第371話ああ…

  軽く右手を握っては、太い腰と肩を左右に揺らしに来る謝阿狗の自分の存在を甚振るのを楽しんでいるようにと、浮かべに来ている歪んでいる顔を睨んでは、必死に苦しみに引き千切られて仕舞いそうなくらいに苦しんでいる喉から嗄れている声を絞り出し、体中の力を振り絞っては、猛然と汗ばんでいる額を謝阿狗に向かっていく義威瀬、「おまえー」”ドンー”刹那、否応なしに自分の視野を真っ黒に染め上げに来る生臭い臭いと衝撃に、白い目を向けられていく義威瀬は漠然と唇を微かに開けては、後頭部を彼に退かされていたソファーにくっついていく様を見下ろしていく謝阿狗。


  「パパ…!!」猛然と両手にあるバットを捨てては、急いでいるようにと気絶して仕舞いそうな父親のもとに向けて辛そうにと涙を零して行きながら、微かに嗄れているような声を漏れている娘の酷い危険を前にしても逃げようとしないでいる様に、口角を上げられているような気がしては、健気な彼女と彼女の父親に大事なプレゼントをやらなければと強く考えていく謝阿狗は、強く歪んでいるような口角を上げて行きながら、まったりと顔を自分を睨んで来る義威瀬に向けて言う、「先に始末してから話をする事を、」


  娘の酷く父親の存在を愛しているような様を見つめて行きながら、自分は天才だとしか思えないでいる謝阿狗は、強く喉からこみ上げて来る興奮を感じて行くようにと顎を前に向けて伸ばして行きつつ、顎を上げては、軽く右手で喉元に触れていき、「この左腕を生贄にして学んだので。」謝阿狗に苦しめられては、辛そうにと白い歯を食いしばっていく義威瀬の閉じて仕舞いそうな眼から、猛然と父親を踏んで来る謝阿狗の事を睨んでいく義亜孔は大きな声を放していた、「叔父さん…!」


  楽しそうにと体を左右に揺らして行きつつ、父親の事を苦しめている謝阿狗の足元に向けて両膝をずらして行きつつ、必死に彼に懇願しては両親を見逃して貰いたいと願っていく彼女、「なんで…?」まるで自分が彼に向けていく懇願しているような言葉に、反応してくれているようにまったりと左足を父親の両足の間から引いてくれている、謝阿狗の歪んでいるようにも思える表情を見上げて行きつつ、苦しそうにと左手を胸元に当てては、どうして謝阿狗はこんなにも酷い事をするのだろうかと分からないでいる義亜孔は、必死に喉から声を絞り出していた、「やめてよぉもう…」


  人生初めて娘の事を本気で叱っては、危険でしかないでいる相手に懇願することも、泣き言をぶつける事もなく、さっさと逃げろって言ったのだろうかと、叫んでいく気力すら奪われては、自分のために敵に許しを乞う義亜孔の態度に泣かされて仕舞いそうに感じつつ、自分は生き残るより、彼女と美空が無事でいて欲しいと願っている思いに、察してくれないでいる健気な彼女に、泣かされているような気がならないでいる義威瀬、「あ…く…」


  父親が娘に向けている弱っては、彼女に生きて欲しいと願っている様と、殺人鬼である自分に父親を見逃して欲しいと願っているような娘の反応に、心臓を軽く跳ねらされているような気分になっている謝阿狗は、まったりと屈んで行きつつ、ゆっくりと右手を娘の汗ばんでいる頭に向けては、強く喉から声を絞り出していく、「さて~娘ちゃん~」自分が彼女に投げていく遊園地に遊んでいかないかと誘っているような嬉々とした声色に、困らされているようにと眉毛を顰めている娘の辛そうにと鼻を啜っては、自分に父親を見逃してくれるのなら何でもすると語ってくるような、真摯な眼差しに感動されているように感じつつ、ゆっくりと彼女の頭を自分のもとに向けて引いて来る謝阿狗は言う、「パパの大事なところが壊れちゃったから、」


  無理矢理自分の頭を動かしに来ては、宛ら自分の頭皮を引き裂こうとしているような謝阿狗が両親を苦しめていただけではなく、自分まで甚振ろうする行動に耐えていこうと強く思っては、自分のことで意地悪するような思いを済ませたら、両親は助かるんじゃないかと、期待している義亜孔は目を瞑っては、上手く頭に胴体をついて行かせるようにと両手を強くガラスの欠片が散らかっていた床に付けていき、「ううう…!」


  宛ら彼女の目の前にある生き血を零しては、破いていたズボンから漂って来る鉄の臭いに耐えられなくなっているような娘の初々しい反応に、口角を最大限なまでに上げられているような気がしては、大人しく四つん這いになっている健気な彼女の後頭部を擦っていく謝阿狗は微笑みながら、右手の人差し指を立てていく、「娘ちゃんに舐めて貰わないと治れないんだよ~」忽然、まるで自分が紡いだ一言に違和感を覚えていたようにと、微かに動かなくなっているような体を震わせていた義威瀬の様に、心を弾まされているように感じては、これぞ最高に自分がハッピーになれるプレイなんだと内心で叫んでいく謝阿狗は、自分の話に半信半疑でいるようにと困っている顔を自分に向けに来る娘に笑っていき、「パパを助けたいよね?」


  漠然と霞んでいた視野の中で自分の両耳に入ってくる、上手く栄養を補給することも出来なければ、四六時中に気を張っていたせいで幻聴なのではないかと思ってしまうような言葉に、見開かされているつもりでいるけれども、体が自分の言う事を聞かないでいるようにと思えている義威瀬、「お…」ぽつりと自分の懸命に喉から絞り出していた声に背中と股間を痺れているような苦しみを、全身に渡って広がっているような気がしている義威瀬、「うっ…」


  父親の酷く苦しんでいるような唸り声を零していたことに、眉間に皺寄せられているように思えては、思わず不安そうにと両手を握ってしまう義亜孔は、血に汚されていたような黒い森に中に住まう小さな浪貝のような、父親の体に付いていた元気を無くしては、赤い涙を零しているような存在に心を苛まれているような気がしている義亜孔は、宛ら自分に浪貝に触れて欲しくないでいるようにと、小刻みに首を横に振って行こうとする父親の青色の瞳に一瞥しては、軽く歯を噛んでしまう彼女は弱っているような両手を軽く握って、手のひらに食い込んで来る小さなガラスの欠片の存在を気にする事なく、父親の傷を治して上げたいのに、そうして欲しくないでいるような父親の態度に悩まされては、悔やんでいるようにと唸り声を零している、「ううう…!」


  まったりと汗ばんでいる頬を義亜孔の困り果てているような横顔に近づかせて行きつつ、義威瀬のまるで地獄を目の当たりにしているような態度に、心を励まされているようにと感じている謝阿狗は、弾けて仕舞いそうなくらいに鼻翼に力を込めて言う、「治してあげたいよね…?」息遣いが酷く荒くなっては、まるで自分を食おうとしているようなくらいに自分の左頬にくっついて来る謝阿狗の存在に、心を鷲掴みにされているような気分になり、体中が勝手に震え始めているような気がしてならないでいる義亜孔は、恐る恐ると弱っているような喉から声を絞り出していた、「叔父さん…怖い…!」


  宛ら自分が紡いだ一言に苛立ちを覚えているように、猛然と右手を上げて来る謝阿狗の自分をぶん殴ろうとしているような様に、華奢な肩を否応なしに跳ねらされているような気がしている義亜孔は、目尻から零れていく涙に耐えて行きながら、懸命に彼に自分たちのお家から離れては、父親に傷を癒す時間を貰いたいと願っている義亜孔は言う、「もうやめて…!」義威瀬が自分の高くかざしていた右手に目線を奪われては、まるで自分が彼の娘を苦しめる事に納得が付いていたようにと、白い目に意識を抱かれるがままでに目を瞑ろうとする様に口角を上げられては、まったりと右手で義亜孔の側頭部に付けていた小さなポニーテールに触れていく謝阿狗は、彼女に笑っていき、「ねぇ~娘ちゃん?」

  

  戸惑っているようにと眉毛を顰めては、漠然と小首を傾げていく娘に向けて軽く首を傾げては、子供の声色を真似していくようにとトーンを上げている自分の存在に、困らされているような二人のことを交互に見ていく謝阿狗は言う、「ちょっとお口を開けてみて?」ぱちくりながら、大人しく自分に従ってくれているようにと小さな唇を開けてくれていた娘の態度に、心を弾まされているような気がしては、軽く鼻翼に力を込めていく謝阿狗、「ふっ!」


  刹那、猛然と娘の頭に触れた右手に力を込めては、否応なしに彼女の父親の両足の間にある浪貝に向かって突っ込ませていく謝阿狗は、狂っているようにと大きな声を発していた、「てめえのパパの股間の血を舐めろってんだ!」突然、否応なしに自分の口内に入り込んで来る尖っているような針のような感覚と、微かに柔らかく感じては、臭う浪貝の味に見開かされている義亜孔は、迷わずに自分の口内にまったりと広がっていく生臭い味と鉄さびの臭いに絶句されている、「ううううっ?!」宛ら自分の体を包んでくれては、癒しに来るような滑っていく濡れた感覚に連れて来る温かい温もりに、眉毛を跳ねらされているような気がしつつ、絶望に心を乗っ取られているような気がしてならないでいる義威瀬、「あ…」

  

  「ほれほれ…」軽く右手に操られているような義亜孔の頭を左右に揺らして行きつつ、弟妹を咥えている彼女が漏れている苦しんでいるような唸り声に口角をくすぐられているように感じながら、まったりと流し目で白い目を向いてしまいそうな義威瀬を見て行きつつ、酷く悔やんでは、歯を噛む気力すら残されていないような彼が自分に向けて来る殺したがっていような怒気に満ちている眼に、心を最大限なまでに弾まされているような気がしてならないでいる謝阿狗は、軽く首を彼に向けて伸ばして行きつつ、何度も鼻翼に力を入れては、如何にか荒くなっているような息遣いを抑えて行こうと思っていく謝阿狗は言う、「どうだ~どんな気分だ~?」


  まるで謝阿狗が紡いだ言葉を本気で信じているようにと、優しく自分の重傷を負っていた体を舐め回ってくれている娘の柔らかい舌の中に、反発して行くような自分のコントロールに従ってくれないでいる体に、心にある絶望が段々自分の体に強化されているような気がしては、頬が痙攣しているような思いを抱えている義威瀬は、悲しみと苦しみに嬲られては、悶絶して仕舞いそうな眼を天井に向けて行きつつ、娘の舌に股間を苛まれているように思えては、まったりと唾液に混ざっている痛みと段々奮い立つ体に自分は自分ではなくなっているような思いを、強いられているように思えている彼は苦しそうにと虚しい唸り声を零していく。


  「実の娘にご奉仕されてるぞ~」義亜孔の丁寧に父親の存在を舐めまわしては、小さな水の音を立たせていることに興奮気味になりつつ、自分が快楽を得るより、自分の左腕を有無を言わさずに奪っては、楽しく殺しては、親子丼を食おうとしていたつもりであった自分の思惑を破いては、無理矢理自分に激痛と辱しめを受けさせては、羞恥心を捨てるまで命乞いをさせていた自分が、彼にされていた全てのことを倍にした返してやるんだと強く思っていく謝阿狗は、歯ぎしりして行きながら、何度も鼻翼に力を入れては、横目で彼のことを見下ろしていき、「この変態オヤジめ~」


  宛ら自分により確実に父親の存在を癒していけるようにと、興奮気味になれている声色と共に自分の後頭部を押さえに来る謝阿狗の存在をぼんやりと感じていく義亜孔、本当に謝阿狗が自分に語ってくれていたようにと、段々力がこみ上げて来るような父親の無理矢理自分の頬を膨らませに来る臭う体を丁寧に咥えては、自分の後頭部を押して来る謝阿狗の行動は些か乱暴のようにも感じてしまう義亜孔は、有無を言わさずに自分の喉を突いてくるたけのこのような存在に心を苛まれては、思わず強く眉間に皺寄せては、苦しんでいる唸り声を零していく義亜孔、「ううううっ!!」


  娘のまるで自分に彼女は彼女がしている行動の意味を分かっているんだと、自分に知らせに来るような悶絶して仕舞いそうな唸り声に、歯がゆい思いを強いられているように感じつつ、何度も鼻翼に力を込めていく義威瀬は全力で体に残されていた僅かの力を振り絞っては、自分の体を膨らませに来ると同時に苦しめに来るような娘の頭を押さえている謝阿狗が浮かべている、歪んでいるような顔を睨んでいく彼は必死に喉から声を絞り出していき、「やめろ…!」

  

  ”ドンー”突然、否応なしに自分の顎にぶつけに来る重たい一撃に、顔を無理矢理天井から離れられているような気がしては、まったりと口内で広がっていく生き血の鉄さびの味を漠然と感じて行きながら、やけに居心地よく感じては、自分の体を包んでくるような真っ黒な世界に、少しばかり安心感を覚えると同時に、自分はまだ休んではならないんだと、内心にある焦燥感を漠然と感じて行きながら、自分の意思とは関係なしに無理矢理体を床の向こう側に向けて引っ張って来るような重たい絶望と苦しみに、瞼を無理矢理閉ざされているようにと感じている義威瀬。


  ”ドンー”「今は、」父親の有無を言わさずに頭を強くソファーに向けてぶつけていたことに驚かされては、急いでいるようにと頭を上げて来る義亜孔の、強く左足を父親の顎に向けて蹴っていた自分に向けに来る、恨んでいるような眼差しを気にする事なく、ゆっくりと右手の人差し指を立てては、唇に近づかせていく謝阿狗、「これの俺が王になってんだよ、」どうして父親を蹴ってしまったのかと、小うるさく聞こえて来る娘が自分に投げて来る恨んでいるような声が、酷く不味く聞こえている謝阿狗は目を細めて行きながら、両手が軽く痙攣しているようにと震えている義威瀬の顔を睨んでいく、「敬語の一つも使えねぇのか、馬鹿野郎。」


  「ど…」謝阿狗が自分を殺すことも、娘を甚振るのも理解できるのに、どうして娘と自分を共に最大の絶望を与えに来る方法を実行するのかと、相手の考えがまったく理解できないでいるようにと感じている義威瀬は、ぽつりと渇いた唇を開けていき、「して…」まったりと屈んでは、自分の顔を見つめに来る娘の様に目を細めて行きつつ、軽く右手を彼女の華奢な肩に置いていく謝阿狗は、流し目で義威瀬の事を見て行きながら、自分が彼に向けにた声は彼にはもう聞こえなくなっているはずのであろうと、彼の目を瞑っていく様を嘲笑っていくようにと強く鼻で笑っては、ニヤリと口角を上げて行きながら、揺るぎない眼差しを義亜孔の小さな体を包んでいたようなフリルのロングスカートに向けていた、「普通のものを非常にするのは、」

  

  ”ツラー”自分の猛然と下に向けて引いていた右手に応えてくれているようにと、自分に挨拶を交わしに来るような、白皙の生地にある小さなピンク色の粒に微笑んでいく謝阿狗は顎を引いて行きながら、首を最大限なまでに義亜孔に向けて伸ばしては、横目で気絶していたような義威瀬の顔を見下ろしていく、「異常に楽しいからに決まってんだろう~?」当たり前のようにと自分の心を苦しめに来る漣の音を割らしに来ていたような謝阿狗の声と、まるで自分に気を失わないでいて欲しいと願って来るような娘の苦しんでいる叫び声に、魂を殴られているように感じては、自分は一体何を間違っていたのだろうかと、ぼんやりと考えてしまう義威瀬。


  漠然と脳内にある自分が上手く謝阿狗を殺していた未来に、体がどっぷりと暗闇で出来上がっている海に溺れているような感覚を味わって行きつつ、自分は本当は娘の前で殺人犯になる様を見せては、確実に自分たちに復讐しに来る謝阿狗を潰して行くべきだったんだと言う思いに、真っ黒になっていた世界が充填されているようにと感じている義威瀬。”ブジュー”忽然、まるで自分を暗闇から浮かばせてくれているような酷く重たく聞こえて来る、豆腐に拳を埋めり込んでいたような音と、まったりと自分の鼻腔の奥に入り込んで来る温かい香りに、酷く懐かしい感覚を感じている彼は、もしかしたら自分は謝阿狗に殺されては、もう生まれ変わる瞬間が待ち構えているのではないかと、ぼんやりと思って行きながら、まるで自分を呼んでいるような嗄れていた泣き声を漠然と耳にして行きつつ、自分は赤ちゃんになり、腐った世界とはお別れになっていたのだろうかと漠然とした思いを抱えて行きつつ、もう少し娘と美空と共に幸せで、誰にも邪魔されない日々を送りたかったと、強く願ってしまう彼は呆然と瞼を開けていた。


  「うっ…」突然、まるで自分の腹部を強打しに来るような股間にある痛みと、海につけられているような酷く湿っては、苦しみを植え付けに来る激痛に目を無理矢理細められているように思えては、困り果てているようにと眉間に皺寄せていく義威瀬は、酷く穏やかな眠りに付いていたようにと自分の右側に寝込んでは、微かに曲がっていたような鼻梁を付けていたような右頬を、自分の胸元にくっつかせていた美空のピンク色の唇から零れて来る弱い吐息に酷く安心感を覚えつつ、自分の大事な彼女はまだ生きているんだと言うのを自分の両目で確認できていたことに、口角を軽く上げられているようにと感じている義威瀬は、ぽつりとと渇いては、痛みを与えに来るような唇を開けて行きつつ、耳元にある波の音と蝉の鳴き声に混ざっているような嗄れては、獲物が酷く苦しめられているような唸り声をぼんやりと聞いて行きながら、恐る恐ると左手を上げては、如何にか眠っていたような美空のことを起こしてから、疼く体で大事な娘を探しに行かないとと、強くぼんやりと靄がかかっているような脳内で考えていく義威瀬、「みそら…ちゃん…?」

  

  ”ドンー”まるで自分の目線を引いて来るような見慣れた景色のはずなのに、荒れていた部屋の向こう側にいる傷を負っていたような、太い左腕がおんぼろの板に固定されては、緑色の両足を赤い芝生の上に付けて行きつつ、床を赤い芝生に染め上げているような弱っている左足を俯かせてい、く黄色のロングスカートを着ていた人形を甚振っているような様に漠然とした眼を向けていく義威瀬。


  「だからどうしてパパを上手くいかせなかったの?」可愛い唇が割れては、壊れていたような人形が自分に向けて来る、紫色の饅頭に囲まられていたような琥珀色の眼を見下ろして行きつつ、迷わずにかざしていた右手を下していく緑色の熊、”ドンー”自分の猛然と可愛いだった人形にぶつけていた重たい右腕に、震わされているような地面の存在を感じて行きつつ、まったりと自分の緑色の毛から滴り落ちていく汗の粒を見つめていく汗ばんでいる緑色の熊は、軽く口角を上げては、瞼が粘っているシロップに汚られては、上手く黒く見えてしまう饅頭をつけられていた可愛い瞼を、完全に開けることが出来ずにいる人形に笑っていき、「悪い子ね?」


  体がバラバラにされているような思いを抱えては、両足が引き千切られているような感覚に感染されているような、大事な体を守ってくれていた服装が破られては、腰に纏って来る臭うシロップに汚されていた布を、まったりと目尻から零れていく涙が混ざっている赤い液体で濡らしていく人形、「うぐっ…」喉が割れているような気がしては、息を吸い込む度に体中が割れている実感を得られているようにと感じつつ、体がまったりと分解されているような思いに、自分は一体なんなのかと分からないでいる人形は、自分の顔を見つめて来ては、嬉しそうにと笑顔を自分に向けたままで、何度も頷いてくる汗ばんでいる緑色の熊を見上げていく、「ごべ…なざい…」


  宛ら自分に緑色の熊は実は自分の敵であり、人形は自分の大事な家族であることを、ゆっくりと疼く思いで自分の脳内にある全てのものを焼き払そうとしているような悲憤で感じていく義威瀬は、漠然と自分の両足に触れて来ては、酷く涼しく思える微かに白い泡に汚されていたような浪貝の存在を感じて行きながら、引き攣っているような両足を引いて行きつつ、疲れているようにと軽く渇いた唇を開けては人形を存在を見つめていく彼は、疼く眼で段々赤く染め上げているような視野の中で、体の動きに同調しに来るような汗ばんでいる熊の後頭部を睨んで行きながら、右腕を自分に助力すると語ってくれるような相棒に触れていた。

  

  「ちゃんとして行ける?」まったりと右手を上げて来ては、自分の少しばかり生き血を零している頭を擦って来る汗ばんでいる緑色の熊の存在が、酷く怖く感じてしまう人形は、四肢から胴体に通り、脳内にこみ上げて来る焼かれているような痛みのはずなのに、氷よりずっと冷めているような激痛の存在に、無理矢理頷かされているような気がしてならないでいる、「ぐん…」


  まったりと床に付けていた両足をずらして行きながら、喉が渇いたように感じている緑色の熊は、軽く立ち上がって行こうと思って行きつつ、人形の潰されていた顔と体を見下ろして行きながら、軽く鼻翼に力を入れては、自分にこんなにも嬲られても気絶していない人形は、彼女の父親よりずっと逞しく感じている熊は、可笑しそうにと笑って行きつつ、軽く右手を上げては、自分の後ろを指差していき、「ほら、」


  気絶してしまうような所を全部控えては、なるべく早く獲物に希望を与えて行きながら、出来る限りまだ目を覚めていたいと言う思いを常に抱えさせていくのが、ハンターとしての務めなんだと、誰に自慢したらいいのかが分からなくなっている熊は、上手く両足で立ち上がって行けなくなっているように感じつつも、四六時中にこの場所で獲物が油断する瞬間を待っていくのは酷く疲れるものなんだなと、人形の苦しんでいる様を見下ろしていくと、つい自分の努力は無意味なものではなかったんだと、強く思っていく彼はニヤリと口角を上げていた、「早く行ってあげないとお母さんの番になるんだぞ…?」


  ”シュー”刹那、否応なしに自分の右側にやって来る尖っていた感覚と、有無を言わさずに自分の体を左側に向かって飛ばしに来ているような、重たい攻撃に無理矢理首を傾げられているような気がしてならないでいる緑色の熊は、漠然とこめかみに入り込んで来ているような尖っていた感覚を感じて行きながら、もしかしたら自分はドジを踏んでしまったのではないかとぼんやりと考えていく彼、「あれ?」


  強く酔っぱらっていたような左足で生き血と汗に汚されていた地面を踏んでは、高く曲がっていた右足を上げては、有無を言わさずに謝阿狗のこめかみに差し込んでいた先端が尖っていた筆を、膝でぶつけていた義威瀬は、真っ赤になった視野の中で自分に微かな救いを残してくれているような、自分の右ひざに飛ばされていく謝阿狗の体を睨んでは、猛然と寝込んでは、体中が傷だらけの人形に目線を向けていき。


  「ああ…」宛ら自分の心臓を握り潰しに来るような黒く見えては、小さな骨が微かに現れていた痣だらけの脛に悲しみが浮かべては、自分の視界を霞ませに来る酷く赤く見えてしまう女の子の繊細な右足と、外側に無理矢理向けられては、拗ねていたようにと靴先を地面に付けていた蛇のように曲がっていた彼女の、微かに黄ばんでいた液体に汚されていた太股に絶望を強いられているように感じつつ、体中の力が猛然と絶望に抜かされているような気がしてならないでいる義威瀬、「あああ…」


  小さな臍が生き血に飾られては、透明な液体を乗せていた娘の凹んでいたような胸元に、唇が否応なしにこじ開けられているような気がしては、恐る恐ると黒くされていたような彼女の頬にある酷く腫れ上がっては、微かに曲がっていたような顔に視野を濁らされては、一瞬にして綺麗にされているような気がしている義威瀬は、自分の背中から落ちていく小さな生き血の粒の存在を気にして行く余裕を無くされては、絶望と体の内側を満たしては、外側で嬲り殺しに来るような悲しみに、無理矢理両膝を床につけられているように思いつつ、上手く息を吸えなくなっているような悲憤に耐えて行こうと、強く願っていく彼は大きな唇を開けては、上手く歩くことが出来なくなっている両足で生き血と汗に滑らされているような床を擦って行きつつ、強く握っていた戦慄している両手を床に付けては、早く娘を、自分の大事な義亜孔を助けないとと考えていく彼、「あく…」


  ぽつりと自分の赤くなっていた目の下を越えていく涙に、濡らされているような彼女の生臭い液体に汚されていた小さな体を見下ろしては、自分は死んでも償うことのない罪を冒して仕舞ったんだと強く思っては、どうして謝阿狗を見た瞬間で殺していなかったんだと、過去の自分を殺したいくらいに恨んでいる彼は両手で娘の床に付けていた華奢な両肩を囲んでは、漠然と生き血を零しているような眼で自分の顔を見上げて来る、反省しているようにと曲がっていた両手を背中に付けていた娘の繊細な体に、隠されていた人形にはできっこないでいる、自分の膝裏を一瞬で曲がらせていたような両腕に、肺が苦しみに蜂の巣にされているような気がしてならないでいる義威瀬は、ぽつりと喉から嗄れていた声を発していく、「あく…!」

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