人形の髪


風に揺れている

人形の髪だった

それはきみではないし

きみではないと確認する術も無い

人形はけして人間ではない

風に髪が揺れているのも

そう見えるだけさ

そもそもあれは髪ではない

あの人形に殺されないように注意しろよ

よく瞳を見てみろ

あれは動けないように見せかけているだけさ

きっと何も感じずに人を殺せるのだろう

例えば夜きみが目を閉じている間に


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る