねー。プププ」


 こんな感じで、悪口が書いてありました。


 極めつけは「農民が足利義教あしかがよしのりみたいって言ってたよー」と書いてあったのです。


 義教といえば、くじ引きで将軍になった人物で、怒りっぽい性格で政治も乱れたうえ、最終的に暗殺されました。


 つまり義昭の政治を否定しつつ、遠回しに「暗殺するよ」という脅しですね。


義昭「ムキー! 信長ムカつく! 絶対にやっつけてやる!」


 いよいよ、信長VS義昭の戦いが始まろうとする中、戦国最強と言われた武田信玄たけだしんげんが動きました!


 なんと信玄は信長の仲間である、家康に攻撃したのです。


 信玄の攻撃を受けた家康は、一命をとりとめたものの大惨敗してしまいます。


 この戦いを『三方ヶ原みかたがはらの戦い』と言います。

 信玄に負けた家康は、武田軍から逃げるのですが、その最中ビビりすぎてう○こを漏らしてしまいました。


 城に戻って一命を取りとめた家康ですが、「家康さんくさーい! うん○漏らしたんですか? プププ」とバカにされます。


 その時に家康は「これはう○こじゃない! 味噌だ!」という、苦しい言い訳をしたそうです。


「三方原の戦い=家康がう○こ漏らして、味噌と言い張った」と覚えると、記憶に残りやすいですねw


 さて、武田軍の大勝利に乗じて義昭は信長を倒すため、義昭は槇島城に兵を集めます。


 しかも味方は戦国最強の武田信玄! 家康は弱って援軍を送れません。義昭にとって大チャンスが到来しました……しかし、


信玄「急に体調が悪く……ウッ!」


 なんと信玄が病死しました。


武田軍「信玄様が死んじゃったから、行けません。義昭さんごめんねー」


 こんな感じで武田軍は来れませんでした。しかも家臣たちもどんどん義昭を裏切って、信長に寝返っていきます。


 どんどん不利になっていく義昭ですね。そして……


信長「義昭くーん。なに俺を殺そうとしちゃってるのかな?」


義昭「ひいいいいいい!」


 なんと、織田軍が槇島城を包囲し義昭を追い詰め、『槇島城の戦い』が起きました。


信長「信長パンチ!」


義昭「あべしー!」


『打倒! 信長!』を掲げていた義昭の方が、信長にやられてしまいました。


 義昭は命を奪われませんでしたが、京都から追い出されてしまいました。


義昭「くっそー! 信長め! 覚えてろよ!」


 義昭は室町幕府再建を諦めませんでした。


義昭「急に体調が悪く……ガク」


 室町幕府再建の夢は叶わず、足利将軍は義昭を最後に途絶えてしまいます。


『槇島城の戦い』によって、信長が室町幕府にトドメをさしたんですね!



【日本で最初に鉄砲を使った戦い! 長篠の戦い】

 三方原の戦いで惨敗してしまった家康でしたが、相手の武田軍の大将、武田信玄が急死したので一旦退却していきました。


 しかし信玄の息子、武田勝頼たけだかつよりが再び愛知県に攻め混んできました。


勝頼「俺が家康の首をとってやるぜ!」


 勝頼はやる気満々ですねー。


 武田軍が攻め混んできたので、信長と家康の領地である愛知県はどんどん奪われていきます。


 そして勝頼は家康の重要拠点である長篠城に攻撃を仕掛けました。


家康「助けて信長!」

 

信長「大丈夫か、家康!」


 家康がピンチのところに信長が駆けつけました。

 

 当時最大勢力を誇っていた武田軍を倒せば、信長の天下へ大きく躍進することができるので、ここでなんとかしておきたいところです。


 大事な局面をむかえた信長は、なんと3000丁もの鉄砲を持ってきたのです。


信長「大量の鉄砲を持ってきた。これで武田軍を迎え撃とう!」


家康「信長やるー! これでう○こを漏らした雪辱をはらせるぜ!」


信長「う○こ?」


家康「いやいや、なんでもない」


 一方、武田軍ですが……


家臣A「信長が到着しました。マズイですよ」


家臣B「兵士も向こうが多いし、一度撤退しましょう」


家臣C「戦うのは無謀ですよ」


 このように「戦うのはやめよう」という意見が出ましたが、大将の勝頼は……


勝頼「いや、ここで信長と家康の首をとる!」


 このように織田軍と戦う事にしました。勝頼の無謀な決定に「オワタ/(^o^)\」と死を覚悟した者もいたそうです。


 そしていよいよ、織田軍VS武田軍の戦いが始まりました!


勝頼「オラオラ! 覚悟しろ。信長と家康!」


 武田軍は馬にのって攻め込みますが……

 大量の鉄砲からの一斉射撃によって、兵士はどんどん散っていきます。


勝頼「ダメだ! 全然歯がたたない! やられるー」


 こうして長篠の戦いは、最新武器を駆使した織田軍の大勝利となりました。


信長「銃は剣よりも強し! 名言だなこりゃー」


 長篠の戦いに勝利した信長が、このように言ったかどうかはわかりませんが、武田軍を倒したことにより、信長は天下統一に大きく近づきました。


 一方、勝頼が大敗北したことにより、武田家は滅亡の一途を辿ります。


 長篠の戦いといえば、はじめて鉄砲を使った合戦として有名です。しかし、実際には……


「長篠の戦いより先に鉄砲は使われていた」


「そもそも長篠の戦いでは、鉄砲は使っていなかった」


 など、意見が分かれています。


 しかし長篠の戦いは、戦国最強と言われた武田軍を倒し、信長を天下まであと少しのとろまで押し上げた、重要な戦いです。


 長篠の戦いが終わってから、しばらくした後……


信長「大阪で遊んで、羽をのばしてきたら?」


家康「いいねえ」


信長「俺は本能寺に用事があるからさ。京都にいるね」


家康「わかったよ」


 こうして家康は大阪へ、信長は京都の本能寺に向かったのです。




 


 

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