戦争カウントダウン

 ノア・テクノロジーズ社は本社のステーションでのみ、核兵器の生産を行っていた(それ以外での核兵器の獲得は社内で禁止の方針だが、幹部たちがどれくらい守る気があるのかは不明だった)。

 高濃度の核物質を取引し、砲弾へと変えていく。 

 レールガンから発射される超速度の核砲弾や、探知しづらいクローク・ミサイルや、事実上迎撃・破壊が不可能なバリアを展開できる核搭載の高速無人自爆艦なども製造・建造された。

 完全に戦争を行う方向性で調整に入っている。

 アビスは新しく配備された大量のドローン兵器の調整に入った。

 なにせ、軽く十万を超えるドローンだ。

 一つ一つを戦力として数えるには、アビスのインプラント脳の処理能力を超えている。

 が、戦略面で考えればある程度大雑把に戦力計算をすれば良いだけだ。

 ドローンなどの味方艦の数が増えれば増えるほど、宣戦布告の時間が早まれば早まるほど戦力調整が粗くなるので、そこは社長との交渉が重要だった。

 宇宙警察も戦力を整えているようだが、宇宙警察はいわゆる正規軍のみで構成されている。

 面子もあり、ならず者ローグなどを戦力として迎え入れたくない考えがあるのだ。

 今回の戦争における社長の主目標は三つだった。

 ジレット・ステーションの奪還。

 各幹部ステーションの防衛。

 そして、ゼート・Dー959に存在する、宇宙警察・ステーションの陥落かんらくである。

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