夏休み最終日

「どうも、浦島太郎です」

「わたくしは講師の亀でございます。本日は夏休み最終日ですね。もっとも今年は、コロナで夏休みを延長する地域も多いようですが」

「友達に会えないのは寂しいだろうけど、宿題が終わってない場合は好都合かもな」

「浦島殿は、夏休みの宿題を早めに終わらせるタイプですか?」

「最終日に泣きながら頑張るタイプだぜ……。逆にお前は、何となく早そうだよな」

「はい、いつも7月中に終わらせていました。夏休みの日記も、8月分を7月中に書き終えていましたぞ」

「未来予知かな?」

「いえ、日付に左右されない話を書くんですよ。読書の感想とか」

「なるほど、それならアリか」

「我々は大人ですので、もう夏休みの宿題はありませんが、計画性はデートプランを立てる際にも重要でございます」

「ああ、わかる。デートは性格が出るよなぁ」

「ざっくり2つに分けると、綿密に計画を立てる派と、会ってから適当に決める派ですね」

「俺は適当派だよ」

「わたくしは計画派です」

「俺たち真逆だな」

「そうですね。ただ、この部分に関しては、逆の方が上手くいくような気がします。2人とも計画派だとぶつかってしまいますし、逆に、2人とも適当派だと何をするか決まらないですから」

「それはあるかもな」

「なお、わたくしは計画派ですがリサーチが甘いので、道に迷って目的地へ辿り着けなかったり、途中で疲れてしまって探すこと自体を諦めたり、辿り着けてもその店が閉店していることがよくあります」

「それ、付き合わされる相手は迷惑では……」

「だから独り身なんですよ。毎度文句を言われるのも面倒なので、最近は極力1人で行動するようにしています」

「それは個人の自由だが、恋愛講座の講師とは思えないな」

「皆様はこうならぬよう計画的に、あるいはその場のハプニングを楽しみながら、素敵なデートを楽しんでくださいね。以上、亀と浦島の恋愛講座でした」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る