第9五月白き八ケ岳

(記2021/3/17)真の美しさ―

引用句「五月白き八ヶ嶽(やつ)聳つを日常にて」(橋本多佳子 命終,262)

(読みかた:ごがつ しろき やつそびえつを にちじょうにて)


「多佳子はいつも私には美しさはありません雰囲気があるだけですというのを常とした」(山口誓子 解説,529)を借文しますね。


泡(あぶく)が「感動した瞬間・我が意を得たりと嬉しく思った瞬間」と言えば通じるあなたのような気がする。通じるあなたは理解しようとなさりたいかも。ソクラテスがクサンティッペを美しいと見たように、誓子は匠さまを美しくみたのかな。あぶくを美しいと見る者はどれ程いらっしゃる?人魚姫に美しさはありません。あぶくになって海の藻くずと消えた‥その藻くず(雰囲気)を愛した王子との美しい素敵な物語。泡は物語でなく実話が好き。実話‥あなたもお好きなのでありませんか?


泡(あぶく)は真の美が好き。真は条件なしに好き。美は条件つきで好き。それで美はどこにあるかしら。白は美の縁語‥泡はそう感じてる。白く泡立って消えた人魚姫にも通じそう。その白も普遍でないからね。普遍の輝き・美を具える宝剣がいい。工女・匠(たくみ)さまは矛盾丸を鍛えていらっしゃる。矛盾丸をどう振るえばいいかしら?その役は泡のものね。主役・善役・悪役・取り巻きの役もあるし、逃げまどう役もある、もみ手を摺る役もね。この泡の役も・どんな役も選り取りなのね。


(もうすこし続けます)「五月・白き・八ヶ嶽」に、「いも・たこ・なんきん」「一富士二鷹三茄子」「松竹梅」オメデタイ代表を想いだす泡なの。そんな目出度い・楽しい・悩みのない日常を過ごしたいでしょうか?もちろん幸せとは縁なく生きてこられた方々に問うているのではありません。「そのような人たちには幸せを味わって暮らしてほしい」と声を挙げている矛盾丸なのでないでしょうか?振りかたを誤まると矛盾丸はトンデモナイ結果を生んでしまう。匠さまはそうおっしゃってるのね。


美しい花の「シミ」は目立つのよ。泡の偶々の輝きは目立つのよ。


落椿投げて暖炉の火の上に 有名な句ですね!?


匠さまは真の美しさを求めて鍛えてらっしゃるの。真の美しさでなければ捨てられるの。あなたもそうお思いになるでしょう?

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