第28話 対抗戦 ザァベストの対戦相手

ザァベストの対戦相手はどうやらごつい体をしている奴らしいのだ。

体格差はあれどもザァベストも筋肉厨そう簡単に負けるわけがなかったりする。


「それでは両者始めてください!」


司会が合図を送ったと同時にデカブツはいきなりザァベストに襲いかかった。


「はっ……いきなり来る系か、ならば!」


ザァベストは筋力で空中に飛びデカブツの体に乗っかった。


「ど、どけやがれ!」


「嫌だね!これでも喰らえ!」


すると魔法陣を発動させデカブツに【火球】を当てた。


「あだだだ!っ………この野郎!」


「さぁもっと楽しませてくれよ!デカブツ!」


「いいぜ!」


デカブツは自身に【身体能力強化】を掛けると跳ねるようにザァベストを潰そうと襲いかかるがそれをあっさりとザァベストは避ける。


「この者の邪気となりて全てを縛れ〘鎖縛〙」


ゴーレムを縛り上げた時のようにザァベストはデカブツを空中に縛り上げる。


「な、なんだよこれ……」


「流石のデカブツ君でもこれは解けないだろ?」


「甘く見くびるなよ?」


デカブツは思いっきり腕や足に力を入れ【鎖縛】を無理やり解いた。


するといきなり距離を取り精霊を呼び出す時に使う魔法を放つ。


「いでよ!我が契約せし土精霊その身を現れよ!〘精霊召喚〙」


魔法陣から出てきたのは巨体のゴーレムだった。


「いけ!ゴーレムあいつを倒せ!生死は問わん!!」


「な!?やばいな……あいつ」


どうやら本気で怒っている様子だったがザァベストは余裕の笑みで笑った。


「自身の身体をパワーアップせし強大な力よ〘身体能力強化〙」


身体能力強化の魔法を唱えたザァベストはゴーレムの腕に乗り自慢の腕力でゴーレムの右腕を掴みながら踏ん張り取り外した。


「な!?お前……何してやがる!」


「へっまだまだ!」


さらに左足に行きまた踏ん張りをし取り外すとゴーレムは体制を立てれなくなったのかその場で倒れた。


「ゴーレム!?しっかりしろよ!おい!!」


「我求めるは燃え盛る炎〘炎華〙」


「や、やめろ!」


ゴーレムはザァベストの炎魔法で焼き尽くされ最後は呆気なく塵になった。


「き、、、貴様……よくも俺の精霊を……やりやがったな……」


「なんだよ……怒ってんのか?」


デカブツはその言葉に切れたのか「ウガァァァァ」っという声を出し


ザァベストの後をくっ付くように追いかける。


「我求むはその言葉に応えよ…〘フレアドライブ〙」


地面から出した本人の周りを囲むように出てくる炎の滝を使うとデカブツは諦めたのかその後は追わずにその場に立ち止まる。


「悪いけど…そろそろ終わらさせてもらうぞ」


デカブツに近づくザァベストだったがその時ザァベストの得意魔法【火球】を出そうとするとポッっと音を出しその場に倒れてしまった。


「ザ、ザァベスト選手!魔力切れにより負けとなります!勝者!デカブツ選手」


(あいつ……そのまんまの名前だったのか……)


どうやらザァベストは魔力切れにより倒れたらしい。


(でも、あれぐらいすぐに魔力切れするものなのか?)


「お、オスト…」


「どうした?ザァベスト」


「次はお前の番だぜ?……あ、と、は頼んだ……」


ガクッと死んだかのように気持ちよく眠りに付いた。


(こいつ、負けといてよく寝れるな…)


「オー君!」 「オスト君」


シルクと先生が心配そうに見てくる。


「俺に任せといてください!」


俺が安心させる言葉をかけると「次の選手入場してください!」っと言われみんなに見送られながら…入場した。

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