第3話

 へぇー、ふーん、ほぉー、あれが悪魔ねぇ……。


「「なんか弱そうだな」」


「なぬっ!?」


 あ、あいつと意見被ったんだけど。


 でもまぁ仕方なくね?体とか無駄にオーラ放出してるから影にしか見えないし。いやまじで。なんかでっかい影があるのよ。


「あ、悪魔だぞ!?太古の昔に、邪神の手下としてこの世界を蹂躙した――――」


「いや、まぁだから何?って話しよ話」


「所詮、悪魔なんて倒しても魔界に戻るからいずれもっかい出てくるだろってところが面倒いんだろうが。そこら辺分かってんのか?能無し」


 勇者が首を回しながら骨をポキポキ言わせる。うん、全くもって珍しく、今回はあのクズと同じ意見なんだが。


「だからよ……とっとと封印してやるから大人しくそこで待ってろや!羽虫共が!」


 と、悪魔に突貫していく勇者。おいおいおい、能無しはお前もだろうが。あいつ知ってんのか?悪魔を封印する方法。


「おいクズ!お前悪魔の封印方法知ってんのかバカ!」


「当然だろうが!役立たず!花持たせてやるからとっとと準備しろ!このウスラトンカチ!」


 はぁぁ!?やっぱあいつ大嫌いだわ!魔法で悪魔殺るついでにお前も巻き込んだろか!ゴルラァァ!!


 と、そんなふうに思考がなってしまったので、自動的に魔法が発動されてしまい、悪魔に向かって俺の魔法が放たれてしまった。当然、あのクズを巻き込むような強力なやつである。


 天翔る雷の槍ブリューナク。発動すると相手に当たるまで自動ホーミングする雷の槍である。相手を焼き殺せるほど、雷の威力が強く、速度もあるので、複数を貫通させることも出来る魔法である。


 勿論、勇者はついでで、目標はあくまでも悪魔である。勇者は直感で俺の魔法を回避した後に俺へと怒鳴ってきた。


「お前!今俺を狙ったろ!」


 さて、なんの事かな。無視無視。ということなので俺は悪魔を封印するための準備をしますか……。


「おい!そこの痴女!」


「!んぅ、はぁ、はぁ……」


 ………え、何その反応。痴女って悪口のはずなのになんで興奮してんのアイツ……。


 まぁいいや。これ以上悩みの種増やしたくないからスルーだスルー。


「お前、その暗殺刀1本寄越せ」


「ごほん、別に大丈夫だけど……これで本当にいいの?」


「あぁ、問題ない」


 この痴女は悪魔の封印方法をきちんと知っているようだ。


 悪魔の封印方法はただ一つ。魔界に帰る寸前迄ボコボコにして、後は封印するための武器を悪魔につき刺せば終わり。簡単なように言っているが、まず普通の人ならば悪魔をこてんぱんにするのなんて不可能だし、そもそも目が合っただけで死ぬだろう。


 しかし、あのクズと俺ならばフルボッコにする事が可能だろう。俺ならば、封印する武器を作る片手間でも攻撃できるしな。神童ですし。


「よし、それじゃあ始めるぞ」


 暗殺刀を中に浮かせると、俺の足元に魔法陣が展開すると同時に、悪魔に向かっても魔法をぶっぱなしていく。ついでにちょっとだけクズも巻き込むように。


 さて、魔法には属性というものがあるのだが、悪夢を封印するための武器は、とある属性を流さなければならない。


 それが聖属性。魔法使いならば全属性を扱えるのだが、まぁそれぞれ得意不得意があるのは仕方ないだろう。


 んで、その聖属性ってやつは生まれ持った資質がないとそもそも発動すらしない希少さで、持っているだけで勝ち組とかなんとか。


 脱線したな。まぁ簡単に言うと、その聖属性を特別な素材で出来た武器に流し込むと、封印武器が出来上がるのだが……。


 まぁ、この武器、なかなかの業物だけど当然、材質はヒヒイロカネじゃないもんなぁ……変化させるか。


 物質変換。いわゆる錬金術とかに分類されるやつで、物質が構成している元素を置き換えることが出来る魔法だ。


 ヒヒイロカネに変化させたら、聖属性を流し込んで……はいOK。これで完成。


「す、すごい……これが神童」


 隣にいる痴女がありえないと言った目で見てきた。まぁ、うん。これって神童しか出来ないからね。驚くのも仕方ないといえば仕方がない。


「はい、じゃあトドメ宜しく」


「え"!?」


 ポーいと俺が封印武器に改造させた暗殺刀を投げると、あわあわとしながら受け取る。


「はっ!なんだなんだ!悪魔って言ってもやっぱ大したことないんだな!!」


「……!!」


 上を見上げると、見事悪魔をボッコボコにしているクズが目に入る。やはり俺の援護(邪魔含む)があるとはいえ流石だな。腐ったも勇者か。


 未来を見る、因果律を操るとは言っても圧倒的な実力の前には全てひれ伏すしかないのだ。


「………っ!!仕方ありません!ラプラス様!撤退します!」


「………………」


 そうウルゴスが言うので、俺は当然、さっき開発した魔法で影に潜るのを防ぐと同時に、瞬間移動やテレポートでも逃げられないようにアイツらの元に結界を――――っ!!


「……あー、ありゃ無理だわ」


 俺の魔法は、この世界に対してなら有効なんだが、流石には有効じゃないんですわ……。


「……チッ、魔界を経由して逃げたか。頭が回るヤツだ」


 と、今まで空中戦をしていた勇者が舌打ちをしながら降りてきた。




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最近コメント減ってちょっとだけ寂しい作者のあとがきコーナーはじまるの。


うっひょー!!やっべぇ!!超久しぶりに二次創作書いたけどたっのしー!!


コホン、失礼。もっとウマ娘とアサルトリリィの二次小説増えて。読みに行くから。


そしてついに我、なんとウマ娘に課金しました。1500円。デイリージュエルパックだけ1ヶ月に1回買うと制限をつけました。あれは買わないとダメじゃない?


それと、Cygamesの社員てマジすか昨日のコメントの人。

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