第260話「イメージの差……森の精霊魔法は力押し……」

相当警戒して居る様で向こうからは仕掛けないので、僕は魔法を兵隊蟻の頭に撃つ様に言っておき、自分はクイーン・タイラントとトンネルアント・クイーンを鑑定する。


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トンネル・アント・クイーン兵 女王蟻

(別名: 洞窟蟻) (通常種・ハチ系統・中型種)


『使役可能個体』 第一次系統進化個体 


・条件により使役可能

 捕縛の魔物罠、使役強制スクロール、

 従魔契約スクロール、使役の絆…etc



LV.32 HP.51/180 MP.50/50

STR.60 ATK.190 VIT.99 DEF.192 INT.53

REG.43 DEX.60 AGI.70 LUK.56


・ステータスは個体差、系統差あり。

・スキル  

 ・クイーン『神経接続シナプス強化』

   (MP-16※個体数1体につき消費)

  特殊な電波を出し各個体を並列操作する。

  ・恐怖無効・痛み無効・混乱無効

  ・精神操作無効


  ・麻痺効果(特大)

   神経接続中個体の麻痺はクイーンへも

   伝達され影響を及ぼす。


 ・土魔法

  グラインド・ニードル(MP8)


 ・『産卵』(HP-20)

  各種卵を生み付ける。

  誕生個体はランダム(100%孵化)


 ・『固定産卵』(HP-40)

  ・兵隊蟻産卵(2匹孵化)2匹目95%孵化

  ・兵隊蟻産卵(100%孵化)

  ・タイラント産卵(90%孵化)

  ・次期女王蟻産卵(孵化確率20%)

  ・雄蟻産卵(孵化確率70%)

  ・上位個体産卵(孵化確率2%)


・個体特徴


  大きな大顎で噛みつき攻撃をする。

 前足には大きなカギ爪があり非常に硬い。


  働き蟻は他の個体より甲殻の強度が脆

 いが毒針と毒腺を体内に持つ。

  他の個体は毒針は持たないが甲殻の強

 度や身体の作りが戦闘様に個別に発達し

 ている。


  働き蟻には稀に兵隊蟻が混じっている。


  巣の奥には女王蟻が存在して周りには、

 兵隊蟻とクイーン・タイラントと呼ばれる

 非常に硬い甲殻を持つ守備専用の蟻が存在

 する。

 巣には女王含めて10数匹程度の蟻がいる。


  系統種は、ファイアーアントやアーミー

 アント、ポインズンアントなど生活環境と

 生息域で変化する。


・取得部位

 鋭い大顎、蟻酸、鉤爪、蟻甲殻、大鉤爪、

 蟻堅硬甲殻、女王蟻のツノ、女王の複眼

 フェロモン分泌腺、属性中魔石…etc


  上記部位は武器、防具、etcは素材に

 使用可能。


・食用不適切『非常に土臭く可食部が少ない』

 頭部…食用箇所なし。

 腹部…毒腺により不可。

 胸部…食用箇所なし。

 脚部…脚甲殻内部のみ食用「生食不可」

 蟻の卵…食用可能『高級食材』

 ※産卵後取得可能


・攻撃・防御:


  噛みつき、斬撃、突進、強打、引っ掻き

 引き裂き、切断


 系統変化先(進化先)

 ・ファイアーアント

 ・アーミーアント

 LV、経験値不足で鑑定不可。


 稀に宝箱を落とす。(ダンジョン個体のみ)


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 クイーンの鑑定結果には驚いた……卵が高級食材になっていた。


 これはこの世界の周知の事実なのだろうか……周りにはたくさん産み付けてあり、クイーンの体力もかなり消費していた。


 まさか人間が攻め込んでくるとは思わなかったのだろう。


 蟻が外に攻めて来なかったなら、疲弊した時に戦わずに済んだだろうがクイーンはトンネルアントだけあって戦闘意欲は旺盛の様だ。


「ギシャー!ギシャー!」


 と威嚇して居る。


 シガニーさんの映画の様だ。


 続け様に鑑定結果を確認する。



◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇


トンネル・アント・クイーン・タイラント

護衛個体 (別名: 洞窟蟻)

(通常種・ハチ系統・中型種)


『使役可能個体』 第一次系統進化個体 


・条件により使役可能

 捕縛の魔物罠、使役強制スクロール、

 従魔契約スクロール、使役の絆…etc



LV.20 HP.250/250 MP.0/0

STR.90 ATK.210 VIT.99 DEF.212 INT.10

REG.5 DEX.15 AGI.10 LUK.1


・ステータスは個体差、系統差あり。

・スキル 

 ・『愚鈍』

  精神系スキル・魔法を受けた場合100%

  の成功率になる。(回避不可)


 ・『女王の護衛』


 

・個体特徴


  大きな大顎で噛みつき攻撃をする。

 前足には大きなカギ爪があり非常に硬い。


  働き蟻は他の個体より甲殻の強度が脆

 いが毒針と毒腺を体内に持つ。

  他の個体は毒針は持たないが甲殻の強

 度や身体の作りが戦闘様に個別に発達し

 ている。


  働き蟻には稀に兵隊蟻が混じっている。


  巣の奥には女王蟻が存在して周りには、

 兵隊蟻とクイーン・タイラントと呼ばれる

 非常に硬い甲殻を持つ守備専用の蟻が存在

 する。

 巣には女王含めて10数匹程度の蟻がいる。


  系統種は、ファイアーアントやアーミー

 アント、ポインズンアントなど生活環境と

 生息域で変化する。


・取得部位

 鋭い大顎、蟻酸、鉤爪、蟻甲殻、甲羅、

 盾型堅甲外骨格、蟻堅硬甲殻、中魔石…etc


  上記部位は武器、防具、etcは素材に

 使用可能。


・食用不適切『非常に土臭く可食部が少ない』

 頭部…食用箇所なし。

 腹部…毒腺により不可。

 胸部…食用箇所なし。

 脚部…脚甲殻内部のみ食用「生食不可」


・攻撃・防御:


  噛みつき、斬撃、突進、強打、引っ掻き

 引き裂き、切断


 系統変化先(進化先)

 ・ファイアーアント

 ・アーミーアント

 LV、経験値不足で鑑定不可。


 稀に宝箱を落とす。(ダンジョン個体のみ)


◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇



 見てくれの通り頭が悪そうだ。


 外敵がすぐ側にいるにも関わらず『ボケー』っとして居る感じだ……まさに『愚鈍』がお似合いな感じだが、クイーンのスキルにあった、クイーン『神経接続シナプス強化』が気になる。


 どう見たってこの対象はこの『ボーッとした』アリンコに使うしかない。


 今はボーッとして居るが、コレはシナプス強化されたらかなりやばそうだ。


 なんと言っても防御が硬い。


 首を切り飛ばせば、体力がナンボあっても生き物だけに必ず死ぬが何と言ってもデカイ!!




 そう思ってると大地エルフの魔導師が魔法を放つ。




「森の精霊よ、汝の眷属!堅牢なイバラの守護者を貸し与えたまえ!クリエイト・ソーン・ゴーレム!」



 僕の様な攻撃魔法とは趣向が違う……


 豆まきの様に何かを撒いたと思ったら、急激に蔦の様なものが伸びてそれが人型になっていく。


 荊で出来たゴーレムの様で、荊は複雑に絡み合って人型を形成して居る様だ。


 そのゴーレムの腕から何本も絡まって太くなった鞭状の荊が、兵隊蟻の頭部に絡まっていくとそのまま力技で捻り切る。


 当然兵隊ありはその場でぐったりとして動かなくなる。


 ひとまず僕もクイーン・タイラントの頭部に向けてウォーター・バレットを撃ち込むと、『バチン!』と水が硬いものに当たった音がする。


 プールで飛び込み台から飛び込んだときに、失敗して背中や腹を当てたときの音に近い……


 頭部の半分を失ったクイーン・タイラントは大きな音を立てて崩れるが、それを合図にクイーンがシナプス強化を行なった様だ。


 さっきの物静かな『アリンコ』には見えない凶暴さを発揮する。


 先制攻撃で1匹仕留めていてよかった……同時にだったら怪我人も出ていた筈だ……下手すると一人くらい死ぬかもだ。


 盾の様な形の腕を凄い勢いでぶつけてくる。


 ステータスをチェックしたが、素早さが全くないので行動自体は遅いが、並行してもう1匹も動かして居たら大変だった。



 頭部を破壊して正解だ。



 操る頭の中身が無ければクイーンとて操れないからだ。



 パペットみたいに身体を動かせれば話は別だが……


 

 僕達は油断はして居なかったが、突然クイーンが蟻酸を吐き出す……蟻酸のブレスだ。



 ヤバいと思った……なぜかと言うと、クイーンタイラントの手の盾みたいな甲殻が火打ち石に見えてきた。


 ギ酸は確か燃えたが……と思うと案の定こっちに向けて両手の甲殻を互いに打ち付ける。


 僕は咄嗟にタイラントガードの腕の甲殻をウォーターで表面を包む。



「皆さん!タイラントガードの腕はトンネルアント・クイーンの蟻酸のブレスに火をつけられます!左右に展開してください!今すぐタイラントの頭を吹き飛ばします!」



 そう指示した僕の慌てように気がついた彼等はそれぞれ横に動き、目の前を開ける。



「ウォーター・スフィア!」



 焦ったせいで滑舌が悪くて言い間違えた……『ウォーター・スピアー』を言い間違えたが両方使えるから大丈夫だろう……



 勢い良く飛んでいった水球はクイーン・タイラントを外して後ろのクイーンの頭に当たる……



「あ!!ハズシタ………」



「「「「「あ!!」」」」」」



 糸が切れた様に動かなくなるクイーン・タイラントと頭を失ってその場に崩れるクイーン



 まぁ討伐したし……結果オーライだろう!

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