第404話「兄妹認定された悪魔っ子」
僕は今までの事を振り返り話す……
ヤクタ男爵の強襲の件に、各エルフとの出会い……そしてエルフの転化事件と、その後にヤクタ騎士団を捕縛してその後解放して罠を張った事。
ヤクタ騎士団が崩壊した後に、彼等が投降してした事。
それから、トンネルアントの巣に侵入した後に女王蟻との戦闘をした件と、アリン子との出会い……
アリン子と出会った事でカノープス王女救出に間に合い、そしてアレックス騎士団長と出会った事。
うっかりと話忘れてた5人の次女を思い出して、ファイアフォックスにいずれ来ることを説明してから、残りのヤクタ騎士団の投降と彼の財産を獲得した事を話し……
王都についた直後の悪辣貴族の企みと、第一王女シリウスを助けた後にドクリンゴ女公爵に騙されダンジョンに落とされた一連の話をして……
そのダンジョンでのおにぎり大好きアラーネアとの出会いと、王国史のお勉強。
頑張ってダンジョンで戦いつつ謁見に間に合った事に、アラーネアがちゃっかり地上に来てやらかした後、悪辣貴族を罠にかけて破滅させ、シリウスが登場して当初の予定であった悪辣貴族を一網打尽にした話からの………爵位拝領話。
僕に関わりがないので、話すか悩んだが……『黒手会』の悪巧みで、貴族の一人が魔物に変えられた貴族の話も念の為にした……
そして晩餐会があった事と、そこで王様と話した宝箱の解錠に行き着く流れ……翌日にいざギルドに向かったら横転事故があり進路が遮られたので、迂回したら孤児院が腐敗貴族に食い物にされていた話。
そして『アーチこと茜』との出会いと、王都ギルドの話。
王様が解錠を見学に来て大変だったのに、アラーネアまで何故か居て……今度はそこに王妃様まで来た話……
開封している間の王族の大変さに、悪魔っ子が封じ込められていた鏡を見つけて、その上解除不能な巨大な本を手に入れた事。
解錠終了後にギルドに戻ると、馬鹿な冒険者がそれを叩き割り『悪魔っ子』を解き放った事と、何故か記憶喪失だった件。
一緒に出てきたものが悪魔かと思ったら、魔導人形と呼ばれる物で穢れで魔物化していた事。
そして悪魔っ子の脅威な力と、腐敗貴族が起こした孤児院の炎上事件……
そこから孤児が拉致され、それをアーチを伴い助けに向かうとちゃっかり来ていたアラーネアと共に助けたら……勘違いされて僕の手柄になった話に、新孤児院を国王へ強請った話。
そして王都に帰り、やっと翌日は久々の休暇で今までの錬金の書を読破して、試しに作るために材料を買いに行ったら帰り際にマッコリーニと出会い、帰る途中『タマネギ』と『卵』を大量に見つけ買った事。
その後アレックスが偶然来て、王都にある魔法関連の商店へ誘われて、ついて行った魔導書屋で錬金の書を買った事。
その後にダンジョン・スタンピードが起きてしまい防衛の件にゴーレム作成話をしてから、そのダンジョンはおそらく『スーパーコロニー』になっている事。
ダンジョン冒険の末にやっと別の出入り口を発見し出たら、付近に貴族に見捨てられた廃村があり、その村が非業な最後を遂げてしまった件。
しかし結果的に、その周辺に住み着いたリザードマン種のお陰で、分裂したスタンピードが止まった事。
王都へ帰ってからの、当面の防衛案と予定外の領地拝領の話をして……直後、議場にジェムズマインの使者が来た事。
その内容は、ジェムズマインの鉱山にあるダンジョンの攻略に失敗し、大変な状況になってしまい……僕達は急遽帰らねばならなくなった話。
急ぎ帰ったが、その途中で野盗が待ち構えており、ゴブリンを使用して襲撃されたが、エクシアと悪魔っ子と共に迎撃をしてノーマット村で引渡しをした事。
そのゴブリン使用の強襲はそのグループの案と思ったら、ジェムズマイン近辺で商団が襲われた件も周囲を探索後に方法が合致し、実はこの一連は裏で繋がっている恐れがある事。
そして、ジェムズマインに帰ってきてからの一連話と、『王命』で魔導士学院のユニークアイテムを管理する事になり……そして現在に至る………と説明をする。
「長いわ!!マジでヒロってトラブルメーカーなのか?普通の護衛任務が何故ここまで尾鰭が?………」
「ソウマさん?ヒロってさ……既に水精霊の洞窟でやらかしたじゃない!言わずとも……でしょ!!」
ソウマの言葉にユイナは『これくらい当たり前』と言い始めた……それどころか『鉱山戦』参加話をし始めた。
「でも確かに規格外加減は、王都のダンジョン・スタンピードの防衛でも見れましたよ……巨大な水竜巻が10数本天に登っていって蟻が吸い込まれては地面に叩きつけられて動かなくなるんです……そこに冒険者が蟻のように群がり……何方がアリか分からなかったです!」
「「「「「水竜巻!?」」」」」
アーチのセリフの最後は王都冒険者へのdisりだろうか………?
たしかに途中から戦闘よりも、回収の冒険者が多かった気はしたが………
「チャックさんて人に聞いたんですけど、結局は巨大な蟻の巣でもギガント・ミノタウロスを3匹倒して大量の宝箱を手に入れたって……それも開かない『祝福箱』らしいんですよ!それの事をこっそりと馬車でチャックさんに聞いたらしいんですよ。でも彼……皆に言いふらしてましたけどね!」
全く持ってチャックは信用ができないやつだ!……まぁ下心で『異世界の祝福箱』について聴いたのは僕だが……
チャックにはダイレクトに『異世界に祝福箱』知ってる?とは聞けなかったので『種類があるか』聞いたが、心当たりは無かったらしく、それの解錠の話が主になっていたようだが、これは要注意だ。
そもそも、アラーネアでさえ『あの反応』なのだから考えてみれば、一目瞭然だったと反省するしか無い。
そんな風に思っているとユイナが総まとめをする……
「馬車乗り間違えたついでに魔獣倒すんだから!王都行ったついでにダンジョンも探してくるわよ!そしていつも通りの宝箱……そう言うことよね?それで……その悪魔っ子ちゃんは?」
「なーに?呼んだ?」
「「「「「「うわぁぁぁぁぁ」」」」」」
返事が聞こえたそこには、いつに間にか食堂の離れた場所に椅子を持ってきて、座ってチョコレートを食べていた悪魔っ子にがいた。
因みに宿の亭主を含めて、そこに居た全員が誰も気が付かなかった。
よく見ると、チョコレートの山が少し小さくなっている。
そしてまた『ポコ』っと一角が沈み込む……
僕は皿の上にあるチョコをどかすと、皿の上に小さな黒い穴があり……少し動いてチョコに近づくと穴に『コロリ』とチョコレートが落っこちる。
そして悪魔っ子の手のひらに『ポコ』っと出てくると………包を開けて『もぐもぐ』と食べ始める悪魔っ子……
「お兄ちゃん!私もそれ飲みたい!何それ!?」
「ああ!ビックリした!帰ったら『ただいま』って言わないと!」
僕は心底ビックリして、ちょっとばかり口調が強めになる。
「だって、お兄ちゃん……一生懸命説明してたから悪いと思って……ただいまー!」
「はい、お帰りなさい!マリンちゃんに今日は何教えたの?なんか行く時の聞こえたんだけど……でもまぁ……今はいろいろ忙しいから後でにしようかそれは!気を遣ってくれてありがとうね?」
一応気を回してくれていたのを僕は叱り付けた事になるので、謝ってから僕はチョコレートを2個掴んで悪魔っ子に渡しに行く。
「アリン子にあげてきてくれる?夕飯前にあげる約束してるんだよね、楽しみにしている筈だから。」
そう言って裏に畑がある説明をして、そこにお気に入りのアリン子が居ると言っておく。
「帰って来るまでには、お湯が沸いてるだろうから戻り次第ココア作ってあげるよ。チョコレートは自分で食べちゃダメだよ?アリン子は歯を磨かないから、虫歯の事考えて2個までなんだからね?悪魔っ子が食べたら可哀想でしょ?」
「分かったーー!あげた後に、ウォーターでお口洗って〜アリン子の背中乗って来るーー!」
「アリン子で街中走ったらダメだからね!街の皆怖がるから!………」
「はーーい!」
会話が終わる前に、ドアを開けて出て行く悪魔っ子。
「「「「兄妹みたい」」」」
皆に言われる前に、悪魔っ子はなんか妹の小さい時みたいだ………と実は思っていた………
僕は身の回で起きた事に関する今後の予定(拝領した場所の件ナドナド)を話し、王都に行っていた間の皆の状況報告を受ける事になった。
「じゃあ代表して俺が……って事にこの間なってさ。まぁ簡潔に言うと、トレンチのダンジョンでの昇級試験は全員無事に通過して既に銅級講習も終わってる。メインでトレンチのダンジョンに潜っていて4階層で戦ってる感じだな……6階に降りる事もあるけど、その主な理由はオーク肉の持ち帰りが主だな」
食糧事情を考えてのダンジョン攻略と、あまり無茶をしない立ち回りを実践していたようだ。
僕みたいに『変な事』に巻き込まれて無い状態を聞いてしまうと、行く先々でトラブルを呼び寄せている……と本気で感じてしまう位だ。
しかしソウマはその先をしっかりと見据えていて……
「ところでヒロ……これからの本来の予定はどうするんだ?後そろそろ本名は辞めておこう。万が一何かあると困るから」
などと言う……リーダーらしい話し方なので、僕に今後を聞くのを辞めてもらいたい……そもそもソウマは僕より遥かに年上だし……
それに僕に任されれば、絶対またトラブルしか来ない気がしてならない……それだけは約束ができそうだ。
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