第4話 Do Your Best ! がんばれっ!

4.


 「えーっ、なに?  それっ、本気じゃないよね?


 俺ヤダよ、美紀と結婚して毎日同じ家で暮らすなて、

マジキモイんだけど。

 俺今日でお別れするわ。  


 じゃあ、元気で」



 「あっ、えっ?

 なに……ちょ、待ちなさいよ、待って、どういう……」



 剛士は振り返りもせず、支払いは済ませていたのか?


 あっという間に店の中からいなくなってしまったのだった。



           ◇ ◇ ◇ ◇



 「なぁ、剛士どうなってんの?


 美紀からlINEがすごいんだけど、お前に振られたかもしれないって。

 でももしかしたらサプライズなのかもしれないから

お前に真意を聞いてほしいって」


とふたりの共通の友人から俺の元へ電話が掛かってきた。


サプライズって、自己中なあの女の考えそうなことだと思った。



 「ほんと。振ったのがほんと」



 「えー、今更?」


 

 俺は今までの美紀との交際中のことを掻い摘んでいかに頭が弱くて

自己中でわがままな女なのか、という点を強調して友人に分かりやすく

説明した。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る