第162話いい夢を見れそうだわ~

  「いや…」楽々花が自分が彼女に投げていた質問に対する返答が少しばかり違っていたように思えている斗奴雷はぱちくりながら、彼女がシャツを掴んで来ていた左手に操られているようにとゆっくりと臀部を布団の上に付けて行きつつ、ぽつりと文句交じりの言葉を紡いでいき、「ただ抱き枕になるだけだって事をですよ…」「うんうん、」斗奴雷がようやく素直にベッドに座ってくれていたことに口角を上げられているように思いつつ、まったりと右手で布団を捲ってはひんやりとした布団の中に潜り込もうとする楽々花は金色の瞳で彼のことを映し出して行きつつ嬉々とした声を上げていく、「約束するよ、」急いでいるようにと体を壁に向けてずらして行きつつ、軽く左手を伸ばしては布団を上に向けて上げていく楽々花は、まるで自分の腕と布団で作っていたテントの中へ入ってくれと言っているようにと斗奴雷の強張っている顔を見つめつつ、声を上げていき、「今夜は抱き枕にするだけ。」


  楽々花がやけに情熱的に自分を誘ってくれている事に嬉しく思いつつ、自分の強張っているような身体のことを思うと、つい彼女と一つのベッドの上で寝てしまうのが危険なように思いながら、彼女がまるで自分を遊園地に誘って来ているような姿勢に目を細められては、もし彼女を断ってしまうと、彼女はまた拗ねてしまうんじゃないかと思い、ごくりと固唾を飲み込んでいく彼はまったりと背中を彼女に向けて行きながら、文句交じりの言葉を紡いでいた、「明日はどうするのですか…」斗奴雷が上げている微かに文句が混じっているような話に口角を上げられているように思いつつ、まったりと左手で自分の髪の毛を縛って来ていた紫色のゴムを外しては、ベッドにくっついていたようなサイドテーブルに置いていく楽々花。


  ゆっくりと灰色の靴下をスリッパから抜け出しては、布団の中に入って来ている斗奴雷の背中から漂って来る熱気とラベンダーの香りに目を細められては、彼にばれないようにと強く息を吸いこんでしまう楽々花、忽然、まるで自分の心を満たしてくれているような爽やかなラベンダーの香りに口角を上げられては、ピンク色の笑窪が浮かんでしまう楽々花は大人しく自分の隣りで横になってくれている斗奴雷の胸元に向けて左手を伸ばしていき、「それは秘密よ~?」


  「うう…!」強く自分の胸元に温かい手を当てて来てはまるで自分の耳元で囁いてくれているような楽々花の声色に見開かされては、体がびくっと跳ねてしまう斗奴雷は宛ら自分との約束を守ってくれているようにと頬を自分の背中に付けて来ている彼女の存在を感じて行きつつ、チラッと視線を自分の右手にある携帯電話に向けていく彼、「まぁ…いいでしょう…」ごくりと固唾を飲み込んでは、自分の後ろで蠢いているようにと体の位置を調整して行くに連れて、まるで自分の背中にタッチしに来ているようなパジャマ越しの柔らかい感覚に口角を斜め下の方向に向けて引っ張られては、自分の理性が一晩中確かである事を祈っていく斗奴雷はチラッとまるで自分のことを呼んでくれていたような淡い光を放っている携帯画面に向けていく。


  ピンク色になっていた指先は光の舞台でダンスを踊っているようにと、携帯画面を滑っていた。まるで喉を詰まらせに来ているような唾液を飲み込んで行きつつ、恐る恐ると右手にある携帯電話を耳元に向けていく久守、「も、もしもし…?」ごくりと固唾を飲み込んでしまう久守はぼんやりと両足を温めてくれているような向日葵が刺繍されていた布団を感じつつ、恐る恐ると言葉を紡いでいく、「竜祥さまですか?」軽く左手を右手にある携帯電話に添えていく彼女はぽつりと渇いた唇を開けていた、「今は大丈夫そうですか…?」


  「ああ、」ぼんやりと右手で久守がかけてくれている弱っている声色を耳にしながら、左手にある白磁のお椀を握っていた竜祥は目を細めて行きつつ、赤い瞳で自分を見下ろしてくれている満天の星々を見上げて言う、「大丈夫だよ、どうかしたのかな、」右手にある携帯電話に興味を持っていないようにと左手にある白い湯気を浮かばせているお椀の中にあるスープを見つめている彼は言う、「こんな真夜中で。」


  「あ、あのですね…」携帯電話越しで伝わって来る竜祥の低い声色に脳内を麻痺されているような気がしては、鼓膜がくすぐられているように感じては思わず幸せに囲まれている心からこみ上げて来るくすぐったい気持ちにからかわれては、笑い出してしまいそうな気がしている久守、「雷…」忽然、ぽつりと自分の唇から漏れていた斗奴雷の名前に、竜祥の声から与えて来ていた体を麻痺しているような感覚が全部無くされているように思えては、つい彼と楽々花の聞いているだけで幸せになれる会話を思い出してしまう久守。


  「どうかしたの?」刹那、まるで自分を斗奴雷と楽々花の会話から抜け出してくれているような竜祥の沈んでいるような声色に見開かされては、大慌てで何度も首を横に振っていく久守、「い、いえ!」猛然とピンク色の布団から背中を離れては、左手を携帯電話から離れては、強く手を握っていく久守は言う、「斗奴雷と楽々花さんと連絡を取れました、」何度も鼻翼に力を入れて行きつつ、斗奴雷が竜祥の事を畏怖しているのを思い出すと、何とか二人の間にある蟠りを解かしていこうと思っている久守は報告するようにと言葉を紡いでいく、「彼は後で待ち合わせ場所と時間を教えてくれると言いました。」


  「そうなのか、」久守の微かに憂いが帯びれている声色に目を細めつつ、左手にある白磁のお椀に微笑んでは、ぼんやりと自分が踏んでいた大理石の前にあるコーヒー色の土の群れを見つめていく竜祥はまるで自分の事を迎えているようなコーヒーの土の上に生えていた水色の花の群れに微笑んでいく、「不安か?」「ううん…」やけに優しい声色で言葉を紡いでくれていた竜祥の話に心が微かに穏やかになれているような気がしている久守は言う、「なんか…この電話をかけて来たのは…何て言いますか…」困っているようにと軽く左手の人差し指でこめかみを掻いていく久守、斗奴雷が自分に言ってくれていた竜祥の考えを信じてしまうと、竜祥はとんでもないぐらいに危険な人物であることになるはずだと思っては、自分の目の前でリーゼントをしていた男性を殺めていたことを思うと、彼は確かに少しばかりは常人とは異なっているようにと思えてしまう久守。


  ごくりと固唾を飲み込んでしまう久守は何度も鼻翼に力を入れては、竜祥は善良な人間であることを斗奴雷に証明して見せたら、彼もきっと昔の事に納得してくれるんじゃないかと微かに期待している彼女は揺るぎない眼差しをカーテンに向けては、内心の決意をカーテンに見せているようにと左手を握りしめて言う、「このミッションはあたしが達成して見せますので。」久守のやけに決意したような声色を聞きながら、まったりと屈んでいく竜祥はひんやりとした微風に苛まれているようにと上下している緑色の花梗につられては揺れている水色の花弁に囲まれていた黄色の花心に触れようとしているようにと、お椀を持っていた左手の人差し指を立てていく。


  「どうか、」軽く歯を噛んでは竜祥は自分の事を信頼しているはずなんだと思い込んでいる久守は揺るぎない声を発していた、「他の人に任せたりしないでくれませんか?」まるで自分の指先に甘えて来ていたような水色の花弁とお椀の中にあるピンク色の肉の粒に目を細められては、淡い笑みを浮かべてしまう竜祥はぽつりと唇を開けていき、「それはどうして?」「え、」竜祥が自分に理由を尋ねて来ていた言葉に見開かされては、素直に斗奴雷はあなたの事を良く思っていないから、自分が何とか仲を持ってやろうと口にすることが出来ずにいる久守、「ええっと…」


  自分の素朴な疑問に困らされているような久守が発している唸り声に口角を撫でられているような気がしつつ、まったりと体を起こしては、チラッとまろやかな月を見上げていく竜祥は暴れ回っているような腹部から伝わって来る痛みを気にすることなく、ぽつりと渇いた唇を開けていき、「言いたくない?」「う、」竜祥のまるで自分がどうやって彼に返事するのかを全部尊重してくれると言っているようなニュアンスに目を細められては、軽く首を横に振っていく久守、「ううん…何て言いますか…」軽く鼻翼に力を入れてはごくりと固唾を飲み込んでいく彼女は目を細めて行きつつ、やはり素直に斗奴雷が彼の事を嫌っているのを知らせてしまうと、二人の仲を直していくのはより難しくなってしまいそうな気がしては、ぽつりと声を上げていく彼女、「楽々花さんに手荒なことをする人はないとは思いますけど…」自分が紡いだ一言に困らされているようにと目を細めて行きつつ、軽く歯を噛んでしまう久守はつい脳内を過っていく無邪気な斗奴雷の幼い姿に心配を覚えていき、「でも雷にはそうはいかないかなって…思ってて…」


  ぼんやりと久守が紡いでいる弱っているような話に目を細められているように感じては、左手にある白い湯気を漂わせているスープに心を奪われているようにも思えてしまう竜祥は言う、「良いだろう。」忽然、電話越しで伝わって来る竜祥が自分の作戦に支障が出てしまうかもしれない思いを許してくれていた単純明快な一言に見開かされては思わず大きく唇を開けていた久守。


  「君のことを信じているぞ?」軽く口角を上げては流し目で携帯画面に目を向けてしまう竜祥は冗談交じりに言葉を紡いでいき、「期待を裏切らないでね?」「は、はい!」竜祥が自分の事を信じてくれていると口にしていたことに眉毛を上げられているようにも思えては、何度も強く首を縦に振っていく久守は言う、「もちゃんとです!」猛然と左手を上げてはガッツポーズを取ってしまう彼女はやけに元気に満ちている声を発していく、「それでは!夜分遅くに失礼しました!」


  興奮気味になれている久守がまるで自分から逃げようとしているようにと語ってくれていた口吻に口角を上げられているように思いつつ、ぽつりと声を発していく竜祥、「待ってくれよ。」「は、はい、」夜中で多忙な竜祥の邪魔をしていないのかと不安になっていた久守、まるで自分の携帯画面にある電話を切る赤いアイコンに触れようとしている右手の親指を止めに来ていたような彼の言葉にぱちくりして行きつつ、恐る恐ると肩を縮めてしまう彼女はぽつりと弱っているような声を漏らしていた、「どうかしたのでしょうか…?」


  久守が自分に向けて来る微かに恐れているような声に微笑んで行きつつ、まったりと振り返っては、左手にある白磁のお椀をまるで自分の事を待ってくれていたようなイルカがプリントされていた椅子に置いていく竜祥は言う、「君にプレゼントを送ってあげたいんだ。」”ドクンー”忽然、竜祥が自分にミッションを達成する前でプレゼントを送ってくれると口にしていたことに見開かされては、感動を覚えている久守は思わず猛然と背中を自分に温められていた枕から離れては、背筋を伸ばしていた、「は、はい!あ、ありがとうございます!」ごくりと固唾を飲み込んでしまう久守は自分が勢いで口にしていた言葉に困らされているようにとぱちくりして行きつつ、何度も鼻翼に力を入れていく彼女は肩を縮めて行きながら横目で携帯電話を見ては、弱っているような声で竜祥に尋ねていき、「失礼かもしれませんが…聞いて見てもいいのですか…?」


  宛らお椀の中にある微かに黄色の脂に飾られているように見えてしまうスープに、囲まれているような肉の粒を眺めているようにと左足をひんやりとした地面に付けてしまう竜祥は、まったりと左手をポケットに突っ込んで行きながら久守が自分に投げて来る恐れているような言葉に返事をしていき、「もちゃんだ。」竜祥が自分にプレゼントを送ってくれると口にしていたことを思うと、つい激昂になっては、体が胸元の奥からこみ上げて来る興奮に抱かれているような気がしている久守はニヤリと右側の口角を上げていく、「ど、どんなものなのでしょう…?」


  「それはね、」”シュー”凛とした音で左手の指先を撫でてくれては宛ら空気を切断し、自分の顔を照らしてくれているような銀色の刃に目を細められては、左手の手のひらの温かさを奪いに来ているようなひんやりとした青色の花が彫刻されていたバタフライナイフを見下ろしていく竜祥は、ぽつりと渇いた唇を開けていき、「滅茶苦茶幸せになれるものなんだ、」竜祥が自分に聞かせて来る微かに起伏しては興奮気味になっている口調に、心臓の鼓動をつられているように思えてしまう久守、何度も赤くなっている鼻翼に力を入れてしまう彼女はぽつりと弱っている声を上げていた、「し、幸せ…」


  「辛い事を全部忘れるぐらいに、」久守がぼんやりとオウム返ししていた話を気にすることなくニヤリと左側の口角を上げては、ゆっくりと星空を赤い瞳に封じていく竜祥は言う、「至福を得られるん。」竜祥がやけに熱心に自分に向けてプレゼントの事を説明してくれていることに感謝の心境にされているようにと思えてしまう久守、「そ、そこまで…」口内を満たそうとしているような唾液を飲み込んで行きつつ、竜祥のプレゼントは具体的にどんなものなのかを教えてくれないでいる態度に彼にからかわれているように思いつつ、ますます彼が自分に用意してくれていたプレゼントが楽しみになれている久守は、震えているようにと思えてしまう喉から声を絞り出していく、「ですか!」

  

  「ああ、」久守が自分に聞かせて来ているやけに高ぶっている声色に口角を上げられているように思いつつ、軽く鼻で笑ってしまう竜祥はまったりと左手にあるバタフライナイフをかざして行きつつ、まるで満天の星々を自分の視界から無くそうとしているようにと左手にあるバタフライナイフを見つめていく彼は言う、「だから、夜が明けると、」横目でまるで自分と一緒にやけにを眺めているようなスープに一瞥してしまう彼は言う、「別荘に来て貰えるのかな?」


  竜祥が自分を別荘に呼んでいた言葉に見開かされては、もしかしたら彼はお互いの寂しい思いをお互いで補っていくつもりでいるんじゃないかと思っては、体が痙攣しているように感じてしまう久守、「は、はい…!」思わず繊細な両足で温かくなれていた布団を挟んでしまう彼女は嬉しい心境と恥ずかしさに挟まれては、照れくさそうにと震えているような声を発していた、「喜んで…!」「それじゃ、」”フー”ぼんやりと自分の眼に向けて落ちて来ている尖っていた銀色のバタフライナイフの先端を見つめては、自分の眼球を貫こうとしているように落ちて来ているバタフライナイフの事を気にすることなく、チラッと自分の刃物を放していた左手に一瞥していく竜祥はまったりと目をつぶっては、鼻で笑っていき。


  「バァン!」刹那、電話越しで伝わって来ているまるで空気が爆発していたような音に見開かされては、思わずビクッと弱っている肩を跳ねらせてしまう久守、「うう?!」鼓膜が空気に殴られていた錯覚を与えて来ていた音を分析してしまうと、もしかしたら竜祥は自分と話をしていく内に誰かに襲われていたんじゃないかと不安になっては、強く歯を噛んでいた久守は急いでいるようにと唇をこじ開けていき、「だ、大丈夫ー」


  「じゅるるう~」忽然、まったりと自分の耳を撫でて来ているようなスープを飲んでいるような音に戸惑っては、思わず小首を傾げてしまう久守はつい間の抜けた声を上げてしまい、「え…?」「心配する必要はないさ。」ぼんやりと瞼に挟まれていたような視界の中でまるで自分に無理矢理形を変えられていたような青色の花が項垂れては、自分に向けて来ていた姿勢を眺めて行きながら、チラッと曖昧な眼差しで自分の左手にあるお椀を見ていく竜祥、「ちょっと走ってみただけだよ、」まるで白磁のお椀に唇を吸い寄せられているようにと目をつぶって行きながらお椀に顔を近づいていく竜祥、「ちゅっ。」


  「ううっ!?」まるで自分の耳にキスしていたような音を残していた竜祥は、もしかしたらもう朝まで待ちきれないでいるんじゃないかと不安と興奮を覚えてしまう久守は、思わず猛然と両足を引いては萎縮しているようにと両肘と太股で布団を挟んでしまい。「それじゃ、」久守が発していた恐れているような声色を気にすることなく、ゆっくりとお椀から顔を離れて顎を上げて行きつつ、横目で水色の椅子のもとで佇んでいたバタフライナイフに一瞥していく竜祥は言う、「また朝で。」


  「は、はい~!」竜祥が自分に向けて来るやけに優しそうな声色に口角を上げられているような気がしては、嬉しそうにと左手を緩んでいる口角に添えていく久守は笑いながら言葉を紡いでいく、「ありがとうございます~」”ドゥー”宛ら自分にこれ以上話をしてしまうと、つい原始なる欲望を抑える事が出来なくなっては、自分のもとまで駆けつけて来てしまいそうな思いを切断するようにと電話を切っていた竜祥の事を想像してしまうと、体がやけに熱くなれているように思えては、急いで眠っては朝でちゃんと風呂に入っていかないとと強く思ってしまう久守、「ふん!」鼻翼をはじき出そうとしているようなぐらいに強く鼻で息を出しては、猛然と右手にある携帯電話をサイドテーブルに置いては、急いでいるようにと布団の中に潜り込んでいく彼女。


  「えへへへ~」まったりと自分の身体を包んでくれる柔らかい布団の感覚に口角を上げられているように思えているせいで、つい嬉しそうな笑い声を上げてしまう彼女。ぼんやりと左手を逞しく感じてしまう斗奴雷の胸元に当てていた楽々花は宛ら微かに自分の手のひらの感覚に慣れているようにと大人しくなれている彼の心臓の鼓動を感じつつ、まるで自分に振り返ようとしないでいるようにと黙々と携帯電話を弄っている彼に不満を覚えては、思わず唇を尖らせていく楽々花、「ね、」「うっ!」宛ら自分が彼にかけていた声に驚かされたようにとビクッと体を跳ねらせていた彼に口角をくすぐられているように思いつつ、まったりと白皙の首を伸ばしては、彼の赤くなっていた耳殻に向けて温かい吐息を付けていく彼女はぽつりと唇を開けていき、「何度もわたしに襲われてて、悔しくないの?」


  楽々花が自分に向けて来るやけに切実な話に軽く歯を噛んでは、何度も鼻翼に力を入れてしまう斗奴雷は迷わずに声を発していた、「非常に悔しいです。」斗奴雷のまるで微かに怒っているような口調に目を半開きさせて行きつつ、彼の事をもっとからかってやろうと思っている楽々花、「仕返ししてみたくない?」彼女が自分の耳元で囁いて来ている言葉とまったりと自分の鼻をくすぐって来ている彼女の繊細な体から漂って来る香りに体がまたしても熱くされては、燃えているようにと思えている斗奴雷はごくりと固唾を飲み込んで言う、「お、女の子を襲うような輩になり下がりたくなありません。」


  斗奴雷が自分に投げて来ていた言葉に見開かされては、思わず大きな声を発してしまう楽々花、「真面目っ!」楽々花が自分の後頭部から少しばかり距離を離れては叫んで来ていた一言を耳にすると逆に驚かされているような気がしては、目を半開きさせてしまう斗奴雷、「ま、真面目ですよ…」右手にある携帯電話を握りつつ、拗ねているようにと唇を尖らせていく彼はぽつりと文句交じりの言葉を紡いでいく、「でないと君がとっくに襲てましたからね…?」


  斗奴雷が自分に投げて来ていた返事に細い眉毛を上げられているように思いつつ、ぼんやりと右腕でベッドを支えては体中を起こしていた楽々花、「それもそっか。」宛ら納得しているようにと軽く頷いていく彼女はゆっくりと彼の胸元から左手を引いて行きつつ、軽く左手の人差し指で彼の温かい背中を突いて言う、「ねぇ、こっちに向いてくれないかな?」またしても自分の言葉に驚かされていたようにとビクッと背筋を伸ばしていた斗奴雷の下手に動こうとしないでいる態度に、自分は大事にされているんだと思いながら、彼は少しばかり過保護なのではないかと思ってしまう楽々花はニヤリと右側の口角を上げては、過保護な彼に断れない口実を紡いでいた、「片手で抱きしめているのは疲れちゃいそうな気がするからさ。」


  「うう…」楽々花が自分に投げて来ていた言葉に口角を斜め下の方向に向けて引っ張られているようにと思いつつ、彼女が疲れたままだとまともに眠れそうにないしと、楽々花の顔を見てしまうとつい彼女に向ける衝動が一層強くなりそうな気がしては、彼女に胸元を向けたくないでいる自分を説得していく彼はゆっくりと左腕を後ろに向けて行きながら、軽く背中で温かいシーツを擦っていく、「ほら…」まるで自分の顔を見るのを怖がっているようにと右手にある携帯電話を凝視している彼の真っ赤になっている頬を見つめては、口角が彼に上げられているように思えてしまう楽々花、「えへへ、でもさ?」まったりと左手を引いては太股に当てていく彼女は自分が発していた一言に眉毛を跳ねらされては、警戒しているようにと震えているような深い紫色の瞳で自分の顔を映し出してくれている斗奴雷に向けて、ニヤリと右側の口角を上げていく彼女は言う、「あんたを抱えたままで寝るだと、」言葉を紡いで行きつつ、軽く顎で彼が手にしていた携帯電話を指していく楽々花は言う、「あんたは携帯を弄りにくくなるのでしょ?」


  楽々花のまるで彼女に抱かれるのではなく、自分から彼女の事を抱きしめて欲しがっているような言葉から感じて来るニュアンスに口角を斜め下の方向に固定されているような気がしている斗奴雷、間近で見えて来る楽々花の天真爛漫な笑顔に心を鷲掴みにされているような気がしてならないでいる彼はぽつりと降参しているような言葉を紡いでいき、「ど、どうすれば素直に寝てくれます…?」


  斗奴雷がやけに素直に自分に投げて来ていた質問に口角を上げられては、流し目で彼の言葉を見ていく楽々花、「抱いて?」”ドクンー”彼女の微かにふざけているような笑顔と獲物を狙っているような金色の瞳を見てしまうと、自分が彼女にとっては獲物のはずなのにも拘らず、彼女が格好良く思えてしまう斗奴雷、宛らなかなか彼女に返事をしようとしないでいる自分に向けて、更なる心の鼓動を加速する要求を口にしようとしているような彼女の微かに開けている唇に見開かされては、これ以上のことをしてたら竜祥に向ける対策を考えられなくなってしまうと思い、「は、はい…!」急いでいるようにと両手を楽々花に向けては、彼女の事を痛くしないようと気を付けつつ、丁寧に両手で彼女の柔らかい体を抱えてしまう斗奴雷は、自分の急な行動に見開かされている楽々花のあんぐり口を開けている様を見つめながら、必死に震えているように感じている喉から声を絞り出していき、「こ、これは精一杯なんですからね…!」何度も鼻翼に力を入れて行きつつ、自分は何度もわがままのような話をしに来ていた楽々花に少し怒っている態度をすべきだと考えながら、怖がっているようにと震えている眉毛に力を入れていく彼は言う、「もうこれ以上のことはできませんぞ…?」


  「うんうん~」斗奴雷の痙攣しているような表情に口角をくすぐられているように思いつつ、嬉しそうにと頬を彼の胸元に付けていく楽々花は軽く胸元を彼に当てて行きつつ、嬉々とした声を発していく、「明日でまた弄ってあげちゃうね~」「ううう…」まるで自分の胸元をくすぐりに来ているような、彼女と出会ってからしか感じたことのない水で出来上がっていたマシュマロのような感覚に涙目にされては、パジャマ越しで感じてしまう彼女の温もりと彼女の身体から漂って来る本能を刺激して来る香りに負けてしまいそうな気がしている斗奴雷は言う、「な、何を言っているのですか…」強く歯を噛んでは、何度も鼻翼に力を入れていく彼は困っているようにと震えている顎を引いては、ぼんやりと潤んでいる金色の瞳で自分の顔を映し出してくれている彼女に言う、「は、はしたないでしょ…」


  「えへへ~」斗奴雷の嬉しそうに上げている口角に目を細められつつ、彼が自分に投げて来ていた言葉を気にすることなく、まったりと小首を傾げていく楽々花、「お休み?」「う、うん…」楽々花がようやく大人しく眠ってくれると口にしていた事に安心感を覚えては、これで彼女にこれ以上本能を刺激されることはなくなるはずなんだと思えている斗奴雷はまるで自分に眠る前の挨拶を待ってくれているような金色の瞳に苦笑いしては、ぽつりと声を上げていた、「いい夢を見れますように。」「うん~」斗奴雷が自分の左肩を抱えてくれていた感覚に口角を上げられているように思えてはまったりと目を瞑っていく楽々花は微笑んだ、「いい夢を見れそうだわ~」


  まったりと白皙の瞼を閉ざしていくかのような細いまつ毛に目を細められている斗奴雷、宛らもっと自分にくっついて来たがっているようにと胸元をぶつけて来ては、柔らかい胸元の形が微かに変わっているようにも思えている斗奴雷は、つい子供のように自分に懐いて来ている楽々花が浮かべている幸せそうにと上げている口角に微笑んでは、まったりと左手を彼女の背中から離れては軽く彼女の頭を撫でていく。

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