クーポン

「どうも、浦島太郎です」

「わたくしは講師の亀でございます。スーパーでモバイルクーポンを使おうとしたら、電波が悪くてなかなか表示されず、レジの流れを思いっきり止めてしまいました」

「お前の家の近所、スマホ圏外だろ?」

「今は違います! トラウマに触れるのはやめてください!」

「じゃあ、たまたま電波が悪かったのか」

「そうですね。ところで先日、婚活サイトの『こんな男は格好悪い』特集を読んだのですが……」

「何故そんな悲しい特集を読むんだ」

「うっかり自分が該当しないようチェックしたまで。それはそうと、その中に『デートでクーポンを使う男性は格好悪い』と書いてあって驚きました」

「ケチっぽく見えるってことか?」

「恐らくは。ですが、わたくしはこの意見に同意しかねます。クーポンを活用する男性は、しっかり者で節約家ということですし、むしろ好ましく感じますね」

「なんか、勝手なイメージだけど、大阪人ってクーポン好きそうだよな」

「はい、好きです。愛しています」

「ガチ告白」

「婚活中はまあともかく、結婚したら生計を共にするわけですから、節約家の方がいいですよね。とはいえ、節約心が強すぎて、離婚届をレターパックライトで送りつけるのは如何なものかと思います」

「お前、隙あらばその話だな」

「交通費を節約するため、青春18きっぷで東京~大阪間を丸1日かけて往復して、痔になるのも問題です」

「そんな奴いないだろ」

「実話なんだぜ」

「何だと……?」

「信じられませんよね。痔の治療費に比べたら、新幹線代など安いものなのに。とにかく、過度な節約は時として害になりますが、クーポンを活用して楽しくお得生活を送るのは良いことだと思います」

「そうだな。得した気分って楽しいもんな」

「ええ。中には嫌がる女性もいるようですが、あまり気にしすぎないようにしたいですね。以上、亀と浦島の恋愛講座でした」

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