第98話 初めての見物
恐る恐る1歩前へと足を踏み込みとある場所に見学の為に入った
ーーそうここは試拳場しけんじょうという場所だ
かつての先人達がこの場所で拳と拳を交わし和解し合ったり嫁を娶るために真剣勝負を拳でし勝った方が娶れると言う場所でも有名な所なのだが……
「なんで俺はこんな所にいるんだろうか……」
ーーそれはいまから先日のことだった
久しぶりに学園に行きたいと俺は両親に説得しなんとか許しもあり再び通う事を許され復帰した
「ん〜この教室も久しぶりだなぁ……」
身体を伸ばしながら空気を吸うと横からエミリアがひょこっと出てくる
「そうだね……お城でしばらく寝込んでたしね!」
本当にその通りなのだ……申し訳ないです
それと同時にあることに気づくのだった
「でもさ、、なんか騒がしくねーか?」
「あぁ……実はな」
するとザァベストが語り出してくれたのだった
「へぇ〜この学園って試拳場って言う拳と拳で語り合う大会を見学することになってるのか、、」
まぁ詳しく言うとこういう事だった
ーーこの学園は建てられた当時から2年に1回は必ず試拳場に見学し行かなければならないというものがあるらしいのだ
(拳と拳か……なんとも男心を刺激する響きだな……)
そんなことを考えていると担任が入ってくる
「はいはい!皆席に着いて!明日は遂に試拳場当日だね、でも体調を崩さずね!もしズル休みでもしたら先生達が鉄槌が下るから気をつけてね!」
(おいおい……どれだけそれに必死なんだよ)
皆も初めて経験することだろうだけど困惑している様子が伺われる
しかし当たり前の事だ……どういう対決なのかもしらないのだし
「そんじゃ〜質問ある人いるかぁ〜?」
すると1人の生徒が手を上げたと同時に指を指す
「そこの君!」
「その試拳場って言うのはなんの大会なのですか?」
「それはね……先生にも分かんないの!だって先生だって一昨日知らされたばっかだしね」
その衝撃的な答えに俺を含めた生徒全員が絶句したのだった
質問した生徒もこんな答えが返ってくるなど微塵も思っていなかっただろう
「次は君ね!」
すると先程当てられた少年の右斜め後ろの少女に指を向ける
「そこの君!なんで試拳場ってあると思う?」
「え?え〜と、、真剣勝負だからですか?」
「惜しい〜違うねぇ〜!試拳場ってのは己の今まで犯した罪や善良な事をした事などを思い出しながら反省したりまた良い事を出来るように努力したりしたりする場所なんだよ」
(ってことは……嫁を娶るとかほぼ関係ねーじゃねぇか)
絶対意味とか適当に決めただろ……まったく
まぁしかしそんな事を思っていく内にあったいう間に時が過ぎた
◆
そして……この時の俺が来たということなのだった。
「オスト君……助けて」
「どうした!?エミリア」
「よ、、こうるさい」
横を見ると1人うるさいヤツがいた…そう。
「おい、、シルク?少し音量下げようぜ?」
「あ、、ごめんごめん!」
なにやら変な形をした旗を抱えておりシルクがはしゃいでいるのだった
「それじゃあ!皆さんお待たせしました!第1回戦目の出場者です!」
(っと……そんな事を言ってる間に始まるな!)
すると門からはかなりガタイのいい男が出てきた
またその反対の門からは先程の男よりガタイは良くないが強そうな雰囲気を出した男が現れたのだった
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