クラムジー・メモリーが響く頃に

室園ともえ

プロローグ

 澄み渡る空は憎いほどに美しく

 吹きゆく風は腹が立つ程に心地よい

 きっと僕らはそれを青春だというのだろう

 

 濁ることを忘れたあの日のように

 ただひたすらに喜色に満ちた眼差しで

 それは僕らを待っていた

 

 

 この一瞬を、ただ────

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