第233話強引過ぎやしないのかね…君って…
ぼんやりと脳内で竜祥の自分の口に指先を入れて来ているシチュエーションに、体が火照っているような実感を得て仕舞う小夜は何度も赤くなっていく顔を横に振っていき、”ぱぱー”脳内にある自分を滅茶苦茶にしようとしていた竜祥の欲望の権化となっていた思いを全力で振り解いていく小夜は、何度も熱くなっては微かに汗ばんでいる両手で頬を叩いては、睨んでいくようにと呆然と自分を見て来ている竜祥を見つめていき、「って…!」ごくりと固唾を飲み込んでは、まるで彼が自分に見せてした姿を真似しているようにと軽く肩を縮めていく小夜は、潤んでいる眼で彼の顔を見つめていく、「え、えっちな奴だったのですか…?」
小夜のやけに恥ずかしくなっている様に見開かされては、自分は食い違っていないはずなんだとぼんやりと考えてしまう竜祥はぱちくりながらぽつりと渇いた唇を開けていき、「え?」「ううう…」竜祥がどうしてずっとやけに恥ずかしくなっていたのかを知れているように思えては、自分が彼の身体を拭こうと言うシンプルなはずの話が、やけに複雑にされているような気がしては、つい胸元の奥からこみ上げて来ている照れくさい心境に頭を支配されては、上手く彼と顔を合わせる事が出来なくなっているように感じてしまう小夜は、つい自分が伝えていく言い方が紛らわしかったのかと一瞬思っては、猛然と首を横に振ってしまう彼女は勝手に脳内で自分のことを滅茶苦茶にしていた彼を恨んでいるようにと、彼の顔を潤んでは少しばかり充血している眼で睨んでいく、「へ、変態…!」
「えっと…」小夜のまるで自分のことを唾棄しているような態度にぱちくりして行きつつ、困っているようにと軽く右手の人差し指で痒くなっているこめかみを掻いてしまう竜祥、自分には勘違いする要素はないはずなのにと悩んで行きながら、取り敢えず泣き出してしまいそうなくらいに恥ずかしがっている小夜に謝った方が良さそうに思えている彼は言う、「その態度だと…えっちな奴ではないかと思います。」軽く右手を上げては自分の熱くなっていた項を撫でていく竜祥は彼女に向けては、軽く頭を下げていた、「なんか…すみませんでした。」
「ううう…」自分の脳内でやけに大胆になっていた竜祥が、現実で素直に自分に謝りに来ている態度に口角が強張っているように思いつつ、頭の中でまったく彼に抵抗出来なかった自分のことを思うと、悔しい心境に歯ぎしりしてみたくなっている小夜は不服そうにと両手を握っては、ごくりと固唾を飲み込んでは弱っている声で彼に文句をぶつけて行こうと考えている、「ばか…エロ魔人…」
「ううう…」小夜の真っ赤になっている顔を見てしまうと、つい彼女の紅潮してはピンク色になっていく耳殻に目を向けてしまう竜祥は、申し訳なさそうにと眉をひそめて行きながらぽつりと弱っている声を発してしまい、「すみません…面目ない限りです…」恐る恐ると涸れているような喉に引っかかって来ているよう唾液を飲み込んでは、恥ずかしがっている小夜は一体自分に何をしたかったのかと悩んでいる彼、「でも…身体を拭くって…」軽く右手の人差し指で痒くなっているこめかみを掻いていく彼は呆然としている赤い瞳で彼女の顔を映し出して行きつつ、ぽつりと弱っては消えてなくなってしまいそうな声で彼女に尋ねていた、「他にどういう意味があるのよ…?」
竜祥が本気で自分が紡いだ話を勘違いしている態度に目を半開きさせては、彼が意地悪のせいで自分の頭の中で自分の体にいけないいたずらをしに来ていないと言うのなら、許してならない事もないように思ってしまう小夜はつい不満そうにと腕を組んでは、脳内で懇願しても自分を逃す気になっていなかった彼に不満を覚えつつ、不貞腐れるようにと唇を尖らせていく彼女、「もう…」何度も鼻翼に力を入れては横目で彼の顔を見つめていく彼女は悔しそうにと彼の額に浮かんでいた瘤を見つめていき、「頭が打たれて壊れちゃったんじゃないの?」
小夜がわざわざ自分の傷口を抉りに来ているようにも聞こえて来る話は、強ち間違っていないようにも思い、頭が上手く働いてくれないでいるように思えては、自分は小夜を汚して仕舞ったと悔やんでいる竜祥は軽く歯を噛んでいき、「ううう…」潤んでは泣き出してしまいそうなくらいに悔やんでしまう赤い瞳を彼女に向けていく彼は、ぽつりと返事を紡いでいく、「多分…だと思う。」
竜祥のまるで捨てられてしまう子犬のような態度に目を細められては、勝手に妄想の中にある彼がしていたことを彼のせいにするのも間違っているように思いつつ、心の奥に残されている自分を執拗に襲って来る彼の印象に、顔が焼かれているように感じつつ、ごくりと固唾を飲み込んでしまう小夜はゆっくりと両手を解していき、「まぁ…あれだよ…」チラっと心配そうな視線を彼の右足に向けては、少し意地悪な言い方をしていた自分に怒ってみたくなっては、彼は本当に頭を殴られていたせいで、困っているのにと悔やんでいう小夜は申し訳なさそうにと繊細な両手を握って行きつつ、肩を縮めていく、「足に傷があるから風呂に入ったら今度こそ転んで仕舞うんじゃないかって思っていただけなのに…」「あっ…」自分の簡単な説明を耳にしてはあんぐり口を開けている竜祥が漏らしていたような間の抜けた声に目を半開きさせて行きつつ、軽く唇を尖らせていく小夜はチラっと彼に目を向けていき、「えっち。」
小夜が冗談交じりに自分に向けて来ていた言葉に、心を彼女に小さな拳に殴られていたような気がしている竜祥は思わず俯いては、悔しそうにと口角を斜め下の方向に向けていく、「ううう…」小夜が純粋に右足が上手く動かすことが出来ずにいる自分に気を遣ってくれていただけのことを思うと、ついますます彼女に悪いことをしたような気がしてしまう竜祥はぽつりと小さな声を発していた、「お気遣いどうもありがとう…」
竜祥の酷く悩んでくれている様を見てしまうと、これ以上彼に怒ってしまうと彼が可哀想にも思えては、彼が思っているような事は自分も何となく思った事はあると思っている小夜は微笑んで行きながら、言葉を紡いでいく、「でも、まぁ…」自分が上げていた声にぱちくりしてくれては、叱られてしまわないかと不安になっているように自分の顔を伺いに来ている彼に淡い笑みを見せていく小夜は、軽く右手の人差し指を立てていき、「高校生にもなったんだし、いいかな?」
”ドクンー”突然、小夜が開き直っていたような言葉に心臓を貫かれていたような実感を得ては、体が否応なしに前のめりにされているようにと感じている竜祥は発狂しているようにと何度も首を横に振っていく、「いやいや!よくないだろう!」眉をひそめて行きつつ強く左手を胸元に当てては、快楽という悪魔にも思えてしまう単語に何もかも任せてしまうと、結局のところ後悔するのは自分自身と言うことを何としても彼女に知らせてやらねばと強く考えている竜祥は、激昂になっている自分に驚かされているようにと眉毛を跳ねらせている小夜の顔を睨むように見つめていき、「全然よくないぞ?!そんなことを!」
悔しそうにと右手を握りしめて行きつつ、小夜が自分の他の男に恋をするのは少しと言うか、かなり残念にも思えては、もし相手は自分より優れていて、且つ彼女が惚れている相手のなら、自分は簡単に二人から姿を消そうと思ってしまう竜祥はぼんやりと自分の顔を見て来ている小夜のことを見つめていき、「許さない…」まるで自分の思いを語ってくれていたような唇に目を細められては、彼女がどうしたいのかは彼女の自由だと思っては、まだ大して社会の組み合わせも分かっていない子に自由を与えてしまうと、程と言う物を理解していない人にとっては残酷な罠でしかないように感じている竜祥は、つい小夜に無理強いは出来ないと思っては、自分は彼女を縛ってはならないんだと思っている彼はぽつりと呟いていた、「って言える立場じゃないけどさ…」
「いや…」竜祥のまるで自分は誰かに奪われてしまわないかと悔やんでいる姿勢に口、角をくすぐられているように思いつつ、自分が彼が誰かに奪われて欲しくないと強く思っているように、彼もそう自分のことを思ってくれていることを考えてしまうと、体の火照りが蘇っているように思いつつ、軽く左手を胸元に当てては、暴れ回っているような胸元をなで下ろしていく小夜は叱られているように、泣き出してしまいそうな彼の顔を見ていき、「わたしが言ってたのはそう言うことを意識してもいいって意味だったんだけど…?」目を半開きさせて行きつつ、子供の時からの付き合いである従兄は思春期に入っていたんだなとぼんやりと当たり前のことを考えている小夜は言う、「誰もがするなんて一言も言っていないんだけど…?」
小夜が自分が勝手に思っていたような女の子ではないことを思うと、つい安心したように感じては、喉を何度も殴って来ていた心臓が微かに収まっているように感じてしまう竜祥、「そ、そ…そう…ですか…」感激を覚えては、つい小夜はまだ自分に守られてもいいように感じては、自分は彼女に見捨てられていないんだと思うと、幸せな気分になれている彼は照れくさそうにと軽く右手で後頭部を擦って行きつつ、彼女の言葉一つで自分の全てを変えてしまうくらいに自分は安直のようにも思えては、そのくらいに彼女は自分にとっては大事なんだと納得していく彼は幸せそうにと目を細めていた、「なら…いいです…」
「もう…!」竜祥が無理矢理にも思えてしまうくらいに自分の思考回路を歪ませに来ている態度に、口角を斜め下の方向に向けられているような気がしつつ、恥ずかしさに心臓を嬲られているような気がしてならないでいる小夜は悔しそうにと何度も赤くなっている鼻翼に力を入れて行きながら、彼の顔を睨んでいき、「変になっちゃったじゃないの!」「えっ?!」小夜が今度こそ間違いなく自分のせいで汚されていたことをしたがっているのではないかと不安になり、恐る恐ると肩を縮めては彼女の顔を伺っているようにと小さな声を発していく竜祥、「ど、どこが…です…?」
竜祥のあからさまに自分の体が変な事になっているのを語って来ている態度に、歯がゆい思いを強いられているような気がしてならないでいる小夜は、つい勝手に彼が向けていている言葉に反応していくような温かくなれている体に苛立ちを覚えては、不満そうにと何度も鼻翼に力を入れていき、「あなたね…!」自分が発していた少しばかり怒っているような声色にビクッと眉毛を跳ねらせていたような彼の顔を見つめていく小夜は、不満そうにと眉毛をひそめて言う、「いい加減にしなさいよ?」
「ううう…」小夜が本気で自分に怒りに来ている態度を目にしてしまうと、つい彼女が紡いだ言葉を聞く度に嫌らしい方向に向けて考えてしまう自分に苛まれているような気がしつつ、叱られては弱っている子供のようにと肩を縮めていく彼は軽く両手を握って行きながら、自分の両足を見下ろしていき、「すみません…」口角が自分の嫌らしい思考に満たされている頭のように、下に向けて引っ張られているような気がしてならないでいる彼は悔しそうにと強く歯を噛んでは、これ以上小夜の耳と脳内を汚してはならないと強く考えていく彼はぽつりと喉から声を絞り出していた、「体は自分で拭きますから…!」
緊張のあまり自分に敬語を使って来ている竜祥の言葉に、眉毛を軽く跳ねられていたような気がしてしまう小夜はぼんやりとぱちくりして行きつつ、右手で左手を強く掴んでいく彼の顔を見ながら、つい傷を負っていた彼に怒るべきではなかったんじゃないかと不安になっている。「変になってますよ…」自責しては心が酷く熱くなっているような気がしている竜祥は悲しそうにと軽く右手を上げて行きつつ、自分の額を軽く押さえてはぽつりと声を上げていく、「頭が結構酷く打たれてたから…」ごくりと固唾を飲み込んでは、小夜に自分がずっと汚していくような目で彼女のことを見ては脳内でいけない妄想をしているのではないかと、さっきの会話で勘違いされてしまうかもしれないと思うと心が握り締められているような気がしてならないでいる彼は、急いでいるように両手を上げて行きつつ、弁解しているようにと説明していき、「ふ、普段はまったく思っていなかったんだぞ!」軽く細い眉毛をひそめては、無言で淡い笑みを酷く慌てている自分に向けて来ている小夜の平坦な表情を睨むように見つめては、強く右手を胸元に当てていく彼は揺るぎない声を上げていた、「これは本当だからな?」
竜祥の自責しているあまり泣き出してしまいそうな顔を目にすると、つい自分の為に頭が少しばかり変な事になっている彼に怒れなくなっているような気がしている小夜は、まったりと両手を太股に付け、ゆっくりと臀部を椅子から離れて行きながら声を上げていた、「はいはい、取り敢えず部屋に入って?」小夜のまるで自分のことを催促しに来ているような一言を耳にすると、思わず彼女は汚れ切っている自分のことを嫌っているのではないかと不安になり、彼女は自分を見たくなくなっているのではないかと思うと、顎を引かれているようにと項垂れてしまう竜祥は軽く両手を自分の右腕に当てて来ていた彼女の仕草に眉毛を上げられているような気がしつつ、思わずあんぐり口を開けていく彼はぱちくりながら恐る恐ると彼女の顔を見上げていく。
竜祥の自分の顔を映し出してくれている赤い瞳を見下ろして行きながら、軽く口角を上げては、きょとんとしている彼の体を支えて行こうと考えている小夜は軽く潤んでいる眼で彼の部屋の方向を指していき、「わたしが水を取って上げるからね。」「え?」ゆっくりと自分の右腕を連れては、自分を導いてくれているような小夜につられるがままに、椅子から立ち上がっていく竜祥は恐る恐ると肩を縮めて行きながら、横目で彼女の顔を見ていく、「自分で拭くって言ってたけど…」
素直に自分に引かれるがままに左足で体の重心を保っていきつつ、右足からこみ上げて来ている痛みに耐えきれなくなっているようにと辛そうに軽く歯を噛んでは、目を瞑っている彼の態度と、彼が強がっていたような言葉に目を半開きさせてみたくなっている小夜は苦笑いしながら、軽く白皙の首を伸ばしては横目で彼の顔を覗き込んでいく、「出来るの?」右足の痛みに目線を無理矢理床に向けられていた竜祥が自分が紡いだ話に驚かされているように、びくっと眉毛を跳ねらせては恐る恐ると自分に顔を向けて来ている彼の強がっている態度に飽きれて仕舞いそうな小夜は、丁寧に右足を彼の逞しい肩に添えて行きながら軽く潤んでいた眼で彼の右足を指していく、「体は痛くない?」
小夜が自分に向けて来る問題の核心に触れて来ていたような一言に、口角を斜め下の方向に向けられているような気がしてならないでいる竜祥は恐る恐るとごくりと固唾を飲み込んでは、何度も赤くなっていた鼻翼に力を入れていき、「こ、このくらいは平気だよ…」叱られているようにと肩を縮めて行きつつ、まるで自分が声にしていた話に驚かされているようにと、眉毛を跳ねらせていた小夜の瞳に映し出されている自分の姿を見つめていくと、つい彼女に裸をさっきのような汚れていたようにも思える話の後で見せるべきではないはずなんだとぼんやりと考えていく彼は、軽く渇いた唇を舐めては恥ずかしがっているようにと目線を床に向けていた、「それに…見られるのはずいし…」
竜祥が自分に向けて来ている自分に体を拭かれたくない理由を耳にすると、思わず軽くピンク色の口角を上げていく小夜は流し目で彼の顔を見て行きつつ、彼のことをからかっていくかのようにと声を発していく、「乙女だね~?」小夜のまるで自分の彼氏になっているようにと軽く自分の右肩にかけて来ていた右手の人差し指を立てては、自分の顔を突いて来ていた事に目を半開きさせてしまう竜祥は不貞腐れるようにと彼女の瞳を見つめて言う、「男だけど…」
「えへへ、」竜祥が自分に顔を向けて来ては憎めない態度を見せて来ている様に、口角をくすぐられているように感じつつ、可笑しそうに笑っていく小夜はチラっと視線を彼の部屋のドアに向けて行きながら、横目で彼に尋ねていく、「じゃ部屋に入るまで手伝うね?」「うう…」言葉を紡ぎ終える前にまるで自分のことを催促しに来ているようにと、軽く右手で自分の肩を押して来ている仕草に、口角を斜め下の方向に向けられているような気がしてならないでいる竜祥は目を半開きさせて行きつつ、自分のことを待って来ているような彼女の華奢な両足に目線を向けていくと、つい照れくさい心境を強いられているように思えては、悔しそうにと軽く歯を噛んでしまう彼は大人しそうにと彼女に押されるがままに部屋に向けて歩いて行きつつ、ぽつりと詰まらなさそうに斗呟いていき、「強引過ぎやしないのかね…君って…」
竜祥のまるでわざと自分に怒っては、自分に彼のことを放っておいて欲しがっているような口調に口角を支えられているように思い、横目で彼の項垂れては自分と顔を合わせようとしないでいるハニカム姿を見つめていく小夜、「一人で部屋まで帰って行けると言うのなら、」軽く顎で彼の部屋のドアを指しては、自分が紡いだ半分の言葉に興味を引かれているようにと目を向けて来る彼の顔を見つめていく彼女は、微かに赤い糸に囲まれていた瞳に心を救われているように思えては、思わず淡い笑みを浮かべていき、「何もしないけど?」宛ら流石にそんな簡単なことは自分には出来るんだと言おうとしているように、渇いた唇を開けて来ている竜祥の態度に目を細めて行きつつ、軽く左手の人差し指を立ててしまう小夜は補足するようにと彼の言葉を遮っていく、「ただし三十秒の間にね?」
「ううっ…」小夜が話に付け加えていた条件に口角を斜め下の方向に向けられているような気がしてならないでいる竜祥は、悩んでいるようにと眉をひそめて行きつつ、つい自分の真っ直ぐに立つことすら出来なくなっていた右足に苛立ちを覚えては、悔しそうにと軽く歯を噛んでしまう彼は急いで三十秒以内で走って部屋に戻ろうとしてたら、きっと自分の足に引っかかられては転んで仕舞うのであろうと思ってしまう彼は、観念したようにと軽く彼女に顔を向けて行きつつ項垂れたままで呟いていた、「無理…かも…」
竜祥の今の彼にはもう普通に部屋に戻ることもままならなくなっていることを知れている様を目にすると、彼がちゃんと自分を頼ろうと思い直してくれているようにと、自分に潤んでいる眼を向けて来ている様に口角を軽く上げられているような気がしてしまう小夜は、流し目で彼の顔を見て行きつつ声を発していく、「話が済んだみたいだね?」「うん…」自分ですら自分のことを重たい荷物でしか思えないと言うのに、まるで自分のことを支えては部屋まで連れていけるのを喜んでくれているような小夜の態度に、目を細められているような気がしつつ、心の奥が蕩けてしまいそうなくらいに温かくなれているように感じてしまう彼は、幸せそうにと軽く顎を引いてはぽつりと弱っているような声を発していた、「ありがとう…」
「どういたしまして~」ようやく竜祥の力になれていることを思うと、滅多に自分を頼ろうとしないで来た彼のしおらしくなっている様に目を細められているように思えては、チラっと負い目を覚えているような眼で自分を見てくれている彼に、自分は気にしているどころか全然喜んで彼のことを受け入れては、彼の力になれているのを楽しんでいることを伝えようと考えている彼女は嬉しそうにと微笑んでいく、「えへへ。」
上げていた口角に軽く殴られていたような紅潮していた頬に浮かんでいた小さな笑窪に目を細められては、つられているようにと淡い笑みを浮かべていく竜祥は軽くひんやりとした空気を吸い込んでは、軽く小夜に向けて手を伸ばしていき。微かに硬く感じてしまう額縁の中に封じられていたような小夜の写真に心が温められているような気がしつつ、まったりと背中を椅子に付けて行きながら、チラっとモニターに浮かんでいた資料に視線を落としていく竜祥。
小夜が自分に向けて来ていた至れり尽くせりの世話に心が温められているように感じつつ、ますます彼女への気持ちが月の光に刺激されている潮のように思えている竜祥は軽く歯を噛んでは、疲れているようにと軽く左手を上げては、自分の白皙の左側の額を擦って行きつつ、自分には本当に小夜に幸せにしてやれるのかどうかを悔やんでは、そもそも自分と一緒にいるのを前提にしてしまうと、どう見ても社会の世論に身も心も押し潰されてしまう未来しか、自分たちに待ってくれていないんだと思っては、つい占いや神に頼ってみたくなっている自分はとことん現実に追い詰められているように感じてしまう彼は、軽く左肘を机に付けていくように少しばかり体を前に向けて行きつつ、ぽつりと体に感染されていたような重たいため息を漏らしていた、「はぁ…」
軽く歯を噛んでは、占いは当てにならないと同じように神は存在するはずもないんだと思っては、もし神が本当に存在してたら、母親は死ぬ場面も、自分がこんなに苦しめられて来ていた事もないはずだと思っている竜祥、体が小夜と幸せな未来に向かえそうにない事に焼かれているように感じては、胸元の奥が焦燥感に揺らされているような気がしてならないでいる彼は悔しそうにと歯を食いしばっていく。
”ブーブー”忽然、まるで自分が小夜との未来への考えを遮断しに来ているような、机に置いていた携帯電話から伝わって来ているバイブレーションに見開かされては、急いでいるようにと右手を携帯電話に向けて伸ばしては、軽く体を震わせては机の上で踊っている携帯電話を握って耳元に近づかせて貰っている竜祥、「はい、もしもし?」「あの、竜祥さんなんですか?」ぼんやりと聞いたことのない男性の声色に眉をひそめられているような気がしつつ、まるで男性が自分に向けて来ていた平坦な声色に刺激されていたような右足から伝わって来ている、鈍い痛みはやけに鮮やかなもののように感じてしまう竜祥は軽く歯を噛んでは、左手で携帯電話を受け取って行きつつ、右手で自分の疼く右足に触れて行きながら、軽く頷いていた、「はい、そうなんですけど。」
「こちらは警察署のものでして、」電話越しで聞こえて来ている男性の少しばかり緊張しているようにも聞こえて来る声色の中に、隠されている気だるさに目を細められているような気がしている竜祥は、まったりと右足を軽く擦っていたせいで椅子から離れていたような背中を再び椅子を付けて行きながら、相手が自分に向けそうな言葉は何となく分かっているような気がしている彼は悔しそうにと軽く歯を噛んでいく。「三週間前では被害届を出してましたね?」男性の尋ねに来ている声色をぼんやりと耳にして行きつつ、まったりと目線を斜め後ろの方向に向けていく竜祥は、微動だにしないでいるドアを睨みながら小夜が急に自分の部屋に入ってこない事を内心で願って行きながら、軽く頷いていく、「ええ、犯人は捕まったのでしょうか?」
「これは少し厄介な事になってですね。」相手の自分が思っていた通りの口調で話しかけて来ている反応は滑稽にも思えては、思わず軽く鼻で笑ってみたくなっている竜祥は悔しそうにと歯を食いしばっては、相手を諦めているようにと額を上げて行きつつ、自分の顔を見下ろして来ているような天井を見上げて言う、「と言うと、犯人は発狂して僕を殴ったって言いたいのですか?」「えっ?」自分が紡いだ言葉に図星を指されたような間の抜けた声を上げてしまう男性の愚かにも思える反応に、口角をくすぐられているような気がしてならないでいる竜祥はまったりと目を瞑っては何度も首を横に振っていた。
「え、ええ…そうなんですよ、やはりあなたも薄々気づいてたんですね?」相手のどうして自分が彼が紡ごうとしている嘘であろう話を先に見えていたのかと、尋ねて来ているような少しばかり戸惑っている声に目を細められているような気がしている竜祥は、まったりと背中を椅子から離れては、軽く首を縦に振っていき、「ええ、でもー」「精神的な病を患っていた方だったので。」無理矢理にも思えてしまうくらいに強引なまでに自分の話を遮って来ていた相手に眉毛を跳ねらせていたような気がしつつ、相手は自分が彼に皮肉を言おうとしていることを分かっていたんじゃないかとぼんやりと考えてしまう竜祥。
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