第65話アタシ!ちゃんと付いているのにぃ!

  楽々花のまるで自分にはそこまで警戒する必要はないんだぞと言いに来ているような態度に不服そうに唇をすぼめてしまう斗奴雷、「森の中で隠れてたりする輩だっていたりするんじゃないかなと思います。」軽く鼻翼に力を入れている彼はまるで向きになっている子供のように見えている楽々花は軽く口角を上げて行き、「へ…」楽々花のまるで自分に飽きれているような声を発していることに苦しめられているような気がしてならないでいる斗奴雷、申し訳ない心境になっている彼は軽く自分が履いていた黒いブーツで地面を踏んでは視線を地面に向けてしまう彼はぽつりと声を上げて行き、「ごめんね…」左手を上げては苦笑いしてしまう斗奴雷は申し訳なさそうに楽々花の戸惑っているかのようと小首を傾げている姿を見つめてはぽつりと声を発していき、「僕が神経質のせいで車にも乗れなかったし、」目を細めている彼は自分たちが踏んでいた地面を見下ろしながら楽々花が履いていた灰色のスニーカーに一瞥しては、彼女の繊細な両足を包むジーンズから彼女の頬に視線を向けてしまい、「こうして歩く度に周りの事を気を付けないと行けなくなったんだしさ…」


  斗奴雷が自分に負い目を感じている事に眉毛を上げられては思わずぱちくりしてしまう楽々花、「ううん?」軽く口角を上げては微笑んでいる彼女は右手の人差し指を立てては自分の頬に付けていき、「全然?気にしていないよ?」斗奴雷が自分に向けて来ている淡い笑みに眉毛を上げては、彼のさりげなく微笑んでくれている表情の中に隠されている自分に対して来ている優しさに心を捕らわれてしまいそうな気がしてしまう楽々花、ごくりと固唾を飲み込んでしまう彼女は斗奴雷がに自分の目を見る事で内心の思いを知らさないようにと急いでいるかのように彼から目を逸らしては声を発していた、「あんたの言う通りだって、」軽く両手を広がっては内心の高ぶっている気持ちを隠そうとしているような彼女は軽く顎を上げては自分たちの事を抱きしめようとしているような澄み渡る青空を見上げつつ言葉を紡い行き、「こんな時になって誰かが車の運転に集中できるかって話だろう?」斗奴雷のぼんやりと自分の横顔を見て来ている姿に目を細めては、彼に甘えに行くかのようにと両手を背中に当ててはゆっくりと彼に近づいて行く楽々花は屈託のない笑みを彼に見せて行きながら声を発していき、「運転する人を見つけるのは苦労するし、」軽く顎を斜め下の方向に向けて行く彼女はぼんやりと自分の事を映し出してくれている深い紫色の瞳を凝視しては声を発していた、「相手はちゃんと運転する気があるのかも疑問なんでしょ?」


  楽々花が自分が彼女に説明していた言葉を自分に返して来ていることに軽く首を縦に振っている斗奴雷、眉毛に力を入れては真剣な眼差しで地面を見つめては瞬きを忘れているような彼は言葉を紡いでいた、「ええ、その通りですけど…」楽々花の繊細な両足を見てしまうと、つい彼女に自分と付き合ってはここまで歩いて来させていた事が心苦しく思えては軽く口角を上げては彼女の代わりに不満を覚えてしまう彼はぽつりと唇を開けてしまい、「やっぱり君はあんまり歩いたりしないじゃない…?」楽々花のまるで自分が何を口にしているのかが分からないでいるかのような姿に軽く笑っている斗奴雷は右手の人差し指を立てながら言葉を紡いでいた、「昔のイベントとかはきっと豪華な車がお出迎えするんでしょ?」


  斗奴雷が自分の身体の具合を気にかけてくれていることに嬉しく思えてはつい口角を上げてしまう楽々花、「昔は昔よ。」昔の出来事を思い返してしまうとつい目を細めては空をぼんやりと見上げてしまう楽々花はチラッと横目で斗奴雷の顔を見てはぽつりと声を発していき、「それこそ車に乗ったらこうしてブティックに行って、ただで服を貰える事も出来なかったじゃない?」楽々花のまるで自分たちの事を強盗のように言い表している姿に目を半開きさせては苦笑いしてしまう斗奴雷は言う、「一応…お金を置いてたんですけど、」右手を空っぽになっていたポケットに当てている彼は苦笑いしながらぽつりと呟いてしまい、「意味はまったくないと言い切れますけれども…」軽くブーツに包まれていたかのような両足の足先に力を入れてしまう斗奴雷は小首を傾げては眩しい日差しに頬を照らされている彼女に向けては尋ねていた、「疲れてませんか?」


  顎を上げては澄み渡る青空を堪能しつつ斗奴雷の言葉を耳にしていた楽々花、彼が自分の事を心配して来る気持ちに負けていたかのように、つい我慢できずに自分に素直に疲れていたのかどうかを尋ねて来ている姿勢がやけに可愛く思えてはゆっくりと胸元を彼に向けて行く彼女は言う、「割と昨日までは一人で引きこってたんだけど…」目を細めては軽く左側の眉毛を上げている楽々花は柱の事を見ながらぽつりと声を発していき、「あの柱のせい…って言うかおかげ?」苦笑いしている彼女は小首を傾げては真面目に自分の事を見て来ている斗奴雷に向けて言葉を紡いでいる、「疲れてはいないわ。」


  自分の顔を映し出してくれている金色の瞳に見開かされては、流し目で自分の顔を見て来ていた楽々花の潤んでいる金色の瞳に心臓が起爆されていたように感じてしまう斗奴雷、「そ、そうなんですか…」身体が彼女の宝石のような金色の瞳に焼かれているような思いをしている彼は右手で後頭部を擦りながら楽々花の瞳から逃げているかのようにと視線を左側に向けていき、「昨日までは一人で引きこもってたんですか…」軽く鼻翼に力を入れては、今は楽々花が自分と一緒にいる事を思うと心が勝手に高ぶっては興奮気味になれている彼は喉から飛び出ようとしている心臓を抑えようとしているかのようにと歯を噛んではチラッと横目で楽々花に一瞥してしまい、「僕と同じですね…」ゆっくりと右手を後頭部から下している彼は人差し指を突きながらぽつりと声を発していき、「い、今は少し違いますけど…」


  「うん、」斗奴雷の微かに赤くなっている横顔を目にすると、迷わずに首を縦に振っては彼が紡いだ言葉を認めている楽々花は子供のような無邪気な笑みを彼に見せて行きながら右手の人差し指を立てていき、「今は二人で引きこもって、世界の終わりを見届けようとして行くつもりなんだからね。」”ドクンー”忽然、楽々花が子供のような天真爛漫な笑みを自分に見せては、自分に告白して来ていたような一言に心臓が一瞬彼女が紡いだ言葉に止められては、身体が心臓となっていたような気がしている斗奴雷、「うううっ!」喉が興奮に詰められては上手く声を発する事が出来なくなっている彼は強く歯を噛んでは宛ら鼻翼を破ろうとしているようなまでに力を入れてしまい、「ううっ!」


  斗奴雷の繊細な瞼をこじ開けては自分に向けて飛び出ようとしている充血する深い紫色の瞳に絶句されては大慌てで両手を前に向けて出している楽々花はぱちくりながら心配そうな眼差しを彼に向けていき、「そ、そこまで照れるとは思わなかったわ…流石に。」どうやって胸元を張っては仰向けになっている斗奴雷の事を落ち着かせたらいいのかが分からなくなっては思わず地団駄を踏んでしまいそうになっている楽々花。


  ”ザザー”刹那、否応なしに幸福で自分の身体を包んで来ていた幸せなひと時を阻んで来ていたような葉と葉がお互いの事を擦っては立てていた音に猛然と眉毛に力を入れて、目を細めてしまう斗奴雷、「うっ!」”シュー”宛ら風とと化したかのような彼は迷わずに左手を左側に向けて出しては楽々花の事を自分の後ろで隠すかのように胸元を森に向けている彼、宛ら鋭い刀の如く鋭利な眼差しをひんやりとした微風に揺らされては蠢く深い緑色の葉っぱを見つめている彼は自分の後ろで感じて来る楽々花の息を詰まらせているような感覚に軽く歯を噛んでは、ごくりと固唾を飲み込んでいた彼は森から立てていた音に体中の細胞が爆発されていたような気がしつつ、ぽつりと唇を開けていた、「楽々花さん、」斗奴雷のやけに冷静になっている声に驚かされてはビクッと体が跳ねていた楽々花、ぱちくりしている彼女はつい目の前にいる逞しい背中は本当に自分と少し話をするだけど赤面になってしまうあの斗奴雷なのかを疑ってしまいそうになっている。


  視線を森に凝らしては相手は自分より弱いことを祈りながら、相手は戦う意志がない事を願っている斗奴雷は軽く左手を後ろに向けて行きながら冷酷なまでの声を発していき、「包丁をください…」両手でショルダーバッグの帯を握りしめていた楽々花は斗奴雷が自分に向けて来る切羽詰まった言葉は命令のように聞こえては大人しく彼に従っては、ショルダーバッグのジッパーを開いて行き、「風なんじゃないの…?」背中から聞こえて来るジッパーの摩擦している音に心臓の鼓動が段々早くなっているような気がしている斗奴雷、「知らないんですけど…」ひんやりとした感覚が自分の手のひらに置かれていた事に歯を噛んでは、出来る限り誰かを傷つけたくないと思っている彼はぽつりと声を発していた、「警戒しといた方がいいです。」


  軽く両手を握ってしまう楽々花は斗奴雷の揺るぎない声を聞いては、今度は彼が上手く勝っては自分と一緒に逃げる事が出来なくなってしまうかもしれないと考えては、自分なりにどうやって彼の事を守るのかを必死に考え始めつつ恐る恐ると首を縦に振っていき、「は、はい…」軽く鼻翼に力を入れている斗奴雷は歯を噛んでは、自分の後ろで自分の緊張感に感染されているかのような楽々花のごくりと固唾を飲み込んでいた音を聞きながらまったりと自分たちに向けて来ている影を睨んでしまい。


  ”ドクンードクンー”耳元で鳴り響く心臓の音が静かな周りでやけにはっきりと聞こえて来るような気がしては、左手にある包丁を握りしめている斗奴雷はゆっくりと風に吹かれては葉っぱと一緒に揺らいだ黒い帯に眉間に皺寄せてしまい。”ター”微かに水に濡らされていた白いスニーカーの靴底は黄色の地面を踏んでは真っ白なニーソックスを連れては木々の陰に隠されていた女性の身体を引っ張りだ引ていた、「おや~?」


  両足で地面を踏ん張っては相手は一人でいるのかどうかを見分けようとしていた斗奴雷は太陽に照らされては揺らいでいる黄色の髪の毛に見開かされては思わず絶句してしまい、「えっ…?」両手でショルダーバッグの帯を握りしめては宛ら祈っているかのような楽々花は銀色の帯に付けていた青色の蝶々の飾り物に一瞥しては、自分と斗奴雷は無事でいる事を祈りながらチラッと視線を斗奴雷の紅潮していた左側の耳殻から、両手を背中に当てては赤いマフラーを付けていた金髪の女性が自分たちに向けて来ている輝いているような緑色の瞳を見つめては、どうして斗奴雷は何も彼女に尋ねないのかが気になり始めている楽々花。


  背中が熱くなっては思わず自分の目を疑ってしまいそうな斗奴雷はぱちくりながら軽く広げていた両足をくっついて行きつつ、軽く上げていた左手にある包丁を下して行き。斗奴雷が自分への警戒を解してくれていることに目を細めては嬉しそうにピンク色の口角を上げてしまう女性は右手の人差し指をファンデーションに塗りつぶされていた頬に付けては呆然と佇んでいる斗奴雷に向けては声を発していた、「これは久しぶりだね?」


  元気そうに自分に向けては左手を左右に振らしている女性の仕草をぼんやりと見ながら軽く首を縦に振っていた斗奴雷はぽつりと声を発していき、「う、うん…久しぶりだね…」ごくりと固唾を飲み込んでしまう斗奴雷は唇を噛んでは満面の笑みを自分に見せて来る彼女に向けては声を発していた、「折尾(おりお)…」「ちょっ?!」斗奴雷が目の前にいる折尾のことを知っているだけではなく、彼女が斗奴雷に視線を固定されては微笑んでいる姿に見開かされている楽々花は思わず大きな声を上げて、猛然と首を前に向けて出しては斗奴雷の横顔を覗き込んで行きながら言葉を紡いだ、「知り合いだったの?!こんなに可愛い女の子と?!」斗奴雷の困っているかのようにぱちくりしている姿に苛まれているような気がしつつ、チラッと軽く左手を背中に当てては自分に向けて右手を左右に振らしている折尾に一瞥しては、自分よりおめかししていた彼女は昔で斗奴雷と何かがあったのかが気になっては猛然と額を上げては深い紫色の瞳の中にある自分の姿を睨みながら潤んでいる瞳で斗奴雷のことを苦しめながら声を発してしまう楽々花、「聞いてねぇぞ?!おら?!」


  強く両手で自分の両腕を握っては放そうとしないでいる楽々花の行動にぱちくりしてしまう斗奴雷、左手にある包丁を彼女に傷つかないようにと細心の注意を払っている彼は楽々花が自分と折尾の関係を勘違いしている姿を見てしまうと慌てて首を横に振っていき、「い、いや…!こ、こいつは!」斗奴雷の楽々花に両腕を握られては困っているような姿に目を細めては嬉しそうにニヤリと右側の口角を上げてしまう折尾は左手の人差し指を頬に当てて行きながらぽつりと唇を開けていき、「あれれれれ~?」楽々花がまるで自分の声に視線を引っ張られているような姿に目を凝らしては緑色の瞳で彼女のことを映し出している折尾は涙目になっている彼女の姿に見開かされては、絶句していた折尾は猛然と大きな声を上げてしまい、「楽々花日芽さんではないですか?!」


  大声を上げると同時に自分に向けては左手の人差し指で指差して来ている折尾の自分に驚かされては、右手で唇を隠している姿にぱちくりしてしまう楽々花、宛ら冷静を取り戻せたかのような楽々花は軽く両手を斗奴雷から離れてはぼんやりと慌てているような折尾のことを見つめている。「マジか…」無言で自分のことを見て来ている楽々花と彼女の隣りで佇んでいた斗奴雷のことを交互に見てしまう折尾はぽつりと唇を開けてしまい、「まさかこんなところで懐かしい雷君に会えるだけではなく…」ごくりと固唾を飲み込んでしまう折尾は自分の目を疑っているかのようにとぱちくりしながら何度も楽々花の目を瞑っては自分のリアクションに困らせているような姿を見ながらぽつりと声を発していた、「あの楽々花日芽さんまでとは…」


  「あははは…」可愛らしい外見をしていた折尾が自分の存在に見開かされては驚いたような姿に苦笑いしてしまう楽々花、初対面の彼女に詰問するのはまずいと思いつつ、斗奴雷が彼女をつくった事がないと言ってくれていた事を思うと、彼はもしかしたら彼の事を信じ込んでいる自分を騙していたのではないかと思っている楽々花は悔しそうに歯ぎしりしながら横目で目を細めては折尾の事を見つめている斗奴雷を見ながら声を発していき、「ちゃんと説明してくれるよね…」悲憤に満ちている左手を握りしめては小さな左手を上げて行く楽々花はビクッと繊細な眉毛を跳ねらせては自分に目を向けて来ている斗奴雷に尋ねて行き、「一生童貞でいそうなびゅびゅびゅうさん…?」


  ぼんやりと斗奴雷の戸惑ってはどうやって自分の事を楽々花に紹介したらいいのかが分からないでいる姿を見ながら、楽々花の自分が聞き慣れていたしわがれていた声を耳にしてしまうと、彼女は間違いなく本物の楽々花日芽であり他人の空似ってわけじゃないと確信していた折尾はぽつりとピンク色のリップクリームを塗っていた唇を開いている、「ついてるね…アタシ。」折尾が呟いていた一言に思わず苦笑いしてしまう斗奴雷は楽々花の怒っているような表情からチラッと折尾に一瞥してはぽつりと声を発してしまい、「本当に…付いているよ。」楽々花の斗奴雷が彼女より先に自分に返事をしていたことに憤っているかのようにと頬を膨らませている姿から斗奴雷に視線を向けてしまう折尾は、つい悔しそうに両手を握っては右足を前に向けて出していき、「ちょっと、」軽く左手を腰に当てては顎を上げてしまう折尾は右手の人差し指で斗奴雷の事を指差しながら声を発していた、「人の身体特性でダジャレを言うのは勘弁して貰えないかしらね?」


  忽然、折尾の唇から飛び出ていた一言に見開かされては、斗奴雷はどうして自分より先に彼女に話をしていたのかを分かってしまったように思えている楽々花、「え?」思わず間の抜けた声を発してしまう彼女は恐る恐ると肩を縮めてはチラッと折尾が穿いていた真っ白なスカートに目を向けては、寒い風に吹かれている折尾のスカートを睨むかのように目を凝らしてはつい小首を傾げてしまう楽々花。


  楽々花の自分にこれ以上折尾について何かしらの事を聞き出そうとしないでいる姿に目を細めては、折尾に話をしていたと同時に彼女が自分に向けて来ていた質問を解決していたことに軽く笑っては、申し訳ない気持ちになっている斗奴雷は軽く右手で後頭部を擦ってしまい、「まぁ…」左手にある包丁を隠した方がいいのだろうかと左手にある包丁の微かに自分の手のひらに暖かくされている感覚を感じながらぽつり声を上げていた彼、「駄洒落を口にしていた事については謝るよ、ごめんな…?」呆然と折尾のスカートを見つめていた楽々花は彼女の自分より繊細な両足に嫉妬してしまいそうになっては猛然と顔を斗奴雷に向けては、彼が折尾に返していた言葉は否応なしに自分に折尾は男であることを証明して来ているように思えている楽々花はあんぐり口を開けていた。


  斗奴雷の自分に負い目を感じては項垂れている姿を見ながら軽く首を横に向けて振ってしまう折尾は声を発している、「ううん~雷君ならいいよ~?」ニヤリと口角を上げている彼女は前屈みになっては左手の人差し指を頬に当てて行きながら声を発していた、「雷君だけなんだからね~?」折尾のまるで斗奴雷に可愛くアピールしているかのように上目遣いで彼の事を見ながらゆっくりと自分たちに近づいて来ている姿を見てしまう楽々花、「なんだよぉ…伝説の男の娘なのかよ…」折尾の華奢な体から漂って来る桃の香りに鼻腔がくすぐられているような気がしている楽々花は両手を上げてはつい自分の驚きのせいで開けていた唇を隠してしまい、「現実でマジで存在してりすんの…?!」


  宛ら楽々花が自分に向けて来る自分の存在に驚かされているような姿に目を細めては両手を背中に隠している折尾は照れくさそうに彼女に屈託のない笑みを向けて行き、「えへへ。」折尾が自分に向けて来る女性の愛らしさと男の子の天真爛漫な笑みに思わず彼女の存在を嫉妬しては、折尾のまるでマシュマロのような柔らかく甘い声に歯ぎしりしてしまう彼女はぽつりと声を上げてしまい、「それにわたしよりずっち声が可愛いしさ…!」強く右手を握ってしまう楽々花は悔しそうに怒りに満ちている声を喉から絞り出していた、「畜生…!」


  楽々花が暴言を吐いている姿を自分と同じように驚かせては眉毛を上げている折尾に一瞥しては、慌てて右手を上げている斗奴雷は俯いて両手を握りしめている楽々花の事を見下ろしながら言葉を紡いで行き、「えっとですね楽々花さん…」まるで自分になんか問題でもあるのかよと聞きに来ているかのように眉をひそめては唇をすぼめている楽々花の怒っている顔を見ては、怒っている彼女も可愛く思えてしまう斗奴雷はつい自分の心の奥からこみ上げてくる彼女の事を守って上げたい思いを抑えては声を発していた、「ステージにいる楽々花さんと君の間のキャラブレより…」小首を傾げては苦笑いしている彼は腕を組んでいる楽々花の軽く鼻翼に力を入れている姿を見ながら言葉を紡いだ、「少しヤンキーみたいな口調についてはどうにも思っていないのでございますか…?」


  斗奴雷に自分に少しぐらいはいい子の演技をして欲しいと言いに来ていたような言葉に苛立ちを覚えては強く歯を噛んでしまう楽々花は猛然と握りしめている右手を上げては声を発していた、「んなことを構ってる暇はねぇっての!」猛然と右手を胸元に当てている楽々花は何度も自分の柔らかな胸元を叩きながら喧嘩を売っているような声を上げていた、「夢を見るんじゃないわよ!わたしに!」「は、はい!」楽々花の本気で怒っている姿にビクッと肩が跳ねては背筋を伸ばしてしまう斗奴雷、ごくりと固唾を飲み込んでしまう彼はつい頬が赤くなっている楽々花が自分と一緒に歩いて来たのは疲れていたはずなのに、これ以上怒ってしまうと体に良くないかと思っては声を上げていた、「で、でも、こいつも君のファンなんだしさ…」俯いては叱れていた子供のようにと唇をすぼめている彼はぽつりと声を上げていた、「なんかこいつの中で君のイメージが悪くなったりとかしたら…」軽く歯を噛んでしまう斗奴雷は右手を握っては呟くようにと声を発していた、「僕は悲しいな。」斗奴雷の本気で悲しんでいる姿に目を半開きさせている楽々花は軽く鼻翼に力を入れては顎を上げてしまい、「何であんたが悲しむのよさ…」


  「だって…」自分が彼女に言おうとしている言葉を思うと、照れくさそうに右手の人差し指で頬を掻いてしまう斗奴雷は恥ずかしそうに笑いながら額を上げていき、「君は全ての人間に愛されて当然の存在かなって…」自分が紡いだ言葉にビクッと眉毛が跳ねてしまう楽々花に淡い笑みを見せている斗奴雷は言う、「冗談みたいな話ではありますけど…」右手を頬から胸元に当てて行く彼は揺るぎない視線を彼女に向けては声を発していた、「割と本気でそう思ってますよ?」”ドクンー”斗奴雷の一切の嘘偽りもなく潤んでいる深い紫色の瞳に映し出されている自分の姿に見開かされては、感動に頭が真っ白になっているような気分になる楽々花はつい仰向けになっては言葉を紡ぐ方法を忘れている、「ううっ?!」


  「あちゃ~」楽々花と斗奴雷のお互いの事を正視しようとしないでいる姿を黙々と見ていた折尾は嬉しそうに口角を上げては、軽く握っている右手をこめかみに当てて行きながら自分が発していた声に視線を引っ張られている二人の顔を交互に見ながら言葉を紡いでいる、「これは痴話げんかですな~振られちゃったな~」楽々花が自分の言葉に繊細な眉毛を操られていたかのようにとビクッと跳ねている姿を見ながら軽く左手を胸元に当てている折尾は言う、「アタシ。」


  折尾が左手の人差し指を立てては唇の前に付けて行く姿にビクッと左側の眉毛が跳ねてしまう楽々花、「どういうこと…?」体が硬直しているような彼女は斗奴雷の折尾に目を向けては目を半開きさせている横顔を見つめながら彼に尋ねてしまい、「ねぇ?どういうこと?」宛ら瞬きを忘れたかのような彼女は小首を傾げながら自分に目を向けてぱちくりしている彼の事を睨みながらゆっくりと白皙の頬を彼に向けて行き、「付き合ってたの?ね?」


  楽々花のまるで頬を自分の唇につけようとしている姿勢に見開かされては、つい仰向けになってしまいそうな斗奴雷は小刻みに首を横に向けて振っていき、「い、いえ!」左手にある包丁を楽々花に傷つけないようにと捨てたくなっている斗奴雷は左手を背中に隠しては右手を首と同じように左右に振らしている彼は声を上げていた、「そんな趣味はございませんぬ!」「むぅ!」斗奴雷が自分の事を差別しているような一言に不満そうに唇を尖らせている折尾は言う、「酷いな!」猛然と両手を下しては微風に吹かれては後ろにある葉の如く揺れている真っ白なフリルのスカートの縁を握ってしまう折尾は言う、「アタシ!ちゃんと付いているのにぃ!」


  楽々花の目を細めては横目で折尾のスカートを目にしてしまうと、冷静になれているかのように軽く自分を連れて彼女から一歩を引いている姿にぱちくりしている斗奴雷は言う、「だからダメだろうが…」攻撃して来ないでいる折尾のことを目にすると、軽く左手にある包丁を楽々花に隠してもらいたくなっている斗奴雷はぽつりと声を上げていた、「可愛いけど、超えちゃいけないものがあったりするんだよ…」チラッと折尾が穿いていた純白のニーソックスに一瞥した彼はぽつりと呟いていた、「人間には。」「ふん~」斗奴雷が自分に向けて来ている冷めているような眼光を感じながら腕を組んでしまう折尾は流し目で彼の事を見ながら微かに顎を上げて行き、「差別じゃん。」


  折尾が紡ぐ言葉を聞いてしまうと腕を組んでいる楽々花はまるで彼女が紡ぐ言葉を認めているかのように何度も首を縦に振りながら声を上げて行き、「そうよ、差別は良くないけど、」迷わずに右手を伸ばしては斗奴雷の左腕を掴んでは更に折尾から一歩を引いている楽々花は真剣な眼差しを彼に向けて行きながら声を発していた、「あんたはそのままでいてね?」楽々花の本気の眼差しに戸惑ってしまう斗奴雷は目を半開きさせてはぽつりと声を上げていた、「どうしたらのいいのですか…僕は。」


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