第100話喋っていいのは強者のみ

  白野が素直に自分に謝りに来ていることに目を細ては、軽く口角を上げてしまう母親は小首を傾げながら彼女に尋ねていき、「どうして?」「お母さんに謝られてて、」母親が自分に向けて来ていた一言を耳にしてしまうと、思わず唇をすぼめてしまう白野は軽く鼻翼に力を入れて行きつつチラッと母親の顔を見てしまい、「あたしが大人しくごめんなさいって言わないと、」微笑みながら自分に向けて首を傾げている母親のことを見てしまうと、軽く両手を握ってしまう白野は軽くピンク色の唇を噛んではぽつりと声を発していき、「ご飯をおかわりしてくれないからです…」


  ”ドクンー”「えっ?」忽然、白野が呟くようにと発していた声に体が心臓の鼓動に強く殴られていたような気がしてしまう和流は思わず眉毛を跳ねらせては、叔母さんは白野の事を虐待していたのではないかと思ってしまうと、つい骨折しているような気がしてしまう両手を強く握ろうとしていた。「ち、違うのよ?!」宛ら自分に敵を見ているような眼差しを向けて来ている和流の眼差しに見開かされては思わずあんぐり口を開けてしまう母親は、大慌てで立ち上がっては左手を胸元に当てて行きながら急いでいるかのようにと彼に説明していく、「秋人君?!私はただ晩御飯はいっぱい食べてしまうとね?!」


  宛ら自分が紡ぐ言葉を信じらないでいるかのようにと眉をひそめながら自分の顔を見上げて来ている和流のことを見ていく母親、和流に勘違いされていたことを思ってしまうと、思わず軽く歯を噛んでしまう彼女は困っているようにと眉毛をひそめつつ拗ねている子供のようにと唇を尖らせて行きながら白野の事を睨んでしまい、まるで自分は悪くないと言いに来ているようにと小さな両手を背中に当てては自分から目を逸らしていく白野の行動に目を半開きさせてしまう母親、「食べ過ぎると体に悪いよって、思っていただけで!」眉毛に力を入れては、まるで自分のことを信用していないような和流のことを見ていく彼女は切羽詰まったようにと大きな声を発していき、「決して虐待とかそういうのではないんだよ?!」


  叔母さんが激昂になっている姿に目を細めてはチラッと白野の彼女から顔を逸らしては、彼女と顔を合わせようとしないでいる姿に一瞥していく和流。「でも…」拗ねているようにと軽く背中に当てていた右手を前に出しては人差し指を軽く突いてしまう白野は鼻翼に力を入れて行きつつ俯いては小さな声を上げていた、「外に出かける時はそんなにご飯を用意してくれなかったりするじゃない…」「うっ!」白野が補足していた一言に喉を詰まらされているような気がしてならないでいる母親、宛ら白野の味方である事を言っているようにと彼女の左側まで体をずらしては、顎を引いていく和流の顔を見てしまうとどうやって彼に説明して、近所に自分が子供を虐待していた噂を回避したらいいのかと悩まされてしまう母親は大慌てで両手を上げていき、「そ、それは…!」軽く歯を噛んでは、両手をぶら下がっている和流の背中に体を隠しているようにと、左肩を寄せていた白野が横目で自分の顔を見に来ている姿に一瞥していく母親、「こら!」軽く鼻翼に力を入れて右手を腰に当てていく母親は自分が発していた大声に驚かされているかのようにとビクッと体を跳ねらせていた白野の事を睨みながら左手の人差し指で彼女のことを指差していき、「秋人君の前でお母さんの悪口を言わない!」


  「うう…」母親が自分に投げて来ていた叱って来ている一言を耳にしてしまうと、つい和流の前で自分は母親に意地悪されていて、彼に甘えるようにと守って貰って見たくなっていた白野は萎縮しているようにと肩を縮めさせながら汗ばんでいる小さな両手を握ってしまってはぽつりと渇いた唇を開けていた、「ごめん…」白野が発している弱り切っている声を聞いていたせいで、ますます自分に信じられないでいる眼差しを向けて来ている和流の事を見てしまうと、思わず白野の母親であるはずの自分より白野の事を大事にしている彼に口角を上げられては、苦笑いしてしまう母親はついため息をついてしまいそうになっては左手を胸元に当てていく彼女は、和流に真摯の眼差しを向けてはチラッと眉をひそめながら自分の事を怖がっているような白野に一瞥する彼女は言葉を紡いだ、「もし私たちがいなかった時で、」眉をひそめてしまう母親は白野が自分に投げて来ている不満そうな姿を見つめながら言葉を紡いでしまい、「ご飯が足りなかったら、叔母さんにお願いしてって、」軽く顔を彼女に近づかせていく母親は自分の事を畏怖しているようにと肩を縮めている白野と、自分と彼女の間を軽く隔てようとしているような和流の右肩を軽くずらしていた姿勢に苦笑いしてみたくなっている母親軽く口角を上げて、淡い笑みを浮かべては彼女に言い聞かせていた、「そう言ってなかったのかえ?」


  和流が自分の為に母親に微かな怒りが潜めていた眼差しを向けている横顔に目を細めては、嬉しそうにと口角を上げてしまう白野はチラッとまるで自分に早く誤解を解いてくれと言いに来ているようにと何度も自分に目配せしに来ている母親の姿勢に目を半開きさせては、ぽつりと声を発している、「言ってた…」忽然、自分の右側から伝わって来ている白野がぽつりと呟いていた一言に見開かされては思わずあんぐり口を開けてしまう和流、「えっ?」


  宛ら自分は勘違いをしていた事に気が付いているようにと申し訳なさそうな眼差しを自分に向けて来ている和流に微笑んでいく母親は言う、「それでもダメなら、」チラッと唇をすぼめては、チラッと横顔で目を半開きさせて無言で自分に文句を言いに来ている和流に一瞥した白野の顔を見下ろしていく母親は軽く右手の人差し指を立てて行きながら言葉を紡いでいる、「やっぱり家政婦さんを呼んだ方がいいのかな?」


  「いやだよ…!」母親が自分に言い聞かせていた一言を聞いてしまうと一瞬にして激昂になってしまう白野は、思わず強く両手を握り締めては叫ぶようにと声を上げていた、「知らない奴に家に入らせたくないもん!」白野の怒りに赤く染め上げられている頬と彼女の潤んでいる深いピンク色の瞳を見つめては、つい向きになっている彼女に驚かされているかのようにと眉毛を上げていく和流はあんぐり口を開けていた。


  「はぁ…」白野が自分に怒っているような姿勢に目をつぶっては思わず何度も首を横に振ってしまう母親は、軽く目を開けて潤んでいる深いピンク色の瞳で自分の姿を映し出しては、まるで自分のことを見捨てないでと言いに来ているような白野の可憐な姿に口角を上げられてしまい、「難儀な娘だよ、まったく…」軽く屈んでいく母親は左手を胸元に当てては、本来なら白野は家政婦と暮らすのではなく、普通に自分と父親と一緒に平凡な暮らしをしていたはずなんだと思ってしまう、泣いてしまいそうにと赤くなっている鼻を啜っている白野の可憐な姿勢が愛おしく思えてしまう母親は、寂しそうに苦い笑みを浮かべながら軽く右手で彼女の汗ばんでいたピンク色の髪の毛に触れてしまい、「私にも間違うところはあるけれどさ…」項垂れては口角が自責に斜め下の方向に向けて引っ張られていた和流の無言で自分たちの隣りで佇んでいた姿に一瞥した母親は、軽く口角を上げて行きつつ右手を引いている、「秋人君はこんな女の子でいいのかな?」宛ら自分が紡いだ言葉に驚かされているかのようにと眉毛を上げてしまう和流の顔を見つめていく母親は流し目で軽く唇をすぼめてしまう白野の事を指しては彼に言い聞かせているような口調で彼に尋ねていき、「いっぱい迷惑をかけたりするんだぞ?」


  「えっ?」急に自分に話題を向けて来ていた叔母さんに見開かされてはぱちくりしてしまう和流は恐る恐ると左手の人差し指で自分の顔を指差してしまい、軽く自分に燦爛な笑みを見せては頷いてくれていた叔母さんの事を目にしてしまうと、思わず俯いてしまいそうな和流はぽつりと渇いた唇を開けていき、「ぼ、僕は…」叔母さんが自分に向けて来ている本気の眼差しに緊張感を覚えては、つい軽く鼻翼に力を入れてしまう和流は自分の隣りで熱気を放っているような眼差しを自分に向けて来ている白野に一瞥しては、宛ら軽く両手を握っては自分に拒否されるのを怖がっているような彼女の姿が可愛く思えてしまう彼は軽く口角を上げて行きながら、揺るぎない眼差しを叔母さんに向けていた、「い、いいですよ、」強く痺れているようにと感じている両手を握っていく彼は左手を胸元に当てて行きながら揺るぎない眼差しを叔母さんに向けて来ていく、「もちろん。」


  和流が少しの躊躇いも込められていなかった眼差しに口角を上げられては、チラッと彼の右側で幸せそうな笑みを浮かべていく白野に一瞥した母親は軽く右手の人差し指を頬に当てて行きつつ彼に尋ねていく、「本当かえ?辛かったりしないかえ?」「ううん…」叔母さんが自分に言いに来ていた言葉を耳にしてしまうと、思わず両手の痺れに苛まれては歯を噛んでみたくなってしまう和流は迷わずに首を横に振っては彼女に返事に向けていた、「全然。」


  母親に何の躊躇いもなく返事を上げてると、ゆっくりと淡い笑みを浮かべては自分に目を向けて来ている和流の笑みに口角を上げられては、思わず照れくさそうにと笑ってしまう白野は恥ずかしさに駆り立てられているかのようにと視線をアスファルトに向けていた、「えへへ…」白野が和流の態度に心をくすぐられては楽しそうな笑みをこぼしている姿に目を細めていく母親は宛ら彼女につられているかのようにと微笑んでは軽く頷いていた、「そうなんだ、うん、」まったりと背筋を伸ばしては腕を組んでしまう母親は納得しているようにと頷いては、チラッと軽く両手の人差し指を引っ掛けている白野に一瞥していく母親は言う、「それならいいけどさ?しずく?」自分がぽつりと口にしていた言葉に目を引っ張られているかのようにと自分の顔を見上げて来ている白野に本気の眼差しを向けていく母親は微笑んで言う、「あんまり秋人君を虐めないでね?」細い眉毛に力を入れては思わず前かがみになってしまう母親は右手の人差し指を立てていた、「お母さんは怒っちゃうぞ?」


  母親の自分を叱って来ているような言葉のニュアンスに見開かされては思わず唇をすぼめていく白野は軽く鼻翼に力を入れてしまい、「い、虐めてないもん…」萎縮しているような白野はまったりと背中を自分に向けながら自分の事を見ている母親を気にする事なく和流に微かに震えているような声色で尋ねていた、「ね、ね?」「う、うん!」潤んでは、宛ら嵐に苛まれているピンク色の花弁の如く瞳に心を奪われてしまいそうな気がしてならないでいる和流は、何度も首を縦に振っては揺るぎない声を発していき、「全然!」


  和流はまるで彼が紡いだ返事と本気の態度ににからかわれているようにと笑っている白野につられては、微笑んでいる姿に目を細めてしまう母親は思わず淡い笑みを浮かべてしまい、「ほら、」左足を軽くアスファルトに付けては白野の事を催促しているような声で言葉を紡いでいく母親は、自分が発していた声に驚かされているようにと恐る恐ると目を向けて来ている白野に微笑んでいく、「今度は私がおんぶするから、一緒に戻りましょうか?」白野の自分の事を怖がっているように向けて来る眼差しに目を細めては、彼女はきっと勝手に家から離れては、和流に背負って貰っていた事について反省しているはずなんだと思いつつ、チラッとまるで彼女との心境を同調したようにと残念そうにと項垂れている和流に一瞥していた母親は言う、「秋人君の両親にも家に戻ったら電話しないとだしさ。」


  大人しく母親がかけてくれていた言葉に従った方がいいと思いつつ右足で踏んでいたゴム草履を拾い上げてしまう白野は、まったりと胸元を母親の汗ばんでいる背中にくっついて行きながら弱っているような小さな声で彼女に尋ねていく、「携帯電話は使わないの…?」ゆっくりと両手で丁寧に白野の微か温かく感じてしまう太股に両手をくっついて行きながら立ち上がっていく母親は言う、「仕事柄で、携帯電話は頼らない体になっているので。」言葉を紡ぎながら心配そうな眼差しを和流に向けていく母親、宛ら自分は大丈夫だと言ってきているようにと何度も首を横に振っては自分について来ようとしている和流の固まったような両腕に目を細めては、彼は立派な男の子なんだと思ってしまう母親、「それに携帯電話を持っていると、」視線を家の方向に向けていく母親はまったりと右足を前に向けて踏み出して行きつつ言葉を紡いでいる、「つい警察に通報してみたくなるんでしょ?娘を!」


  忽然、宛ら狼に追われているぐらいに緊張感を漂わせている叔母さんが発していた声に見開かされている和流はついぱちくりながら彼女の背中を見つめてしまい。「どうか娘を助けてくれって!」激昂な口調で言葉を紡ぎ終えるとチラッとまったりと自分の右肩に顎を当てようとしていた白野が自分に向けて来ている驚愕の表情を見てしまう母親は微笑んでいき、「実際は本当に被害に遭っていたのかどうかも分からないのにさ?」何度も残念そうにと首を横に振ってしまう母親は軽く肩をすくめてはぽつりと声を発していく、「そもそも役立たずの警察に本気で助けてくれるとも思わないし。」


  ぼんやりと両手の痺れに耐えながら叔母さんの後ろについて行こうと思っていた和流は叔母さんが紡いだ言葉は偏見にも思えては、思わずぽつりと唇を開けては声を発していた、「お巡りさんの事を信じましょうよ…叔母さん…」白野が自分に向けて来ている飽きれているような眼差しを気にする事なく、チラッと自分の左側で歩いて来ていた和流に一瞥した叔母さんはぽつりと言葉を紡いでしまい、「信じたいけど、実際は信用ならないじゃない?」眉をひそめてしまう叔母さんは拗ねている子供の如く唇をすぼめながら前にある信号灯に目を向けて行きつつ声を発している、「直ぐにしずくを傍につれて来るはずもなければ、」言葉を紡ぎながらゆっくりと顔を上げていく叔母さんは自分たちのことを迎えに来ているような満天の星々を見上げつつ言葉を紡いだ、「どうやってあんまり監視カメラを設置されていない場所で子供二人を見つかるのかって話よ。」


  叔母さんが紡いだ言葉は一理あると思いつつ、確かに手掛かりがいないようじゃ自分たちの事を見つけ出すのは難しく思えてしまう和流はぽつりと唇を開けていた、「そ、そうですか。和流が母親が紡いだ言葉を信じ込んでいるようにと頷いている姿に一瞥した白野、不満を覚えているようにと唇をすぼめていく彼女は軽く鼻翼に力を入れては声を発していた、「ふん…」


  「何よ?」白野がぼんやりと自分に背負って貰っては飽きれているような唸り声を上げている事に目を半開きさせてしまう母親は、前に向けて歩きつつ軽く顎を上げては白野の事を見ていき、「お母さまにご不満でも?」「うっ、」母親のまるで自分のこと叱ってこようとしているような言葉に見開かされては、つい心が縮んでしまったようにと思えてしまう白野はチラッと自分に心配しているような眼差しを向けて来ていた和流に一瞥しては、潤んでいる黄色の瞳の中にある自分をチラッと見てしまうと思わず淡い笑みを浮かべてしまう彼女は自分の事を睨んで来ているような母親の顔を目にしてしまうと、大慌てで首を横に振っていた、「ううん…な、何でもないの。」


  宛ら自分がぽつりと呟いていた言葉に納得しているように、前に向けて踏み出して行きつつ、楽しそうに口角を上げては鼻歌を口ずさんでいる母親のご機嫌そうな横顔を恐る恐ると見てしまう白野はごくりと固唾を飲み込んでは、ぽつりと渇いた唇を開けていき、「きょ、今日のおかわりは…」自分の怖がっているような声色に戸惑っているようにと小首を傾げつつ自分の事を見に来ている母親に苦い笑みを浮かべてしまう白野はぽつりと声を発していた、「秋人に上げてくれないかな…?」


  白野が自分に尋ねに来ていた言葉に口角を上げられてはチラッと和流に目を向けていく母親は、白野が呟いた言葉に驚かされているようにと眉毛を上げている和流に一瞥しては、微笑んでいた、「だそうよ?秋人君?」軽く白皙の顎で家の方向を指していく母親は和流に尋ねている、「一緒にうちに来る?」「うっ、」叔母さんが微笑んで来ている顔と白野のまるで自分と一緒に晩御飯を食べたがっているような眼差しに目を半開きさせてさせては、困っているにと細い眉毛をひそめてしまう和流、項垂れていく彼は自分の両手の痺れを感じてしまうと、上手く両手を上げる事も出来なくなっていた自分は白野の家に行ってしまうと、両手の重症を負っていたような状態だと、彼女に自分に背負わされていた事に負い目を感じさせてしまうんじゃないかと思うと、当たり前のようにと首を横に振ってしまう和流は軽く額を上げている、「ううん…僕はいいや。」


  和流の自分が勇気を絞り出して母親に向けていたリクエストを断ろうとしているような姿に不満を覚えては、思わず歯を噛んでしまう白野は悔しそうに眉間に皺寄せつつ彼の事を睨んでいき、「ううっ…」まるで自分の右耳をくすぐりに来ているような白野が発していく唸り声に目を半開きさせては、つい可笑しそうに笑ってしまう母親はチラッと、白野の拗ねている姿にあんぐり口を開けてはどうしたらいいのかと悩んでしまう和流に一瞥していく母親は言う、「本当にいいのかえ?」困ってはまるで助けて欲しがっているような眼光を向けて来ている和流に淡い笑みを浮かべては軽く横目で白野を指していく母親、「しずくは拗ねちゃうよ?」


  「ふん…」悔しそうな声を発していると同時に、拗ねてはぷいと首を横に向けていた白野に見開かされては大慌て何度も頷いていく和流は言う、「や、やっぱり行きます…」恐縮しているような彼は無理矢理微かに感覚を取り戻せているような両手を握りながら、ぽつりと弱っている声色で言葉を紡いでいき、「失礼します…」軽く顔を自分たちの事を見守って来てくれていたような壁に向けていた白野、和流が素直に自分と一緒にご飯を食べてくれる事を知れてしまうと、口角がくすぐられては、自然に上げているように感じてしまう彼女は幸せそうな笑みを浮かべては、まったりと額を上げて行きつつ満天の星々を見上げている、「えへへ…」


  まったりと空を跨ぐ熱気を放つ星は深い青色の空を銀色の尻尾でかざして行きながら、地面にある自分と同じような石ころを俯瞰しつつ迅速なまでに地面に向かっては落ちていく様を赤い瞳で映し出している久守、ピンク色のカーディガンを着こなしていた彼女は水色のニット帽を被ってはぼんやりと真っ白なスニーカーで地面にある小さな石ころを踏んで行きながらまるで自分の体を照らしてくれているまろやかな月の光を隠したがっているような巨大な建物にに一瞥してしまい。


  ”ピチャー”刹那、まったりと地面に落ちていく小さな水滴の音に目を引っ張られては、思わず鮮やかな月の光に照らされている紫色のリーゼントをしていた男性に顔を向けては、苦しみに前屈みになっていた彼の事を赤い瞳で映し出している久守、男性の苦しそうにと大きく唇を開けては生き血を漏らしている姿勢に見開かされては、つい両手で唇を隠してしまう彼女。


  「どうして…」苦しそうにと喉から声を絞り出しているリーゼントをしていた男性、宛らゴミを見下ろしているような眼差しをリーゼントをしていた男性の左目の下にある黒い涙の粒のようなタトゥーに一瞥した竜祥。「おめぇは…」左手にある青色の蝶々のようなバタフライナイフを握りしめていた竜祥は口角から生き血を吐き出しているリーゼントをしていた男性の苦しそうに言葉を紡いでいる姿勢を無情なまでに平坦な表情で見ては、彼の苦しそうに大きく唇を開けて息を吸いこもうとしている姿は無様に思い、可笑しそうにと口角を上げていく彼は目を細めつつ男性の事を睨んでいる、「どうしてもなにもないんだよな~?」


  宛ら自分の左手を温めてくれる血液を腹部から出しては、深い緑色のジャケットを濡らしていた男性の腹部を軽く左手で抉っていく竜祥は眉毛を上げて行きつつ、口角を斜め下の方向に向けていた、「これが。」目を細めていた竜祥は自分の左手に苛まれては、誇張なまでに喉を空気に引き千切られているような音を立てながら息を吸い込んで行きたがっている男性の顔を睨んでいき、歯を噛んでしまう竜祥はぼんやりと自分の後ろにいる段々早くなっている久守の心臓の鼓動を聞きながら微笑んでいき、「ありがとうね?」横目で地面にある小石に一瞥しては、自分に近づいて来ようとしないでいる久守の事を構う事なく、流し目で必死に両手で自分の左手を押さえては、何とか痙攣している両手で自分の左手を腹から抜いて行こうとする男性に微笑んでいる竜祥、「平凡なる人を絶望のどん底に向けて叩き付け、化け物を作り上げる最初の一歩を踏み出してくれててさ?」


  宛ら自分の腹部を虐めては、腸を擦ることを楽しんでいるかのようにと何度も左手にあるバタフライナイフを出しては、ゆっくりと体の奥に入れて来ている竜祥の残虐なまでに上げていた口角と死人を見ているような冷え切った眼差しを見上げてしまう男性、体の芯が冷え切っているように思えては、自分はもう目の前にいる冷酷な死神にすら思えてしまう竜祥から逃れる事は出来ないと絶望に侵されている男性、「お前…」


  ”グチャー”まるで自分に文句や命乞いをしようとしていた男性の震えている唇を開けていた姿に、心の奥から熱気を放つ怒りの炎に焼かれているようにと思えてしまう竜祥は否応なしに強く左手を彼に腹部に入れては、自分の左手に合わせているように上半身を自分の左腕にくっついて来ている男性の横顔に軽蔑する眼差しを向けていく竜祥は、可笑しそうに笑いながら何度も首を横に振っていた、「いえいえ、お前は聞いているだけでいい。」右手を軽く握っていた竜祥は死と抗っているように痙攣しているような顔を自分の左腕から離れては自分のことを見上げて来ている男性に向けて右手の人差し指を立てていき、「喋るな?」右手の人差し指を唇に当てては軽く顔を男性に近づかせていく竜祥は心臓の鼓動と息遣いが段々荒くなっていた久守の存在を感じてしまうと、ニヤリと右側の口角を上げていく彼は笑いを堪えながら言葉を紡いでいた、「大人しくこの死ぬ時の絶望を味わっていろ?」


  ”グチャー”猛然と左手に力を入れては、否応なしに男性の体を空に向けて突き出そうとしていた竜祥は、まったりと左手に沿って地面にぶつけていく赤いブリッジを引いて行きつつ久守に自分のまるで男性の腹部に生えていた左手を見せつけているように自分が男性の体を痛めている姿を久守に見せていた。月の光に照らされている赤い瞳は嗜虐的なまでに苦しまれている男性の事を映し出している姿勢に見開かされては、思わず左手で唇を隠してしまう久守、「うっ!」


  久守のまるで吐き出してしまいそうな唸り声を耳にしつつ軽く口角を上げていた竜祥、「喋っていいのは強者のみ、」男性のまるで狂人を目の当たりにしているような驚愕の表情に目を細めながらニヤリと左側の口角を上げていく竜祥はまったりと右手の人差し指を唇の前から退かして行きつつ言葉を紡いでいる、「そう、今、この場で言う強者はこの俺であり、」ぼんやりと唇を開けては生き血が混じっては微かに赤く染め上げられていた男性の唾液に目を向ける事なく、口角が耳元まで裂いていたような竜祥は不敵な笑みを浮かべている、「このお前を成敗する俺なんだからさ?」


  必死に項垂れては腹部から脳内に侵食してくる激痛に苦しめられているせいで上手く上がることが出来ずにいる両手を握りしめては、竜祥が着ていた黒いシャツを握ろうとする男性は血走っていた眼を竜祥に向けて行きつつ悶絶してしまいそうなぐらいに苦しまれている声を上げていき、「ううう…!」ゆっくりと上げている男性の彼の腹から飛び出ていた生き血に汚されていた両腕で自分の襟を握ろうとする姿に目を細めて、軽く左側の口角を上げては、男性の停止されていたように見えて来る自分に抗って来ている姿が滑稽にも思えている竜祥。


  ”グチャー”当たり前のように左手にあるバタフライナイフを引いては猛然と男性の背中まで貫こうとしている勢いで彼の腹部に突き刺しては、強く瞼をこじ開けている竜祥の狂っているようにまろやかな月を横目で見ている横顔に見開かされては、ひんやりとした空気の中に淀んでしまう鉄さびの臭いと男性の痛みに苦しめられては、もはや竜祥に抗う最後の力ですら無くしている姿勢に絶句されている久守、腹部の奥からこみ上げて来る喉を強く殴って来る感覚に思わず白眼を向いてしまいそうになっていた彼女は竜祥の前で無様な姿を晒すわけにはいけないと強く思い、猛然と右手で自分の唇をつれては頬を強く握っていた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る