第22話 運命の再会

俺は現在進行形で編入予定の教室の目の前にいるのだ………。

しかし俺はコミュ障…上手く喋れるかわからずちょっと焦っている。


(あわわ!どうしよ!?俺喋れるかな!?行けるよね!怖いから魔法掛けるか)


緊張を解すために俺は自分自身に光属性魔法を掛けた。


自解リフレッシュ


それを掛けるとたちまちその緊張は無くなりすっかり元気な俺になった。

よし!っと意気込みをかけ俺は勢いよく扉を開けた。


「あっ!オスト君早速だけど自己紹介をよろしく」


「オストと申します!外部からの編入ですがよろしくお願いします!」


学園には外部と内部で入学や転入をしてくる生徒は多いのだ。

俺みたいに編入や転校をしてくる生徒は外部生徒とよび中等部からの進学は内部生徒呼ばれているのだが……。


比率が大体外部生が4割で内部生が6割という所らしいのだ。


とりあえず挨拶をしてみたものの批判されるか受け入れられるかは分からないが俺はちらっと顔を上げてみた。


すると周りからは拍手をされ俺は安心をし後ろ空いている座席に座った。

横を見るとそれは絵に書いたかのような美少女が居た。


「俺はオストって言うんだ…よろしくね!」


俺は挨拶をするとその女性は驚いたのかピクっとしながらこちらを見てきた。


(そんなに…俺が嫌だったのかな?…流石に前世でもこんな扱い無かったぞ……)


これは仲良く出来ないっと思ったが隣の女子が「あの!」っと声を掛けてきた。


そんなに嫌なのかな?この子は………


しかしここで無視をすればこのクラスの人から俺が無視されちゃうし俺は笑みを浮かべながら「どうしたの?」って聞いてみた。


「私の事分かりませんか?」


聞くか否やよく分からない質問が来たのだ

俺は?マークを思い浮かべ質問を返した


「あの……どういう事?」


「そ、、うですか……」


その子は落ち込んだ様子になり机に伏せた。


(なんだったんだ………この子は……)



「オスト君ってどこに住んでるの!?」


「魔法は何が使えるの?」


「彼女いるの?」


などと授業が終わるとクラス中からは質問攻めをさせられた

前世でもこういう経験はあったが……やっぱり慣れないもんなのだ……


あと彼女はいません………


それよりも前世で俺はあのサイコパス親父の都合により小学生のころ色んな地方を転々と回っていたのだ


その時、教室のドアからバタン!っと扉が開き廊下から入ってきたのは金髪でロングの髪型の女子だった。


「オスト様が来てるって本当ですか!?」


その子がそれを聞くと周りにいた子がこちらを見るなり指を指した。


「うん……いるよ」


「ありがとうね!!」


それを聞くとその子はこっちに近づいてき…机を叩きつけた。


「オスト様で間違いありませんね?」


「まぁ〜そうですけど………」


「良かったぁ私の間違いじゃなくて……」


?っと俺はなりなにか俺に用事でもあったのかと…思い話しかけた。


「あの、、何か用事でもあるのか?俺に」


「え?まさかわたくしのこと分からないのですか!?」


「えぇ〜君みたいな美少女がいたら覚えてるはずなんだけどな……」


「わたくしは…リベストア・アガリータですよ!?覚えてませんか?」


「あっ………」


その時俺は10年前の婚約の件で思い出した……この子は昔俺の元婚約者だったのだ。


しかしこんなところで会うとは……偶然すぎないっすか!?……


とはいえ…彼女が見違えるぐらい美少女になっていることに俺は驚いた

でも昔は元々美人になる顔出しをしてたし当たり前か……


「覚えててくれたんですね?」


「あぁすまん今思い出した……」


「わたくしのことを覚えてないってことはあなたも忘れられてますよ?」


「え?」


俺はリベストアが向いている方向をむくとそれは俺の席の隣の女の子だった。


「あ、、あの………」


「ほら早く言いなさいな……エミリア」


「エミリア!?」


俺は驚いた……昔はあんなに積極的だったのに今ではこんなに大人しくなっちゃってることに………。


「ずっと気づいてくれるかなって思ってたのに!オスト様のバカバカ!」


「えぇ!?ちょっと」


するといままで大人しかったと思われたエミリアはポコポコ俺の肩を叩いてきたのだった……


(そうか……いままで気づいてくれるかもって思っててわざと大人しくなってたのか………)


でも心になにかが欠けている………だがその気持ちは俺は気づいていた…


前を向きリベストアの方を向き「シルクは?」っと聞いてみた。


「シルクはもう少しで来ると思うわよ……」


そう聞いた瞬間……廊下からドタバタっとものすごい勢いでこちらに向かってきた。


「お〜す〜と〜さ〜ま〜」


そう変な呼び方をしながらジャンプをし俺に抱きついてきた。


「どうしたんだよ!?シルク……」


「えへへ!久しぶりすぎてつい……」


「周りが見てるから!!」


「いいじゃないですかぁ〜私とあ・な・たの関係ですし」


「は!?」っと周りの声を聞き俺は辺りを見るとぷくーっと顔を膨らませたリベストアとエミリアと他男子たちの嫉妬の目が激しかった………。


(やべーこれ死んだわ………あはははは)


その時俺は悟った………嫉妬は時に人を脅かすのだと………。


それから俺らは学校が終わると4人で体育館裏に集まった。


「まさかここに来て再会するとは……」


「本当ですよォねぇー」


「そうですわね」


「そうですよ!あなた!」


「シルクはその呼び方をやめようか………」


その呼び方に注意をすると「ちぇー」っと文句を言いながらやめてくれた。


「それで……3人ともなんでこの魔法学園なんかに来たの?」


「それは………」


エミリアがそう言うと…いまから1年前のことを話してくれた……。


「私達は元々学園なんて通う気はさらさら無かったんですけどオスト様との婚約破棄でまだまだ花嫁修業が足りないと言われまして……その為にはまずこの魔法学園に通い様々な人柄の男性とかを見つけろと………」


「つまり…パートナーいや婚約者を見つけろって訳か………」


「はい」


どうやら俺との婚約破棄でこの学園に来てしまったらしい……でもなんで今更こんないい子ちゃんたちが学園なんかにねぇ〜………


ってもしかして俺が婚約破棄したからじゃないよね??。


とはいえ…それはすぎた話だ…この子達とはもう他人…これ以上関わる必要は…


「それでですね……オスト様10年前私達はなんて言ったか覚えてますか?」


「え?なんか言ったっけ?」


「はい…確かに言いましたよ?」


え?っと頭をフル回転させ俺は過去の記憶を辿ってみたがそれらしきものは思い出せない……俺は素直に分からないと応えるとエミリアは何故か拗ねた。


「オスト様あんまりですわよ?」


「過去の俺に何を言ったんだよ……リベストア」


「はぁ〜仕方ありませんわね……」


リベストアはそう言うと俺の前に手を出し魔法陣を浮かび上がらせた。


「いまこそ来たれ来れしこのメモリーを辿れそして思い出せ」


記憶進化かこほかん


その時俺の頭の中には10年前の婚約の時の会話が流れた………。「10年後までに私達がまだオスト様を好きでいたらその時は婚約いえ結婚してくれますか?」っとその言葉が俺の脳内に流れ込み俺は思い出した………。


「はっ!?思い出した!!」


「良かったですよー私てっきり忘れられてるかと」


「実際忘れてましたけどね………この人」


「あはは」


しかし彼女らとは神様のいたずらか?っと思えるぐらいよく出来たストーリーだ………。

いや履き違えるなよ………オスト・ベンフォント……お前はこの世界の主人公じゃないんだぞ………耐えろ………。


俺はこの世界で王子をやめてスローライフを目指そうと決めた身……どうすれば………。


「でもまだいいか……学生の身分だし……」


俺はそうぼそっと呟いた………。


それから俺達は一緒に寮まで帰ることになり帰り道を歩いていた。


「女子寮ってすぐ近くだったのかよ……」


「「そうよ」」


「3人とも息がピッタリなようで……あと腕にしがみつかないでくれ…それからエミリアは俺の肩に手を置きながら歩くな……歩きずらいだろう」


「いいじゃん!!私だけ掴む所がないんだから!!」


「エミリア……オスト様がいい迷惑だよ……」


「くっ……シルクめ………」


しかし彼女はほんとにやって行けるのか…………ったく……。


そう考えているとあっという間に女子寮に着いた。


「ほい着いたぞ」


「ありがとうねオスト様!」


「あぁあとそれから様入らんぞ?」


「そう?なら付けないでおくね?」


「助かるよ………」


俺は王子だけど……様なんて柄じゃないしね………。


つくづくそう思いながら帰ろっとすると後ろから「オベスト!?」っと懐かしい声で俺のもうひとつの名前で呼ばれた……。


(まさか!?この声は………)


後ろを向くと……懐かしい声で呼ぶ人はブレアだった。


しかし彼女は貧乏人……なんで学園なんかに……だが俺にはその考える時間すらなかった……。


「オベストなんでここにいるの!?あとそこの女の子達は誰!?」


「まさかブレア!?」


「それ以外の何があるの?」


づかづかと彼女は俺の方向に歩いていたがそれを防ごうとエミリア達は壁を作った。


「あなた達は誰ですか?」


「私はエミリアと申しますそしてこの人の"元"婚約者です!」


ちょっとエミリアさん?そこら辺にしてくれないかな………?


「はぁ!?オベストどういう事!?」


「あなたこそどういう事ですか!?オスト君のことをオベストなんて呼び方で」


「私とオベストは愛と愛で繋がれてるのよ!なんならネックレスもあげたしね」


「はぁ!?ちゃっと!オスト君どういうことですか!?」


「オスト!どういう事なのですか?わたくし怒りませんから」


「オー君どういうことですか!?説明してください!!」


これから俺はどうなるのか……まじで心が持たなかったっす………。


だれかこの修羅場的なものを助けてください………

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