第465話呪いのようにも思った血筋が、小夜のおかげで誇らしく思い始めていたのです。

  悩んでは、困り果てているようにと両手を握っている竜祥の自分と同じように、迷いに満ちているようにも見えてしまう姿にぱちくりして行きつつ、可笑しそうにと軽く笑っては、彼が自分で小夜との関係を観念してくれると言うのなら、自分はそれで満足なんだと、取り返しのつかないことをしでかす前に、賢い竜祥が自分で踏みとどまってくれていたことに、少しばかり安心感を覚えている父親、「謝ることはないさ。」まったりと胸に詰まっているような息を吐き出して行きながら、何度も鼻翼に力を込めては、まったりと臀部を自分の緊張に跳ねらされていたような椅子に付けにいく父親は漠然と立ち上がっている彼の事を見ていく、「それで?小夜はどうかしたのかな?」宛らさっきの自分につられているように、緊張に体を支配されては、一体どうやって話を切り出すのかが全くもって見当もつけないでいるような竜祥の佇んでいる様に、笑って見たくなっている叔父さんは軽く彼の後ろにある椅子を指差していき、「とりあえず座っておくれ?」


  「僕は…」小夜の父親である、自分の叔父さんとゆっくりと話をしていくと、彼に納得させるような話を持って行くのはインパクトにかけてしまうんだと、心の中で彼の思いを慮んで行きつつ、何度も鼻翼に力を込めてしまう竜祥は言う、「ずっと前から…彼女に惚れていたのです。」軽く額を上げては、自分が安心していたようにと座っていた彼に投げていた本心に絶句されては、漠然とあんぐり口を開けに来る叔父さんの少しばかり間の抜けたようにも感じてしまう顔を見つめていく竜祥、「彼女は僕にとっての希望であり、」軽く喉に引っ掛かっていたような唾液を飲み込んでは、小夜が先に二人に予防注射のような話題を仄めかしていたのなら、彼女の話を利用しては、速戦で話を収束させようと考えていく竜祥、「暗闇を振り払う光であり、自分の人生に置いて、」


  軽く口角を上げては、紛れもなく自分の本音を叔父さんに知らせて行きながら、小夜がどんな事があろうとも、自分のもとから離れたりはしないであるのを思うと、つい彼女の父親に向けていく話をするのに、そこまでの負担を感じる必要はないんだと、パンクしてしまいそうな心臓に言い聞かせていく竜祥は言う、「欠けてたら竜祥は竜祥ではないくらいに、酷く重要で、」軽く自分の上げていた左手を握っては、小夜との未来に完璧にも思えるような始まりを付けたいんだと願ってしまう竜祥は、つい酷く情けなくにも思えるようなくらいに潤んでは、上手く叔父さんの顔を見せてくれないでいる自分の視野を恨んでいき、「大切な方なのです。」


  竜祥のやはり小夜への愛を簡単には諦めてくれないと紡いでくるような姿に、目を細められているような気分になり、つい彼は酷く綺麗にも思えるような話を自分に向けていたことに、やっぱり彼は才能があるんだなと、なんだって上手く熟していけそうな彼に、もう少し簡単に歩みそうな道を選んで欲しいと内心で思っていく叔父さんは、軽く腕を組んでいた、「ふん…」叔父さんの自分から彼の胸元をガードしに来ては、酷く悩んでいるようにと目線を床に向けていく様に、やはり簡単には自分と小夜の思いを理解してくれないのであろうと、心の中で一瞬思ってしまう竜祥は悔やんでいるようにと軽く両手を握っては、彼の本当の思いも知らなければ、具体的に求めている利益も知れないでいる自分には、最早嫌ってしまうような、酷く不確かな真心と言う本当に意味があるのかどうかも分からないと言う武器しか使えるものはないんだと、漠然とした思いを抱えて行きつつ、ゆっくりと左足を軽く引いては、膝を軽く曲がらせにいき、「多くな言葉は言いません。」


  ”トンー”突然、自分の脳天に銃撃を噛ましに来るようにと両膝を床に付けては、平然と両手を床に触れては、額をひんやりとした床にくっついていこうとする竜祥の姿に、体を無理矢理引っ張られているような気分になり、大慌てで臀部を椅子から離れていこうとする叔父さんは、急いでいるようにと右足が少しばかり不自由のある自分の子供のように思って来た大切な竜祥の隣りに近づいていく、「ちょっと!?」丁寧に額を小汚くはないはずの床に付けて行きながら、無様な姿を晒している事に、体が羞恥心に焼き滅ぼされているような気分になりつつ、ただ真心が込めているんだと語っても、自分でも笑ってしまうくらいに信じたりはしない話なんだと思っていく竜祥は、自分を無理矢理起こそうとしているようにと右側まで駆けつけに来ては、自分の右腕を上げようとする叔父さんの行動を気にすることなく、声を発していた、「僕に…どうか…彼女に幸せな未来へ繋げていけるような機会をください。」

  

  軽く歯を噛んでは、彼の自分を上げようとする力を抗っていくようにと、強く顔面を床に叩きつこうとしているような力を頭に込めて行きながら、喉から声を発していく竜祥、「お願いします。」「い、いいから…!」酷く向きになっている竜祥の態度に、心を苛まれているような気分になりつつ、急いでいるようにと彼の正面に向けては、床に付けていた両膝をずらして行きつつ、如何にか彼の両肩を起こしていこうと思っていく叔父さんは言う、「とりあえず体を起こしなさい。」自分に小夜との結婚を許してくれないでいるような叔父さんの酷くどうでもよく感じてしまうのであろう、自分の鼻先を軽く床に付けては、少しばかり床の冷たい空気を吸い込んでいるのを懸念してくれることに、微かな喜びを得ているように思いつつ、自分にはどうしても彼にちゃんと小夜への気持ちを伝えていきたいんだと願っていく竜祥、「僕は…まだ大した事は出来ないのですが、」


  向きになっているようにと強く温かい両手をひんやりとした床に付けては、暫くは離れるつもりはないでいるのに察しているようにと、ゆっくりと自分の両肩から手を引いていく叔父さんの考えも知らなければ、顔も小さな仕草も見れなくなっている、どうしようもないくらいに弱い状態にされている自分の胸の奥にある、本当の思いを聞いていく竜祥は声を発していた、「本当に彼女の事を愛していて、」呆然と両膝を床に付けては、繊細な背中姿を自分に示しに来るような竜祥の小夜への思いに少しばかり悩まされているような気分になりつつ、可笑しそうにと口角を上げてみたくなっている叔父さんは、つい竜祥が生まれて来た間の無い時に、自分の愚かにも思えるような弟が自分に向けていた姿勢を思い出されているような気分になりつつ、軽く右手を上げては、自分の霞んでいく視野を擦っていく叔父さん。


  「従兄である自分が彼女に恋をしていたのを知った瞬間から、」強く両手を握っては、自分がぽつりと声に乗せていた本心に、ただでさえ羞恥心に殺されてしまいそうなくらいの思いをしているのに、自分に自分は普段着ではないであるのを知らせに来るような自分の服装に、また追い打ちをかけられているような気分になりつつ、内心でぼんやりと自分に元気を与えてくれるような、小夜が授かってくれていた不思議にも思えるような呪文を唱えていく竜祥は言う、「ずっと悔やんで来ていたのです。」まったりと脳内を過っていく彼の父親が自分にしていた話を思い返していくと、つい自分には大昔、勝手にも思えるくらいに、酔っぱらっていた弟と、二人の婚約を認めてしまった事を思い出して行きつつ、額を床から引こうとしないでいる竜祥のここまで小夜に愛を込めている様を思うと、つい自分にはもう自分にとってのどちらかも傷つきたくはないでいる子供たちを、無理矢理引き離すような真似は出来無くされているようにと感じている叔父さんは丁寧に頷いていく、「そう…」


  「この想いは決して無くす事は無いのは、」弱っているようにと目を細めて行きつつ、従妹に恋をしていた自分は罪があるのだろうかと、自分には、小夜にも決める事が出来ないでいる質問を、世間体にでは関係なく、小夜の両親に、自分と彼女は酷く幸せな未来を歩んでいけるのかどうかを、直接的に関わって来る二人に投げてみたいと一瞬思ってしまう竜祥は言う、「重々承知であり、自分の人生にとってかけがえのない重要なパーツとなり、」ごくりと固唾を飲み込んでは、何度も鼻翼に力を込めて行きながら、軽く鼻を啜っていく竜祥はつい自分を咽らせようとしているような、猛然と自分の鼻腔の奥に入り、自分にくしゃみを誘うとしているような灰の存在に苛立ちを覚えては、悔やんでいるようにと目を細めていく、「自分の一部にもなっているような小夜を忘れることも、」


  軽く歯を噛んでは、自分の鼻先に触れに来ていたような床の存在を漠然と感じて行きつつ、腰は自分はもうダメだと、無理矢理自分に強張っているような思いを強いられている太股と共に、叫んで来るような自分の体に歯ぎしりしてみたいと思ってしまう竜祥は強く両手を握っては、真心を込めるからにはそのような雑念を思っては行けないんだと、自分の痺れているような気分を与えに来る脛に言い聞かせていきつつ声を上げていき、「自分の中から消していくことも、決して有り得ないのでしょ。」


  竜祥の長くなりそうな、彼が小夜への思いを如何にか自分に知らせようとしているような態度に、目を細められているような気分になり、彼に弱らされているようにと軽く背中に入れていた力量を解していく叔父さんは、丁寧に右手で彼の強張っているような背中に触れていき、「額を上げようよ、な?」自分の話に迷いを植え付けられているようにと、軽く握っていた猫の手の真似をしていたような可愛く思える彼の両手の力を解して来る様に、微笑んでいく叔父さんは言う、「竜祥君…」「最後まで…」軽く歯を噛んでは、自分に飽きれているような声を零しに来るような叔父さんの態度に、口角が斜め下の方向に向けられているような気分になり、自分は彼にとってはただの弟が馬鹿な真似をしては、貰うしかないである荷物なのではないかと内心で思って行きながら、もし自分だったら百パーセントそう思ってしまうのであろうと、真心を人に向けるのは尋常じゃないくらいに拷問のように感じては、つい小夜にハグして貰って見たい思いに体中を激しく揺さぶられているような気がしてしまう竜祥、「殺人犯の子供でしかないでいる僕の話を聞いてください。」


  忽然、自分の眉間を軽く突いてくるような竜祥が自分に投げに来ていた一言に、心を曇らされているような気分になり、つい彼には、本当は彼の事を大切に思っていた父親の事を見くびったりしないで貰いたいと願ってしまう叔父さんは、ぼんやりと彼の背中に置いていた右手を引いていく、「そんな悲しいことを言わないで…」叔父さんが自分に向けに来る本気で父親のことを嫌っていた自分の思いを、阻んでくるような一言に目を細められているような気分になり、悔やんでいるような思いに操られているようにと軽く歯を噛んでしまう竜祥、「すみません…」


  自分の叔父さんに向けていた思いをぼんやりと振り返って見ると、つい叔父さんは、酷く自分と小夜を最優先にしては、物事を考えていた自分とは違っていて、本当に自分をかけがえのない家族だと思ってくれるのではないかと、内心で漠然とした思いを抱え始めている竜祥は何度も鼻翼に力を込めていく、「けれど、両親は本当にダメな人間であることくらいは、」残念そうにと右側の口角を上げて行きつつ、もし自分には惨めな家庭に生まれて来なかったなら、小夜にいっぱい恩を覚えるような出来事もなくなるのであろうと、内心で思ってしまう竜祥は言う、「僕はとっくに知れていて、如何にかしようと思いましたけれども、」


  悔やんでいるようにと自分の目の下を撫でようとするような涙の存在を抑えていこうと強く思い、既に起きていたことに関してどれだけ悔やんでも意味のないことなんだと内心で自分に言い聞かせていく竜祥、「如何にか出来るような事ではなかったのです…」遠い昔の無力だった自分の存在が可哀想に感じつつも、今の自分から見ればどうでもよく思い、ただ小夜にずっと救われて来た事だけが、覚えているのを心の奥で感じていくと、つい小夜が自分にとっては一体どれだけ大切なのかを、間接的知れていたような気がしている竜祥は何度も鼻翼に力を込めていく、「僕は精一杯本を読み、一刻も早く立派な人間になり、」


  軽く歯を噛んでは、子供の時期の自分の両親から逃れようとする為に頑張っていたきっかけになってくれたのも、小夜が少なからず関わって来たことを思うと、つい口角が軽く上げられているような気分にされてしまう彼は、ぽつりと弱っているような声を発していた、「両親から離れているような存在になりたいって。」ぼんやりと微かに痺れているようにも感じてしまうような両足の存在を感じて行きながら、竜祥が自分に向けに来る彼の両親をもう恨んでいないようにも伝わって来る平坦な声色に、目を細められているように思えては、子供の頃にあんな出来事にあったを思うと、つい竜祥がどれだけ強がろうとも、影響はないはずがないんだと、内心で思っていく叔父さんはつい向きになっている意固地な彼が、自分に顔を向けようとしないでいる姿勢に悩まされているようにと強く感じてしまい。


  「長い間、」可笑しそうにと霞んでいた視野の中で床を見つめて行きつつ、両親が自分を苦しめに来ていることを話しているのに、脳内を満ちて来るような青色の髪の毛をしていた女の子の常に自分の傍にいてくれては、女神のようにとどうしようもないくらいにダメな自分を守ってくれていて、導いてくれて来た事を思うと、つい自分には本当に小夜を無くしては行けないんだと、言っても多分聞いて貰えない話を内心で叫んでいく竜祥、「その思いは僕にとっての呪いのようにも思って来ました。」


  竜祥の軽く鼻を啜っては、自分に話を向けに来る姿勢に目を細められているように感じつつ、軽く歯を噛んでは、つい竜祥の事をどうやって慰めたらいいのだろうかと考えて行きつつ、軽く右手を上げては、二人にも色々あるはずなんだと、もう大昔の事に、未来が凄まじく輝いているのであろう竜祥が取り付いて欲しくはないんだと願ってしまう叔父さんは、軽く右手を握っては胸に当てていき、「二人の事を…あんまり悪く思わないでくれると…」引き攣っているような右側の口角を上げて行きつつ、自分には竜祥に二人を悪く思わないでなんて言える資格はないんだと、子供の頃に両親に一体どれだけの絶望を強いられていたのかは、傍観者でしかないでいる自分には知れないんだと内心で思ってしまう叔父さんは言う、「助かるんだけどね…」


  叔父さんが自分に向けに来る酷く人格者にも思えるような言葉に、目を細められているような気分になり、自分のような迷惑なのであろう子供を無理矢理預けらせていたのを思うと、つい自分が小夜に近づいていくのは彼を悲しませてしまうのだろうかと、悲しみの海に体が沈んでいるような気分になり、悔やんでいるようにと強く歯を噛んでは、霞んでいた視野の中で自分に温められていたような床を見下ろしていく竜祥、「うん、もう…」呆然と床に額をくっつかせている故に、床の向こう側にいる小夜の事を思うと、自分はただ小夜がずっと幸せなままで、自分の隣りに居てくれるのなら、自分がどれだけ大変な思いをしようが苦しみを負うだろうが、構わないんだと強く考えていく竜祥は床に淡い笑みを浮かべていく、「思ってませんよ。」


  ”ドクンー”突然、自分に自分の耳を疑ってしまいそうな一言を紡いでいた竜祥の姿勢に、眉毛を跳ねらされているようにと強く感じつつ、思わず間の抜けたを発していく叔父さんはきょとんとしている表情を、彼の黒い髪の毛に守られていたような後頭部に向けにいき、「え…?」叔父さんが自分に向けに来るまるで上手く自分が彼に紡いだ言葉を聞き取れなかったかのような、間の抜けた声に口角を軽く上げられているような気分になりつつ、もし酷いようにも感じて来た両親がいなかったら、自分には天使のような小夜とは出会えなかったのだろうと考えていく竜祥は言う、「変かもしれませんけれど、変だろうけれど、」


  ぼんやりと自分の体の一部になっているような、自分に温められていた床の存在を感じて行きながら、何度も鼻翼に力を込めては、太股が酷く痺れているような苦しみに苛まれているようにと実感している竜祥は声を発していく、「毎日のように香を焚き母、煙草を吸う父、」軽く歯を噛んでは、自分の床に付けていた両手を握っていく竜祥は切なげに鼻を啜っては、叔父さんに自分の全ての思いを知らせてたら、彼に自分と小夜の婚姻を許してくれるのだろうかと言う疑問に、脳内を満たされてしまいそうな気分になっている竜祥、「二人の事を良く思った瞬間は少なかったのです。」


  竜祥が酷く正直にも思えるようなくらいに、自分に彼の内心にある思いを知らせにくれていたことに苦笑いしていく他なくなっているような気分になり、丁寧に両手を床に付けては、頬を上げようとしないでいる彼の話に付き合って行こうと思っていく叔父さん。「けれど、いつの間にか、」自分の眉毛を顰めに来るような竜祥が紡いだ今になると、自分でも酷すぎるようにも感じてしまう扱いを、子供だった彼に向けていた親を恨んでいないんだと自分に知らせに来た言葉に、戸惑う思いを強いられているようにと感じている叔父さん。


  ごくりと固唾を飲み込んでは、自分の胸の奥にある激しく鼓動を刻んでいる心臓の存在を感じて行きつつ、自分は紛れもなく、小夜と心を繋げているんだと、訳もなく信じて見たいと、自分の女神のような小夜に願っていく竜祥は声を発していた、「自分は小夜とかなり近い血を体に流していて、」自分にあんぐり口を開けて欲しいと語って来ていたような竜祥の態度に、ぱちくりしてみたくなりつつ、つい彼は一体どれだけ小夜の事を大切にしていて、愛しているのだろうと分からなくなってしまいそうな気がしている叔父さんは、無言で彼の後頭部を見下ろしていく。


  「そのような素敵な女性と親しい関係で生まれて来たのが、」ゆっくりと床に付けていた軽く握っていた左手を引いては、自分の暴動を起こしているような胸に当てていく竜祥は、丁寧に脳内に浮かべに来る女神に笑っていき、「酷く光栄のように思い始めていて、」視野が胸元の奥にあるとめどなく湧き上がってくるような感動に、濁らされているような気持ちになり、鼻腔の奥がまたしても痺れているような鼻水の感覚に、詰まらされているようにと強く感じてしまう竜祥は言う、「呪いのようにも思った血筋が、小夜のおかげで誇らしく思い始めていたのです。」


  自分の想像を遥かに超えるくらいに小夜を愛おしく思っているような言葉を向けに来てくれた竜祥に、眉毛が徐々に上げられているような心境になり、渇いていた唇がこじ開けられているような気分になっている叔父さん。「最悪にも言えるのだろう子供の頃の出来事ですが、」呆然と目を細めて行きつつ、軽く鼻を啜っては、自分の鼻腔に入って来る脳内をくすぐろうとしているような灰の存在に、悩まされているような気分になりつつ、酷く情けない体勢で、本音を語っている自分が今までして来ていた保身のための報いが来たのだろうかと、どうだってよく感じてしまうような間違いを犯していた罰を感じて行きつつ、小夜の為なら地獄に住まおうと内心で決意していく竜祥は、思わず自嘲気味に笑って見たくなっている彼はぽつりと小夜に感動されているような声を上げていき、「それでも、小夜と出会え、小夜と近い血を継げた事を思うと…」


  自分の唇から零れていく小夜への思いに、骨髄が温かい思いに貫かされているような気分になり、つい体中が震えているような気分にされているようにと感じてしまう彼は、ぽつりと声を発していき、「僕は、両親の子供に生まれて来たことに、幸いだと…」ぽつりと自分が発していく情けない声に内心にある感動を、具現化してくれているようにと、自分の目の下を撫でていく小夜への思いが詰まっている涙の粒の存在に、自分はやはり気持ち悪い奴なんだと、内心で強く思っていく竜祥は言い放った、「今は強く思っているのです。」

  

  竜祥が自分に向けに来る彼の本当の思いに目を霞まされているような気持ちになり、つい有無を言わさずに胸の奥から脳天までにこみ上げに来ては、自分を泣かそうとしているような思いに、脳内を翻弄されているようにと強く感じてしまう叔父さんは、思わず軽く白い歯を噛んでは、軽く右手を上げては、自分の鼻水を零してしまいそうな鼻先を隠していく、「竜祥君…」まるで自分が彼に向けて来た本当の思いに、少しくらいは心の奥を動かされていたような叔父さんが自分に聞かせに来ていた痙攣しているようなくらいに、震えている声色に目を細められているように感じつつ、ゆっくりと床に汚されていていないのかと、不安になり、心配してしまう額を上げて行きつつ、自分を見つめに来るような叔父さんの口角が斜め下の方向に向けられているような姿を見上げていく竜祥は、ぽつりと戦慄しているような唇を開けていき、「叔父さん…」


  ちゃんと自分が彼に言おうとする言葉を聞いているんだと、自分に教えに来るようにと自分の存在を見つめては、丁寧に頷いて来る叔父さんの姿に心を悩まされているような気分になり、彼にも小夜の母親にも困らせたくはないと、小夜と同じような自分の恩人に仇を返していくような真似は全力で避けたいのに、自分は好いては行けなかったかもしれないでいる自分の従妹に、恋をずっとし続けていたんだと、懇願してしまいそうな弱音を零して見たくなっている竜祥は軽く歯を噛んでは、渇いた唇を噤んでは、丁寧に額を自分に温められていたような床に付けにいく、「どうしようもない奴に見えるかもしれませんけれど…」


  ごくりと固唾を飲み込んでは、自分の赤くなっていた鼻先から零れてしまいそうな水滴を、軽く握っていた左手の手の甲で拭いていく竜祥は丁寧に鼻を啜っていき、「僕は、本当にどうしようもないくらいに…」口角は胸元の奥にある小夜への感情に斜め下の方向に向けられているように感じつつ、つい涙を零してしまう自分の弱り切っているような眼に不満を覚えつつ、苦しそうにと強く床に付けていた額に力を込めていく竜祥は言う、「自分を好いてくれていて…」ゆっくりと軽く握っていた痙攣しているような右手の存在を引いて行きつつ、自分の暴れ回っているような胸元の鼓動を感じて行きながら、どれだけ卑屈になっても、自分には彼女への思いを微塵も変えることが出来ないんだと言うのを証明されているように感じては、ぼんやりと右手を引いていく彼、「自分に生きていく意味を与えてくださった小夜を…」


  麻痺されているようにと強く感じてしまう右足の膝にある尖っていた小さな針を入れられているような鈍い痛みと、痺れているような感覚を気にすることなく、強く膨らんでいた自分の決意を込めていたようにも感じてしまう小さな箱の存在を、ズボンの布越しで掴んでいく竜祥は声を発していた、「心の奥底から、愛おしく思っているのです…」自分には最早とっくに薄々と察していたようにも思えるような二人が、よりお互いに近しい関係になって行くのを止められないんだと言うのを自分に知らせに来るような、竜祥の弱り切っていたとしても、酷く強かなように感じて来る声色を耳にしていく叔父さんは強く右手の手首を守ってくれていたベージュ色のシャツの袖で、竜祥の態度に激しく揺さぶられているような鼻先を擦っては、丁寧に首を縦に振っていき、「うん…」


  「言葉も行動も…」自分は酷く無力だけれど、どうか自分を育ってくれていた本当の親のようにも感じてしまう叔父さんに、不甲斐ない自分を信じて貰いたいと願っていく竜祥、「己を潰すような存在の前だと、酷く弱小で…」可笑しそうにと軽く緊張と昔への悲憤に、強張られているような口角を上げて行きつつ、小夜と幸せに暮らしていけるために、目一杯頑張って来たけれども、まだ時間が酷く足らぬと、彼女の大事な両親に自分の話を聞いて貰いたい時になる今で、痛感する彼は震えているような声を上げていた、「意味のないことは、父さんが取り返しのつかない事をした時からとっくに知れた事ではなありますけれど…」



  


  

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