歩兵部隊


歩兵部隊は砂漠を行く

隊列を組み連なって

誰かの影のように

ぶら下げた銃口を揺らし

意味なんて考える暇も無い

もう直、気付く

どうして自分がこうしているのか？

と

あと何度、繰り返せばわかるのだろう

自分たちが大いなる洗脳下にあることを

かつて幾度も行われて来た愚行が

またこうして細部まで完璧に再現される

逃れられない定め

撃ち殺す少年と

撃ち殺される少年

きっと仲良くなれる筈なのに

出会う前に離れ離れ

痩せた木からぶら下がる猿が次の覇権を狙っている

もっと上手くやれる筈だ

と

だがなあおい

いや今は何も言うのはやめておこう


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