第四十六話「黒き凶刃の強襲」
爆破されたアークドミニオンの
この
もとは
「見ろよ、爆破されてからたった
そうぼやくのは、
「この
「おいおい兄弟、今のオレサマはベアリオンじゃねえ。
「俺も兄弟じゃないんですけどね」
「いいじゃねえかあ、減るもんじゃねえだろうがよお!」
現場周辺にはマスコミや
そんなところに
さすがのベアリオン将軍も、いまは
だがこう言ってはなんだが、身長
林太郎とサメっちは診療所に寄った
「しかし派手にやられたッスねえ。ガレキの山ッス」
「鉄骨が
「ウオォォォン……オレサマの野望があ……!」
林太郎が他人のふりをしながら
よく目を
「ベアッ……クマさん、ひょっとしてここぞとばかりに
「ウオォン、
「そりゃあ……
「オレサマ、本で勉強してホームページも作ったんだぜえ……!?」
足がつくような
すると
「……うっ……これは……!」
『超最強日本プロレス 公式ホームページ へ ようこそ』
さらに
『ようこそ、あなたは77
↓キリ
『チャットルーム 0/10』
『>>
「うっ、うぐふぁァァァァァッッッ!!!」
なんという
林太郎はその
それは両手では
いったいどんな本を参考にして作ったのだろうか。
作っていて
さらにページを読み進めると、選手紹介のページがあった。
『グリーンデストロイヤー栗山』
林太郎はなにも見なかったことにして、そっとスマホの画面を切った。
一瞬とても悪質なコラ画像が見えたような気がしたが、きっと目の
最近仕事のしすぎで
「……まあぶっ壊されたもんはしょーがねえ……。よし、次は
「どこでもいいと思いますよ、どうせ俺は利用しないんで……」
「ガハハハハ! 看板スターがなに言ってんだよお!」
「あっはっは、俺には
そのとき、サメっちのリュックからメロディが鳴り響いた。
ズンズンデンデン♪ ズンズンデンデン♪
ズンズンデンデン♪ ズンズンデンデン♪
海の底から巨大なサメが
「もしもしッスぅ……ええ!? ほんとッスか!?」
サメっちは
「アニキ、
「サメっち、そんなに引っ張ったらアニキの肩が
「ごめんッス! でも急がなきゃヤバいッス! 診療所が襲撃されてるッス!!」
「なんだって!?」
「なんだとお!?」
林太郎とベアリオンは思わず顔を
とくに林太郎とサメっちにいたっては、チータイガーから話を聞くためついさきほどまでその診療所にいたのだ。
そこがいままさに、ヒーローによる襲撃を受けているのだという。
林太郎たちはすぐさま車に乗り込むと、大急ぎで
…………。
大宮郊外の診療所は炎に包まれていた。
「心がたぎる赤き光、ビクトレッド! 怪人よ、
「
燃える診療所を
彼女は林太郎たちと入れ替わりに、団員の
その大きなウサミミは、危険を
これにより
だが当然のことながら、ウサニー大佐ちゃんのウサミミは激しい怒りと
「
「どうした! さあ立てウジ
ウサニー大佐ちゃんをはじめ、百獣軍団の戦闘スタイルはみんなゴリゴリの近接
ゴツい軍用ブーツで連続
とくにウサニー大佐ちゃんの必殺技『フルパワードロップ
――だがしかし――!
「うおおお! そんな蹴りは
強力な一撃とて、
さすがは東京本部のエリート・勝利戦隊ビクトレンジャーでリーダーを張るだけのことはある。
しかし
「貴様ごときに、私の本気の蹴りを
ウサニー大佐ちゃんのゴツイブーツが
そのしなやかかつ
「
「なにッ!? ぐはぁーーーーーっ!!」
「闇を斬り裂く黒き光、ビクトブラック……」
黒いヒーロースーツに
真っ黒な
「くっ……おのれ
「食らえっ!
ウサニー大佐ちゃんの手に
そしてその
「はっはっは! なかなか骨のあるヤツだったぞ! ヒーロー本部のケツの
電撃ビリビリムチの威力は高圧電線に
「どこを攻撃しているんですか?」
「……なにっ……!?」
ウサニー大佐ちゃんの背後から、
振り返るとそこには、
「バカなっ……貴様いったいどうやって……!?」
電撃ビリビリムチが攻撃していたのは、ビクトブラックの“スーツだけ”であった。
ビクトブラックこと黛桐華は、一瞬のうちに変身を“
桐華は深いため息をつくと、黒い刀を
「ザコと
「ひっ、ヒイイィィィ!?」
「無月一刀流、
――かに見えた――。
ザクゥッ!
「ングウゥゥゥッ!!!」
目を見開く桐華と、
「……いってーなあコノヤロウ! おいウサニー、
「ベアリオンさまぁぁぁぁアアアアアッッッ!!!!!」
それはクマとライオンを足したような
「あーあ、行っちゃったよあの人。どうすんだよこれ」
林太郎は車のハンドルを
車内で怪人化したベアリオンは、フロントガラスどころか
「俺が運転するとロクなことがない気がするよ」
「
「そうだね、そうしたほうがいい。
そう言うと林太郎は眼鏡をクイッとかけ
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