第459話これからもきっとあなたより優れている人と出会えることはないのだろうね。

  軽く赤くなっていた鼻を啜って来る竜祥のまるで何かしらの覚悟を決めていたかのようにと、繊細な両手を握っていく様を見つめては、ごくりと固唾を飲み込んでいく小夜は右手の人差し指を立てて行きながら、もし竜祥が自分の傍に居なくなって仕舞ったら、あまりにも自分の事を重要視してくれていて、色んなことが、例え彼が不得手だとしても、それを一番得意ものにしては、頑張って自分を守って来た事を思い返していくと、ついこれからの生活はどうなってしまうのかを想像するのは怖くなってしまう彼女は、内心にある沈んでいくような思いにつられているようにと、弱っている声を発していた、「これを使ったら少しは楽なのかなって思っててさ。」


  主人は酷く落ち込んでいるんだぞと自分に語ってくるようにと、俯いては額を上げようとしないでいる小夜の様に目を細められているような気分になり、思わず自分の真似をしているようにと両手を太股の上に置いていた彼女の白皙の両手を握っていく彼、「お前がいないと、」急に少しばかり野蛮にも感じてしまうようにと、彼女の繊細な両手を握っていた自分の行動に驚かされているように、眉毛を跳ねらせに来る小夜の瞳の中にある自分の姿を睨むようにと見つめていく彼は言い放った、「歩きたくもないよ。」


  突然、無理矢理にも思えるくらいに自分の眉毛を震わせに来るような竜祥が投げに来た言葉に絶句されては、あんぐり口を開けられているような気持ちにされてしまう小夜、「えっ…?」感動されているのか、それとも単純に従兄である自分が彼女に酷く恋をしている思いを、大人になると実は気持ち悪いことであるのを考え直していたのかも分からないでいる小夜の潤んでいた瞳を見つめていくのは、尋常じゃないくらいに恐ろしく感じて来る竜祥、「俺は…」


  軽く歯を噛んでは、自分の情けないくらいに震えている彼女の柔らかく思えては、温かい両手に触れている戦慄している両腕を見下ろしては、どうせ彼女が離れてしまうのなら、いっそ全ての事を彼女にぶち明けようと内心で強く思い、狂っていた両親が産んでいた子供である自分も両親のようにまともになれないのだろうかと、答案を握っているのは、小夜次第のような心境になってしまう竜祥は軽く鼻を啜っては、霞んでいく視野の中で朧気になっていた彼女の自分に確実に、自分の目の前に居るんだと言うのを教えに来ているような青色の髪の毛を見つめていく、「お前にずっと…傍にいて欲しいんだ。」


  ”ドクンー”刹那、自分に夢でも見ているのではないかと思わせに来るような、竜祥が有無を言わさずに胸にぶち込んでくるような話に、無理矢理渇いていた唇を開けられているような気分にされてしまう小夜、「え、」思わず間の抜けたような声を発していた自分に揺るぎない眼差しを向けに来る彼に、ぱちくりして行きつつ、つい自分はもしかしたら彼に止められているのではないかと、頗る嬉しく感じてしまう思いに、口角が上げられているような心境にされている彼女、「えええ…?」


  興奮と緊張に涙目にされているような気分になり、声が無言で自分の顔を見つめに来ている竜祥に無理矢理震わされているような心境にされては、竜祥はまだ自分を恋人だと見てくれるとは語って来ていない以上、簡単に感動しては、自分を騙すような真似は控えて行こうとする彼女は、弱っているようにと彼に両手を握られるがままで、受け入れては、肩を縮めていた、「な、なんで…?」自分が彼に向けていく素朴な疑問に目を細められている竜祥の呆然と、目線を床に向けにいく姿を見つめては、ただ自分に傍にいて世話をして貰いたいだけなのではないかと、一瞬思っては、もしそうだとしたら、相手が彼であるの思うとつい生涯彼の身の回りのお世話をしていけるのも悪くないどころか、酷く充実した毎日を過ごせては、日々幸せに暮らしていけるんだと強く感じている小夜はぼんやりと弱っては、自分と顔を合わせようとしないでいる彼の顔を覗き込んで言う、「どうして急に…?」


  小夜の自分の胸元の奥を撫でに来るような少しばかり戦慄しているような声を耳にして行きつつ、何度も鼻翼に力を込めては、軽く渇いていた唇を噤んでしまう竜祥はぽつりと声を発していた、「本当は…ずっとはっきり口にしたかったけど…」無理矢理口角を上げては、自分の思いを拒んでいないでいる自分に真摯な目線を向けに来ている彼女の真面目に自分の顔を見てくれていて、頷いてくれている様に笑って見たくなっている彼は言う、「そこまでの資金を集めなかったって言うか、」


  微かに自分の遠回りにして、彼女と生涯暮らしていけるような準備を今までずっとして来たんだと、一日も怠ったことがなかったと、語って行こうとする自分の話に眉毛を跳ねらされている小夜の様を見つめていく彼は、恥ずかしそうにと目線を彼女の潤んでいたピンク色の瞳から逸らしては、机の上にある黒い箱に入れていたビリヤードキューのような杖に向けていく竜祥は軽く鼻を啜っていき、「世間体に気に病むことなく暮らしていけるようなお金を手にしていないから…なんだ。」


  竜祥が本気で自分と結婚しては、ずっと平然と暮らしていけるような将来に向かっていける準備をしてくれて来た事を思うと、つい酷く感動されているような気分になり、口角が斜め下の方向に向けられているような気分にされてしまう小夜は、漠然と彼の顔を見つめていく、「竜祥君…」まるで自分の彼に向けようとする話を分かっているようにと、目を自分の顔から逸らしていく竜祥の様に内心を苦しめられているような気分になり、自分たちが付き合っていくに連れて来る普通のカップルだとあり得ないだろうけれど、考えられないくらいのプレッシャーを抱えてしまうことは、目を逸らすことでどうにかなるようなものではないんだと強く思ってしまう小夜、「わたしたちは…」

  

  小夜が自分に向けに来るやけに言いづらそうにしている様に、目を細められているような気分になり、軽く口角を上げていく竜祥は悲しそうにと彼女が穿いていたジーンズに目を向けにいき、「そんなのはとっくに知れてたんだよ。」残念そうにと口角を上げて行きつつ、自分が恋をしているのは小夜であり、従妹じゃないと言う奇妙な思いを抱えては、矛盾しているようにも感じて来る思いに苦しめられているような気分にされているような気がしては、小夜と共に将来を歩みたいのなら、納得いけなくとも、打開策を講じては、彼女に平凡な恋人同士みたいに暮らしていけるには、困ったりしない状態に仕上げて行かないとと強く思っていく竜祥は、揺るぎない眼差しを彼女に向けに言う、「いとこ同士なんだって。」


  一瞬にして自分の口角を斜め下の方向に向けて固定しに来るような竜祥の話に、心臓を苛まれているような気分になり、思わず彼の自分の顔を射抜こうとしているような目線から目を逸らして見たくなっている小夜、「うっ…」小夜の微かに自分の両手から手を引いて行こうとしているような態度に、視野を狭まられているような気分になり、思わず軽く歯を噛んでは、鼻を啜ってしまう竜祥は彼女が自分から離れて行きたいと言うのなら、自分には大好きな彼女を苦しめてしまうような事をしてはいけないと、内心で自分に叫んでいく彼、「それでも…俺は…」


  止めどなく胸の奥からこみ上げに来ては、子供の頃から、彼女に初めて会っていた時から、不思議なまでに平凡な彼女に恋をしていた事に笑って見たくなっている竜祥は、悲しそうにと上手く自分に彼女の様を見させてくれないでいるような視野の中にある彼女を見つめて言う、「お前に…恋をしているんだ…」朧気になっていた視野の中にある軽く眉毛を上げていく彼女の姿を丁寧に見つめていく彼は、ぽつりと微かに震えているような声を発していた、「小夜。」


  ”ドクンー”無理矢理にも感じてしまうくらいに自分の両足に床から浮かべているような錯覚を与えに来ていた、力強く感じてしまう告白に体の芯を揺さぶられているような気がしてならないでいる小夜、「え…?」軽く萎縮しているように戦慄している口角を上げて行きつつ、子供の頃に発狂しては、目の前で母親を殺めていた父親に命を脅かされていた時と、右足に永久にも思えるような痛みを残されては、本当に死んでしまうのではないかと思っていた頃の感覚と、今の心境が酷く一致しているような気がしている竜祥、「ずっと、ずっと、」


  ぼんやりと自分のピンク色に染め上げていたピンク色の目の下にある涙の粒の存在を気にすることなく、自分の思いにつられているようにと震えているような唇を噤んで来る小夜の涙目になっていた様を見つめていく彼は言う、「お前だけが、生きていく希望のようなもので…」軽く歯を噛んでは、両手にある彼女の無力にも思えてしまうような両手を見下ろしていく彼は軽く鼻を啜っていき、「俺は…お前をなくしてしまうと、」軽く口角を上げては、小夜に気持ち悪い奴だと思われようとも、自分が彼女への微かでも変わったことのない思いを、別れ際で伝えてやりたいんだと願っていく竜祥、「何もしたくなくなっちゃうんだ…」


  自分の存在を感動で包んで来るような竜祥が投げに来た話に、心を照らされているような気分になり、つい居ても立っても居られない心境になり、思わず軽く両足を引いては内股になってしまう小夜は、軽く歯を噛んでしまい、「竜祥君…」自分に困らされているんだと自分に知らせに来るような彼女の戦慄している声色に、心をくすぐられているような気分になり、彼女と結ばれていけるのは、彼女に大きく負担をかけてしまうのであろうと、脳内に何万回も有った思いに心を刺激されているような気分になりつつ、思わず可笑しそうにと笑って見たくなっている彼は、軽く首を横に振っていた、「ううん…お前がどうしても離れると言うのなら、」


  軽く歯を噛んでは、小夜に自ら自分のもとから離れては、最悪にも思えるような自分のもとから離れては、女神のような彼女にあるべき幸せにありつけて欲しいと祈って行こうと、胸の奥に自分に言い聞かせていく竜祥は、自分の萎縮しては、彼女への気持ちを引こうとする思いに苛まれているようにと、眉間に皺寄せてく小夜を顔を見つめては、残念そうにと口角を上げて言う、「お前の意見を尊重するよ、」悲しそうにと目線を彼女に自分と同じように、苦しみに苛まれているようなくらいに、震えている両膝を見下ろしては、自分の言葉に無理矢理賛同して行こうとするようにと、強張っているようにも感じて来る首を縦に振っていく彼、「うん。」


  ぼんやりと自分の話を聞いてくれるんだと知らせに来るようにと、自分に潤んでいたピンク色の瞳を向けに来る彼女の眼の中にある自分の姿を見つめては、何度も鼻翼に力を込めてしまう竜祥はつい酷く唐突に思えては、自分のもとから離れて行くと語って来ていた彼女からして見れば、大した問題はないかもしれないけれども、自分にとっては、上手く元気よく毎日を過ごせるかどうかと言う死活問題にも関わってくるような一大事なんだと、内心で強く思っていく彼は軽く歯を噛んでは、揺るぎない眼差しを彼女に向けていく、「頑張って生きていく新たな希望を見出すから、だから…」


  自分の唇から零れていた彼女に無理を強いていないでいる言葉とは裏腹に、どうしても綺麗な彼女に自分のもとから離れて欲しくはないでいる自分の内心にある考えに、苦しめられているような気分になり、思わず強くスリッパに守られていたような両足の足指に軽く力を込めにいく竜祥は、何度も鼻翼に力を込めては、ごくりと固唾を飲み込んでいた、「お前に選択を委ねるよ。」無理矢理自分に納得していくようにと口角を上げては、もし決意を決めたと言うのならば、彼女に心置きなく自分のもとから離れていけるような状態に上げて行きたいと強く思ってしまう竜祥は、軽く眉間に皺寄せては、自分に潤んでいたピンク色の瞳を向けに来た彼女に言う、「俺を選んでくれるのならー」


  竜祥が自分に向けに来る醜い化け物のようにも思えた不安と、彼が自分以外の誰かと付き合ってしまわないかと言う嫉妬に抱かれていた自分の頬を、緩めに来るような態度に心をくすぐられているような気分になり、彼の自分と同じように緊張に苛まれているせいで、汗ばんでいるような両手を丁寧に握っていく小夜、「一緒にいる。」”ドクンー”突然、有無を言わさずに自分が彼女に語ろうとしていた話を、遮断しに来ていた小夜の態度に眉毛が強く跳ねらされているような気分になり、胸が彼女が投げに来ていた言葉で出来上がっていた銃弾に、貫かされているような気がしてならないでいる竜祥、「うっ…」


  少しばかり大袈裟にも感じてしまうくらいに、自分が彼に投げていた一言で胸を少し自分の方から引いていた竜祥の誰かに殴られていたかのようにと、前のめりになって来る様に微笑んでは、内心にあるようやく素直に大人の女性として彼と会話して行けてて、彼と将来について語っていけるような関係になっている今と言う状態に、胸の奥を揺さぶられているような気分になってしまう彼女は軽く歯を噛んで、唾液を飲み込んでは、自分が彼に知らせに行った言葉は果たして本当に本音なのかと確認しに来るような、彼の泣き出していた赤い瞳に目を細められているような気分になっている小夜、「一緒にいたいの…」


  自分に彼の両手を離して欲しいと語って来るような、彼の少しばかり戦慄しているような両手の感覚に心をくすぐられているように感じつつ、軽く自分たちを緊張から離れては、休む時間を与えて行こうと思っていく小夜は軽く彼の両手を下しては、震えている両手を胸に当てていき、「ずっと前から…」軽く鼻翼に力を込めては、小さな歯を噛んでしまう彼女はまるでさっきの自分の真似をしに来るようにと軽く両手を握っては、真面目そうにと自分の瞳を見つめに来る竜祥の眼に微笑んでいく、「今までがあなたと幸せに暮らして来たように、」


  忽然、ようやく自分が今までずっと秘めて来ては、勝手に色んなマイナスの想像をしては自分は永遠に素敵過ぎるようにも思える彼とは結ばれることがないのではないかと、考えていた思いが一気に解き放たれていた事を思うと、つい酷く重圧から解放されているような気持ちになり、内心にある喜びに口角が斜め下の方向に向けて固定されているような気分にされている小夜、「これからも…わたしは…」


  何度も鼻翼に力を込めて来る小夜の今にも彼女の繊細なピンク色の瞳を嬲っているような、悪党にも思える赤い糸に苦しめられては、涙を零してしまいそうな態度は酷く可憐のようにと強く感じてしまう竜祥、「うん。」無理矢理にも思えるくらいに、体が痙攣しているような彼女の身体を抱えては、自分を拒むことなく応えてくれるようにと戦慄している両手を軽く自分の腰に当てて来る、苺の香りを放って来る彼女の繊細な髪の毛に右手を当てていく彼は何度も興奮とようやく彼女と付き合っていけるような、男女の関係になれたことに感じて来る救われているような釈然とした気分に、揺さぶられているような頭で何度も縦に振って言う、「分かった…」


  鼻声になっている自分が発していた酷く情けなくにも思えるような声に、少しばかり不満を覚えつつ、ようやく記念すべき人生においてはもっともと言っていいほどの重要なひと時ではあるはずなのに、彼女に格好いい自分のイメージを残していけないでいる事に悲憤を感じつつも、丁寧に両腕の中にある自分の恋人になってくれていた自分にとっては、大切過ぎていた彼女の存在を抱えていく竜祥、「分かってる。」口角が内心にある波乱万丈な思いに刺激されては、斜め下の方向に向けられているような気分になり、ぼんやりと震えているような霞んでいた視野の中で天井の存在を探していく彼は、漠然と震えているような渇いていた唇を開けていき、「だから、何も言わなくだっていい。」


  酷く優しく感じて来る温かい彼の体温で今までずっと心細い思いを抱えて来た、やっと今日で我慢する事が出来なくなり、彼に攻めていた打算的な自分を受け入れてくれる優しい親戚の兄ではなくなり、自分の彼になってくれる竜祥の身体から漂って来る颯爽とした匂いを、感動に詰まらされているような鼻腔の奥を通らせにいく小夜は頷いていた、「うん…」小夜の自分と同じようにどうしたらいいのかが分からなくなっている感情に、鼻声にされていた事に心をくすぐられているように感じつつ、彼女をからかって見たくなっている竜祥は幸せに胸の奥を満たされているような気持ちになりつつ、ゆっくりと胸を彼女の酷く柔らかく感じてしまう体から引いては、丁寧に自分に泣きじゃくる子供のような表情を見せに来ては、強く唇を噤んで来る小夜の涙を堪えているような姿に、逆にからかわれているような心境になり、笑って見たくなっている竜祥は軽く右手で彼女の汗に濡らされていた髪の毛に触れにいく、「俺が…お前が俺を選んでくれるのなら、」


  悔やんでいるようにと唇を噤んで来ては、潤んでいるピンク色の瞳で自分の顔を映し出してくれていて、向きになっている子供のようにと軽く右手を上げては彼女のピンク色になっていた目の下を擦っていく小夜の様に、心を撫でられているような気持ちになり、まったりと左手を彼女の右肩から上げて行きつつ、右手で彼女の左頬に添えにいく竜祥、「どんな困難だって、」自分の彼女になってくれていた大事な彼女を泣かして仕舞ったことに、少なからず罪悪感を感じつつも、自分は生涯をかけて彼女を愛でるんだと内心で強く誓っていく竜祥は、丁寧に両手の親指で彼女の目の下にある涙の粒を拭いていき、「この身一つで、排除してやる。」


  忽然、否応なしに自分の噤んでいた唇をこじ開けに来るような、酷く凛々しく感じて来る発言をして来た竜祥の揺るぎない眼差しを自分に向けに来たことに、あんぐり口を開けられているような気分になり、思わずぱちくりして見たくなっている小夜は、きょとんとしているような目線を彼に向けにいく、「わたしって…」軽く両手の親指で自分の目の下にある温かい頬に、意地悪しているような冷たい涙の粒を拭いて来るような竜祥の両手の感覚を感じて行きながら、軽く紅潮していた鼻翼に力を込めていく小夜は声を発していた、「プロポーズされてたんだね。」


  小夜が自分に返して来ていた返事に、口角を軽く上げられているような気がしては、つい落ち込んでしまうようにと目線を床に向けては、別に彼女が同意してくれたからと言って、自分たちが遭ってしまう困難は皆消し去っていけるようなものではないんだと内心で思ってしまう竜祥は、ぼんやりと鼻を啜っては、歯を噛んでしまい、「そうなるけど…」酷く深刻そうな表情を浮かべに来る竜祥が、まるで何かしらの酷く重要な話を言おうとしているような態度に戸惑いつつ、漠然と小首を傾げていく小夜は、急いでいるようにと右手を上げては、目の下にある涙の粒を拭いていき、「うん…?」


  小夜が自分に投げに来る弱っているような声色に、苦笑いして見たくなりつつ彼女にはまだいとこ同士である自分たちが付き合っていくからにつれ、一体どれだけの困難が待っているのかをまだ考えていないと知らせに来るような様に、目を半開きさせて見たくなっている竜祥は軽く両手を彼女の顔から引いては、弱っているようにと右手の人差し指でこめかみを掻いていく、「叔父さんと叔母さんは…」自分が彼女に知らせに行った人物の存在は、今で思い出せたかのようにと、眉毛をビクッと跳ねらせに来る様に苦笑いして行きつつ、能天気な彼女と付き合っていくには、自分はさぞや幸せな苦労をしてしまうのであろうと、彼女と付き合っていけるんだと、内心で確実な思いで未来を想像して行けるようになっている今が、人生今までの中で一番幸せな時だと強く感じている竜祥は軽く右側の口角を上げていた、「どうするのよさ。」


  竜祥のまるで自分の両親は自分たちが付き合って行くのを拒んできたりはしないのかを、懸念しているような様に目を半開きさせてみたくなりつつ、ようやく彼と付き合って行けるようになれているんだと内心で思っては、自分は彼を手放すような真似は一つもしないんだと内心で強く思って行きながら、例え地獄だとしても、自分は彼が隣りにいてくれるのを思うと、酷く幸せに地獄で暮らしていけるような気がしている小夜は、深刻そうな態度を自分に向けに来る竜祥の様に歯がゆい思いを強いられているような気分になりつつ、拗ねている子供のようにと腕を組んでいく彼女は言う、「知らないわ、人生のパートナーはわたしが選んだもの。」


  小夜のまるで両親との縁を切ろうとするようなニュアンスが込められていた言葉に、目を半開きさせてみたくなりつつ、まだ幼い彼女の事を思うと、つい内心にある彼女が若いと語ってしまう自分の年は彼女と僅差でしかないであるのを思い出されているような気がしては、可笑しそうにと笑って見たくなっている竜祥は、自分とは違っていて酷く温室で育って来た子供のような彼女の瞳を見ていく、「いいのかよ…」


  いつも自信満々のようにも感じて来ていた竜祥が、自分の両親に自分たちが付き合う事になっていたのを知らせに行くのを思うと、急に萎縮し始めているような様に心をくすぐられているような気分になり、つい弱っているような彼の身体を抱えて見たくなってしまう小夜は彼の事を鼓舞して行くようにと、強く両手を握っていき、「竜祥君のような素敵な男性を逃して仕舞ったら、」漠然としているように額を上げに来ては、ぱちくりしに来る竜祥の眼を見つめて行きつつ、何度も鼻翼に力を込めていく小夜は、屈託のない笑みを彼に見せていた、「これからもきっとあなたより優れている人と出会えることはないのだろうね。」


  ビクッと自分の左側の眉毛を跳ねらせに来るような小夜が投げに来ていた言葉に、口角が胸にある歯がゆい思いに斜め下の方向に向けて固定されているような気分にされている竜祥は、思わず彼女から目を逸らしては、ぽつりと弱っているような声を発していき、「買い被りかな…」竜祥が自分に向けに来ている酷く謙遜しているように思えて来る様に、目を細められているような気分になりつつ、丁寧に左手を胸に当てては、軽く首を横に振ってしまう小夜は言う、「ううん、優れる人はいたりするかもだけれど。」


  自分がやけに平坦な声で事実を語っていた事にからかわれているようにと、弱っていた両腕を太股の上に置いては、何故彼は一番ではないであるのを自責しているようにと、軽く両手を握っていく彼の様に笑っていく小夜は強く両手を彼の手に向けにいき、「小夜を大切にする人はきっと竜祥君以外ないと思うよ?」自分が彼に投げていた本音に見開かされている竜祥の顔を見つめながら、笑っていく彼女は言う、「わたしは。」


  何度も自分の胸の奥を強打しに来るような彼女の言葉に、口角が斜め下の方向に向けて永久的に固定されているような気分になり、つい見る見るうちに霞んでは上手く自分に彼女の綺麗な顔を見させてくれないでいるような視野を恨んでいく竜祥は、悔やんでいるようにと歯を噛んでは、痙攣しているような両手につられているような彼女の白皙の両手に目を向けにいき、「うぐっ…小夜…」自分に抱っこを求めに来ている子供のようにも思える、竜祥の震えているような両手を上げに来る様に、口角を上げられているような気分にされている小夜はまったりと彼の両手を離しては、彼の背中に向けにいく、「よしよし~」子供のような一面を見せに来る竜祥の酷く激しくなっているような感情の起伏につられては、つい涙を零さずにはいられなくなっているような心境にされてしまう小夜は、軽く鼻を啜っては、ぽつりと彼の紅潮していた耳元で囁いていく、「泣かないの~」


  丁寧にさっきの自分が彼女にしていた事の真似をしに来るようにと、後頭部を擦って来る小夜の様に心の奥を撫でられているような気分になり、つい彼女に告白しただけで涙を零していた事に悔やんでは、酷く歯がゆい思いを自分に強いられているように感じつつ、自分が自分らしくないくらいに、小夜のことになると酷く脆くなっている現状に苛まれているような気がしている彼は、丁寧に頷いていた、「うん…」


  竜祥の強がっている子供のように自分のもとから胸を引いては、俯いては、右手で彼の涙と鼻水に汚されていたような鼻先を擦っていく様に、微笑んで見たくなっている小夜は丁寧に両手を彼の肩に置いていき、「ほら、杖を使ってみよ?」自分に立ち直って行ける時間ときっかけを用意してくれるような、彼女の気遣いに心を撫でられているような気がしている竜祥は、軽く鼻を啜っては強くに頷いていく、「うん、実は…」


  ぼんやりと左手を少しばかり膨らんでいたようなポケットに当てて行きつつ、霞んでは、微かに痒く感じて来る視野の中で小夜の自分の両肩に手を置いたままで、自分の事を見つめに来る様に淡い笑みを見せにいく竜祥は軽く左手をポケットに突っ込んで言う、「俺もプレゼントを用意してたりするんだけど…」突然、自分が彼女に教えに行った話に酷く驚かされているようにと、眉毛を跳ねらせに来る小夜の様に微笑んでいく竜祥は軽く右手の人差し指で赤くなっていた鼻先を擦っていき、「誕生日…なんだよね?」


  


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