第33話 脇役受け、いや、脇役攻め? を書いてみた(*´艸`*)
今、俺は大きなドアの前にいた。
俺は教室では目立たない存在。
数人の友達と普通に生活し、特に注目される事もない、空気の様な存在。
生徒会室、そう書かれている。
学院の中、このドアの付近だけ、やけに煌びやかに見えるのは気のせいだろうか?
ココは私立の有名な学院。
お金持ちの息子などが多く通うと言われている。
男子校という事もあり、先生も含めてほとんど女性が見当たらない。
親、兄弟もフツウな俺の家族。
そんな俺がこの学院に来たのは、なんと説明したらよいだろうか。
まあ、いわゆる特待生というやつだ。
特待生なんて、フツウではないじゃないかと思われるかもしれない。
確かに俺は数点だけ他のモノより秀でているモノもあった。
それは絵の才能と、事務作業の早さだった。
絵の才能と言っても大した作品が描ける訳ではない。
名目上、それによる特待生として入学したのだが、必要とされていたのは寧ろ事務作業の早さの方だった。
俺は中学までフツウの公立校に通っていた。
そこで仲良くなった教師が、実はこの学院の理事長の息子だったのだから世の中は何があるか分からない。
俺は何を長く語っているのかと言うと、どうして俺の様な地味な生徒がこの生徒会室にやってきたのかという事だ。
ゴクッと俺は唾を飲み込み数回ドアをノックするが、返答はない。
意を決して俺は生徒会室のドアを開けた。
ドアを開けると外側からは想像が出来ない程のホコリっぽさが部屋中に広がり、奥の生徒会長がいるであろう机の上には数々の書類が塔の様にそびえたっている。
書類の隙間から僅かに動いている人影が見えた。
会長?
しかし、様子がおかしい。
前見た時は眩しい程に煌びやかだった会長が、目の下には大きな隈を携えている。
俺が入って来たのも気がつかず目はウツロ。
ふらふらあたまが揺れている。
他の生徒会役員は見当たらない。
状況から察するに、全ての仕事を一人でこなしているという事だろうか......。
と、その時、ふらついていた会長の頭がそびえ立つ書類の塔にぶつかりそうになっている。
俺は間に合うか分からないか、走った。
危ない!
普段の俺なら近寄りもしなかっただろうが俺は夢中だった。
そして書類の塔は崩れさったが会長が倒れる前に支える事に成功した。
あのままでは机に顔を強打していたやもしれん。
そして目の前には会長の整った顔があった。
会長のウツロだった目はびっくりした様に見開かれたと思ったらその端正な顔がいっきに赤くなった。
いつもは誰も近寄れない俺様を地でいく様な会長の弱っている姿、こんなに取り乱した姿をみるのは始めてかもしれない。
会長の動悸と共に俺の鼓動が早くなり戸惑いを隠せずにいた。
※※※※ ※※※※ ※※※※ ※※※※
いつもより長くなってしまった!
(;゚∀゚︎)
なんとか終われました
ε-(´・`) フー
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