Web小説の限界に挑戦? 狂気はここまで書ききることができる。
- ★★★ Excellent!!!
- 無月兄
旅館で起こる、被害者の手首が持ち去られるという猟奇的な連続殺人事件。警察もすぐには到着できない中、たまたまその場に居合わせた男、手塚が、犯人探しに挑む。
なんて書くと、スタンダードな王道推理ものをイメージする方が多いかもしれませんが、違います!
実はこの、主人公にして探偵役である手塚は、手に対して異常なまでの執着を見せるのです。
人と向かい合う時、彼の視線の先にあるのは常に『手』。そもそも犯人を見つけようとする理由が、被害者から持ち去られた手首への執着心から。
犯人より主人公の方がヤバイのではと思ったあなた、なかなか鋭い。
しかし残念ながら、このレビューでは主人公がどれだけヤバイやつか、おそらく半分も伝えることはできないでしょう。なぜなら本編には、Web小説ならではの機能と尋常でない発想力で表現された、様々な狂気の形が存在するから。それがいかにすごいものかは、ここで何文字も使って書き連ねるより、さっさと本編に行ってもらった方が早い。本編に行かなければ体験不可能です。
興味を持たれた方は、まずはその狂気の一端を覗いてみませんか?