この領域に


靴が苺を踏み潰した

そういう仕事があるのだ

意味なんて無い

そもそもおれたちがここにいる理由はなんだ?

苺が潰れて赤い汁が垂れ流し状態

「そんな所に苺がある方が悪い」

言い訳も既に用意されている

邪魔者はぶん殴って殺す以外に術は無いのか?

柔らかな春の風に揺れているものが愛

だが見えない菌が繁殖していた

おれは早速、愛犬にクリームを塗って崖から放り投げた

愛犬は空中で虚無的に動く

そして永遠に帰って来ない、この領域に


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