ぴいや人

 この素晴らしい討議は、実に二時間もの間続いた。

結果は受け派の勝利だった。

「いやー部活疲れた」

やり切った顔で葵が言ってくる。

「おいおい、葵さんよ。これじゃ部活ではなく同好会だし、それ以前にほぼ身のあることなんにもやってないからな。僕たち」

ぼくがそう言うと、葵はドヤ顔を浮かべる。

「いやね、槐くん。これが青春だろう」

うわー…。

その通りだけどうぜえ。

青春というほど青くないと思うけどね!!!


「いとわろし‼︎‼︎」

突如ガラッと大きな音を立てながら教室へ入ってきたのは、全員揃っていたと思ったけれども、一人まだ来ていなかった菖蒲さんだった。

説明長い?ごめんなさい。

「えっと、なんじゃい?」

 僕がびっくりしながら尋ねる。

「いや、別になんでもないんだな」

 と返された。やっぱり、たまにこの人のテンションには遅れを取ってしまう。

頑張らなきゃ。

そう思っていた矢先、謎の声が上がる。

「ぴいや」(菖蒲)

 その声を聞き。みんな地球人からぴいや人にシフトチェンジをした。

「ぴいや?」(槐)

「ぴいや」(蓬)

「ぴいや」(蕨)

「ぴいや」(葵)

ん?会話がわからない?ああ、すまない。

日本語訳します。

「そういえば、顧問の人決まった?」

「いんや、まだらしい」

「そんなんでいいの?」

「終わり良ければすべてよし」

 と言っていました。

一連の会話を聞いて、一人ついていけなかった百合。

「お前ら何人だよ。」

 そう言ってきたので、僕らはそろってこう言った。

「ぴいや人です!」と。


╮(´・ᴗ・` )╭ピーヤ

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