前のエピソード――第205話アタシたちには主人公になれるチャンスって残されてるのかな？

　　吹っ切れているような言葉を紡いでいるのに、強く手袋を握っている須賀はきっと自分と同じように矛盾しているのであろうと考えていく折尾は軽く右手を上げて行きつつ、横目で彼の顔を見て行く、「怖くないのかえ？」折尾がいつ死んだって可笑しくない世界の中で自分に聞きに来ているやけにリアリティのある質問に鼻をくすぐられているように思えては、いつも世界が終ってしまえばいいのにと毎日のように考えていた自分がいつの間にかそのような馬鹿げていた考えを諦めては、少しばかり自分と同じように社会に対する苛立ちを覚えている人々とつるんでは、少しずつ自分たちのことを散々苦しめに来ていた社会に対する子供のような意趣返しを仕掛けていくのを満喫して来ている最中に、急に昔の願いを叶えて来ていた神はとことん好きになれない奴なんだと思っている須賀。

　　宛ら中々声を発しようとしないでいる自分に不安を強いられているように、軽く両手を握っては眉間に皺寄せていく折尾の顔に一瞥していくと、自分に不安になって欲しくないと言いに来ているようにと軽く両手を握っていた彼女の仕草に心が安らぎを得られているような気がしつつ、目を細めていく彼はぽつりと呟いていき、「怖いならここにはいないさ。」自分がしていた質問に少しばかり戸惑っていたと思っている須賀が自分に投げて来ているやけに平然としている口吻に見開かされては、静かに荒れているような心が軽く撫でられているような気がしてしまう折尾、「えっ？」

　　自分が声に乗せていた話に衝撃を受けているようにと間の抜けた声を発していた折尾の可愛く思えてしまうぐらいのぱちくりしている表情に向けて、軽く右側の口角を上げていく須賀、「人はいつかは死んでしまうものなんだからね？」須賀が自分に向けて来ている真理にも思えてしまう一言に目を細められては、ぼんやりと俯いていく折尾は自分たちはもしかしら今、神に弄ばれるためだけに生まれて来ていたんじゃないかと思いつつ、軽く歯を噛んでいく彼女は人生今まで遭って来ていた散々な目を思い出していくと、悔しそうにと両手を握っては、どれだけ酷いことを弱者に強いて来ていた悪人を殺したって、自分の悔みは晴らすことはないんだと強く思いつつ、ぽつりと呟いていく、「そうだよね…」

　　折尾の自分が紡いだ真実にも思えてしまう言葉に打ちひしがれているようにと、俯いていく態度に口角を上げて行きながら、まったりと彼女の左肩に向けて手を伸ばしていく彼、「むしろ死にいくために生きているようなもんじゃないのか？」まるでさっき彼のことを少しばかり支えていた自分に恩返ししに来ているようにと、軽く手を自分の左肩に置いてきていた須賀が自分に向けて来ている潤んでは、やけに格好良く思えてしまう灰色の瞳に口角を上げられているように思えてしまう彼女は微笑んでいく、「達観しているね？」

　　折尾が自分に見せて来ている少しばかり無理をしているような笑みに目を細められては、もし彼女が任務を遂行するのを怖がっているのなら、自分は迷わずに彼女を連れては任務なんかを諦めては、人々のことを殺して行きながら力を蓄えて行きつつ、彼女と共に生きていこうと思っている須賀は軽く顎を引いては彼女に尋ねていた、「お前は怖いのかな？」須賀がやけに真面目な表情を浮かんでは、自分の左肩にかけてくれていた右手に微かな力を込めている様に口角を上げられているように思えては、まるで自分が怖いと言うのなら、自分の代わりに全ての恐怖を背負ってくれると言いに来ているような彼の態度に口角をくすぐられているように思いつつ、まったりと右手を上げて行きながら彼の右手を握っていく彼女、「ううん、全然？」軽く両手で彼の右手を包んでいく折尾は自分の言葉に驚かされては、ぼんやりとぱちくりしている須賀の眼に向けて淡い笑みを見せていく彼女は軽く左手を彼の右手から離れて行きつつ、まったりと人差し指を立てていく、「地獄のような日々を毎日のように体験して来ていたのに、」

　　ぼんやりと目を細めてはまるで自分に触れられている事を恐れているような、微かに震えている須賀の右手に微笑んで行きつつ、ゆっくりと額を上げていく折尾は潤んでいる灰色の瞳の中にある自分の顔を見つめていく、「死んで本当の地獄にいくのは怖いはずもないでしょ？」平坦な声で言葉を紡いで行きながら軽く首を傾げていく彼女は、補足するようにと可笑しそうに言葉を紡いでいた、「むしろ経験者って感じかな？」

　　折尾の嬉々として自分に向けて来ている言葉に目を半開きさせて行きつつ、彼女の言葉に硬直されているようにも思えてしまう右側の口角を上げていく須賀は、苦笑いしていきながら飽きれているような声を発していく、「お前こそ達観を通り越して…」横目でぼんやりとしている笑みを自分に向けて来ている彼女の平然としている姿勢に心をくすぐられているように思いつつ、ぽつりと呟いていく彼、「死ぬのを楽しんでねぇか…？」

　　「えへへ～」須賀が自分に見せて来ている飽きれているような態度に微笑んで行きながら、まったりと彼の右手を放していく折尾は目を細めて行きながら、チラッと自分の後ろにあるカーテンに一瞥していき、「どうなるのだろうね？」軽く口角を上げては自嘲気味に笑っていく彼女は軽く左手を胸元に当てて行きつつ、緑色の瞳をぼんやりと自分の顔を見てくれいる須賀に向けていく彼女は言う、「同じ時間、あるいは死ぬ時は近かったりしたら、」声を発して行きつつ死を受け入れているように嬉しそうに笑って行きながら、軽く左手の人差し指を立てていく折尾、「同じ地獄に行けるのかな？」

　　彼女が自分に向けて来ている達観しているような態度に目を細められては、強張っていた口角が微かに緩められているように感じつつ、軽く笑っていく須賀は彼女もきっと自分たちには一ヶ月ぐらいの命しか残されていていない故にどれだけの間違いをしようとも、一ヶ月しかない命ぐらいは神に負けたっていいと思っているのであろうとぼんやりと考えている彼、「さぁな？」軽く右側の口角を上げて行きつつ横目で折尾の平然と笑って見せてくれている姿を見つめつつ、彼女につられているようにと軽く笑っていく彼、「試してみたらわかるんじゃないか？」

　　軽く喉に溜まっているような唾液を飲み込んでは、チラッと彼女から視線を白いカーテンに向けていく須賀は再び閉ざしていた唇を開けていき、「あのターゲットが動く時が来たら、」微かな光が零れているような屋敷から自分の顔を映し出してくれる鏡となってくれているような彼女の瞳に、目を向けていく彼は自嘲気味に微笑んだ、「そのつもりで。」

須賀が自分に投げてくれていた言葉に心を支えられているように感じては、彼と一緒に死ぬことが出来たら死は喜んで受け入れるものなんだと思えてしまうぐらいに、自分は彼に恋をしているんだと考えている折尾は、嬉しそうにと小さな両手を握って行きつつ何度も頷いていく、「うんうん～」

　　ぼんやりと目を細めて行きながらまるで自分の体を冷やそうとしているようなひんやりとした空気を吸い込んでいく須賀は、ぼんやりと満天の星々を眺めて行きつつぽつりと渇いた唇を開けていき、「竜祥が考えていた作戦には、」軽く歯を噛んでは、竜祥の才能に脱帽して行きつつ、神にも思えてしまうぐらいの彼ですら本物の神相手には手も足も出せないでいる現状を考えてしまうと、人生は無理ゲーじゃないかなと内心で文句を言ってみたくなっている彼、「オイラたちこそ必要とするんだ。」軽く自分の開いていた左手に視線を落として行きつつ、左手を強く握って行きながらまったりと胸元に当てていく彼、猛然と揺るぎない眼差しをぼんやりと物事を考えている自分に見惚れているような折尾に向けては声を発していた、「この命知らずどもがな？」

　　沈んでいるような声色で言葉を紡いで行きつつ、彼の決意と考えが垣間見えているような気がしてならないでいる折尾、彼の存在に心を支えられているんだと改めて実感しては、自然に上げてしまう口角に彼と一緒に居られるのは幸福にも感じている彼女は言う、「まぁね～」軽く右手の人差し指を立てている自分の姿を映し出してくれている真摯な灰色の瞳に微笑んでいく彼女、「生きるのって、どう考えても死ぬより辛いに決まっているのに、」人間の死を拒む理由が少しも分からないようにと思えている彼女は肩を竦めて行きつつ、当たり前のようにとぽつりと艶やかな唇を開けていき、「どうして生きたがるのかしらね～？」

　　まるで自分の内心の思いを読み上げてくれているような折尾が紡いだ言葉に目を細められつつ、まったりと視線を自分の胸元に落としていく須賀はどれだけの財力を得ようとも、幼い頃からずっと無理矢理背負わされて来ていた人々に、肌のせいで心に残して来ていた傷は癒えることは決してないんだと強く思っている彼は軽く左手を握っては、ぽつりと声を発していた、「違いないかもな。」弱っているような声色で言葉を紡いだ須賀のやけに悲しんでいる姿に心をつられては、自分が今まで遭って来ていた惨めな思いを否応なしに思い出されているような気がしつつ、彼もきっと自分と同じように過去の苦しみに囚われているのではないかと思っては、つい彼の事が心配になってしまう折尾は軽く眉をひそめては、軽く体を彼に寄せて行きつつ、もし自分たちが赤裸々な魂の状態だったら、きっとお互いのことを何もかも見えていて、より分かり合えるんじゃないかと想像してしまう折尾は、ついやっぱり生きていくのは酷く面倒くさいことなんだと強く思っている、「おかす君…？」

　　忽然、まるで自分に助けを求めに来ている幼い女の子のような酷く衰弱しては、消えてなくなってしまいそうな声色で自分の名を呼んでくれていた折尾の言葉に額を上げられているように感じつつ、呆然と潤んでは泣き出してしまいそうな緑色の瞳の中にある自分の顔を見つめていく須賀、「あ…」思わず間の抜けた声を発していた彼は兎に角彼女に悲しませたくない強く思っては、無理矢理右側の口角を上げて行きながら、少しくらいは自分たちの死への価値観より楽な話題を語っていこうと思っている彼、自分に心配している眼差しを向けて来ている彼女の姿に心が微かに嬉しくなれているように思いつつ、まったりと左手の人差し指を立ててはドアの方向を指差していく彼は無理矢理過去の辛い思い出から元気を取り戻せていたんだと、彼女に知らせていくように少しばかり大きな声で言葉を紡いだ、「あの三流アニメーターのような正義感のある奴は、」

　　急に森田に話題を向けていた自分の言葉に驚かされているようにと、眉毛を跳ねらせていた折尾の天真爛漫にも思える表情に微笑んでしまう須賀、「人類をまとめるの偉業を成そうとしている竜祥にとっては却って邪魔なんだよ。」軽く鼻翼に力を入れては、真面目に自分が紡いでいる言葉を聞いてくれては、何度も頷いてくれている折尾に苦笑いしてみたくなっている須賀はぼんやりと少しぐらいは楽な話をしようと思っていたのに、本当に自分たちの生と死の観念より少ししか楽になっていない話題に飽きれてしまう彼は、ぽつりと唇を開けていき、「正義感なんて要らない、」自分が声に乗せていた奇抜にも思えてしまう言葉は、今の世にとっての真実になっているのであろうなとぼんやりと考えていく須賀、「必要とするのは残虐なまでに強化者の力を奪い、」軽く歯を噛んでは、竜祥が紡いだ残虐な作戦は嫌うべきのはずなのに、どうしても彼が紡いだ狂気でしかない作戦に心を刺激されては、興奮気味になれている須賀は言う、「集めていく者のみなんだ。」

　　軽く鼻翼に力を入れては自分の襟を通り越して来ているレモンの香りを嗅いで行きつつ、真面目そうに軽く眉毛をひそめては、自分の顔を見つめて来ている折尾のことを凝視していく彼は軽く背筋を伸ばして行きつつ、高ぶっている心音を落ち着かせて行こうと思っている、「掃除されてしまうんだろな、あいつは。」軽く両手で自分が着こなしていたパーカーを引っ張っては竜祥の人間とは思えないぐらいの感性と頭脳に、本当に人間の価値観を全部捨てては神に本気で挑んでいる作戦に、自分が加えている事に光栄すら思えてしまう須賀は自分はきっととっくに壊れていたのであろうと、自分の勝手にも思えてしまうくらいに上げている左側の口角で感じてしまう彼は喉から声を絞り出していた、「任務成功かどうかは関係なしに。」

　　興奮気味になれているせいで体が微かに震えているような須賀の姿勢に口角をくすぐられているように思いつつ、目を細めていく折尾はつい竜祥が紡いだダブルミーニングで人間とは思えない作戦を聞く度に、心を跳ねらされているような気がしてならないでいる彼女は他人事のように思いつつ、まったりと両手を上げては肩を竦めていく彼女は言う、「しょうがない世になったもんだぜ。」まるで自分が紡いだ言葉は間違っていないと教えに来ているようにと軽く笑っては目を瞑って行きつつ、頷いてくれている須賀の顔を見つめていく折尾はまるで自分たちの会話を聞いているようなドアに一瞥しては、憂いに駆り立てられ、思わず眉間に皺寄せていく彼女はチラッと潤んでいる緑色の瞳を彼に向けていき、「けど、」自分がぽつりと唇から漏らしていた一言に左側の眉毛を跳ねらされては、チラッと灰色の瞳を自分に向けて来ている須賀の顔を横目で見ていく折尾は何度も鼻翼に力を入れて行きつつ、彼に尋ねていく、「あの二人の人質をどうするつもりなのかな？」

　　折尾が真面目そうな顔で自分に答えが困っているような質問を投げて来ている態度は、些か滑稽にも感じている須賀はニヤリと右側の口角を上げていき、「どうするって、竜祥の目標はなんだ？」須賀のまるで自分がさっき彼が紡いだ言葉をちゃんと聞いていたのかとテストを仕掛けに来ているような言葉に、眉をひそめられているように感じつつ、困っているようにと小首を傾げていく折尾は軽く右手の人差し指を頬に当てて行きながら、彼の瞳を見つめて言う、「強化者から力を集める事でしょ？」

　　折尾がぼんやりと自分に向けて来ている返事に左側の口角をくすぐられては、微かに上げられているような気がしてならないでいる須賀は軽く首を前に向けて出して行きつつ、右手の人差し指を立てていく、「しょうもない奴と組んでいくより、」まるで前のめりになっている自分に驚かされているかのようにと、少しばかり上半身を引いていく折尾の潤んでいる緑色の瞳を睨むように見つめてしまう彼は軽く鼻で笑っては声を発していた、「オイラたちのようなあいつのやろうとする事に対して理解を持っていたような怪物の方がいいとは思わない？」

　　「ほほ～」須賀が自分の考えを代弁してくれているような一言に口角をくすぐられているように思いながら、ニヤリと右側の口角を上げてしまう折尾は流し目でゆっくりと臀部を床に付けていく彼の顔を見つめて行きつつ、軽く右手の人差し指を立てていく、「と言いますと～？」宛ら自分が口にしようとする言葉を理解できていたような起伏している声色で話しかけてくれていた折尾の笑みに目を細められては、チラッと視線を彼女の右側にあるカーテンに一瞥していく須賀は何度も鼻翼に力を入れて行きつつ、声を発していき、「人質なんてどうだっていいんだよ、」まったりと腕を組んでは真面目そうに自分が紡いでいこうとする言葉を聞こうとしている彼女の、軽く頷いている様を見つめていく彼、「野黒新と言う奴はかなり強いだとしてもだ、」目を細めて行きながら自分たちがより多く一日を過ごせるような可能性が残される作戦を紡いでいこうと思いつつ、一日多く暮らしていけるのなら、自分たちを苦しめて来ていた人が無惨なまでに、誰かに殺されてしまうところを見れるんじゃないかとコッソリと期待していく彼は言う、「結局のところ、竜祥に殺されてしまうのか、」軽く左手の人差し指を立てては厳かな声色で言葉を紡いでいく彼は潤んでいる緑色の瞳を見つめていき、「或いは竜祥に結局気に入られているあいつに力を全部託していくかのどっちになってしまうのだろうな。」

　　「ふんふん、」須賀が向けて来ていた言葉をぼんやりと耳にして行きつつ、何度も頷いていく折尾、目を細めてしまう彼女は竜祥が実行しようとする計画の結末を知らされているような気がしては、つい詰まらなさそうにと眉間に皺寄せていく彼女は不貞腐れるようにと軽く唇をすぼめて行きつつ、流し目で彼の顔を見ていき、「なんかネタバレを食らった気分だね？」まるで自分が紡いだ一言にからかわれているようにと何度も首を横に振って行きながら、肩を竦めている須賀に微笑んでは、まったりと眼を自分の後ろにあるカーテンに向けていく折尾は軽く自分の鼻腔を冷やしに来ているような冷たい空気を吸い込んでは、つい自分の視野を飾ってくれているような紺色のキャンバスを照らしていくような星々に憂いを覚えてしまい、「でもアタシたちは多分その結末をこの目では見られないだろうけどさ？」

　　「そうとは限らないんだぜ？」折尾が自分が分析していた竜祥の作戦の最終段階を聞いても、自分たちが上手くやっていけるような方法を思いついていない様に目を半開きさせて行きながら、軽く口角を上げていく須賀は自分が紡いだ彼女の話を否定していた一言に、顔を引かれてはぼんやりとぱちくりながら自分のことを見てくれている彼女の瞳を見つめていく、「考えみようぜ？」

　　須賀のまるで自分が上手く最後までやっていけるような方法を思い付いているような様に眉をひそめられては、ぼんやりと小首を傾げて行きながら、ぱちくりしていく折尾、「何が？」まったりと左手の人差し指を立てて行きながら、軽く顎を上げては見下しているようにと淡い光を零している屋敷を睨んでいく須賀は言う、「オイラが野黒新の事を殺していけたら、」真剣そうな表情で自分が紡いだ一言を聞いては驚かされているようにと、あんぐり口を開けている折尾に向けてニヤリと左側の口角を上げてしまう彼、「もう少しでこの世で遊んでいけるんじゃないのかな？」

　　須賀が自分に知らせて来ている話に見開かされては、口角が自然に上がっていく折尾は興奮気味になれては横目で彼の顔を見て行きつつ、何度も鼻翼に力を入れていき、「おほう～？」軽く合掌しては自分が上げていた笑い声で返事を貰えたかのようにとゆっくりと腕を組んで行きつつ、まったりと頷いている須賀はかなり賢い人なんだと強く思っている折尾は思わず彼に尊敬しているような眼差しを向けてしまい、「その手があったんだね？」

　　脳内で浮かんで来ているような自分と須賀が協力しては野黒新のことを倒し、また竜祥に次のミッションを貰えにいくシチュエーションに興奮気味になれている折尾、ごくりと固唾を飲み込んでいく彼女はチラッと自分の胸元に目を向け、悲しそうにと眉間に皺寄せていく彼女は軽く両手を放して行きつつ、まったりと胸元に当てていき、「考えていたけどさ、」悔しそうにと軽く白い歯を噛んでいく彼女は、チラッと自分の仕草に驚かされているようにと眉毛を跳ねらせている須賀の純真にも感じてしまう反応に口角をくすぐられているように思えている彼女は、ぽつりと弱っているような声を発していた、「無理っぽくないかえ？」

　　まるで自分が声に乗せていた弱音に戸惑っているように眉間に皺寄せている彼の瞳を見つめていく折尾は、まったりと両手を下しては引き攣っているような右側の口角を上げていき、「どう見てもアタシたちはそう言う主人公体質じゃないんだしさ？」まるで自分が口にしていた言葉に苛立ちを覚えているようにと軽く横目で自分のことを見て来ている彼の瞳を見つめては、恥ずかしそうにと軽く右手の人差し指で頬を掻いてしまう彼女、「主に体のつくりからして…」宛ら自分が声に乗せていた話に驚かされているようにとびくっと眉毛を跳ねらせていた須賀の顔を見つめていく彼女は、悔しそうに軽く歯を噛んではぼんやりと自分の胸元を見下ろして行きつつぽつりと呟いていく、「それにそんな邪な感情の奴らって大抵はかませ犬のような…」

　　折尾の彼女と自分のコンプレックスの塊のような体に苦しめられては、つい体の存在に打ちひしがれているようにと悩ましげに項垂れていく様を見つめると、何とか彼女を励ましてあげたいと強く思っている須賀は言う、「それはどうだろうな？」自分が平然とした口調で紡いだ一言に見開かされては、ぼんやりとぱちくりして行きつつ、自分の顔を見つめて来ている彼女に向けて右側の口角を上げていく彼は、軽く右手の人差し指で星空にあるまろやかな月を指差していき、「今までこんなふざけた神が出る作品を見たことがるのか？」

　　須賀が急に自分に向けて来る抽象的な話に戸惑っては呆然と小首を傾げていく折尾は何度も首を横に振っていた、「ないわね、何がしたいのかも分からないなんて…」ぼんやりと目を細めて行きつつ、自分の胸元を見下ろしていく折尾はつい出来ればふざけた神が作り上げた世界から逃れてみたいと思ってはぽつりと呟いていた、「本当に三流だよね…」折尾の自分が紡ごうとしている話をまったく理解できていない様は、少しばかり可愛く感じている須賀は軽く口角を上げて行きつつ、言葉を紡いでいく、「じゃ、オイラのような主人公が出てくるのも可笑しくない話なんだろう？」自分の訳の分からない理屈に驚かされているようにと眉毛を跳ねらせていたいく折尾の潤んでいる瞳に向けては微笑んでいく彼は、強く左手を握ってはガッツポーズを取っていき、「それこそかませ犬と言うのなら久守と言う女の方が向いているんじゃないのかな？」

　　須賀が自分に向けて来る少しばかり無理があるような理屈には、確かに一理あるようにも感じてしまう折尾、「ふん…」何度も彼が自分に向けて来る言葉を脳内で分析して行きながら、チラッとまるで自分の反応を待ってくれているようにと自分の顔を見つめて来る彼の、微かに眠たくなっているような閉じて仕舞いそうな瞳を見ていく彼女はつい任務のために真面目に、頑張って来ている彼は努力家なんだと思っては、ぽつりと小さな声を発していた、「でも雷君は女の子に乱暴な真似はしないと思うんだけどな…」

　　折尾が自分に教えて来ている言葉に目を細められては、ついまろやかな月に魂を攫われて仕舞っては穏やかな眠りについて見ようと思ってしまう須賀は何度も首を横に振っては、微かに霞んでいるような視界で自分の潤んでいる視界に動かされているような彼女の顔を見定めていこうと強く思っている彼は言う、「それはかませ犬すらなれないってことじゃない…」

　　須賀が久守に向けていく一言は少しばかり酷なものだと思ってしまう折尾は、引き攣っているような右側の口角を上げて行きながら、横目で彼の顔を見ていき、「詰まる所？」ぼんやりと小首を傾げていく折尾はつい自分たちが本当に自分たちよりずっと強化されていた野黒新に勝るのは非常に厳しく思えては、ぽつりと疑問を彼に投げていた、「アタシたちには主人公になれるチャンスって残されてるのかな？」

　　折尾が自分に向けて来る自分でも知ってみたいと強く思ってしまう話に目を半開きさせて行きつつ、内心では既に自分たちは負けているんだと思うと、きっと少しの勝ち目も残されなくなってしまうんだと強く思っている須賀は何度も鼻翼に力を入れて行きながら、軽く顎を上げていく、「神は力を持ちオイラのような強化者を玩具の如く遊んでいる。」須賀がまたしても彼の訳の分からないけど、少しばかり理屈は通っているような話を向けてこようとしている様に納得しているようにと何度も頷いていく折尾、「ふんふん。」

　　まったりと腕を組んでいる折尾の反応を見ながら、彼女とどうしようもないことを語っても途轍もなく嬉しく思えている須賀はぼんやりとまるで彼女の左肩で自分たちの会話を聞いているような屋敷に注意を向けて行きながら、言葉を紡いでいく、「その理屈で行くと、力を持っている玩具のようなオイラたちは、」まったりと左手を微かに弱っているような気がしている心臓の鼓動に当てては、世界が可笑しくなってから大して眠っていない自分の体は自分に無理と同時に、負担を強いられて来ているんだとぼんやりと考えている彼は言う、「玩具以下の一般人をどう甚振っていくのも、」軽く鼻で笑っては、自分たちに待っている残虐な未来のことを想像してしまうと、常に苦しめられて来ていた自分たちがようやく人を苦しめては、復讐する側になれているんだと強く思っている彼は右手を握りながら、眠気に元気をなくされているような口角を上げていく、「オイラたちの勝手だろう？」