第9話
私も拘束されてくすぐられる動画が好きだ。
時々、拘束が甘く、簡単に外れてしまう動画があるけれど、それは不満だった。
もっと、完全に動けないようにしてくすぐって欲しい。
さらにそれに加えて言葉責めもあるといい。
拘束くすぐりものの動画は、海外のものも多いけれど、英語だと何を言っているか分からないから残念だ。
というような話を、深夜のよく分からないテンションを口実にヒロさんに投げかけてみる。
「めっちゃMなんですね」
ヒロさんの言葉はいつも私をドキっとさせる。
私はMなのか。
自覚がなかったので動揺した。
でも、くすぐられたいという欲求がある時点で確かにMなのかもしれない。
やりとりの中で、ヒロさんはしばしば、
「くるみさんに会って話してみたいです」
と言ってくれた。
私も、ヒロさんがどんな人なのか気になるが、神奈川と宮城では気軽に会うという訳にもいかない。
どんなに話が盛り上がっても、会いましょうとはならないだろう、というのも、私が安心して変態性を晒せる理由でもあった。
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