第423話俺は、今の瞬間、次の瞬間を、人生に置ける絶好の一ページに仕上げたいんだ。

  「も、もしもし…」忽然、まるでこっぴどく叱られていた子供のようにと弱り切っているような声色で、自分に尋ねて来る美空の態度に、口角が自ずと上げられているような気分になり、ぼんやりと額を上げては、青色のレンズ越しで満天の星々を見上げていく義威瀬。「どうかしちまったのかな、」軽く眉毛を顰めては、義威瀬は何故急に自分に電話をかけて来たのかが、酷く不安になり、多々羅が自分を本当の地獄に突き落とすために自分にとってのあまりにも大切な義威瀬に、自分が彼の子供を孕んでしまったのを教えていないかと怖く感じている美空はごくりと固唾を飲み込んでは、ぽつりと声を発していき、「急に電話なんかかけに来ちゃってさ。」


  「ううん、」滅茶苦茶自分と会話するのを緊張しているような美空の態度に、口角を軽く上げられているような気分になり、呆然と自分の頬に触れに来る粉雪の存在を感じて行きながら、まったりと左手をポケットに突っ込んでは、自分を導いているようにも思える視野の両側を塞いで来た壁に、苦笑いしてみたくなりつつ、軽く顎を上げては、遠くにある曲がり角を見据えていく義威瀬は言う、「最近引っ越してたんだ。」


  「へぇ…」急に酷くどうだって良く思える言葉を自分に投げに来た義威瀬の声を耳にして行きながら、可笑しそうにと軽く口角を上げては、彼に他愛のない話を聞けるのも幸せのようにと実感している彼女は、ぽつりと声を発していた、「そんなことを知らせに来る為に電話をかけてたのかよ。」「うん、」呆然と自分の身体を温めてくれるような青色のダウンジャケットの存在を感じて行きつつ、彼女の声を聞けるのが酷く幸せのようにと強く感じて来る義威瀬は微笑んだ、「結構好きな場所でね、」


  自分の前に向けて踏み出していく黒いジーンズに守られていた両足の動きに、つられては動いているようにも見えて来るアスファルトに微笑んで行きつつ、軽くポケットに突っ込んでいた左手を軽く握っては、携帯電話で彼女と話をしているせいなのか、どうしても自分には確実に彼女に近づいていけてるんだと強く感じつつ、胸元の奥にある高鳴りに心を支えられているように感じては、ぼんやりともし本当に奇跡的に彼女に会えたら、自分は彼女にどのような話をしていくべきなのだろうかと思っていく彼は、まったりと期待に満ちているような両足を曲がり角に向かって踏み出していく、「毎晩この時間になると、夢を抱えながら、」軽く左手をポケットから抜け出しては、まったりと左腕を伸ばしては空に向けにいく彼は微笑んだ、「散歩をしていくんだ。」


  「へ…」自分に少しばかり安心しに来るような、義威瀬のいたずらっ子のようにも感じてしまうぐらいに、自分と腹の中にある悪魔の子供を死の崖から、引っ張って来ていたことに目を半開きさせに行きながら、軽く左手で頬杖を付けて行きつつ、腹部の奥にある存在も自分の思いとシンクロしているように、ワクワクしているような思いを感じさせに来る感覚に、目を細められているような気がしては、気のせいなのだろうかとぼんやりと思っていく彼女は言う、「そうなんだ。」


  「無関心だな…」美空が自分に返しに来る平坦な声色で紡いだ言葉に、苦笑いしてみたくなりつつ、呆然と目を細めていく義威瀬は軽く鼻翼に力を込めては、潤んでいく横目で、自分は美空に震えている感覚を与えに来るような携帯画面を見ていく彼は、軽く左手を胸元に向けて引いていき、「実を言うと、心臓が痛かったんだ。」”ドクンー”「えっ?」突然、有無を言わさずに自分の身体を跳ね上がらせに来るような義威瀬が、自分に知らせに来た言葉に眉毛を跳ねらされているような気分になり、口角が否応なしに斜め下の方向に向けて強く引かれているような気がしている美空、「大丈夫?今どこ?」大慌てで臀部を自分に温められていたような椅子から離れては、強く左手を携帯電話に添えていく彼女は、眉間に皺寄せて行きつつ、切羽詰まったような声を発していた、「病院に連れて行くよ?」


  美空が自分に向けに来る仮病しては、彼女に自分のもとに向けて駆けつけに来て貰いたいと思ってしまう言葉に悩まされては、内心にある彼女に今にも会いたい思いと戦って行きつつ、思わず苦笑いしてみたくなっている彼は、困らされているようにと軽く左手の人差し指でこめかみを掻いていき、「大袈裟だな…」義威瀬の全くもって彼の体調の事をちゃんと扱っていないと語って来る態度に、眉間に皺寄せられているような気分になり、思わず強く歯を噛んでいく美空は軽く冷たい空気に冷やされているような左手を握っては、携帯電話に言葉を向けにいく、「急に倒れたらどうするのよぉ…」


  まるで自分の本気で彼の事を心配してはどうしたらいいのかが分からなくなっているような態度に、からかわれているようにと笑い声を携帯電話越しで零しに来る義威瀬の態度に苛立ちを覚えては、思わず強く歯を噛んでしまう美空は、急いでいるようにと車に向かって走って行こうと考えて行きつつ、恨んでいるような目線を携帯画面に向けに言う、「馬鹿!いいからどこかで座ってろ?」「ううん、」酷く自分のことを気に掛けてくれる美空の向きになっている子供のような態度に、心をくすぐられているように思えては、ぼんやりと目を細めては笑っていく義威瀬は、彼女に強いられて来た歯がゆい思いにくすぐられているような口角を掻いて行きながら、言葉を紡いでいく、「なんか、そう言う危ない病じゃないと思うんだ。」


  車に向かおうとする自分の背中を押し来るような義威瀬が自分に投げに来た台詞に眉間にある皺が強化されているような気分になっている彼女はぽつりと焦燥感に苛まれては、渇いていた唇を開けにいき、「どうしてそう言いきれるのよさ…」恨んで来るような声色で自分に話しかけに来ている美空の真摯に自分に向き合ってくれている態度に微笑んで見たくなりつつ、ぼんやりと自分の彼女の事を思うだけで酷く温かくなれているような気分にされてしまう胸元の存在を感じていく彼は言う、「だって、お前のこと思うと、」自分の彼女を好いていくのが当たり前のように作られていたのではないかと思わせに来るような体にやや困らされているような気分になりつつ、自分のどうしようもないぐらいに彼女を求めている体が確実に自分を彼女のもとに導いてくれるのを期待して行きつつ、軽く両足を前に向けていく彼、「たまに疼いてたりするんだ。」


  「えっ…?」刹那、自分に訳の分からない病状を知らせに来るような義威瀬の一言に困らされているような気がしては、そのような病は存在していたのかと全力で脳内で探っていく美空。「なんか、」軽く口角を上げては、自分の話に絶句されているような美空が発して来る声に心を軽く跳ねらされているような気分になり、わざと彼女にも自分にも恥ずかしい思いを強いて行こうと思って、言葉を紡いでいないのになと内心で思ってしまう義威瀬、「お前も辛いのかなって、聞いてみたいって言うか、」


  無言で真面目そうにと自分の話を聞いてくれるような美空の態度を、携帯画面越しで感じていく彼は照れくさそうにと軽く白い歯で唇を噛んでは、何度も鼻翼に力を込めては、冷たい空気を吸い込んでいた、「ただ、お前の声を聞くためのきっかけが欲しいだけだったんだよ。」”ドクンー”突然、否応なしに自分の心臓と眉毛を跳ねらせに来るような義威瀬が紡いで来た話に、口角が斜め下の方向に向けられているような気分になり、つい歯ぎしりしてみたくなっている美空は勝手に自分に彼は本当に病気に苛まれているのを勘違いさせるなよと、彼に叫んで見たくなっている彼女は何度も鼻翼に力を込めては、急いでいるようにと振り返っては、自分に温められていた椅子に座っていく、「ううっ…」


  「まぁ…」美空の自分と同じように酷く恥ずかしい思いに苛まれているような唸り声を自分に聞かせに来るような態度に、目を細められているような気分になり、照れくさそうにと軽く左手で自分のきっと赤くなっているのに違いないのであろう頬を掻いていく彼は、ぽつりと声を発していた、「疼いていたのは本当だけどね、」軽く両足で踏みとどまっては、眉間に皺寄せていく義威瀬は悔やんでいるような目線を携帯画面に向けては、どうしても自分と会話を交わして来る美空の言葉を紡いで来る口調が、少しばかり荒くなっているような気がしてならないでいる義威瀬は軽く鼻翼に力を込めては、彼女が危険に晒されていないのかと不安になっている、「なんか危ない目に遭っていないの?今は大丈夫?」


   宛らさっき彼にいっぱい質問を投げていた自分の真似事をしに来るようにと質問を連発しに来る義威瀬の態度に歯がゆい思いを強いられているように思えては、ぼんやりと俯いてしまう美空は自分は大丈夫じゃないんだと、自分に知らせに来るような腹の存在に苦笑いしてみたくなりつつ、軽く歯を噛んでは、弱り切っているような左手を握って言う、「大丈夫…じゃなくもないけれど…」酷くあやふやな話を自分に投げに来る美空の態度に困らされては、思わず苦笑いしてみたくなっている義威瀬は、ぽつりと飽きれているような声を発していた、「何よそれ…」「うう…」自分に文句交じりの話をぶん投げに来ていた義威瀬の弱り切っている自分に、彼と言う自分の人生に置ける一番と言ってもいい程の存在を思うと、かなり厳しいと感じてしまうぐらいの態度に、拗ねていくようにと唇を尖らせにいく美空は、悔しそうにとはを噛んでしまい、「いいから…用がないなら…」


  ぼんやりと霞んでいた視野の中で自分を苦しめ続けているような腹の存在を見下ろしては、何度も鼻翼に力を込めにいく美空は、ごくりと固唾を飲み込んでは、まったりと額を上げては、これは丁度いい機会であり、自分には義威瀬に命に残る最後の財産を全部託していけては、悪魔の果実にも感じてしまう腹部を連れては、取り返しのつかないことになってしまう前に、彼のもとから離れて行こうと強く考えていき、「私が用事を言ってもいい?」


  「いいけれども、」やけに深刻そうな態度で自分に言葉を向けようとする美空の言葉に戸惑いつつ、漠然と小首を傾げていく義威瀬は自分の瞳を奪おうとしているような満天の星々を見上げては、呆然と自分にさっさと歩いてくれと催促しに来るような、背中を押して来る風の存在を感じていく彼は軽く笑っていく、「用はなくないかな。」「え?」自分には彼女に少しくらいは用があることを知らされていたことに、驚かされているようにと、眉毛を跳ねらせていくビジョンを想像させに来る美空の可愛らしく思える姿に、微笑んでみたくなっている義威瀬はまったりと自分の両足の間を通っていくアスファルトを見下ろして言う、「もしもだけれど、奇跡が起こるのなら、」ごくりと固唾を飲み込んでは、何度も鼻翼に力を込めていく義威瀬は、まるで自分の熱気を放っている胸元の奥にある思いが先走っていたと、自分に教えに来ているような渇いていた唇の間から零れていく白い煙に困らされては、照れくさそうにと軽く左手で自分のこめかみを掻いていく彼、「大事な話を大切な人に言うつもりよ。」


  「そう…」義威瀬も自分の思いとシンクロしていたかのようにと大事な話を自分に向けたいと語って来た一言に困らされては、つい自分たちは酷く一致しているような気分になりつつ、またしても叶えるのない、自分が苦しい地獄に突き落とされていなかったらと、自分に現実はこんなにも綺麗なんだよと、語って来るように煌びやかな星の間を過っていく流れ星を見上げて行きつつ、まったりと横目で携帯画面に浮かべていた黒い画面にある銀色の線を見ていく彼女は言う、「覚えてた?子供の頃に、」


  携帯画面にある寂しそうにと街灯の隣りに座っていた小さな自分の絵と、自分の左側にある街灯の存在に困らされているように感じつつ、自分の唇から零れていた話に刺激されているようにと脳内に浮かべに来る義威瀬との今までの思い出に、悩まされているように感じつつ、口角が昔の楽しい思いに無理矢理上げられているような気分になれている美空は軽く鼻翼に力を込めていた、「私はお金持ちになれたら、」まったりとひんやりとした空気を吸い込んでは、軽く左手をポケットに突っ込んでは、弱っていくようにと白い煙を吐き出して行きつつ、くつろいでいくように両足を前に向けて伸ばしていく彼女は声を上げていく、「いっぱいあんたの作品を買うって。」


  まるで自分の内心にある彼女に向けようとする話を見えているかのような、美空が自分に投げに来ていた酷く懐かしく思えては、彼女がまだ自分との他愛のない約束を覚えてくれていたことに心を強く鼓舞されては、自分はきっと彼女と上手く行くんだと内心で強く思っていく彼は、軽く左手でガッツポーズを取り、期待と興奮に額を上げられているような気分になれている彼はきっと今の自分と同じ夜空を見上げているのに違いないのであろう彼女に言う、「覚えてるよ、そして、俺に我武者羅に漫画を描かせたのも、」


  軽く左手を上げては、酷く儚く感じてしまう空を過っては、一瞬の輝きと化しては消え去っていくような流れ星に、微かな憂いを強いられているような気分になり、軽く口角を上げていく義威瀬、「お前は、生きている限り、」ぼんやりと上げていた左手を下しては、自分には上手く流れ星を止めることが出来なかったと、強く実感して行きつつ、呆然と道標となっていたかのような自分の視界の中で左側に向けていた流れ星を追っかけてみようと強く考えていく彼、「俺の作品を見てくれるって、語ってたからな。」


  ”どくんー”忽然、自分の絶望に満たされているような胸の奥に、少しばかり期待を与えに来ているような言葉を自分に投げに来ていた義威瀬に見開かされては、口元が確実に彼が自分に向けて来たまだ少し彼と他愛のない話をして行きたい思いに、上げられているような気分になれている美空は恐る恐ると肩を縮めては、ぱちくりして行きつつ、携帯画面を見ていく、「そ、そうだったっけ…?」自分が彼女に頷かないのを恐れているような戦慄している声を、自分に向けに来る美空の愛おしく思える姿勢に、胸の奥を跳ねらされているような気分になり、まったりと流し目で星空から携帯画面を見ていく彼、「約束を破るなよ?」彼が自分に向けている少しばかり威嚇しているような話のニュアンスに不満を覚えては、ぼんやりと目を細めて行きながら、自分の軽く引いていた両足に付けに来た粉雪を見ていきながら、唇をすぼめていく美空は、つい彼を拒んで見たくなっているような気がしてしまい。


   「泣くぞ?」突然、有無を言わさずに自分に彼を否定して行くような話を紡ぐ権力を、奪いに来ていたような義威瀬の一言に、口角が否応なしに斜め下の方向に向けて固定されているような気がしては、思わず強く白い歯を噛んでしまう美空、「うっ…」悔やんでいるようにと眉間に皺寄せては、軽くブーツで地面にある小石を蹴っていく彼女は何度も彼に赤くされていたような鼻を啜っては、まったりと左手をコートの内側に入れては、自分の緑色のカーディガンに隠されていたような腹部を擦っていく彼女は、ぽつりと声を発していきつつ、軽く歯を噛んでは、どうせ自分にはもう長く生きて行かないのだからと、義威瀬の悲しむ姿を見たくはないと強く考えていく美空は、ついもし自分が死んでしまうと、彼以外の自分のために悲しんでくれる人間はいないのであろうと自嘲気味に笑って見たくなりつつ、彼に悲しませたくはないでいるのに、自分が経験して来た出来事を思うとつい自分にはそれ以外には選べる道なんてないんだと強く感じている彼女は、ぽつりと微風に掻き消されてしまいそうなぐらいに弱っている声を発していき、「破られない…でいこう。」


   やけに言い淀んでいた美空が自分に向けに来る態度に困らされているように感じつつ、どれだけ自分との約束を守っていくのを嫌がっているのやらと、内心で漠然とした思いを抱えて行きつつ、まったりと背中を曲がり角に付けてみたくなっている義威瀬は、軽く鼻翼に力を込めては、ごくりと固唾を飲み込んでいた、「それで?」軽く口角を上げては、流し目で曲がり角の向こう側にあるはずのアスファルトを見て見たくなりつつ、何もないのが普通ではあるはずなのにと、何処かで美空が佇んでくれたりしないのかと、妄想に近い夢を抱いている自分に飽きれては、もし美空と上手く会うことがなかったら、勝手に幻滅しないで行こうと心の奥で自分に言い聞かせにいく彼は声を発していき、「お金持ちになって、ひもを買ってみたくなったのかな?」


  「うう…」まだもう少し彼と話をしたいのにと、急いでいるようにと話題を進めに来る義威瀬に、文句をぶつけてみたくなっている美空は思わず軽く両足を引いては、弱っているようにと左手を太股の上に置いて言う、「うん…私は…」ぼんやりと目を細めては、自分にはもう義威瀬とは離れすぎていたんだと、自分に語って来るような赤い車に目線を向けにいく彼女は何度も鼻翼に力を込めては、弱っているような声を発していく、「あなたにお金をいっぱい渡したいの…」


  自分に今にも彼女のもとに駆けつけて欲しいと、語って来ているような美空が自分に向けに来る言葉に少しばかり焦燥感を募らされているように感じては、まったりと前のめりになって行きつつ、宛らの眉毛を跳ねらせに来るような赤い車に絶句されているような気がしては、自分の夢はもしかしたら本当に叶えているのではないかと強く思っていく義威瀬は、軽く歯を噛んでは、興奮に震わされている両手を強く握って行きつつ、ごくりと固唾を飲み込んで言う、「それは、何故かな。」


  「お金には…」呆然と軽く左手で自分の彼と話をしているのを意識しているせいで、熱くなっている体に微かな涼しい思いを与えて行こうと内心で思って行きつつ、冷たい風で流産するのは不可能なのであろうかと、漠然とした思いを抱えている彼女はぽつりと声を発していた、「執着がなくなったからよ。」胸元を満たそうとしているような期待を感じて行きつつ、自分の顎を上げに来るような胸元の奥にある鼓動を感じて行きつつ、美空が弱っているのを思うと、自分と彼女の暗黙の約束も叶えている可能性は非常に高いはずなんだと、興奮に涙目にされてしまいそうな気がしては、吐息が荒くされているような気分になれている義威瀬は、ぽつりと声を発していく、「じゃ、俺と一緒にそのお金を使って見るかえ?」


   刹那、自分に耳を疑って仕舞いそうな一言をぶん投げに来ていたような義威瀬の態度に、眉毛を跳ねらされているような気分になり、思わず漠然と瞬きしていく彼女は、弱り切っているような目線を携帯画面に向けに言う、「え…?」軽く口角を上げては、美空と自分の約束は、自分は全部覚えているつもりでいるけれども、彼女も確実に誤差がある程度に治まる範疇で覚えていてくれるのだろうかと、ぼんやりと思っていく彼は自分の姿を上手く隠してくれているようなガードレールの隣りにある茂みを目掛けて行きつつ、美空を驚かせるのか、それとも空を驚かせにいくのかは、美空次第のような気分になりつつ、ぼんやりと自分の未来に向ける興奮に、震わされているような胸を見下ろしていく彼は言う、「お前は言ってたぞ、」


   ぼんやりとぱちくりして行きつつ、自分を困らせようとしているような一言を自分に投げに来る義威瀬の話に、戸惑いつつ呆然と目線を携帯画面に向けにいく彼女。「あの気持ち悪い奴に媚びたり、」軽く左手の人差し指を立てては、上手く自分の話を分かってくれないでいるような美空の態度に、心に頗る不安を強いられているように感じては、ごくりと固唾を飲み込んでいた義威瀬は、急いでいるようにと声を発していき、「近づいていた時に、愛しているのは俺だけなんだって、」


   ”ドクンー”刹那、否応なしに自分の心臓を強く跳ねらせに来るような、彼が紡いだ愛と言う言葉に見開かされているような気がしては、心臓が強く喉元を殴っていたような気がしてならないでいる美空は思わず強く白い歯を噛んでいた。軽く空を見上げて行きつつ、自分のことを見下ろしてくれているような星空に、祈りを捧げてみたくなっている義威瀬は軽く鼻翼に力を込めては、もし彼女が間近にいるのを思うとつい声を抑えていかないとと、強く思っていく彼は彼女を催促しにいくようにと微笑んだ、「俺に言ってたんだからね?」


  「うう…」義威瀬が自分に投げに来た言葉に、口角が内心にある悩んでいるような思いに斜め下の方向に向けて、固定されているような気分になり、例え約束をしなくとも、自分の今まで人生の中では彼しか愛着が湧いてしまう者はないんだと強く思っていく美空は、ぽつりと声を発していき、「そう…だったね…」美空のやや困っているような声を自分に聞かせてくれていた事に、目を細められているような気分になりつつ、弱り切っていた彼女の傍には、いつも自分がいなかったことを思うとつい自分は酷く不甲斐ない奴なんだと、強く思って考えてしまう彼は軽く白皙の顎を引いていく、「当時は、まともな返事をしてやれなかったや。」


  義威瀬が自分に投げに来るまだ酷く昔の話を、ちゃんと言い直そうとしているような態度に心をくすぐられているように感じては、可笑しそうにと笑っていく美空、「うん…気にしないわよ…」呆然と自分の腹部を苛んでくるようなひんやりとした風の存在を感じて行きつつ、自分の意思とは関係なしに、まだ形になっていない子供を守りたがっているようにと軽く冷たく思える腹部を擦っている自分の左手の存在に、目を細められているような気がしている彼女は言う、「今になると…流石に。」


  「ううん、」まったりと首を横に振っては、自分には、いつかは常に彼女の傍にいられていて、彼女が弱くなる時にいつも一番早く彼女を慰めていけるような言葉を聞かせては、彼女を苦しむ悩みを全部解決して行きたいんだ強く願っていく義威瀬は声を発していた、「俺は、今の瞬間、」軽く鼻翼に力を込めては、強く情けないにも思える震えているような右手を握っていく彼は言う、「次の瞬間を、」強く歯を噛んでは、興奮を通り越していく緊張に視野を震わされているような気分になりつつ、幸いにも誰もが自分たちの会話を聞いていないで、そして自分が思い上がっているようにも感じてしまうような考えを知る人間はいないんだと言うことに僥倖に考えては、一番格好悪いシチュエーションを如何にか避けて行けそうな気分になりつつ、失敗する頃の事を思い始めている自分は、もしかしなくとも怯んでいるのであろうなと心の中で漠然とした思いを抱えていく彼、「人生に置ける絶好の一ページに仕上げたいんだ。」


  「え?」突然、訳の分からない話を自分に向けに来た義威瀬のやろうとしていることは、自分に酷く影響を与えに来るような気がしては、そもそも直接自分に影響しなくとも、彼に影響を与えると、自分に影響するのが当たり前のような気がしている美空は、つい彼が愚かな事をしては傷つけたりしないで欲しいと、心の奥底で願っていき。何度も鼻翼に力を込めては、歯を食いしばっていく義威瀬は震えているような視野を空に向けては、軽く背筋を伸ばして、冷静になって行こうと強く考えていく彼は軽く眉間に力を込めていき、「準備はいい?」 「う、うん…」自分を混ざっていこうと語ってくるような義威瀬の話にやや戸惑う気分にされているように感じつつ、可笑しそうにと口角を上げては、軽く左手の人差し指で口元を掻いては、彼は一体どんなことをしようとするのだろうかと考えていく美空は、漠然と目を細めては、自分の人生に置ける奇跡にも言えるような彼には、きっと想像もつけないくらいのサプライズを用意するのだろうと思っては、つい緊張し始めては、ごくりと固唾を飲み込んで、如何にか冷静になって行かないとと強く思っている彼女は声を発していた、「いいけれどさ…」


  「あの時は大した言葉を知れなかった、」ぼんやりと自分の項垂れては、握り締めていた左手を見下ろしていく義威瀬は、何度も鼻翼に力を込めては、ゆっくりと左手を胸元に当てていき、「今は当時よりずっと知れてたけど、」自分が土壇場に言えるかどうかも知らないでいるシチュエーションで、思っている台詞は少しばかり滑稽のような気分になりつつ、あんまり強く言わない方が恥をかく時のダメージも少なめのはずなんだと知りながらも、つい彼女に全部話して行きたいと強く思っていく彼は言う、「お前を心の底から求めていて。」

  

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