正義
正義がいた
正義は灰色の服を着ていた
眼鏡がとても似合っていた
正義の周りには花がいっぱい咲いていた
永遠に枯れることはなかった
造花だった
正義は言った
「おかわり」
何をおかわりするのだろうか?
おれは注視した
悪もいた
悪は次々と倒されていった
悪は壁に叩きつけられて潰されたりしていた
ぱっと見、悪ではない奴もまとめて殺されていた
芽から摘まなくては
それが正義の言い分だった
言っていることは間違っていないような気がした
気がしただけで実際はどうだかよくわからなかった
正義の手はいつもべとついていた
世の中には深く追求しない方が良いこともあると教えてくれた
真実が現れた
これで正義と悪と真実が出揃った
通りすがりの真実は叫んだ
その声が反響する前に正義によって目撃者である真実は殺された
迅速としか言いようの無い動きで背後へと回り躊躇うことなく刃物で首に一筋の線を引くように………
真実の頭がだらんと垂れ下がった
そして真実はいなくなった
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